宮崎駿氏の食事とは

随分古い記事(2002年)ですが、宮崎さんのお弁当のお話がほぼ日にあるのを偶然見つけ、驚愕したので、ちょっと長いですけど転載します。ほぼ日のイトイさんとの対談より。

(強調・原典ママ)

そのことで言うと、
ぼくは常々一緒に仕事をしながらなんですけども、
宮さんにつくづく感心することがあるんです。

ぼくは宮崎に出会って26年目に入っているんですけど、
食うメシが他人と違いますよね。

宮崎駿が何を食べているか。
25年間、変わっていないです。
アルミの弁当箱を持ってくるんですよ。

それで、ごはん、ぎゅうぎゅう詰めなんです。
そこには、卵焼きや沢庵や、ソーセージが
コロッと入っていたり、ハムや揚げ物が入る程度。

それを彼はお昼になると、
毎日ハシでそれをガッとふたつに分けます。
こちら側がお昼で、こっちが夜、と。
ジブリの若いスタッフでさえ、みんなが、
「どこの何がうまい、ここのレストランがうまい」
と言っている時に、そういうものには目もくれずに、
とにかく彼は何十年もそれをやりつづけている。

それって、すごいことですよね。
ぼくは、実はそれが彼の発想の原点なんじゃないか、
と思うんですよ。
だって、揺るぐことがないんですもの。

人間には、必要なものは3つですよね、衣食住。
宮さんは、「衣」にもこだわらないんですよ。
近所のスーパーで充分だという人です。
まあ、「住」の方は、いいところに住んでるなぁとか
いろいろあるんですけど、でも、「食」では、
とにかく25年間、年中お弁当でしょう?

奥さんがたまに旅行に行くと、
自分でごはんを炊いて、
自分で弁当箱を作ってくるんですよ。
おかずも自分で適当に入れてくる。
それ以外のものを、彼は基本的には食べないんです。

大袈裟に誇張して言うと、
宮さんがおいしいものを食べるのは、1年に1回。
誰かに誘われた食事会にいくんですよ。

彼はだいたい、人と一緒に食事をしないですから。
それは何でかっていうと、
彼の食事は弁当箱半分ですから、
1回の食事が5分で済むんですね。

そういう暮らしですから、食事会では、
当然相手は、何かをしゃべりたいと思って
食事に来ているのですけれども、
宮さんにとっては、何しろ食べたことのないものが
1年ぶりに目の前に現れるわけですから、
1個1個、運んできた人に、
「これはいったい何ですか?」
ということを、聞きまくるんです。

聞くと同時に、食べはじめたら
「うまい!」の連発なんです‥‥。
これじゃ、しゃべるヒマは、ないですよ。

ほぼ日刊イトイ新聞-鈴木敏夫さんと深夜の映画館で。

 

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