『SEX』上條淳士

最近ありがちな金もうけ的新装版だと思って無視してたんだけど、よく考えたら7巻もあったワケがないじゃんねぇ?今更オドロいててスミマセン。上條淳士『SEX』(3)〜(7)読了。

まずはホコリをかぶった上に日焼けしまくり変色しまくりの1、2巻をひっぱりだしてきて再読(くしゃみすること数知れず)。そうそう、ピアスを赤にするためだけの2色刷とか、当時ショックだったんだよなぁ。7巻最後の資料を見ると、連載開始が1988年年だってさ。ひえ〜!17年前!


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20年前ってヘタすると流行一巡じゃんね。だけど当時も別に流行を追っかけてたマンガじゃなかったんで、今読んでも全然イケてる。素直に。つかそおゆう描き方してる。古くならないようになってるねぇ。その辺やっぱしTO-Yとはちゃいますな。

その後の事は良く知らないんだけど、この新装3巻くらいまでの内容は読んだ憶えがある。その後が書き下ろしなのかな?っていつ描いたの?あの超遅筆作家が?と色々疑問は湧くのだがグーグル1ページ目で答えが出なかったので取りあえず置いておく。

(3)〜(7)まで読んでて、ホンの時たま急に顔が変わるから、やっぱしある程度昔に描いたものに加筆してるのかなぁ。その数箇所以外は、10何年前の1、2巻に繋げてもビックリする位違和感がない。つかフツーに連載してたってこの位は絵変わるしねぇ。イヤスゴいです。感心。

上條が始めて今はもう当たり前みたいになった写真トレース背景。最初読んだときはソレがドコなのかって分からないんだけどさ、大学で東京行ったら「ああ、ココだぁ〜」って分かるワケじゃん。嬉しかったね〜。カホとちぎらの行ってた吉祥寺の松屋なんてさ、飲み会の後にしょっちゅう行ってたのさ。そんなのが嬉しくてねぇ。パルコの入り口とか。ゲーセンとか。福生のあの通りとか。

あ、そもそも最初読んだときは「牛丼屋」自体行ったことなくて、「ギョクいっちょ〜」ってのを読んでさ、ああ、牛丼屋ちうトコロでは卵のコトを「ギャク」と言うんだと。で、実際東京で吉野家とか松屋行ったらそうゆってるワケじゃん。ソレでもうカンド〜なワケじゃん(笑)。

まぁそんなこんなで『TO-Y』ほどじゃないにしてもオレにとっちゃ色々と印象深かった『SEX』なんだけど。後半の殺し屋云々のあたりになっちゃうと「学生生活を基盤にしたリアル」から外れちゃって、何となくカリスマ性も消えちゃって、まぁフツーにオモロいカンジ、なんだけど。全体通してみたらやっぱしスゴかったです。3人のキャラの魅力が、最後までちゃんとキープされてる。そして、2005年にもなって上條のこんなに長い作品を初読できる、この至極のシヤワセたるや、もう…。

イヤ『エイト』も好きなんだけどね。ストリートキッズうんたらみたいの、オレ全然リアルタイムじゃないし…。

※7巻最後の資料がスゴい。TO-Yのムックに掲載された『SEX』のキャラの初期イメージカットなんだけど、肩幅バカ広、15頭身くらいの80年代ファッション画みたいなこっぱずかしい絵が並んでいます。よく掲載許したなぁと。コレもある意味スゲェ。必見。

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1999年のWEB日記時代から始めた個人サイト。ブログ移行にあたって過去記事も抜粋してアーカイブしています。
(HTMLサイト→SereneBachブログ→WORDPRESSブログと転移)

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