『オール・ユー・ニード・イズ・キル』

映画館で。ネタバレ無し感想メモ。

オール・ユー・ニード・イズ・キル

異星人との戦いの最中、とあるきっかけで、死ぬと時間を遡り延々と同じ日をループして生きるようになった主人公、トム・クルーズ。
はじめは最低の腰抜けチキン野郎だった彼が、ループを繰り返して経験を積むうちに本当の兵士として自分を磨き、異星人との勝ち目の無い戦いへ、謎を解きながら向かっていくという物語。

シチュエーションはハッキリ言って大好物です。トムの腰抜け演技も、ストーリーが進むにつれてどんどんたくましくなってくその様もゾクゾクする。チキンが短期間で一流の兵士になる理由付けとして、本作のプロットはこれ以上ない説得力を持っている。ヒロインとの関係もいい。世界観も、余計なものを剥ぎ取ったシンプルな構成もいい。とにかくサバサバしてて、いい。SFとタイムループと映画は絶対に相性がいい。好きなシーンも沢山あった。

だけどどうしても乗り切れないトコが、ふたつだけあって。

延々とループを繰り返す訳ですよ。延々と。それが全部表現されている訳ではなくて、端折ってるんだけど、その背景には数限りないループの経験がある。その繰り返しを自分で勝手に想像して、「あー面倒臭いわ〜大変だわ〜」とおもっちゃったの。劇場内で。うんざりしちゃったの。感情移入して(笑)

観終わってから改めて考えると、そのループって、同じ人とのやり取りを先読みして少しづつ変えていける訳で、それはうんざりというよりも毎回毎回結構楽しいかも知れないな、と思ったけど、映画館で観ている最中は、とにかくその「勝手に想像してうんざり」感が邪魔していた。

あとラストだな〜。ラストがもっとひねってあれば全体の出来もぐんと印象良くなったと思う。もう何百回観たか分からないハリウッド大作のラストと、おーんなじ。

良い映画だと思うし、嫌いじゃないんだけどね。あ、最後の最後のトムのカット。大好き。ラストカット好き。

☆☆1/2★★

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