車の隅っこに転がっていた『ナムコ・トリロジーBOX』をひっぱり出し、大音量で聞きながらゴキゲンで営業廻りをしていました。
この『トリロジーBOX』とは、今は無きサイトロン・ディスクとかいう会社が、ナムコのゲームミュージックレコード3部作
●『ビデオ・ゲーム・ミュージック』
●『スーパーゼビウス』
●『ザ・リターン・オブ・ビデオ・ゲーム・ミュージック』
を、オリジナルケースと復刻ライナーノーツを付け限定版CD-BOXとして発売したもの。ゲーセンでナムコ黄金期を過ごしたワレのような代にはモーレツにありがたい企画です。3枚とも、おそらくレコード発売当時に買っているのですが、現在は行方不明。その復刻版です。
この曲を聴いてて思い出した当時のつれづれを書いてみたくなりました。お好きなヒトはおつきあいくだされ。
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(以下の画像はGOOGLEイメージ検索で探したものです。問題あれば削除しますので言ってください)
■■■『ビデオ・ゲーム・ミュージック』■■■
細野晴臣がプロデュースした、世界で初めてと言われるビデオゲームの音楽レコード。
A-1.ゼビウス/冒頭のゲーセンの雑音(ガヤ)は何時どこで聞いても泣ける。暗い中、テーブル台から漏れるゲームの明かり。缶コーヒーと、自販機売りのホットスナック(ハムとチーズを挟み焼いたトースト)を持ちながら歩きまわり、今日の一台を物色する、あの時の気分。タバコの匂い。あちこちから聞こえるデモ音(昔はプレイしてなくても音が出てた)。あの頃の「ゲーセン」の空気が、匂いが、このイントロには閉じこめられています。
ナムコ純正筐体の、質の良い薄いボタン(黄色)の感触が思い出されるね。ストライプの操作盤に「NAMCO」の文字は、一流筐体の証明でした。
ゼビウスはオレが唯一カンスト(カウンターストップ)できたゲームです。同人誌を読んだのも初めての体験でした(ゼビウス一千万点への解法)。隠しメッセージ、ソル、SPフラグ、ナントカ誘導、とヤリ込み要素には事欠かない伝説の一作。カンストすると敵を一機討つたびに自機が増えるバグが生じ、その時点で「こわれました〜」と店員にお金を返しにもらいに行くのです。何時間もワンコインでプレイした後でね。ひどすぎる。昔はコンビニ(こういう呼び名もなかった)にゲームが置いてあって、そんなとこでもゼビウスよくやったなぁ。
A-2.ボスコニアン
どちらかと言えばゲーセンというよりダイエーの一番上のゲームコーナーで50円とか10円でやってた記憶が強いです。何しろゲームが初めてヒトの言葉を喋ったのだ!初めて見た時の、その驚きたるや!「ラリーX」につながる、レバーを離しても動いたままの強制スクロールや前後同時ファイアなど、色々と画期的でしたねー。
合言葉は「ハワーイハワーイ!」(本当はALERT! ALERT!)
A-3.パックマン
正直、ゲーセンでやった記憶はあまりなし。下手でした。
A-4.フォゾン
音のみ聞き覚えあり。プレイ記憶なし。
A-5.マッピー
その後コンシューマでも人気爆発した名作だけど、なんつってもアーケードの音楽、和音の具合が最高に好き。名曲です。でも下手だったなぁ。設定の違いが難易度に大きく現れる大きく出るゲームだった気がする。
B-1.リブルラブル
レバー二本のみで操作する特殊なゲーム(コレと「クレイジー・クライマー」くらいだと思う)。ボーナスゲームでは、一瞬現れて消えちゃう宝箱を、1円玉(もしくはゲーセン備え付けの「バシシマーカー」)を置いてマーキングしていましたねぇ。7人の小人?妖精?を一気に囲む(バシシする)方法を、授業中ノートに夢中で書いていたなぁ。リブラブの得意だった同級生の石山君、今何してるんだろ。彼は小学生でばりばりマシン語を操るパソコンの天才だった。
この音楽もめちゃくちゃ好きです。
B-2.ポールポジション
この当時は他メーカー(特にTAITO)がいろんなドライブゲームを出していて、当ゲームの印象は薄い。つかあまりのリアルさに上手く動かせなかったんだ。関係ないけど、実写の映像をドライビングゲームに組み込んだ「赤い車を追え!」は傑作だったなぁ。それ以外はドライビングゲームと言えばトップビューの方が好きだった。
B-3.ニューラリーX
デパートの屋上と言えば常にこの音楽「でででででっでーでででででっでー」が流れているモンと相場が決まっていた。追いつめられた時のあの緊迫感が耐えられない。好きだけど嫌い。
B-4.ディグダグ
どっちかってぇとパクリ作の「MR.Do」の方をよくやっていた(笑)。1面だけは、全部の敵を上手に岩落としできます。
B-5.ギャラガ
まともにやると全然進めないけど、1面で敵を一機だけ残し、20分粘るとその後一切敵が弾を出さないという裏技があって、それ無しではなんともかんともに難しかった。二機合体してもイイこと無いんで注意です。
■■■『スーパーゼビウス』■■■
A-1.スーパーゼビウス
曲自体はオリジナルを大幅にアレンジしたクラシック調。大元になっている「スーパーゼビウス」とはあまり関係ないのか。「スーパーゼビウス」とは、ゼビウスをそのまま極端に難易度を上げたゲームで(確かソルやSPフラッグの位置も変わっていたっけ?)、オレはまったく太刀打ちできませんでした。
B-1.ギャプラス
このアレンジは結構カッコよい。ギャプラスというゲームは、1面でいきなり自機を敵の大将にぶつけると(所定の手順が必要)、ソレ以降自機が二連射から三連射にパワーアップしルックスも変わるという、とんでもないゲームだった。逆襲面以外の全部の面で、計算次第でSPフラッグも出せる。オレとしてはゼビウスの次くらいに「出来る」ゲームだった。31面以降、1のつく面は敵の動きがものすごく速く(処理落ち無しでは見失う位)、その割には結構パターンで攻略できるのでギャラリーに感心してもらうには最適のポイント。そうそう、この辺から画面が斜めに立ち上がった筐体が出始めていた。
B-2.ドルアーガの塔
音楽、ナムコミュージックの中では最高峰かも知れないと思ってます。特に面始めのジングルとか、ネームエントリとか、何回聴いてもシビレます。
このゲームが初めてゲーセンに登場した時の衝撃は、決して忘れられない。そのグラフィックの美麗さ。主人公の動きの遅さ。何しろ二面でブーツを取らないと、ずっとなめくじのような動きなのだ。そして主人公の徹底的な弱さ。タイミング次第ではスライムに「てろっ」と殺されてしまう。
「アーケードゲームなのに、解法が謎」「お金をいくら投入しても、分からなければ先に進めない」など、それまでの常識を覆したシステム。解法を見られたくないために段ボール箱で画面を隠すという、不思議な光景まで生み出した(それまでも「画面の反射対策」としての段ボールはあったが、ドルアーガのソレは確実に目的が違っていた)。そのうちにゲーセンでは60階までの解法を記したアンチョコ本を設置するようになる。いろんな意味で歴史に残るアーケードゲームだと思う。
BONUS TRACK スーパーゼビウス(ガストノッチミックス)
略。
■■■『ザ・リターン・オブ・ビデオ・ゲーム・ミュージック』■■■
1.ポールポジションII
この頃になるとさすがにドライビングゲームもドライバーズビューに主流が移っていた気が。でも相変わらずのリアル路線に付いていけませんでした(つまりド下手だった)。
2.グロブター
ゼビウスのあのグロブターが主役です。激ムズ&激地味です。だけどSEも演出も全体が男っぽくて、カッコイイ。裏技の面セレクト(ボタン押しながらスタート)でイキナリ最終の99面まで行けるのですが、「GET READY!」の声の2秒後くらいに、まさに秒殺されます。このCD付属のライナーノーツによれば、「グロブターを1〜99面までクリヤできたのは、私も含め全国で4人だけと聞いている(東京二人、新潟二人)」だそうな。
3.ディグダグII
島を崩して敵を巻き込めるようになった第二作。オモロい進化だと思ったのだけどやっぱしド下…(以下略)。音楽も前作をアレンジしていて、良い。
4.ドラゴンバスター
コレも数少ない「出来る」ゲーム。最後の方の広大なMAP作りは大変だったなぁ。ナムコフリーペーパー『NG』のリアルドラゴンのイラストを何回も模写して、そらでも描けるようになりました。今でも体が覚えています。そういえばドアを出した後に出てくるケーブシャークをハメて、簡単に永久パターンが作れました。意味ないんだけど。
音楽は暗くて、あんまり好きじゃない。
5.メトロクロス
がんばったんだけど、コレもイマイチ(つか、かなり)下手だったなぁ。音楽も寂しい感じです。最初ゲームが発表されて時は「なんだこのダサいセンスは、ナムコどうしちゃったんだ!」と思ったものです。主人公の顔とか。
6.ギャプラス
前述。ボーナスゲームのお手玉タイミングは今でも体が覚えています。
7.ドルアーガの塔
前述。このトラックではなぜかクレジット音が3回連続で鳴るところからスタートし、苦笑を誘います。『スーパーゼビウス』版と違い、こちらには58や59、60階のBGMが入っており、イヤが応でも盛り上がりますよ。そういえばオレはこのゲームのB1くらいのポスターを持っているのです。ジオラマの中にに「パラッパ」みたいな紙キャラクターを立て撮影し、アメコミ風にデザインした、もんのスンゴく質の高いクリエイティブです。
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はぁー。一気に書いてしまった。ほんと小学校とか中学校の頃にハマったモンって、一生残りますね。今度はオレら世代向けにDVDとか出してもらえないかなぁ。即買いですよ。まぁガンダムと違って絶対人数が少ないのかしら。
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