ドリーム - の検索結果

映画『ロボット・ドリームス』感想

『ロボット・ドリームス』をシネ・ウインドで。
監督:パブロ・ベルガー

【あらすじ】
マンハッタンに住むドッグは、孤独に疲れ果てていました。ある日、彼はロボットを自作し、仲間にしようと決意します。80年代のニューヨークのリズムにのせて、二人の友情は芽生え、やがて離れられない存在へと変わっていきます。
ある夏の夜、DOG は悲しみのあまり、ROBOT を浜辺に置き去りにせざるを得なくなります。 彼らはまた会うことになるのでしょうか?
(カンヌ公式サイトより)

【感想】
すべてが最高。最後は号泣。
とにかく見逃さない方が良い!
シネ・ウインドで4/18まで。

※最近ことあるごとに書いている「洋画で歌詞字幕が出ない問題」。今作は基本サイレントなのでしょうがない部分もあるかもだけど、自分は残念だった。EW&Fの『September』は鑑賞前に対訳を憶えていくと良いかも…。

映画『グリーンブック』感想

『グリーンブック』をユナイテッド・シネマで。

小学生後半なら一緒に観ても大丈夫。素晴らしいエンターテインメント作。『ドリーム』が好きな人には特にお薦めしたい。できればクリスマスに観ると最高。

最初に企画を聞いてからこの日まで期待していた内容を、見事にすべて100%以上で返してくれた。満足しかない。デブまっちょなイタリア系チンピラのトニー(ヴィゴ・モーテンセン)と、知的でおぼっちゃん育ちの黒人天才ピアニスト・シャーリー(マハーシャラ・アリ)の珍道中。と聞いただけで、そりゃ絶対面白いでしょ。

流行りの実話ベースで、脚本はヴィゴ演じるトニー・リップの実の息子と監督が、共同で書いている。パンフレットにある、実際のトニーの家族と、この映画の深い関わり(実際の親戚が役者で出ていたり)を読めば映画のあのシーンが思い出されてニヤニヤすること請け合い。パンフのボリュームはそれ程ないけど、どの記事もぐっとくるのでお薦め。

━−━−━−━−━−━−━−━−━−━−━−━

黒人差別が法的に許されていた最後の時代、60年代初期の南部をコンサートツアーで廻る訳だから、メインテーマは黒人差別。いや黒人に限らず「差別は無意識化で行われる」という『ドリーム』のあのテーマ。世界的に有名なピアニストが、コンサートでは白人富裕層にちやほやされながら、「いや黒人はここでは食事ができないんです。ほんとすんません」と同じ会場で食事をすることさえ拒まれる。

エグゼクティブ・プロデューサー陣には、あのオクタヴィア・スペンサーが名を連ねている。脚本を企画初期の段階から関わり、彼女独自の差別に対する考察がとても貴重だったと監督コメントにあった。

ずっと押し黙り反暴力で貫くシャーリー(アリ)と、ついつい口や手が出るトニー(ヴィゴ)のやり取りを通じて、異なる環境の人間同士の繋がりと理解について、セリフではなく脚本とその演技・表情で観客に考えさせる。しかも基本はギャグだ。

ここまではまだ想像できたけど、本作はすばらしい音楽映画でもある!シャーリーの演奏シーンがどれもこれもいい。しかもすべて違う曲ってのがポイント。いくら良い曲でも映画の中で被ることで「またこの曲?」って少し冷めちゃうことあるじゃない(『アリースター誕生』はそれでちょっと残念だった)。

家に帰ってから実際のシャーリーの曲聞いたけど、格好良かったなぁ。でも映画全体を貫くBGMはこのシャーリーの曲じゃなくて、60年代ならこれでしょ!なリズム&ブルース。このミクスチャがすごく気持ちいい。当時、黒人の曲は大好きなクセに自然体で人種差別している白人達。そのリアルな様子を音楽が浮かび上がらせている。

すべてのアクションが対になっているかのような構成力にも、ほんと褒めるところしかない。最初から最後までずっと好き。本当のエンターテインメントってこういうやつ。

以下ネタバレ含むかも━−━−━−━−━−━−━−━
続きを読む

NHK『いだてん』感想

『いだてん』最高!
毎回何も考えず45分間、家族で満喫しています。楽しい!楽しい!夢を見ているのかと思う位、期待に溢れる今年No.1ドラマ(予想)。 クドカン、大友良英、井上ディレクターの『あまちゃん』ドリームチーム!あまちゃんのキャスト、大好きな俳優達がたくさん。脇役がいない。皆が活き活きしてる。

特に好きなのは中村獅童演ずる四三の兄。他にもミシマ家のシマ、森山未來演ずる(大好きだった澪つくし料理帖を思い出す…)若き志ん生、峯田、キョンキョン、活躍は未だないけど神木君、いつもは嫌いなビートたけしでさえ、1人のおっさん芸人として面白いよ…!山本美月ちゃんまで!

オープニングは横尾忠則に山口晃(そう、うちの子供達はみずつち企画で山口先生に直接教えていただいたことがある)。そして大友さんのまた大傑作のOP曲!早くサントラが欲しい。
あと我が家ではいつも誰かが「逢〜いたかば〜ってん逢われ〜んた〜い♪」を謳っている。

おちゃらけているようで、全てのセリフに説得力がある。今のこの時期にオリンピックドラマをやることの稔侍をしっかりと抱き、2020をただ礼賛するなんてことがある筈もなく、当時のオリンピックと国内事情を(ギャグの皮を被せて)丁寧に描写することで、表向きバンザーイ!裏では2020周辺の今のモロモロへの皮肉になっているこの構図。クドカン先生、ほんと見事っす。す・べ・てが気持ちいい。

主人公の四三が毎回毎回チャーミング過ぎる。何なのこのベストキャスティング。
綾瀬はるかに「良かったね」と声をかけてあげたい気分。
今いちばん楽しみなTVドラマです。

『ドリーム』

シネコンで2D字幕。
公開初日の夜に観ました。1/4は入ってたかな。

最高のエンターテインメント作。小難しいところは全然なくノリノリで最後までぶっ通し。イジメのシーンが苦手かな、と最初思いきやファレルの音楽とギャグでそこまで陰湿にならず、最後はちゃんと逆転してくれるので爽快そのもの。見事なカタルシス。これは子供と観るのもいいかも。勉強・仕事を頑張る人は報われますよって映画だし(主人公は天才過ぎてアレだけど)。

怪盗グルーで「happy」をメガヒットさせたファレル・ウィリアムスが今作でまたとんでもないことを…。この映画のバックに流れるノリノリのソウル・ミュージックは、当時(60年代)の自分が知らない曲かな…と一瞬思いかけていると…これ全部ファレルが60年代「風」に作ったオリジナル曲なの。また今風のアレンジ入で最高。観終わってからずっと聴いてる。

だけどね…洋画最近の傾向としての「歌詞字幕が出せない」問題、これマジなんとかして欲しい。『ガーディアンズ2』とか結構頑張ってたのに。お金かかるらしいんですよ。
↓エンディングなんか特にね。

邦題の是非で炎上して最終的に変更になったことでも有名なんだけど、観終わってみて、元の邦題『私たちのアポロ計画』ってそんなに悪いか?と思いました。町山さんを始めこの邦題に関する批判はさんざん読んできたけど、観てみると印象はちょっと違う。

もちろん映画のメインのドラマはマーキュリー計画であったけど、当時のNASAはやはり有人で月を目指していたのは確かだし、実在の主人公はアポロ計画にも多大な貢献をしたと映画の最後でも語られる。中盤ではセクションのリーダーが主人公に月へ行くことについて話す印象的なシーンも挟まれている。何より「私たちの」と付く所が重要で、最初の成功・貢献が次につながっていくことも示す、確かにダサすぎるけど、良くはないけど、そこまで悪いか?と思ったのは事実。

簡単に言えば、映画を観た後だと『私たちのアポロ計画』ってタイトルから何通りもの捉え方ができるようになる、てこと。あとこの映画全体のセンスの良さを『ドリーム』なんちう口に出すのも恥ずかしいタイトルにしたのは、ちょっとなーとは思った。

この俺の感想からは「炎上」の根本的なしょーもなさが読める。多分きっと、最初に異議を申し立てた人達は、そこまで悪く言ってなかったのかも知れない。ちなみに町山さんは「彼女たちに失礼」という論法が主で、それは確かにそうだと思う。

だけど周りの(俺を含め)映画も観ていないTwitter民たちが「マーキュリー計画なのにアポロ?またか!そんなことはあってはならぬぞ」とばかりRT祭りではやし立て、いつの間にか「映画の趣旨を1つも理解しておらず商業主義ばかりに走り日本人をなめまくった最低最悪の邦題」として拡散されていったのかも、なー。その結果「そこまで悪いか」なんていう本末転倒な感想を(笑)。「そこまで」にしたのは、そう勝手に思ってたのはいったい誰だ。俺だ。

ちなみに『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー・リミックス』という邦題に関しては観る前も後も全く関係ない。これはどうしようもない。勘違いして観に行くことを期待している、ダメ邦題。裏の意味も全然読めないし感じられない。

以下ネタバレ
続きを読む

『モアナと伝説の海』感想

長女と二人で吹替版を鑑賞。すごく面白かった!!

日本版予告編の印象とは違う、全編通して痛快な海洋アクション映画。まったく飽きさせない。脚本・演出みごとです。

主人公モアナが本当にカッコ良くて、正義感や正直さやモチベーションの頃合いが絶妙、嫌みがない。一体どれだけ計算してどれだけテストした結果の造形なんだろう。ポイントポイントでの彼女の「自主的な行動」が物語をドライブさせ、説得力を生む。その都度ぐっときちゃう。

ある1シーンではまんま『マッドマックス』のパロディが出てきて大爆笑。『ロード・オブ・ザ・リング』もそうだし、色んな映画の名シーンを思わせ、しかも嫌みがない「良いとこ取り」のアクションシーンの数々。

欧米系のルックをした登場人物が出てこない。すべてポリネシアン系(アフリカ系?)のキャラデザインで構成され、皆がすごく魅力的に、美しく、カッコ良く描かれている。昔のように「黒いだけの欧米系」も一切ない。気持ちいい。

この映画がディズニープリンセス・シリーズに位置づけられるのかどうか知らないけど、アナ雪の「王子様不在」を通り超して、男女の恋愛とか、結婚しなきゃとか、跡継ぎだからお婿さんを探さなきゃとか、そうゆう話が一切ない。潔くて最高。気持ちいい。

アナ雪なんかと同じミュージカルです。歌の吸引力はアナ雪に劣るけども、それでもハワイ?ポリネシアン系?のセンスを採り入れた歌と踊りが美しく楽しい。長女は帰ってからずっと主題歌聞いてて、あっという間に歌詞を覚えてた。すごいなぁ。

ジャンルはまーったく違うのでアレだけど、ディズニーピクサーの中で言えば『ベイマックス』の快感に近いのでは、と思う(いいとこ取りが上手くいってる感じも)。それくらいアクションが気持ちいいのでそゆのが好きな人は観た方が良いよ。あ、ドリームワークスだけど『カンフーパンダ』のアクションの気持ち良さにも似てる?

家族で『SING』とコレでどっち観るか揉めて、結局長女と父は『モアナ』チーム、次女と母は『SING』チームで分かれて観ることになった。

『SING』もすごく面白かったって。イルミネーションは我が家におけるギャグ映画のトップブランド。『SING』のサントラがこれまた父のツボで、帰り道からずっと二つのサントラを交互にかけている。早く観に行きたい。けど今月末はもう面白そうな映画の公開が目白押しだからなぁ…。
(→後日『SING』の感想へ)

北海道TV・『なんてったってアイドル!』DVD他

久しぶりにNACS関係のエントリです。

【1】
恒例の北海道TV番組一気観を終えました。『おにぎりあたためますか』『1×8いこうよ!』『ハナタレナックス』『素晴らしい世界』など。存分に楽しませていただきました。主に仕事中、車中での逃避グッズとして活用(笑)。もうDVDが終わりに近づくと寂しくて寂しくて。

『1×8…』なんて地元でもやってるんだけど、1年遅れなんですよ。たしかこの番組の道外放送って殆どそうなんじゃなかったっけ。だけどソレだと今やってる新企画『1×8ゆうばり映画祭』とかね、ぜんぜん「今感」がなくなっちゃう訳ですよ。ワイドショーがこぞってゆうばりの破綻問題を取り上げてた、今だからこその、この企画。盛り上がり感が全然違う。

『おにぎり…』では神戸中華街での食べ歩き中、洋ちゃんにギャラリーが集まりすぎてロケ続行不可能になってしまったのがやっぱり「今感」とゆうか。いままでのロケではあまりなかったと言ってましたね。つか平気でカメラの前に出てきて、ニヤニヤしながら洋ちゃんの顔の真ん前に携帯を掲げる、無神経失礼極まりない関西オヤジ・オババのせいなんでしょうけどね。

でも『東京タワー』とかなかったら(神戸とかでは)決してこんなにはなってなかったんじゃないか。今は『ハケンの品格*』ですか。もう『おにぎり…』の地方ロケがどんどん危うくなっていきますな。寂しい寂しい。

*『ハケンの品格』:篠原が生理的にダメなので殆ど観てないけど、『1×8いこうよ!』の撮影現場レポートは楽しく拝見させていただきました。しかしこんなの1年遅れで観させられてもなぁ(笑)。

【2】

続きを読む

ABOUT

1999年のWEB日記時代から始めた個人サイト。ブログ移行にあたって過去記事も抜粋してアーカイブしています。
(HTMLサイト→SereneBachブログ→WORDPRESSブログと転移)

好きな漫画(2014年版)はこの記事の最後に。

最近は(インスタ)でアップしているTV・映画感想の投稿を、半年に1回くらい一気に転載しています。