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2023年に観た映画ベスト

2023年映画・ドラマ振り返り

2023年、劇場で観た映画は8本、自宅鑑賞が33本、計41本。多分。
例年に比べると劇場鑑賞がとても少ない(昨年を除き通常は20本程度?)。自宅分はまぁ、平均的な本数。

9月以降はずっと、何も観る気が起こらないというか動ける気がしない期間が続いた。なので年間ベストは上半期ベストと殆ど変わっていない。いくつか次点が追加されただけ。映画館に行く気力も自宅で観る気も起こらなかったけど、TVドラマは、特に地デジをいくつか追っかけていた。

あと特に後半、なぜか韓ドラがピタっと止まってしまった。気力がない。『D.P.』S1は例外的に完走したがこれは1シーズン6話という前情報があったから、だった。

それぞれの感想は #movie_tv_dsm に書いてある、のだけど今のインスタの仕様では10数本しか遡れないんだよな〜。残念。インスタ感想文は自分自身が読み返すため、というのが大きなモチベーションなので、この仕様変更をきっかけに映画感想zineをつくることを決心。したのだけど、未だ全然進んでいない。

映画よりもドラマの方がインパクトあった年かも…
よしながふみ原作『#大奥』『#きのう何食べた?』2作の奇跡的な実写ドラマ化については先日書いたばかり。

見返すとこのアカウントでの露出が一番多かったのは朝ドラ『らんまん』だった。観るたびに「黙ってられない!」て感じだったのだろう笑。久しぶりに毎朝が楽しみだった!心より感謝。

Netflix『#舞妓さんちのまかないさん』はたしか3回観た。色々メンタルが低空飛行している時期で、その頃一番助けられた覚えがある。サントラは今でも会社BGMリストに入っている。大傑作。

NHK『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』主演の河合優実が本当に素晴らしい。ダウン症当事者の弟役の吉田葵も。そうそう福地桃子も最高だった。このドラマは前半が特に素晴らしかったように思う。

Netflix『ONI 』は、『トトロ』の後継、新しい日本のスタンダードじゃん。と観てる間思っていた。日本とハリウッド(ピクサーOB)の融合。#トンコハウス の今後に大きく期待しています。

掲載していない作品で記憶に残っているのは
『君たちはどう生きるか』面白かったとは単純に言えないけど、絶対に映画館で観る価値があった。
『FALL』強烈なホラー。
とか、かな〜

今年は正直メモもあやしくて、落ちてる作品もありそうだけど、まぁいいや。
このブログに掲載している作品を見て、結構気が合いそう…と思った人はぜひ2024年一緒に「あれ良かったよね〜」話でお茶しましょう。そういう時間が好きなんです。

映画『無限ファンデーション』感想

新潟シネ・ウィンドさんがFacebookで激推ししていた『無限ファンデーション』の最終上映に。ナイト上映はありがたいな〜!ネタバレ無し感想。

とある発表会を巡る演劇部女子高生の日常を、なんとほとんど「即興」で撮った作品。2018MOOSIC LAB参加。監督は『お盆の弟』大崎章。『リンダリンダリンダ』の監督補をやっていたのを知った時はなるほどと思った。匂いが似ている。

こんな「演技」は滅多に観れるもんじゃないな。どんな演出もきっと叶わない、ドキュメンタリーとすれすれの生々しい演技。当然セリフも被ったりするし。どう展開するかも役者まかせだったそうだ。途中で女子アルアルな分裂に入った時はウチの娘の様子や昔の記憶も被ってちょっとひいちゃうところがあったけど、全体になんとも言えない魅力があって惹き付けられる。で、きっと自宅のTVで見ていたらこうはいかなかっただろう。

(お互いそうだと思うけど、「男だけだったら絶対こんな嫌な感じにはならないよな…」って類いの女子グループのギスギスあるじゃない。アレのめっちゃ静かでリアルな描写があってね。コミュ障主人公が「女子ってもっと素敵な生き物だと思ってた」ってセリフに苦笑)

すごく難しいだろうけど、できれば「即興で撮った」という前情報は無しで観たかった…。ストーリー展開が任されている以上、役者はその後の物語にどうしたって責任を感じちゃう部分があるだろうな〜なんて想像しちゃうし、「後でこうするために、だからこういう反応だったのかな?」って余計なノイズが入っちゃうところがあって。それは残念。

劇中に出てくるウクレレとピアノで歌うシンガー、西山小雨。歌も、天使のような役柄も最高!最高!彼女だけでも観る価値があった。観終わってCD買っちゃったんだよ…。(YouTubeにもあるのでぜひ)
コミュ障で服飾デザイナーに憧れる主人公を演じた南沙良もすごく良かった。『だから私は推しました』のハナを思い出す。これは撮り方なのかも知れないんだけど、南沙良、シーンによって驚くほど違う顔になる。別人?と一瞬思うほど。

即興演出の結果が通常の映画演出を「超えた」とは思わないけど、別物で、これはここでしか観れないものだったし、観る価値はすごくあった。

【苦言】先生役の人の演技がちょっと…。演出をしない、という手法が裏目に出ちゃった例ではと個人的には思う。

女子高(当作は女子高じゃないけど男子生徒は一人しか出ないし殆ど喋らない)の演劇部モノといえば吉田秋生の超名作『櫻の園』、随分前の作品だけどもう1回観てみたいな…
あと藤田貴美の『ご主人様に甘いりんごのお菓子』に入ってる短編が神作で、あれはぜひ映像化して欲しい…

ウィンドでは安藤さくら&井浦新『かぞくのくに』と『ボーダー二つの世界』が面白そうだった。要チェック。

『バッタを倒しにアフリカへ』他感想

併読するにも程があるってもんで、手が付いてないのも、読み終わってないのも沢山。でも皆面白くて…。

『重版出来!(12)』12巻にしてまったく衰えないどころかアップグレードしてる。安井さんがここにきて…脱帽。

『古本屋台』日本酒を飲みながら読むのに最高お薦め。

氷川竜介『倍蜜の人生』自費出版の自分史で、年ごとの時事ネタが懐かしい。セルフ出版で編集者がいないとはこういうことか、と比較して初めて意識されるものですね…。でもだからこその勢いが読み所。出会えて良かった。

大作SF『零號琴(れいごうきん)』にも夢中だがまだ途中。

それより一気に読み終わった大傑作が『バッタを倒しにアフリカへ』。学問研究エンターテインメント。お調子者な表紙&タイトルのくせに、中身はまっとうにバッタ研究を追い続ける学者の苦闘のドキュメント。それを見事な文才で波瀾万丈のエンタメに仕上げている。学者とは何をどうして食べていってるのかが、すごく良く分かる。クライマックスが何度も訪れ、泣かされる。筆者の「研究」に対する意欲と愛が全編を貫いていて、感動を呼ぶ。

黒田硫黄の新作はちょっと…。こういうとこで前述の吉田秋生やゆうきまさみやくらもちふさこの、何十年経っても新しい感動を生み続けるという奇跡を思う。『かげきしょうじょ!』の作家も晩年の『ぶ〜け』に描いていたらしいので当時は読んでいたのかも。これも大傑作。

榎本俊二『映画でにぎりッ屁』もさほど。漫画家の映画エッセイはいくつも出ているけど、いわゆる「映画好き」や「シネフィル」なマンガ家の描いてる内容はいままでも大抵ピンとこない。このニュアンス伝えるの難しい。自分はもともと映画嫌いだから見どころも違うし当然ちゃ当然。自分の「脚本至上主義」が改めてよく分かる。
3月のライオンと乙嫁語りも新刊出てる。ああシヤワセ。

NHK『ワンダーウォール』感想

NHK『ワンダーウォール』観ました。渡辺あや脚本でNHK京都制作の単発ドラマ。7月に放映されてから各方面で大きな話題を呼んでました。いやー強烈だった。

そしてお膝元の京都からこないだ出たばかりのムック本をいただいたり。ええー買うのに!と思って奥付見たら誠光社さんが出しているんだ。なるほどこっちでは入手が難しいのかも。 @makotokawamura さん、サイコーです!ホントありがとうございました。これがもう最高に素晴らしい1冊で…言葉がタリナイ
ドラマは NHKオンデマンドで200円ちょっとで観れます。興味ある方はぜひ。

【ドラマあらすじ】
京都の歴史ある学生寮「近衛寮」は、一見無秩序のようで、私たちが忘れかけている言葉にできない“宝”が詰まっている場所。そこに老朽化による建て替え議論が巻き起こる。新しく建て替えたい大学側と、補修しながら今の建物を残したい寮側。議論は平行線をたどり、ある日両者の間に壁が立った。そして1人の美しい女性が現れる。
乱される心と秩序。純粋で不器用な寮生たちの青春物語。
(公式サイトより)

冒頭から引き込まれ、ドラマを通底する劇伴の素晴らしさ。サントラ欲しい(出てない)。
オーディションで集められた若手俳優達のリアルな演技。最初に対峙する「壁」への圧倒的な無力感。あの感じ。
敬語禁止、多数決禁止、全会一致が原則の今時期想像できないようなアナクロ学生自治寮。セットだと聞いても信じられないリアルな寮。その居心地の良さ。だからこそあのゲロはマジヤメロ〜(観てた家族全員で叫ぶ)
最後え?というあっけなさで終わるんだけど、だからこそ何度も観たくなり、考えさせられる。
美術と劇伴が素晴らしい。

このドラマにいたく感動した大友良英が自身の「JAMJAMラジオ」に渡辺あやを呼んだ回(全2回)がとっても良くて、その中で渡辺あやがこのドラマを作るきっかけになった、企画を持ち込んでいる25歳のNHKディレクターの話をしていて、その若い彼を通して、今も変わらず学生が心のどこかで求めている「目的のない場所」の必要性について語っている。

寮の大切さは建物だけではもちろんなく、そこに集まる学生たちを包み込む「場」の質。それを担保するのが建物だったりする訳だ。でも今の時代、こういう場所に出会う機会がそもそもない。だからなくなる危機自体に気付かないんだけど、ふとしたことで出会ってしまったそのNHKディレクターのような人が、そのことに気付き、それを動機として物語を作ろうとしているのって、とても正しいんじゃないかと思って脚本を受けることにしたと。この話がやけに印象に残っている。自分も寮じゃないけど、やっぱり大学時代に一瞬だけど、そんな場の力を感じることがあった。同じように古くて、今はもうないサークル棟だ。酷い時は毎日のように吞んでビデオを編集して、泊まっていた。あの夜越しに友人とした話の内容は、何故か今でも結構覚えている。

【ムック本】
ちょっとドラマの写真集とはとても思えないクオリティです。あの空気感が見事に現れている。
撮影&著者が澤寛。

寄稿が内田樹、澤寛、渡辺あや、大友良英。それぞれがイチイチぐっとクる。
内田樹さんはご自分が勤められていた神戸女学院の校舎を設計したW.M.ヴォーリズの設計意図をもって、あらゆるところにあった「学びの比喩」について語る。

渡辺あやは、「田舎」がそのパブリックイメージにより「捨ててもいい」という見られ方を当たり前にされることに対して「名前のついていない病気のようなもの。だから誰も気にせず淡々と進行する」と書く。その極めつきが学校がなくなること。それは未来と同時に過去を奪われてしまうこと。共同体が癒やしようのない傷を負い、いずれは死に絶えてゆくしかないということだと。死因の1位が「自殺」である田舎と、その原因を20年越しに考えて続けてきた彼女に、今回のNHK京都のオファーはすっと落ちたらしい。

でも、この本の中にはモデルになった「吉田寮」のことは一言も書かれていない。一番肝心なその場所を巡る話、その場所が渡辺あやや役者やスタッフに与えた希望と絶望について、一切書かれていない。渡辺あやはその「書けない」ことについてもちゃんと言及している。「私達は今、そういう社会に生きている」

あやさんのドラマがなぜ心に響くのか、前述のJAMJAMラジオで大友氏がずばっと聞いていて、それは単純ではない社会の複雑さ、壁のこちら側だけではなく向こう側までも平等に、ちゃんとドラマに落とし込もうとしているから。ドラマならそれができると信じているから。いいも悪いもなく事実を配置し、その配置で感じてもらうことができるから。
でも、だからこそ、「壁」に阻まれお蔵入りになっている脚本が、彼女にはたくさんあるらしいです。彼女自身もそういう「壁」とリアルタイムでずっと戦ってきた人なんだな。もちろんこのドラマも。

『SWITCH 是枝裕和の20年』2015


買いそびれていた2年前の特集号を取り寄せ。最近ラジオで是枝監督が話していることを聞く機会が幾度かあって、それは映画監督じゃなくBPO(放送倫理・番組向上機構)の委員長としての立場からだったりもあるのだけど、仰ることがイチイチ符に落ちて共感できるので、もっとこの人の言ってることを読んでみたいと思った。分厚い単行本に手を出す前に、『海街diary』ファンとしてこの1冊。

すげーー良かった!!!冒頭の樹木希林との対談(これは海街は殆ど関係ない)からがっつり引き込まれ、海街の4姉妹全員それぞれの個別インタビュー、4姉妹全員+監督のディスカッションと続き、どれも素晴らしい内容。斎藤工君の監督へのインタビューも実に鋭くて気持ちいい。節々に少しづつ出てくる吉田秋生先生とのやり取りの軌跡を感じるのも原作大ファンとして嬉しいポイント。

映画・海街diaryファンは絶対読んだ方が良いと思う。
だめだー盛り上がっちゃって、もうこれは豪華版BD-BOX買うしかないな。菅野よう子のサントラもすごく良いのだよね(音楽に菅野さんを推薦したのは長澤まさみさんらしいよ)。

くらもちふさこ『花に染む』完結

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くらもちふさこ『花に染む(8)』10年の時を経て完結。高校の弓道部をメインにしたこのタイトルだけじゃなく『駅から5分』や短編も含めたさまざまなストーリーが同じ街を舞台に展開していくという、大掛かりな設定。

10年以上も経つと正直覚えていられないので後で全部読み直さないと全部が頭の中で繋がらない。しかしくらもちふさこさんも、吉田秋生さんも、あの歳になって中高生の心の機微をこれだけ繊細に書けるのは呆れる程だし、これが少女漫画家を追っかける醍醐味だとも思う。

80年代に読んでた別マでくらもちさんは正直好きではなかった。紡木たくやいくえみ綾の全盛期で、絵柄のイケてなさもあったと思うけど、何よりその描かれていることの「普遍性」が、自分が別マに求めていたものと違っていたんだろうなぁ。その後の『天然コケッコー』でまずガツンとやられ、それ以降のくらもち作品はすべて大ファンだ。『夜叉』で一回離れてしまった吉田秋生さんに、『ラヴァーズ・キス』や今ナンバーワンとも言える大傑作『海街diary』で再び虜になってしまった経緯と似ている。くらもちさん、次回作にも大期待です。

吉田秋生『櫻の園』藤田貴美『ご主人様に甘いりんごのお菓子』再読

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久しぶりに吉田秋生『櫻の園』再読。『吉祥天女』や『河よりも長くゆるやかに』と合わせ高校時代本当に好きだった作品。時代感というか「恋愛観」の違いが気になって、最初は正直「あれ?」という感じだったのだけど中盤からその違和感も消えた。思うに吉田さんは男性の描写はものすごくリアルなくせに(最初は男性作家さんだと思ってた位)、女性の描写って時にファンタジー、というかお花畑なところがあって、そこがぐっと来たりするんだけども、こんな風に後から読むと気になる時もあるんだろうな。前半のヤる・ヤらないの話が終わり演劇部の部長の話になった辺りからはあの頃と同じ気持ちに戻っていた。やっぱり傑作や。

再読したのは、最近とあるBLをオススメされ読んで、自分は「恋愛が中心の物語は、ジャンルを問わず読まない」と思っていたんだけど、果たして本当にそうなのか、と疑問に思ったから。この大好きな『櫻の園』は(ヘテロも同性もあれど)普通に「恋愛が中心の物語」だろうに、何故?そんなことを再確認してみようと思って。で、なんとなく分かったのは「恋愛を『目的にしている』人」の物語に興味がないんだな、ということだった。何をしていようが否応なく割り込んでくる避けがたい感情、そういうものを描いた話は好きだけど、そこを目的にしている人達のお話には、興味が湧かない。ま、どーでもいいことなんですけど。

並んでいる藤田貴美の短編集『ご主人様に甘いりんごのお菓子(1)』。これ、分かってくれる人にはすぐ分かるんだけど(というかこないだTwitterでフォローしている人がこのこと書いててめちゃ嬉しくなった)、最後に女学校の社交ダンス部(演劇部だと思ってたら違った)を舞台にしためっちゃ好きな短編があるんですよ。ホント恋愛の話でしかない。だけどすべてのコマが愛おしい。櫻の園とルックは全然違うけど、櫻の園を読んだ後に読みたくなる作品です。改めて読むと足の描写がすごくて、作者もあとがきで「作ってても描いてても楽しかったですね。特に足」と呟いてた。藤田貴美の描く顔や身体のラインがすごく好き。と話がとめどなくなるのでこの辺で。

【日記】年末のこと

子供が産まれてからは、恒例だった年末の振り返りタイムを作ることが叶わなくなりました。だからって別になんだ、というアレじゃないんですけど。以前は手帖に1年の総まとめを何時間かかけて書いてたものです。

昨年末は仕事納めと同時にインフルエンザにかかった自分。今年は一家揃ってなんの病気もありません。休みに入ってからはずっと家族で家のことをしていました。飽きたら買い物出たり。皆で料理つくったり。本当に、これ以上ないシヤワセな時間です。たまには娘のバレエの時間やなにかを使って一人で映画を観る(今年からはずっとAppleTV内iTunesレンタルを使ってる)時間もあって。最高です。

今年は長女が早い反抗期(小3)に入りいつも家庭内がギスギスしていましたが、自分が家にいてフルサポートしていれば、結構な平和です。なんのことはない、妻の不満は半分以上、普段家庭にあまりいない夫に対して発せられてるワケで。母娘喧嘩はありますが、今は頻度も少なく長続きもしない。長女も、夫婦揃っていることによる家庭の平和な感じを敏感に感じているようです。

姉妹には今どちらにも好かれています。まだ、家族がちゃんと繋がっている感じがちゃんと実感できる時期です。子育て、というか子供と共に育つ人生は、常に一瞬一瞬が、繰り返すことのないかけがえのない時間だと思います。

家のこと。年末近くに妻が普段の収納の不満を一気に解決すべく、これまで俺が許さなかった(笑)無印良品のプラスチック収納ケースを強行手段で大量に導入。そこでストレスが一気に下がったというのもあるんだろうな。相談しても言葉だけ聞いて(「古道具でそのうち探すから」が口癖)対策もとらない俺に郷を煮やし、これは「相談せずに強行」が最善策だと判断したそうです。いちいちごもっともでした。良い判断だと思う。しかもちゃんと表には見えない場所にだけ導入している。これはありがとうを言うべきところです。

マンガ問題。これは今も悩んでいます。家の設計上、父の部屋は開かれた半公共スペースになっています(これは自分が自営業で、会社にいくらでも自分の場所を作れているから)。子供は親の目を盗めばいつでも父のマンガを読むことができる。それ自体は問題ないと思っていたのですが、やはり反抗期も重なり、放っておくとそのことだけで何もしなくなってしまう。妻の悲痛な訴えにより、今年は殆どのマンガを段ボールに入れて出せないようにしていました。その結果、娘の自由時間は増え、その間に図書館から借りてきた年相応の本を読んだり絵を描いたり、まぁなんでもやるワケですよ。空き時間が増えた。

年始は大勢のお客が来るので、この段ボール状態も申し訳なく思い、この休暇中にまた一度すべて本棚に戻しました。で、今後は「娘に読ませたくないマンガ」を置かない、という自分内ルールを決めて、対象のマンガを一挙処分。「娘に読ませたくない」というのは、「自分の中でも解釈がハッキリしていない」ことでもあります。刺激や、何かの打開のきっかけとして読んでいたもの。そういうものは、俺からじゃなくて自分で出会って欲しい。高校生とかになったら別ですけども。自分も、1番マンガに出会ったのは高校生だったし。

それだけでなく、「俺が手許に残しておく意味ないだろ」というシリーズも処分。たとえば『バガボンド』『ブラックジャックによろしく』とかね。
前述の自分の中で整理できない『アイアムアヒーロー』とかも含めて、かなりキレイな状態のマンガもたくさん含めミカン箱2〜3箱ブックオフに持っていったのに総計3,000円弱。いつも間違いなく期待を裏切ってくれるぜ、あの店は。

年末に「今年の映画ベストを語る呑み会」を開催してからすでに数本鑑賞。特に『キングスマン』『海街diary』は完全にベスト上位に入る傑作。『海街diary』は原作信者としても本当に驚くほどの出来。吉田秋生原作映画としても勿論歴代No.1は間違いなし。BD出たら買いたい位です。あらゆるシーンの画の美しさったらない。そしてすべての演者が光ってる!原作の脳内補完も合わせて夢のような時間でした。

今年観た映画は、劇場、レンタルなど合わせて50数本。huluに入ったのも大きかった。レンタルはすべてiTunesに移行。TSUTAYAという会社の姿勢や店員教育など色々なことが好きじゃなくて、あそこにお金を落としたくなかったので、その目的は達せられて満足です。延滞もないし(つまらなかった映画に限って延滞するよね!)、全部貸し出し中で残念!ってこともないし、夜中でもその気になればすぐ観れるし、配信ていいですよ。500円は高いけど、レンタル往復のガソリン代だけでも結構使ってるよね。延滞1回で300円とかあるし。ただiTunesだけではとても観たい映画を全部フォローできないけど。基本新作ですね。検索なんかもAppleTVは超使いにくい。

あ、時間があればブログで50数本の一言レビューとかやってみたいな〜。難しいだろうけど。

さて、気持ち的にはTwitterじゃなくできるだけこちらのブログで書いていきたいのだけど、なかなか難しいかったです。来年はきっと新しいMacBookを買うので、それで少しでも移行したいと思う。来年に期待!
(ちなみに2015年、Facebookからはかなり離れました。完全に仕事宣伝用です。)

  

獸木野生『パーム』トークイベントへ

2014年4月10日(木)、獸木野生氏作のコミック『パーム』シリーズ、初の公式トークイベントが池袋ジュンク堂本店で開催され、新潟より行ってまいりました。30年以上続いてきた作品の、初の関連イベントです。言わずもがなファンにとっては本当に本当に貴重な場となりました。かなり長文で余計なことも書いてしまいそうですが、レポートを残したいと思います。
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あまちゃん第139回:この顔

ついに3.11がやってきた先週。当日のことを描いた月曜日(第133回)の歴史に残る素晴らしい演出についてはどこかでまた書くとして、正直火曜以降の展開はあまちゃん始まって以来のダラダラ脚本だったように思う。確かにそれがリアルだった。3.11後のあの空気が少し蘇った。だけどドラマとしての、これまでのあまちゃんの密度からしたら、自分的には少しがっかりした週だった。

さてさて、そんな雰囲気も今週からは少し変わってきたようだ。特に震災を経たユイちゃんの演技がすごい。目が離せない。

ちなみに(ユイちゃんとは関係ないけど)昨日の放送(139回)でもモーレツに印象に残って忘れられないのがこの表情だった。
20130909
奇跡の生還を遂げた三陸鉄道の車両を、倉庫で待っていた地元民達。当日ユイちゃんと一緒に列車に乗っていた鈴木のばっぱが、
「オラのことを守ってくれた北鉄さ、お礼言わねば」
と語っているのを聞いている、吉田副駅長の顔。

  

あまちゃん第91回:ユイvsアキ

北三陸に帰省中のアキ(能年玲奈)は、ユイ(橋本愛)に呼び出される。かつて、地元アイドルとしてステージに立った思い出の海女カフェで、二人は本音をぶつけ合う。ユイはアイドルを目指し、上京を夢見ていたが、父・功(平泉成)の病と母・よしえ(八木亜希子)の失踪により北三陸に留まらざるを得なくなり、すっかり投げやりになっていた。アキに冷たい言葉をぶつけるユイ。アキはこれまで秘めてきた思いを伝えるが…。

NHKオンデマンドのあらすじより)

すごい回だ。
あまちゃん史上かつてないシリアス回。何がって、海女カフェにアキを呼びだしといて罵倒の限りをつくすユイ。ここでのアキとユイのやり取りがすごい。何段階も、これでもか、これでもかとやりつくす2人。そう、ユイちゃんの初登場シーンから実は見ている我々は気付いていた。ユイのこういう性格を。特に豹変した訳でもない。この状況(上京直前に父が倒れ、その次には母が失踪)に置かれたら、まぁこの子ならこうなっちゃうわな。言ってみれば至極真っ当な展開。

だけど、その至極真っ当な「ぐれちゃった」気持ちを、僅か4〜5分のやりとりでさくっと浮き彫りにして、しかも最後にはやっぱり素のユイちゃんの正直なところがすっと見える終わり方、にまで持ってくる脚本の素晴らしさ!

最後にアキ母・春子に泣いてすがりつくユイ。この「どーしたん?ダイジョブダイジョブ」のかんじ、娘持ちの親にはたまらんよね。
やっぱり、キョンキョンのママは最高ということ!

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しかもこのアキ×ユイのやり取りの合間には、カットバックでユイのお父さんのバーシーンが入る。ここでお父さん、実は奥さんの失踪に既に気付いていたことを、実に軽やかに気持ちよく、誰も傷つけることなく上手にさらっと告白しちゃう。瞬間のBGMの入りもいいし、役者・平泉成さんの実力も相まってこれまたぐっとくるシーンとなっている。他にもバーのいつもの面々がユイのことで悩むシーンとか、副駅長吉田の「(ユイは自分達にとって何なのだと問われ)んだ!アイドルに決まってるっぺ!」とキッパリ言うシーンとか。キョンキョンがアキのベッドに行ってお茶目に寂しかったってイチャイチャするとことか(こうゆうの分かる分かる!でもこういう状況でさくっとやれるのが良き母なのだ!)もう細々と名シーンが。くう。

 

さて、これを書いている段階ではまだ92回を見終えたところで、実は92回ではアキのドラマ登場シーンがカットされるというショックな出来事が重なり、アキはまったく救われないママ次回へ「つづく」となっている。

あまちゃん史上かつてない重重展開。さてどうなる次回!

アキ「だけどオラだって、オラだって必死に踏ん張って這い上がろうとしてるんだ。気楽な身分だなんて言われたくねぇ!」

ユイ「ふっ(笑)40位の繰り上げ当選のくせに自慢しないで!」

アキ「自慢じゃねぇ!それがオラの現実だ!

アキ「ダサいなんてそんなの……自分が一番分かってるよ。

アキ「どんだけ不幸か知らねえが、ここで過ごした想い出まで否定されたら、オラぁやってらんねぇ!!!(叫ぶ)」

カフェを走って出て行くアキ。

  

あまちゃん第79回:だめんずになった種市先輩

あまちゃんメモ。
第79回は、安部ちゃんのお店でアキと種市先輩が初めて逢い、一緒に寿司を食べに行く会。

2人でユイの話をした後に沈黙して、
「まだ付きあってんのが…」から始まるアキのふてくされセリフがなんともカワいくて笑える。

アキ「そーがそーが、遠距離恋愛続行中か!(キレ気味)

アキ「先輩も、なまってる方でねぐてカワイイ方がこれば良かったのにって思ってるクチだな!

アキ「そーがいそーがい。すいませんした」

種市「別にそんなこと言ってねーじゃん」

アキ「『言ってねーじゃん!』はーいづの間にやら標準語かー!

あぐらをかくアキ

アキ「かっこいいなー!『って南部ダイバーじゃん』?」

種市「天野!(怒鳴る)」
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あまちゃん屈指のアキ方言名シーンであった。

一方ウチの妻は、この後に種市が告白する内容を聴いて、呆れていた。
空港建設で海底作業をする筈が、工期の遅れでスカイツリーの現場に回された種市。そこで自分の高所恐怖症に気付き、耐え切れずに仕事をやめてしまう。「地元に戻り南部ダイバーの指導者になるか」「ユイも東京には来ないし」「仕事さねぇのに東京さいてもしょうがねぇ」と話す先輩を見て(先輩は変わってしまった)と思うアキ。

妻「はーよくいるんだよねぇこうゆうの。だいっ嫌い。仕事でちょっと何かあるとコロッと変わるヤツね。うんうん。だめ男あるあるだね。はーーーーーーーはーーーーーーー」
「(寿司をおごったことに対して)仕事してないくせに社会人風吹かせてんじゃないっての」

と、キョンキョンばりの早口で言い捨ててた。
妻の中で、種市先輩が一気にだめんずに墜落した。

まぁでも高所恐怖症ならしゃあないでしょ?という気も。それよりも、アキと種市先輩の間の、こうゆう気のおけない会話?みたいのが見れた方が嬉しかったなぁ。ちなみに妻は、アキのふてくされシーンは全く琴線に触れなかったようで、男女の見方の違いが分かりますね。
ちなみにこの回での妻のハイライトは副駅長・吉田君の
「(高い声で)おいおいやめろよ。彼女イヤがっているじゃないか」
だそうです。

さてさて、この後種市ちゃんはどのような復活を遂げるのでしょうかね。それともだめんずのママなのか。まさかそれはないでしょう?

  

『乙嫁語り(5)』『吉田秋生 master pieces -夜明け-』

モーレツ大好きな作品だけど、前巻の双子登場のあたりからがらっと雰囲気が変わり、ノリが軽過ぎて自分的には急激にテンションが下がっていた。この5巻、前半は双子の結婚式。双子のノリでイマイチなのは相変わらずなんだけど、結婚式の細かい描写、圧倒的な「美術」力は見どころ満載。料理も、衣裳も、すんばらしい。
で、やっと双子篇が終った!これからが楽しみだ!

自分は基本、恋愛がテーマの漫画は読めない。興味が持てない。だけど吉田秋生は、何故か違う。一緒にドキドキしてしまう。本書は殆どが既読のスピンオフや前日譚などの短編。だけど30年近くの時期に渡っているこのバラバラな短編群を改めて読んでみて、吉田秋生の才能に改めて恐れ入った次第。吉田秋生は何ものなんだ?最初にハマった高校生の時以来ずっと考えてるけど、答えは全くでない。インタビューに答えるイマドキ(その時代)の女性っぽさと、作品の繊細さも大胆さも結びつかない気がして…。思えばずっとこのインタビューに惑わされてきた、とも言えるのかな。

だから別冊のインタビュー集もご多分に漏れず既読ばかりだけど、考えてみれば掲載誌(『ぱふ』等)が殆ど手を離れてることもあり、資料的にも買っておくべきだった。だがこの新刊内で唯一の取り下ろしである編集者との対談は、どっちも遠慮?してて突っ込んだ話もなく、正直まったく面白くないぞ。そこには期待しないが吉。
これまでの吉田さんの資料を完璧にとっておいてある、という人以外の吉田秋生ファンは買って損はなしと思う。

  

最近読んだマンガ201212

とにかく下半期はこの1冊かな。吉田秋生さんすごい。この作品がはじまってからその新境地には驚かされてきたけど、5巻は紛れもない名作だと思う。高校時代に机の下で廻し読みしていた時代から早30年近く。今になってこんな超弩級ホームドラマを送り込んでくるなんて。だからマンガ読みはやめられない。

 
永野護は狂ってる。狂ってる天才だ。だけどそれを世に出したカドカワも狂ってることが、これを読んでいてよく分かる。

 

なんとまあ手堅くトーンダウンもせずこのクオリティを保てるなぁ。もう12巻。『プラネテス』の終盤のようなくらーい泥沼にはまりこむ危機を上手に回避して、作品のトーンも丁度ちょうど良いバランスを保っていて。このマンガや岩明均さんの残酷描写って結構苦手なんだけど、そんなおれでも読めています。おすすめしたい。

 

すでに神マンガ。これも12巻か。

 
ネタ切れ感満載だが、でも好き。

 

西炯子さんは作品ごと完全に読む・読まないが分かれていて気持ち良いほどだ。これも1つのあり方でしょう。2割打者くらいでいていただければ充分。これは…1塁打といったとこか。

 

西さんはエッセイに素晴らしい才能を見せています。この方面でもっと展開して欲しい。

 


4巻あたりから一度完全にトーンダウンし、恐らくそれなりの読者が離れていってしまっただろう『大奥』だけど、メインストリームの吉宗話が終わり、この8巻〜9巻からどんどん盛り上がった来た。いいすよ!

 
先日原画展が新潟に来て、羽海野さんのネームが完成するまでの流れを見た。想像はしていたけどやっぱりすごいね。そう、マンガはネームなんだ!

  

TBSラジオ番組改編

めでたく当ブログの「マイブーム」カテゴリに入ったTBSラジオ『キラ☆キラ』ですが。この3月で終了します。

寂しいです。特に吉田豪さんと町山智浩さんの日は心待ちだった。西寺郷太さんも。堀井さんは正直…言ってることは分かるんですけど。もっとゆっくり冷静に話してくれたら「そうだよね〜」と思うんだけど、例えば直近の回は

「坂本龍馬がいかに何も成し遂げていないか。そんなことも知らずに「尊敬する人」として龍馬を挙げる政治家の、なんと信用できないことか」

って話で、でも彼の「ばっかじゃねーのそんなことも知らねーの」オーラがびしばしの早口すぎるテンポであれなんですよ。言ってることは分かるけどあなたの言い方は嫌い、ってことなんですよね。同じような思いを聴いてて何度も感じた。
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2011年8月お盆休みのこと・『ヒックとドラゴン』『クウネル』『海街diary』『恋と軍艦』

お盆休みはひたすら家族と過ごした。極力外にも出ず、外食もせず、うちにあるものといただきものを料理して食べた。子供とビデオや昔の写真を見たり、ボードゲームやかるたをしたり、本を読んだり掃除をしたりして過ごした。いつもこういうことを書くべきかどうか、もしくはどう表現したら良いのか分からないけど、これ以上ない至極の幸せだ。色々な細かい条件や運や風向きや偶然やちょっとの努力なんかがすべて合わさってこのようなことが実現できる訳で。当たり前のことなどと、思ったこともない。

おかげでお金は殆ど使わない連休だったけど、外食に行かなかったのは申し訳ない。食材の関係で今家族全員で外食できるお店は、ごく一部の知り合いの店のみ。外食担当の自分はせめて明日から復活しガシガシお気に入りのお店を廻って買い支えますよ!

お盆休みのもろもろ。

『ヒックとドラゴン』は何度観ても面白い。4歳の長女は少しでも怖いシーンや意地悪なシーンがあると号泣して観れないのだけど、この映画にはなんとそのようなシーンが一切、ない。それでも極上のエンターテインメントとして成立させているのだからすごい。伏線と回収、主人公とトゥースレスの魅力、まわりのバイキング達の魅力、見事に矛盾なく組み立てられたストーリー、なにもかもが「気持ちいい」。飛翔シーンやバトルシーンなど、アニメ技術的な見どころも多い(リピート鑑賞できるポイントだよね)。うーん。弱点が見当たらない…。
小さい子と観るのにもオススメです。是非。

『クウネル vol.51』で、長野陽一さんが自宅を建てる際のレポートがとっても「うんうん」な内容。タイトルは「ふつうが いちばんむずかしい」。そうなんです。つるつるの漆喰壁が当たり前じゃん!と思ってなんとかそれを目指したけど、実現することがどれだけ難しかったか。外壁、サッシ、床、壁、屋根…すべてにおいて自分が「ふつうだと思っていたこと」が、今の住宅業界では全然「ふつう」じゃないことに、まず愕然とするところから、家づくりは始まりました。逆境に向かうのが別に楽しみでもない自分は、だから無事家作りを終えた時に本当にほっとした。ひとより努力したとかそんなことは全然思わないけど、「なんでふつうのことができないの!」とは思い続けていて、それが逆境に向かう原動力になりました。長野さんの記事、本当に激しく同意。この夏久しぶりに自宅の取材を受けて、改めて建築当時のことを懐かしく思い出した。

益子スターネットの馬場さんの震災との向き合い方はとても勉強になった。あと「あれはセンサーを外して生きているんだよ」って、自分も良く思うことだ。なんで?なんで?は未だに消えない。消えない替わりに、身の回りに「なんで?」って思うような人は少なくなっている気がする。どっちが先なのか分からないけど。

永井宏さんの伝言。残念ながらご存命中にお会いすることは叶わなかったし、これまで多くのことは知らないままでしたけど、身近に大きな影響を受けている人達が多く、お話は聞いていた。今更だけどいくつかの書籍を読み、この「伝言」に出会って、やっとその理由の一端が分かった気がした。遅いですけど、これから少しでも軌跡を辿りたいと思う。

何冊か読んだマンガの中では吉田秋生『海街diary 4』が最高。吉田さん、まさかこの路線に来ていただけるとは、くらもちふさこの『天然コケッコー』に継ぐヨロコビ。YASHAとかのミーハー路線があまりにもソリが合わなかっただけに、このフトコロの深さが見れたのは本当に嬉しい。『ラヴァーズ・キス』も良かったけど、もう断然こっちの生活感が好き。4巻は純粋コイバナが花開くのですけど、これはもう40代以上限定の中学生恋愛物語じゃないだろうか、と思ってしまうくらいクラシックでオーソドックス。

西炯子の新刊『恋と軍艦』…「なかよし」連載ですからね。って読み終わってから気付いた。
西さんは『姉の結婚』がまったく琴線にひっかからない内容で、その前にも色々『ふわふわポリス』とか『ちはるさんの娘』やら色々…つか最近どうしたんですか?という位多作ですねという中でちょっと自分的に流し見な内容が続いていましたのです。基本全部買ってますけど。
『恋と軍艦』。雑誌の対象年齢なのかどうなのか、キャピキャピおばか中学生女子が40オーバーの男性に抱く恋心、という、枯れ専も極まれりというか(笑)いや全然「枯れて」る男性ではないんですけどね。とにかく私的には非常に感情移入しにくい設定なんですけども、この相手の40オーバーの町長さんと、謎の同居をしている外国人のエロ漫画家ヒゲオヤジという二人のキャラの佇まいが、何だか中学生相手らしからぬ「西臭(にし・しゅう)」を放っていまして。一巻だけではどうにも判断できない潜在能力を感じているのです。西さん、アンタ中学生相手に何をやらかすつもりだい。え?これ位今は常識?新橋にたむろするネクタイ頭巻きサラリーマン萌えの中学生女子とか普通?←そこまで言ってない。

2011年の盆休みでした。生活の底にはすべて、福島の事故と日常をめぐる放射能問題が横たわっており、相方は毎日食材に悩まされています。

『CONTINUE』ゆうきまさみ特集を読んで

イヤほんとね、ゆうきまさみってすごいんですよ。日常の描写が。脇役まで含めた人物の存在感が。
SFやラブコメにカムフラージュされた「日常マンガ」の地味な凄さ。その頂点がコレ

『じゃじゃ馬』は…なんというか、ゆうきまさみの代表作には、あれを挙げてほしいというか、もうちょっと脚光を浴びさせてあげたいというか、そういう作品なんですよ。
(ゆうきまさみ1万字ロングインタビューより)

うんうんうんうんうんうんうんと、深ぁ〜くうなずきました。あとこないだ『鉄腕バーディー』全巻読み返したばかり。バーディーの幼少時代を描いた2巻は大傑作ダネ。むかでや昆虫の姿をしたバーディーの上司達に萌えまくりですよ。このキャラ作り、天才。

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じゃじゃ馬グルーミン★UP!
鉄腕バーディー

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『報ステ』の異様なセンス

おとといの夜、ふとしたはずみで『報道ステーション』を観てました。その時はちょうど少年院の特集をやっていました。院内の少年の生活の様子を、顔部分だけモザイクをかけた状態でレポートしていました。

観ているうちに、画面は個々の少年との対面インタビューへと移りました。当然顔はモザイクのまま、と思うのですが、あにはからんや。ちょっと驚く画面修正が施されていました。

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ABOUT

1999年のWEB日記時代から始めた個人サイト。ブログ移行にあたって過去記事も抜粋してアーカイブしています。
(HTMLサイト→SereneBachブログ→WORDPRESSブログと転移)

好きな漫画(2014年版)はこの記事の最後に。

最近は(インスタ)でアップしているTV・映画感想の投稿を、半年に1回くらい一気に転載しています。