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ジャケット染め直し完了

染め直しに出していたEngineered Garmentsのジャケットが戻ってきました。
濃紺のジャケットの袖のヒジ内側のあたり、腰のあたりが赤く変色し、とても着れる状態じゃなくなってたのだけど、このまま手放すのは勿体無くて、ネットで何社か検索したうち、この会社にお願いしていました。

システムは、まず現品を送ると向こうから電話がかかってきてそこで相談、お願いするならそのまま続行します。支払いは返送時の代引き払い。

黒に染め直すのは恐らく色々な会社でやっていると思うのだけど、自分はあくまでも濃紺に留めたかった。濃くなっても黒に近くなってもいいので、あくまで濃紺でお願いしたいと話したら、そのまま快諾いただきました。万が一のボタンの破損が気になる人は外して染めることもできますが、付ける時に一つ700円ほどかかり、全部で7,000円位になってしまいます。ボタン1〜2個のリスクのためにそこまでは出せないので今回は省略。他にも、染め直さないと色がどうなるか分からないリスクなど、丁寧に説明いただきました。ちなみに表生地は綿100%で、染め直しには1番向いている素材です。

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帰ってきたら、赤みは殆ど分からないレベルまでなくなっていました。どちらかという生地の端の箇所、例えばラペルのエッジの部分のしわなどが、縁に沿って染まりが薄く(見た目は少し擦れて色が落ちているように)見えます。でも全然気になりません。これで変わらず着続けることができる。カタチが気に入っていたのでとても嬉しい!代金は染め料金が3,900円、送料代引き手数料等で最終的には5千円代で済みました。

ホビットいよいよ完結!

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いよいよホビット完結編が来月公開!長かった『ロード・オブ・ザ・リング』のシリーズもこれで遂に最後。寂しいけど、やっぱり楽しみ。

映画ドットコムの特設サイトでは『ロード・オブ・ザ・リング』から『ホビット』まですべてまとめて名シーン名セリフの投票を行っています。
→『ホビット○○○ランキング』

ここに出てるセリフ読んで、指輪のシリーズがどれだけ素晴らしかったかを再確認。
そして思い出しちゃったので『王の帰還』再見時のを再掲。

●セオデンが剣をカンカンして鼓舞するところ
●滅びの山で一度倒れたフロドの前に幻影として現れるガラドリエルが、フロドに手を差し出し、それにフロドが手を伸ばす。その後のガラドリエルの笑顔。何故か泣ける。
●アラゴルンが黒門に向かう際に振り返って言う「For Frodo」。このためだけに字幕版で観たい。
●その後真っ先に飛び出すメリーとピピン。

あああーー楽しみだーーー

『3.11を心に刻んで』より〜大友良英さん

「ダサいくらいなんだよ、我慢しろよ!」
(NHK連続テレビ小説「あまちゃん」の主人公、天野アキが親友に向って言う台詞)
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 80年代以降の僕ら日本人がたどって来た道をたったひとことでばっさり。そのくらい、このことば、わたしには衝撃的でした。
 「ダサい」ってことばは、わたしの記憶にある限り、70年代の後半くらいから使われだしたように思います。それ以降、僕らは、正確にはオレたち田舎育ちの人間は、この言葉に縛られてきました。ダサいと言われたくない=洗練されたい、都会的と見られたい。とりわけ福島に育ち、東京に出てきたわたしのような青年にとっては、切ないくらいの呪縛力を持ったことばでした。都会育ちには、この感じ、わからないだろうなあ。
 この「ダサい」をどうやって克服したかと言えば、自分がそれなりに自分の仕事をするようになり、社会に認められ、海外でも認められ……って、あああ、やっぱ、こう書くとオレめっちゃダセえ。でもそうやって、いつのまにかこのことばが恐怖ではなくなっていきました。
 でも、否応なくそんな過去を思いださせたのが震災でした。なんで福島に原発があるのか。なんで事故がおこったときにこんなことになるのか。そのときに翻弄されるオレたち福島出身者や福島在住の人たち。「ダサい」という言葉に翻弄されていた自分と、2011年の翻弄される福島とがどこかで重なって来て、自分自身正気ではいられないくらい動揺しました。なんでだろう、最初はそう思いました。その謎を見事に解き明かしてくれたのが開沼博の書く『「フクシマ」論』(青土社)でした。「ダサい」に翻弄されていた自分と、田舎に原発が作られる土壌の見事なくらいの一致。震災と原発事故を経て、2012年に入った頃から、自分の残りの人生は地方と中央の問題をどうにかしていくことに焦点をあてよう……そう決心しました。
 そんな中で、自分もその制作に関わって生まれたのがNHKの朝ドラ「あまちゃん」です。あそこには地方と中央の関係が等身大で見事に描かれています。宮藤官九郎さんの脚本は、決して難しいことばを使わずに、日常的なやり取りの中だけで見事にことの本質を射抜きます。今もことあるごとに、わたしはこの言葉を思いだします。なんでだかわかりません。でも、それが、地方と中央の関係を根底からくつがえす原動力になるような気もしています。二度と原発みたいなもんを作らないためにも。
(おおとも よしひで・音楽家)

岩波書店WEBサイト3.11を心に刻んで』より

『3.11を心に刻んで』より〜もんじゅくん

 われわれは、まず、折あるごとに不満を述べあい、議論をたたかわし、役所に苦情の電話をし、新聞や雑誌にすぐれた記事を発見した場合には、手紙を書いて激励しようではありませんか。
 その効果はあまりにも小さく、前途は気の遠くなるほど遥かです。しかし、これが、誰にでもできる唯一の道造りではないでしょうか。
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『ゼロ・グラビティ』

公開初日、映画館で3D吹替。地元では巨大なスクリーンだけど、お客さんは全部で4人だった(レイト)。ネタバレ殆どありません。
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スペースシャトルの船外作業中に、衛星爆発事故によるデブリ(宇宙ゴミ)の嵐に巻き込まれ宇宙に放り出された主人公の女性博士が、さてどうやって帰るかという話。全編通して息詰まる無重力(ゼロ・グラビティ)の宇宙空間でのあれやこれやなんだけど、覚悟して観に行ったせいもあってか、思ったほど苦しくはなかった。ストーリーと言える程のストーリーもないけれど、91分という短めの上映時間をあっという間に駆けていく(確か劇中で流れる時間とほぼ同じだって誰かが言ってた)。
特にEVAや放浪の最中で宇宙船やステーションのまわりをぐるぐる回っていくカメラ、映像のリアリティは本当にすごい!の一言。久し振りに圧倒的な映像体験です。映画館で観るべき。宇宙遊泳できるよ!

↓これをはじめ予告編は既に観た人用に。行くつもりマンマンな人は観ない方がショック大きくて良いよ。行くかどうか迷ってる人は観るべし。

投げ出され映画だと聞いて想像していたよりはずっとずっとテンポも良く、しかもその中で無情の放浪時間を巧みに挟込むことで緩急もたっぷりあって、しかもクライマックスはちょっとぐっとクる感じで。とても気持ち良く観れました。オススメです!

ここで苦言。といっても3D吹替というフォーマットに対して。
3D吹替、正直オススメしません。そもそも3Dは吹替しかないって選択肢にはいつも呆れてしまうんだけど。この映画は登場人物も極端に少なくて、おそらく劇中7割位は「すーはすーはー」の息遣いです。つまりセリフ回しよりもリアルな情感が大切な演技。これはどーしたって吹替にはそぐいません。あと大好きなジョージ・クルーニーの生声が聞けないことにイライラしてしょうがなかった。あとねー、翻訳も少しおかしいとこあったなぁ。これきっと元だと○○じゃね?的な。セリフがめちゃくちゃ少ないもんだから、余計気になりますよ。

3D鑑賞歴は、映画館で6〜7本くらいかな?イオンシネマのRealなんとか方式。これまでも正直「3Dで良かった〜」なんて思ったことはほぼ無かったけど、今回は何故だろう。特に残念な印象。イヤ、素材としては絶対に3D向きだし、これを3Dで観ずしてどうする、という御意見も良く分かります。問題は、あの「ペラペラ感」。それに尽きる。Unknown冒頭で、宇宙から見た大きな地球をずっと写していて、向こうからすこーしづつシャトルが近付いてくるんだけど、もうそれがね。何ての、あれですよ、世界初のSF映画『月世界旅行』でロケットがひゅーーって近付いてくる、あれみたい。紙切れに棒をつけて動かしてるかんじ。まー全編通して浮き上がる素材全部が「紙製」に見える。「デブリに当たって顔の真ん中に穴が空いた同僚←ネタバレ」なんてホント、まんま紙芝居みたいで笑っちゃった。3Dって普通すぐに慣れちゃって3Dってこと忘れる(そしてメガネの痛さで気付く)ものだったけど、この映画ではそのペラペラ感がずっと気になってしょうがなかった。2Dだったらこんなこと気にせず没頭できるのになぁ。でも他の3D方式だと変わるのかもね。

   ああーもう2D字幕が観たいよ!(しかし上映は1日1回夕方のみ。3D吹替は5回もやってるのに!どうなってんの!)
2D字幕を勝手にオススメします!

★★★★☆(←3D字幕のマイナス分は含まれません)

  

TBSラジオ『Dig』が素晴らしい

車に乗っている間は常にTBSラジオのPodcastを聞いている。

映画評論コーナー「シネマハスラー」をきっかけに、もう2年位前から聞いている
『ライムスター宇多丸のウィークエンド・シャッフル』

『キラ☆キラ』の後番組。最初はイマイチのれなかったが、最近はすっかりタマちゃん(赤江珠緒アナ)大好きになっちゃってる
『たまむすび』
(ただしほぼ火〜木曜日のみ)

そして、平日毎日一時間オーバーという放送時間のため、実質聴いている時間の一番長い
『Dig』
毎日毎日テーマを決めて、そのジャンルの専門家をゲストに呼び、女子アナと日替わりのメインパーソナリティーの2人が質問をしたり意見を述べたりして、そのニューステーマを掘り下げる(Dig)番組。日替わりパーソナリティーはほとんどがフリーのジャーナリスト。

今この番組が一番好き。これだけあれば、もうニュースは他にいらない。
一つのテーマで一時間というボリュームも良いが、一番好きなのは聞き手の2人のスタンス。
「普通」なのだ。

世の中のニュースを聞いて、「それってどうなの?」と普通に疑問に思うことを、ほぼ聞いてくれる。答えてくれる。その答えがいつも納得いくものとは限らないが、少なくともスタンスは「こちら側」と一緒だと思える。これだけでもマスコミのなかではどれだけ希有なことだろうかと思う。余計な話題で脇道の議論に逸れることもあまりない(呼んだゲストによってタマにとんでもない回があるが、それに対して「あーあ」と思っているのは恐らくメインの2人も一緒なので、まぁ少しマシ。そもそもそういう回は途中で飛ばして聴かないけどね。)

分かりやすく言えば『TVタックル』を観ている間のあのイライラが、殆どない!ということです。(あの番組を一時間みたらまず9割方イライラしています)

掘り下げる内容も深く、方向性も鋭くて、きっとマスコミにはあんまり出ないだろう人の解説もゆっくり聞けて、だから永久保存しておきたい回もしょっちゅうなんだけど、基本WEBからは1週間したら消されてしまう。だからiTunesに入っているデータも消せなくて、どんどん溜まっていく。

ちなみに今保存しているデータをちょっとだけ。

「石原慎太郎の人物像に迫る」
「未決拘禁者の処遇について考える」
「ディズニー帝国」
「デモを行う権利と民主主義」
「大臣と官僚」
「ストーカー殺人は何故繰り返される?」
「解散と総選挙」
「パレスチナとイスラエル」
「震災関連倒産」
「日本の司法制度と死刑」
「介護と仕事の両立」
「原発導入の歴史」
「原発政策」

もう一つ一つに解説付けてオススメしたいくらいなんだけど。平日毎日なんで全然おっつかない。
つか聴くのも追っつかない。そのボリュームも嬉しい。

今のおれにとって、すっごく、すっごくありがたい番組。というかメディアに接してる時間の半分以上はTBSラジオだな。趣味を聞かれたら「TBSラジオ」とでも答えればいいか。

テレビや新聞のニュース関係でいつも「いらッ」としている方は、是非一度『Dig』を聴いてみてください。

  

【お天気メモ】2012年12月クリスマス

例年通り12月アタマに降った以降はまったく雪も音沙汰なかったのだけど、クリスマス絡みの連休は少し降った。(市外はかなり降ってて積もった)
クリスマスの今日は、日中すごい風と雪で猛吹雪。だけどその割に新潟市は殆ど積もらず。

クリスマスイブもその前も、娘のバレエ発表会で明け暮れて殆ど何もできなかった。イブは妻実家で料理をいただく。それにしても今年のクリスマスはバレエでのプレゼントにはじまり、ジジババ・おばさん達友人達からの豪華プレゼントで家が埋まってしまうかのようだ。こうなっちゃうともうサンタさんのプレゼントなんて…と霞んでしまいそうだけど、そこは妻の上手な事前マーケティングのおかげで、本人希望と他の人とカブらないKOSENのぬいぐるみ(すでにいくつかあげている)にしたら2人とも超大喜びだった。

しかし恵まれ過ぎてるよ。今回もらった5こも6こもあるプレゼント(細かいの入れれば10オーバー)のうち、どれ1つとったって何日も夢中になるような類いの品なのになぁ…日本は恵まれてるなぁと思う。

しかし相変わらずプレゼントする方は大の苦手の夫婦なので、さっぱり誰にもあげられていないのでした。毎度不義理でゴメンナサイ。本当に下手なんですプレゼント。あと手紙とか。何度もゴメンナサイ。

TBSラジオ番組改編

めでたく当ブログの「マイブーム」カテゴリに入ったTBSラジオ『キラ☆キラ』ですが。この3月で終了します。

寂しいです。特に吉田豪さんと町山智浩さんの日は心待ちだった。西寺郷太さんも。堀井さんは正直…言ってることは分かるんですけど。もっとゆっくり冷静に話してくれたら「そうだよね〜」と思うんだけど、例えば直近の回は

「坂本龍馬がいかに何も成し遂げていないか。そんなことも知らずに「尊敬する人」として龍馬を挙げる政治家の、なんと信用できないことか」

って話で、でも彼の「ばっかじゃねーのそんなことも知らねーの」オーラがびしばしの早口すぎるテンポであれなんですよ。言ってることは分かるけどあなたの言い方は嫌い、ってことなんですよね。同じような思いを聴いてて何度も感じた。
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日記:2012年正月

nakamuraさんのおニュー靴(相方のだけど)。谷中から足立区江北という全然違う雰囲気の場所に移られたnakamuraさん。あたりまえだけど民さんやお店の雰囲気はそのままで。東京砂漠で心が荒んだ時に行ったんですがとても心が安らぎました。

もともとのご近所、「パリットフワット」さんの焼き菓子。初めて食べましたけどまぁ粉もハーブもどどんとクるワイルドさで、それがまた病みつきになりそうで。あまり体験したことのないタイプの美味しさでした。

お正月は例によってお知り合いが20人以上もいらしていただいて我が家で新年会。赤ちゃんが産まれた人も数人、大変なことがあった人も相変わらずな人も皆で美味しいものを沢山いただき、なんというかああゆうことを思い出せばこの一年やっていけるよというか。そういうお友達ができたことが本当に嬉しく思います。皆さんまた来てね。

アニメージュとニュータイプの関係

『鈴木敏夫のジブリ汗まみれ』、この回がやたら面白かった。

「なぜどこもかしこも不況の最中、角川書店とアニメイトは好調なのか?」
【前編】
【後編】

※上記記事内にポッドキャストへのリンクがあります。

アニメック、アウト、アニメージュ等々…アニメ雑誌の黎明期の話が盛りだくさん。アニメ誌の元々の出自が良く分かります。

『アニメージュ』がガンダムを盛り上げ、そしてガンダムを裏切った経緯。鈴木氏が『アニメージュ』誌で初めて宮崎駿特集をやった時は、ガンダムのおかげで返本率10%だったのに、一気に50%になってしまったこと。雑誌の部数が一旦減ってしまうとどうなるのか。

アニメージュ時代の鈴木Pと宮崎氏の出会いについては色々な媒体で語られているけども、ここでは当時の「雑誌編集」というものを、ビジネスとも絡めてかなり赤裸々に語っています。現アラフォー・当時アニメ大好き男子達にはたまらなく懐かしいお話でした。尾形英夫アニメージュ編集長の話も痛快。あと鈴木Pと富野監督の関係とか。
宮崎駿にハマりガンダムを裏切った鈴木Pが、『未来少年コナン』を観た後の富野監督に言われた捨てセリフとは?当時の熱さで想像すると楽しいです。他にも聞き所イロイロ。

しかしこの番組はいつも思うけど録音状態悪いよなぁ。きっと色々こだわりがあるんでしょうけどね。

 

タマフル:車特集byアンディ

「『(アナウンサーの後輩にある時)安藤さ〜ん、モテる車ってなんかないすかね〜」って聞かれた時にね、もうホントに僕、後輩だろうが二十歳くらいのADさんだろうが必ず僕敬語で話しているんですよ。ね?今日のディレクターの近藤さんにも必ず、後輩ですけど、敬語なんですよ。

はじめて『てめぇふざけんな』って。」

「(爆笑)」

「『てめえ』って言ったのは後にも先にも多分その時だけだと思うんです。」
「(車に)もう『乗るな』と。」

ライムスター宇多丸のウィークエンド・シャッフル
サタデーナイトLabo
2011.12.3「車特集byアンディ」

俺にとってTBS安東弘樹アナ(アナウンス部次長)の印象を決定的に変えた回でした。最高楽しかった。続きキボンヌ。

  

『エンディングノート』とか

宇多丸氏と決して映画の趣味が合うわけじゃないけど、ここまで言われるとさすがに観たくなる。『サウダーヂ』。
というか↓冒頭に紹介される「60歳女性」の感想に感動です。
シネマハスラー:『サウダーヂ』(MP3直リンク)
だってね、こんな映画ですよ。この映画を観た60歳女性の感想が…まぁラジオ聴いてください。

ところで先日、待望の『エンディングノート』観てきました。しみじみ良かった。これまでの薄い映画体験の中では、間違いなく目から出た水の量、最大。なのにあちこちで笑わせたり。監督である娘のナレーションが素晴らしい。当初は某ベテラン男優にお願いするつもりだったらしく、きっとそうなれば随分別のニュアンスになっただろうし、それはそれで見たかったけど、この「娘ナレーション」もいいんですよ。特に最後のセリフが効いてます。人が亡くなる映画ですが、じんわりと幸せな気分になること、保証付き。「普通」の幸せがそのままてらいも飾りもなく詰まっています。「普通」を映画にすることはきっと難しい、特にこのような題材だと

このタイプのものが100本作られたら、
99本は失敗すると思うんですよ。
ほぼ日刊イトイ新聞:『エンディングノート』が、あまりによかったので

らしいのですが。いくつもの奇跡が重なり、エンターテインメントとして結晶化しています。あまり「残る」タイプの作品ではないと思いますけど、好きです。この映画。ハナレグミの音楽も最高。

北の国から2011夏

TBSラジオ『Dig』のレーティング週間ゲストで倉本聰氏が出ていた。『北の国から』が今年30周年ということで、大根仁氏、BOSE氏(いずれも『北の国から』フリーク)が倉本氏に質問する形式。

氏が東京を離れ単身(本当に単身、妻も置いて)いじけてw札幌に出てきた時の話、北海道の数々のエピソード、北島三郎氏の付き人をしていたこと、当時のテレビ業界のことなど盛りだくさんで一秒も聞き逃せない面白さだったのだけど、その中で「北の国からは今?」という質問が出た。
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TBSラジオがブーム

昨年秋から、TBSラジオ「ライムスター宇多丸のウィークエンド・シャッフル(通称タマフル)」のPodcastにハマっている。もともとは映画評論コーナー「ザ・シネマハスラー」を何かのきっかけで聴き始めたのがはじまり。元々映画は特に好きでないけど、見ていない映画を、そこそこのネタバレで「どういう映画なのか」「どうおもしろく、どうおもしろくないのか」を理路整然と語るその内容が衝撃的。衝撃的というのは大抵「悪いことも話す」からなのだけど、ウタさんもそう。 続きを読む

気にしているのはそこじゃない。

放射線・放射性物質による影響について。

学習院大学教授:田崎晴明氏による「放射線と原子力発電所事故についてのできるだけ短くてわかりやすくて正確な解説
を読んでの感想です。

放射線による影響でガンになる危険、その「確率的影響」なる理屈については、多くの方々が実に分かりやすい解説を書いていただいたおかげで、それなりに私も理解しているつもりです。おそらく311がなかったとしても、自分はほぼガンで死んでいたと思う。分かりやすいガン家系でもあります。

その、
「ガンになる確率」
「ガンにかかって、さらにそれが理由で死ぬ確率」
がそれぞれ0.5%やら1%やら上がったところで、私個人は、自分自身(いいとこ妻も含めて)正直あまり気になりません。
ここでいう「気にしない人たち」に入ると思います。

だけど今気にしているのは別の問題です。

1)子供〜乳幼児〜胎児に与える影響。
2)それが外部被爆ではなく内部被爆であった場合の影響
3)自分の子供たちが産むであろう、次世代の子供達への影響。
4)特に、ガン以外の遺伝子障害が生まれてくる子供に現れていることについて
5)低線量被爆を何年か浴びた場合の影響。

言っちゃえば、大人のことは二の次だと私達は思っています。問題は子供です。

1)は大きいことは明らかですが、その度合いが例えば胎児・乳幼児の場合にどうなるのか。もしくは3の生まれる前の女性の子宮に対しての影響がどうなのか。
2)には各論あるようですが、影響の大きさの度合いは不明。
3)と4)は有名なベラルーシの病院で、今まさに生まれ続けている、多くの障害を持った子供達の例があります。(ホットスポットのある村では出生児の8割に障害があると岩上安身さんの取材で出ているようです。田中優さんの講演でもイタリアNPOにより運営されているベラルーシの病院のVTRが紹介されました。「通常は隠される筈のこのような事態が、国の貧困さ故に外部に流出している」と現地の医者が漏らしていました。)
チェルノブイリとは飛散した核種が違うので、与える影響も違うかも知れません。
だけど、それは未だ誰にも分からないこと
5)も、これまでにデータを取れるほどの母数がなく、未だ誰にも分からないこと

以上が、私達夫婦が気にしていることです。

これらの、一番気になっていることに対して、

たとえば内部被爆に関して

ただし、少なくとも(日本政府や IAEA や ICRPが示している)「公式の計算法」にしたがうと、内部被ばくの効果はずっと小さいようだ。 食べ物や飲み物を通しての内部被ばくの影響も、ぼくには計算できない。

fromでは、実際にどれくらいの被ばくがあるのか?

で終わらせたりだとか、
ガン以外の遺伝子に与える障害の「可能性」についてさえもまったく言及されていない、
ことだとか。

こんな文章で
「できるだけ短くてわかりやすくて正確な解説」
と言われても、
「はい確かにそうかも知れませんが、私達の不安を少なくする、何の助けにもなりません」
とつぶやくしかない。

「気にする・気にしない」で分けるというのは、確かに一利あるかも知れません。
だけど私はこう思う。

これまで例の無かったことに対して、

●後で「ああ、あの時せめてこうしていれば…」と後悔するのがイヤな人
と、
●後のことはしょうがない。今を気楽に生きることの方がよほど大切。気にして病んだら本末転倒

と思う人の違いではないでしょうか。

私は、子供に影響が出る「可能性」に関して、無関心ではいられません。

公開で原発推進記事を募集しています。お金出します。

政府が原発推進記事を募集してるよ!お金を出してくれるヨ!

原発の事故で、まだまだ世の中が騒然としているこのときに、国民の目を欺こうとこんな募集が行われています。
募集しているのは、財団法人日本立地センター。
 http://www.jilc.or.jp/index.html

募集の内容は、経済産業省資源エネルギー庁の委託事業で、地域のフリーペーパーやタウン誌などを発行している企業に、「福島第一原子力発電所事故による風評被害対策と放射線に関する理解促進」を目的とした企画の募集です。

要は、紙面の実質的な買い取りによる政府広報です。しかも、この場合、「政府」というのは、決して、今の民主党菅直人首相の下の政権という意味ではなく、「経済産業省資源エネルギー庁」という名の「政府」なのですね。

エネルギー政策の行方について、これから国民的な議論をしていこうという、そのときに、推進派の立場で、紙面を作ることを要請されるのだと思いますね。もともと、こういう紙面を私たちは、いかにもそのメディアが自主的に作成したかのごとく読まされてきたのですが、こういうときにやるかよ!ということです。

いやいや、反対派の意見も入れてもいいですよ、というなら、いろいろと主張のあるタウン誌さんたち、ぜひ、そういう企画で応募してみてください。国民に正しい「風評被害対策と放射線に関する理解促進」を伝える企画なら、いくらでも作れますからね。そして、もし、タウン誌の方々が、ジャーナリズムの端っこで飯を食っているという自覚があるのなら、お金をいただかなくても、そういうことを毅然としてやっていただきたいものです。

また、今まで、そういうお金をいただいてきたというのならば、この際ですから、福島の原発事故についての共犯者としての反省の上に、新しい紙面をつくられることをオススメします。いやいや、ジャーナリズムなんて、もちろん考えていませんよ、という方は、紙面販売業として頑張ってください。

それにしても、天下りのたくさんいそうな財団ですねえ。こんな仕事で飯が食えるんだから、うらやましい。

今まで、原子力発電所の立地についてしてきた仕事の反省というところから、仕事をスタートしていただきたいですね。

「最近では、エネルギー・原子力の理解促進活動を行っているNPO等団体への支援」も行っているようです。

私の反省

(中略)以前、原発を取材した折(『からくり民主主義』)、耐震設計や老朽化という点で原発は非常に危険だと知り、その日常性について書かせていただきました。しかしすでに原発はあり、稼働している。一基あれば二基、三基あるものも同じことという論理で次々と増設されていく。地元で反対運動などがあっても、それは「住民は不安を抱えている」というアリバイとして機能し、むしろ誘致を支える安全弁のような役割を果たしていました。人間は既成事実に弱い。私もそうでしたが、そこに「ある」ものは日常として受け入れてしまう。今回の事故はその弱さが露呈した大惨事で、これから必要なのは「生きる」ということに対する知性だと思います。被災された方々に「頑張れ」と言うのではなく、被災をまぬがれた人間が頑張らなくてはいけない。

高橋秀実「アンケート 作家たちの『あの時』と『今、思うこと』」en-taxi vol.32

二次災害というべき原発事故について、原発をめぐる政財官の癒着構造や東電の隠蔽体質、手抜き工事、データ改竄、原発ジプシーと呼ばれる下請け労働者の存在など、現在指摘されている原発にまつわる問題の多くを、私を含めた多くの人が以前から知っていたはずだ。だが二項対立的な反対運動に身を投じることにはためらいを覚え、その危うい電力に依拠した都市生活を享受してきた。東電や政府を非難する前に、私はまずこの事実を恥じ、謝罪したい。
失われたコミュニティ、さらに未来の世代に至るまで払い続けなければならない代償はあまりにも大きいが、死者から与えられた「日本社会のあり方を根本的に変える機会」を無駄にしないことが、唯一の償いだと考えている。

※改行:shiro
橋本麻里「アンケート 作家たちの『あの時』と『今、思うこと』」en-taxi vol.32

まったく同感です。自分はいつも言葉に救われて、言葉によって方向性を見い出し、生きる明るさと拠り所を得る人間です。今後も震災に関して「いつでも見直せるようにしておきたい」言葉を引用させていただきます。

ABOUT

1999年のWEB日記時代から始めた個人サイト。ブログ移行にあたって過去記事も抜粋してアーカイブしています。
(HTMLサイト→SereneBachブログ→WORDPRESSブログと転移)

好きな漫画(2014年版)はこの記事の最後に。

最近は(インスタ)でアップしているTV・映画感想の投稿を、半年に1回くらい一気に転載しています。

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