#120 「今、話したい事」
シリーズ中最大の事件が起こる回。すさまじい熱演に唸る。
娘・千代とのすれ違い。どうしても言い合いになってしまう二人。普段自分は長女と妻のとやりとりを見ているのでどうしても投影してしまって、泣けて泣けてしょうがなかった。母娘だからこその難しい関係が、すごくリアルに表現されていた。
日本初の女子大設立に力を入れていることが悪い噂を呼び、預金の解約まで出ているとの話。反論しようとするあさを無言で諌める進次郎。ここですっとひくあさが見事。シリーズ通して、この「強情を通し過ぎない、ひき際」が見事。見ていて余計なストレスを感じないのはこういうところも要因だろう。
酔っ払って加野銀行であさと女子行員に対し侮蔑の言葉を吐く萬屋。暴力をふるう寸前に後ろからすっと出て腕をひねり上げる進次郎。絶好過ぎるタイミング。いよ!待ってました!その後のセリフも決まりすぎ。
「萬屋さん!わてはな、大概のことは気にならへんのだすけど、2つだけ、どないしても腹に据えかねることがありますのや。それはな、男がおなごに手をあげることと、わての嫁さんに的外れな悪口言われることだす!」
萬谷「なんやと!」
新次郎「帰っておくれやす!!!」
(鳥肌ぞくぞくっ!)
かーー!!!!最高や!
一方場面が変わり、帰ってきた千代を道端で「もっと話がしたい」と呼びかけるあさ。「話すことなんてない」と無視して歩き続ける千代。「どさっ」という音とうめき声に千代が振り向くと…
萬屋に刺され、倒れ込んだあさ。
しばしぼう然となる千代。事情を理解した後、絶叫する。
その声に飛び出してきた進次郎。
これまでの「あさが来た」にはなかった、玉木宏の強烈な演技が圧倒的。
病院。危篤状態のあさに呼びかける進次郎。見ているこっちはもう涙で前が見えない。
これまでの仲良し夫婦の関係が、フラッシュバックで蘇ってくる。
その呼びかけに応え、奇跡的に生還したあさ。
つづく。