カテゴリー: マイブーム

NHK朝ドラ『虎に翼』第一週

NHK朝ドラ『虎に翼』
しょっぱなから楽しませてもらっていたが
第5話(金曜日)でいきなりのクライマックス。

寅子の能力も努力もすべて認めながら、今の世ではどうしても幸せにはなれないんだ。と語る母。聞く寅子の顔だけを延々とFIXで映し続ける、大胆な演出。
そして伊藤沙莉という俳優が見事に応えきる。第一週からのこの信頼感。ついていける、と思う。

ただ反論するのではない、母子がお互いの気持ちをちゃんと理解しつつ、自分の考えを伝えようとする姿勢は、きっと今後の物語のベースを為していくのではないかな。

「お母さんみたいな生き方をしたくない」「お母さんみたいになりたくないってこと?私のことをそんな風に見ていたの?」というあちゃー!なやり取りから、
「私の母はとても優秀ですが……?」
でひっくり返す。

その後の母ゆりちゃん。出たー!!もう拍手喝采。

「女の可能性の芽を摘んできたのはどこの誰、男たちでしょう!?」
「自分にその責任はないと?それならそうやって無責任に、娘の可能性を潰さないでちょうだい。」

今の世でもそのまま通じるこのセリフに涙。芽を摘んできた一味の一人として、昭和、平成、令和と変われなかった男たちの一人として、痛烈に響くゆり母ちゃんの啖呵。ごめんなさい!

オープニングもすごくいい。クローズアップされる「目」が強烈な印象。

素晴らしい第一週の終わりだった。久しぶりに朝ドラのある生活が戻って来たかも!

朝ドラ『らんまん』最終週へ

いよいよフィナーレの『らんまん』。

最後まで来てまたドン下げか!という関東大震災(まぁ史実だからしゃあないのだけど)が起こりまた辛すぎる日々。

今週驚いたのがすえちゃんのこのセリフ。

目が見えなくなっても八犬伝を完成させた馬琴先生のことは、身分の違う特別な人だから出来たんだと思えた。でも図鑑を完成させようとする夫に対しては「万ちゃんを特別と思いたくない」「あなたは特別だから描けて当たり前って、そう思いたくないんです」というセリフ。

これってある意味、有名人をモデルにした朝ドラでは、メタな含みも感じるよな。て思って。
こんなセリフ、朝ドラで聞いたことないな。すごいなーと思った。

あと金曜のあさイチ、神木君の登場回。まぁ充実しまくっていました。最高。
この中で仲良しの志尊淳との役作りエピソードが色々紹介される中で

「万太郎がこのままでは嫌われ者になってしまう。なんとかそれは避けたい」

と、前後のセリフを工夫したり、竹雄のセリフ、それに対する万太郎のやりとりの声のトーンをコントロールしたり、恐らく相当な手入れと調整をしていることが感じられる話をしていた。

こういった名優(=名演出家でもある)たちの数多くの工夫によって、あの愛すべき万ちゃんが最後まで愛されるままでいられたんだな。

それができてない例って、今までの朝ドラで山ほど観てきたよね。愛したいけど、これでは愛せないよ、ってゆうディテールの杜撰さが、どこまで俺たちの思い入れ・没入を阻んできたことか。
愛されない主人公級のキャラ、いっぱいいたのですよ。これまで。
それを避けることができたらんまん、すごい。

あさイチは脚本家・長田育恵さんのコメントにもぐっときた。万太郎の「自分は競っている。人間の欲望と」ってゆうセリフ。明らかに戦争も指していて、今だからこそのすごいメッセージの強さを感じて、めちゃ印象に残っていた。ああこのドラマはちゃんとやる気なんだ、と。

このセリフなんと神木君のアイデア(本人覚えてなかったみたいだけど)。長田氏自身だけではあまりに強くて書けない言葉だったと。それを神木君が言ってくれたことでふっきれて、以降の脚本にも影響が大きかったそうだ。

裏側を垣間見れて楽しかった。

さて最終週だ。

朝ドラ『らんまん』フィニッシュに向け毎日クライマックス

9月に入ってからの『らんまん』は、毎日がクライマックスで、とても心が追いつかない。
フィニッシュに向けてこれでもかこれでもかと盛り上げていく。

このドラマの凄さって、ひとつひとつの細かい努力の積み重ねを、時には説明無しに、でもちゃーんと丁寧に描いていて。
だからあとで報われた時の説得力が半端ない。時にカタルシスになって、感動がどどっと押し寄せてくる…

そういう総決算を最終月で毎日やってくれてる。すごいサービスというか何と言うか。

モネ以来久しぶりに「朝ドラが楽しみな毎日」を実感できた今シーズンでした。辛い展開もめっちゃ多くて楽しいばかりじゃなかったけど、ほんといちいち説得力がすごいし、「学問の魅力」を圧倒的な細部の描写と設定で見せてくれました。学問に限らずだな。だからお仕事ドラマとしても最高。

次の朝ドラがどうなるのか分からないけど、ほんと寂しいよ…。
ええ、もう?てかんじ。
関係者の皆さん、ありがとうございました。

朝ドラ『らんまん』底には底が…

先週末からの『らんまん』。

いったいどうなるんだ…と思っていたら底にはまだまだ底があって…という展開。

先週末の教授の決別宣言から
まぁーしんどい。

しんどいのだけど、すべての人物描写がとても丁寧なので、ドラマの作りに対するストレスは殆ど無くて。

嗚呼、人生ってしんどいよね。
てゆう、それだけだ。
しんどい。

そんなしんどい中でもぎゅっとくる場面がいくつもあって。
あまりにも毎日すごい展開だったので忘れガチなんだが。

記憶も新しい今日(金曜)で言えば、分家のあのおっさんのセリフ。腐造は酒蔵ならどこでも起こる、俺でも起こっていた。この人が言ってくれるからこそ、救われるよね…。
ヒョロのあの断り方と、最後のハグとか。
朝号泣。

そして…園子ちゃん、亡くなったんか。
小さい子供が亡くなる以上に辛いことはないと思うが、この時代は今よりもっと身近だったんだろう。

いやそれにしてもしんど過ぎる。
まさかこんなドラマだったとは。
だからこそ、この後もしっかり見届けたいわ。

朝ドラ『らんまん』東京編へ

東京編になってからどんどん好きになってる『らんまん』。

研究室のこの2人が本当に大好きなんだけど、今日(6/14)の、夢中になってる万さんの後ろでの会話、すごく良かったな。脚本の会話センスがいいのよ。そしてここに竹雄が参入!もう最強布陣。最高多幸感。朝ドラありがとう。なんなのこの可愛さ。

この後の、寿恵子(浜辺美波)とダンス先生とのやりとり、「愛に生きろ」…ベタ過ぎるほどベタなのに演技と演出で泣かせる。

今週ずっと良くって盛り上がっていって、この後どうなるんだろう。楽しみ。

after6junction 『渡辺あや特集』

after6junction 『渡辺あや特集』by岡室美奈子(早稲田大学教授)。

よくぞやってくれました。というか、今まで1回もやってなかったのにびっくり。

朝ドラ『カーネーション』で一気に知られることになった脚本家・渡辺あやさんは、そもそも手掛けている作品自体がそんなに多くなくて、wikiで出てくる殆どの作品を自分は観ている。
(『その町の街のこども』は何故か配信をやっていなくて未見なのがなんとも悔しいのだけど)

元々雑貨店経営&主婦をやっていた女性が、岩井俊二のシナリオ応募コーナーで見初められ、『ジョゼと虎と魚たち』で脚本家デビュー。その後いくつかの映画を経て、初めての連続ドラマ脚本が『カーネーション』というのもすごい。

今回は尺の関係か話を絞ったのだと思うのだけど、渡辺あやさんはあちこちの取材で「プロデューサーとの相性を大事にして、プロデューサーの「人」を見て、その人がやりたいと思った企画を実現する」「その人が本当に自分の中から「描きたい」と思った題材かどうかが大事」というようなことを語っている。

自分が描きたい題材なんて特にないし、社会派という訳でもない。ただ製作者が心から描きたいと思った題材に共感できたら、それを一緒になってできるだけ実現する、というような話だったと思う。

つまり渡辺あやさんの来歴を語る時には、だれが企画をはじめて渡辺あやさんを口説き、製作したか。というプロデューサー話がセットで聴きたいんだよね…。

たとえば『ワンダーウォール』の企画を渡辺に持って行ったのは、当時まだ駆け出しだった(たしか)NHK京都のプロデューサーで、そのしつこい情熱にほだされて、当時多くの製作者が口説き落とそうとしてできなかった渡辺脚本を勝ち取った、みたいな話だったり。

『エルピス』の佐野亜裕美Pは脚本ができているのに実現できず、TBSを退社し、5年越しでカンテレで実現した(その間、やりたかったことを先に実現するために渡辺さんはNHKで『今ここにある危機とぼくの好感度について』を書いた)というなりゆきだったり。

一貫して彼女は「単純な二項対立を避ける」「その中でも個人は変わっていける」というとを描いていると岡室さんは語っていて、なるほどと思う。

最後、特にスッキリする訳ではない。巨悪を倒す訳でもない。ポイントはそこではない。だけど本当に感動してしまう。そんなドラマの特徴って、大好きな野木亜紀子さんとも通じるところだよな…。でもその一部分は、今の地デジで通すための作り方でもあるのかも。

もちろん、制限や縛りが名作を生むことは多々ある訳で、今の我が国メディアの、何1つお上には文句を言えない閉塞・窒息状態は、ある意味名作を生む土壌になっているのかも知れない。いやいや、全然良い状況ではないですよ。最悪なんですけど。

TBS『たまむすび』終わる

この2年ほど、コロナ禍に入って1年経ったくらいから、メンタルの急激低下のせいなのか、それまでずっと好きだったのに、急に見なくなった(聴かなくなった)番組がいくつかある。

TBSラジオ『たまむすび』もその1つだった。
なんなのだろう。普段の生活で心からリラックスする時間が殆どなくなったから、なんだろうか。

1年以上ご無沙汰している『たまむすび』が終わってしまうと聞いて、すごくショックで、すごく寂しくなると同時に、「最後だけ聴いて寂しいとか言ってるんじゃねー」的な、自分に対する罰的な何か、も生まれて。

終了告知があった後も、だから聴きたいのに聴けない、なんかそんな時期が続き、そして遂に最終週になってしまった。

最終週、ガマンできずに聴いたよ。

8年以上も聴いてた番組だから、あっという間にあの頃の気持ちに戻ったよ。

思い出したけど『ストリーム』『キラ☆キラ』『たまむすび』と、いったい何年TBSリスナーやってるんだ。

木曜の赤江さん最終日、最後の「答辞」は、仕事の買い物をしながら聴いてたら泣けて泣けてしょうがなくて、レジにも行けないほどだった。

考えてみたら
こんな風にキー局番組の最終回の瞬間を、地方でリアルタイムで聴けること自体、ラジコプレミアムが無い時代には叶わなかったことで、それも元を辿れば2011年の311からだったな。大震災がもたらした数少ない恩恵。

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当たり前だけど、赤江さんが単に天然すっとぼけキャラだけじゃない人ってことは、このトラブル続きの11年をずっと伴走してきたリスナーだったら、皆知っていると思う。

『たまむすび』は自分にとって、こんな赤江珠緒という大好きな女性との出会い…だけじゃなくて
博多大吉とピエール瀧という、理想の大人像、尊敬すべき先輩に出会えた番組だった。

絶対に自分にはなれない理想像だけど、少し先を行く人生の先輩男性像として、ああこんな人がいるなら男として生きていく意味もあるのかな〜と思わせてくれる二人だった。(だから、瀧さんの降板と、復帰しないことへの思いも、聴かなくなった後押しだったかも)

最終週の水曜日。大吉さんのラスト。
特に大きなプレゼントも、気負いも無いように話す大吉さんが語った、ポッドキャスト新番組への、その思いの丈にクラクラした。

(博多大吉さん)
自分はたまむすびで大きな自信をもらった。この自信のおかげで仕事が回り出し、タレントとして大化けすることができた。

今NHKの「朝の顔」になれているのも「たまむすび」なくしてはありえない。
自分を大きく羽ばたかせてくれた番組だ。自慢の番組だ。

そんな風に自分を大きくしてくれた赤江さんは、だから自分にとって最高のラジオパートナーだ。

番組をやめるやめないの決心にしても、辞める気持ちが殆どではなくて、51対49でやめるような、そんな様子に見えた。赤江さんは、辞めたくて辞める訳じゃない。

だから自分は「10年後にまた「たまむすび」やるって決めて、辞めたらどうですか?」と提案した。そしたらリスナーも、周りのスタッフも皆同じ気持ちだった。

この先赤江さんは絶対にたまむすびが恋しくなる時がくるだろう。
10年先に番組を用意することは、今の仕組み上できることではない。皆、望んではいるけれど、そのやり方が分からないだけだ。

だったら、自分がその受け皿を用意しておこう。赤江さんがいつでも帰ってこれるように。
赤江さんだけじゃなく、元「たまむすび」のパートナー達も出演してもらい、この「たまむすび」が育ててきたものを自分が繋いでいく。
赤江さんが帰って来たくなった時に、いつでもその場があるように。

そのために自分は腹を括って、ポッドキャストを始めます。

かなり意訳しているけども、こんな話だった。そして赤江さんには、いつ来ても無制限に番組に出ることができる無期限PASSを渡したのだった。

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このエピソード自体が、『たまむすび』がどんだけ凄い番組だったかってことを、物語ってると思う。

瀧さんもちょっと位出てくれよな!とは誰もが思ったはずだけど笑

本当に赤江さん、凄かった。
こんな幸せなエンディングを迎えられるパーソナリティー。なかなかいないですよ。
なんというか、おめでとうございます。ありがとうございます。大好きでした。
またその声をお聴きできる日を、楽しみに。


自主朝ドラ 『ひよっこ』

現在、#自主朝ドラ は『ひよっこ』乙女寮のあたり。
脚本は岡田惠和。

昨年末に『#あまちゃん』を観終わって、そのあまりの完璧さに驚き、将来に渡ってこれ以上の朝ドラはまず生まれないだろうという実感をあらたにした。作品の完成度以外にも、世の中のタイミングという要素があって、これは如何ともしがたい。終わった後しばらくは、とても他の朝ドラを観る気にはならなかった。

次に観ると決めていたのが『ひよっこ』。
見始めてまず、お父さんが行方不明になるのが2週目だということに驚いた。え、すぐじゃん。この不穏感は以後シリーズ通して全体のバックに流れ続けるが、それを忘れさせるドラマの明るさとポジティブさに救われ、忘れた頃にお父さんのシリアス話が挿入される。このバランスがいい。

松本穂香を初めて認識したのもこのドラマだし、大好き小島藤子との出会いも乙女寮。そして今やエンタメ界を席巻する伊藤沙莉を見出したのもひよっこじゃなかっただろうか。

でもこの幸せな乙女寮も、あっという間に最後を迎えることを知ってるので。できるだけゆっくり観ようと思う。

この乙女寮編が終わりを告げた時は随分ロス気分だったのだけど、ひよっこはこの後も楽しみが沢山あるんだよな!(自分のブログを観て思いだした)そうだ!

朝ドラは日々の俺メンタルに、思っているよりずっと影響を与えているんじゃないかと思う。

自主朝ドラ『あまちゃん』終盤へ

いよいよ終盤。

アキ主演映画の主題歌収録現場。
以前鈴鹿の歌を春子が吹替で歌っていたことについて、
ついに、初めて、ハッキリと鈴鹿に伝えられる。その後。

春子「感謝しなくちゃ」
鈴鹿「え?」
春子「アキのおかげで、鈴鹿さんに逢えました」
鈴鹿「……いい娘さんね 笑」

アイドルの歌唱力が絶望的なので、他の人が歌って吹き替えるという、普通に考えたらリアリティゼロの設定。
それをここまで泣かす場面にできるとは。どう考えても凄い。

百何十話と日々重ねる朝ドラならではだし、その上にいくつもの奇跡が重なった結果だと思う。クドカン脚本、俳優の力、演出、そして大友良英さんの劇伴がなくては、とてもなしえない!

時折挟まる、黙ったままの水口の演技が、すごく効いていた。

あと20話ちょっとか…やっぱ寂しいわ。寂しい。
最後は絶対に紅白歌合戦で締めたかったのに、オンデマンドからは外れているんだね…そりゃそうか。YouTubeにありますように。

※エキストラが趣味の我が弟も出てきた。

自主朝ドラ『あまちゃん』東京編はじまる。

岩手編が終わった時の寂しさは当時以上だ、とは書いたか書かなかったか。

しかし東京編もやっぱり俄然面白くて、いちいちコメントしていたら毎日あまちゃんのことばかり書いていそうだ。実際当時はTwitterでそんなだった訳なんだけど。

あの頃は1日に同じ話を3回観て、今は1日に数話〜10話以上観ているという贅沢ぶり。来週の予告で「これはヤバい!」と思ってもそのまま観れちゃうんだから、やめられないんよ。

とにかく、面白い。

今日はユイちゃんのお母さんが帰ってきた回。こんなにシリアスだったっけ…。


ある意味今までで1番突き刺さる内容だった。皆が皆、できることをしていて、安易に逃げない脚本、本当にすごいし信頼できる。

そりゃこんな新作を毎日観ていたら盛り上がるっぺよ。

あまちゃん終わったらひよっこを観る。若き春子=有村架純繋がりでもあるし。

自主朝ドラ『あまちゃん』北三陸編・最終週

自主朝ドラ『あまちゃん』は
ついに北三陸編の最終週になってしまった。

EP71
夏ばっぱが、25年前のあの日のことを、春子に初めて謝る。
東京に行くという彼女をひきとめなかった自分。廻りの大人達を説得しなかった自分。

「すまなかったな春子
25年間
この通りだ。
許してけろ。」

深く頭を下げる夏ばっぱ。

多くの人が抱えている、親との問題。確執。無意識下の束縛。どうしても拭いきれない身体の中に染みこんでしまっている影響。

40代になっても50代になっても、時には親が亡くなっても解消ができず、知らずのうちに自分と他人との関係に問題が出てしまう、大変なこの親子問題を、あまちゃんでは親が生きている間に、これ以上ないという方法で昇華してくれる。

希望のある、夢だ。

謝った後、ばっぱは深く長い溜息をつき
「ふー……すっとしたー」
と呟く。

しばし沈黙の後
「あたしも、すっとした」
と春子。

二人の名演技、静かな演出に痺れる

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あまちゃんで毎話こんな感想をいちいち書いているとキリがなくて。

でも毎回書きたいと思いながら、次のクライマックス、次の名シーンがどんどん出て来て記録が追いつかない。

あと、
現役で観ている時は、どんなに面白くても「1日15分のドラマ」だったのだけど。

それが今や配信のおかげで
時には「1話1時間半のドラマ」になっちゃう。

自主「朝ドラ」なんて嘘。移動中に、多い時は1日で1週分は観ている。
(この頃は土曜もやっていて、1週6話ある)

クドカンの凄い脚本で詰め込むだけ詰め込まれた1時間半のドラマ。

今回の#自主朝ドラ は、「舞い上がれ!」の半分位で終わっちゃいそうだ。

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そして次のEP72は、『あまちゃん』の中でも間違いなくベスト3に入る回。

15分の中にクライマックスが4回訪れる。

1)北鉄に乗ったアキを見送る春子のセリフ。
「あんたは変わっていない。だけどみんなに好かれたね。みんなに好かれた。あんたじゃなくて、皆が変わったんだよ。自信を持ちなさい。それはね、案外すごいことなんだからね!」
この時の春子の表情!
あれから10年経ち、我が家も娘達のとの関係が変わる中で、また一層春子の気持ちを思い、泣けてしまう。

2)25年前の、春子の出発シーンの回想。
浜で大漁旗を振って春子を送る夏ばっぱ。25年間恨み続けたあの時のことを、今、勉さんの告白によって春子が知る。
前71話で和解したその次の回で、畳みかけるようにこれだから…

3)現在。アキの旅立ち。
また車掌に話しかけられ、あやうく同じことの繰り返しになりそうなところを、他の乗客に救われる。
夏ばっぱの見送りと、その思いを存分に受け取るアキ。
春子の思いも、春子ができなかったことも、1つ1つ実現していくアキ。メインテーマ曲が鳴り響く。

4)間髪入れず、ユイの父が倒れ一緒に行けないという衝撃の展開。
観ているこっちの気持ちはもう大波のように揺れ揺れ。

2人を隔てる北鉄のドア。たたみかける哀愁のBGM。絶叫しながら電車にすがりつき見送るユイ。呆然として見るアキ。電車はアキ一人だけを乗せて、出発する。

そして次回。東京編へ「つづく」。
ここまでが15分の1話。


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当時以上に大号泣の、北三陸編最終週でした。
毎日毎日、名優たちの虜になっています。

自主朝ドラのススメ:『おかえりモネ』

ちむがこりゃあかん、となった3週目以降、NHKオンデマンドで毎日朝に1話再見するという「#自主朝ドラ」を始めていた。第一弾は『おかえりモネ』。

1日1話という縛りはあっという間に破られ、ガマンできず1日2話3話と観ていたら、ちむに先立つこと2週間以上前に終わってしまった…。

ハマった朝ドラをリアルタイムで1日何回も観たことはあったけど、完結後に時間をおいてすべてを見返す、というのは初めての体験だった。

その結果…
自主朝ドラは楽しい!良いドラマは毎日の活力になるばかりか、2回観るとさらに感動できることが分かった。
そして1回目以上に、おれの中には安達奈緒子さん(脚本)への絶大なる信頼、高木正勝さん(劇伴)への限りないリスペクトが生まれたのだった…。

最高です。『おかえりモネ』は、「あなたのベスト朝ドラ3」みたいなよく有るトピックには入りにくい。他と比べにくい朝ドラだったと思う。でも2回目見返して、自分にとってはある意味1位なんじゃないかと思っている。中でも脚本かな…。

今は第二弾の『あまちゃん』が始まっている。言わずと知れたそれこそ文句無しに「朝ドラ歴代1位」に燦然と輝くアレ。この半年生き延びることは保障されたと言っていいだろう。

(すごく良いシーンで弟がエキストラでちょこまか出てきて気になるのがマジ難点…)

そして新しいやつ始まってたの忘れてた…。

「自主朝ドラ」はじめました。『おかえりモネ』

先週から始めた「自主朝ドラ」おかえりモネ。

毎日のようにサントラ聴いてるのでいっそ、と思って始めたら、これが想像以上にメンタル的に良い。もっと早く始めれば良かった。

脚本の安達奈緒子さん本当にすごい。あーちゃんとした朝ドラってこうだったよね…毎日こんな気持ちだったよね…って相当久しぶりに思い出した。菅波先生だけは未だ「ツン」のサブキャラ的存在だけど。

でも1〜2週目のうちから、最後のクライマックスに繋がるプロットがバリバリに入っていて、見直す身としては全然序盤感がないのすごい。ひたすら細かく長くだらだら続くドラマではなく、巨大なひとつながりの物語というイメージ。

そして高木正勝氏の劇伴ね…。ほんと最高です。できるだけゆっくり見ていこう(難しいのだけど)。

『おちょやん』フィナーレ

この数週間のおちょやん、最高だったな。
毎日毎日、一瞬たりとも目が離せなかった。

超ハードな朝ドラのヒロイン。演じた女優さんは、途中で病気寸前て位にやられちゃうか、最後までノリノリで「終わらないで〜」って感じでこなしていく人か、半々くらいのように思うけど、杉咲花は後者だったよう。

ちよの啖呵が大好きだった。

このドラマの脚本、言うべき時に、言うべきことを、ちゃんと言っているから信頼できた。途中までどんなにイライラしても、最後そこだけしっかり押さえられていればいい。ちよのおかげで朝からスッキリできた。

杉咲は東京出身で、道頓堀弁をすべてドラマのために覚えたと聞き、驚愕。ほんとに役者ってすごいなぁ。

「子ちよ」の毎田暖乃(のの)ちゃん。最初の子供期が終わる時も本当に名残惜しかったけど、春子として再登場してからの変わりっぷりも、可愛くて可愛くて…。最終回の「もしも二人が別れていなかったら、大切な子達に逢えなかった」で抜かれる彼女。嗚咽…(ノД`)・゜・。

モデルになった人物達とは全然違うのだろうけど、不倫の子と親、新しく迎えた養子、いずれにも温かい目線と人生の見方を提示したこの1週間、見事なフィナーレでした。

今作は劇中劇がちゃんとドラマを盛り上げているのがすごかった。日本のTVドラマ、「劇中劇」とか「劇中作品」とか、ほぼそこでガッカリするから薄目で見ていなきゃいけないことが多いのだけど、おちょやんではちゃんとドラマと連動して盛り上げていて、笑わせ、泣かされた。

喜劇だよ?役者や演出陣にとってなんとハードルが高かったことだろうと思う。ドラマを成立させた上に、劇中劇で笑わせないといけないなんて。よくまぁこのクオリティでできたもんだ。

編集も好きだった。二人の会話を写す時に、カットバックせずに一人の表情を映し続けるのとか、カット尻がちゃんと意味を持って長いところとか。一瞬抜かれるセリフ無しの表情とか、その1インサートが、すごく印象深いの。

FOR座RESTやHello!BOOKSでお馴染みのチャンキーさん犬んこさんがOPをやったのも嬉しかったね!

山村千鳥一座とか高城百合子さんのあたりが全然合わなくて観れなかったけど、最後は本当に面白かった。ありがと〜!!

『おかえりモネ』90話あたり

先週末から今週の『おかえりモネ』…ヤバい。というか最近は毎日2回観ている。以下忘れないうちに、Tweetしたまとめも兼ねて。


●みーちゃん(妹)の話、姉妹あるある、家族あるある。だけど忘れちゃいけないことをちゃんと描いている。長男長女である奥さんと二人で盛り上がった。

●「逃げる訳にいかないじゃん」「誰かが残らないと」
これまでずっと脚本の安達氏は、モネ達の両親に「どこへ行ったっていい」「自分の好きな仕事をやればいい」としつこい位に言わせてきた。その上での、みーちゃんのこのセリフ。

「強制されたんじゃないでしょ、自分で望んで地元に残ったんでしょ」そんな簡単な話じゃない。周りの人、特に家族は忘れちゃいけない気持ちがそこにある。

みーちゃんもりょーちんの跡継ぎに関して感じていることがあるから、自分は分かると言いたかったけど、そこまで心を許せるのは、やっぱり幼馴染みで「自分を恋愛の対象にしていない」モネなんだな。喫茶店の「(オムライス)好きだけどね」みたいな会話、ヤバい。

●みーちゃんに服を投げつけられた後、少し払うモネのあの感じ。素晴らしい。ここ最高だよねって盛り上がった。(90話)

この写真は後日の「あさイチ」から

●「ズルい」って言われがちな長男長女。お互い分かってるんだけどなって話。分かってるけど言っちゃうのが家族。姉妹の独特の感じ。だからって流していいものでもなくて(流しちゃいがちなんだけど)。

●おっさんとしてはもちろん「両親達のドラマ」は一番親身に迫るところでな。もう隅から隅まで名優たちの力が存分に味わえる名シーンばかり。

●火曜のさ、新次(りょーちん親父)の家の冷蔵庫の中で作ったあのおにぎり。あの海苔の安っぽさな。スタイリストさん最高。いかにも新次らしい、スーパーで一番安い海苔。ここも盛り上がったポイント

●月曜朝冒頭の喫茶店シーン。りょーちんにほんの1分位で「東京」の居心地の良さの本質を語らせるところ。脚本秀逸。そしてこの2人の醸す空気感たるや。

●期待に応えるのは楽なんだよ。最初はね。段々つらくなる。もいいなぁ。りょーちんここまで静かでいて、満を持して言わす感じ。

●東京と地元で親子がそれぞれ周りの人達に救われるあの同時進行の巧みさ。

●みーちゃんの辛さね。ここ数日で何度「みーちゃん!」って叫んだことか。おれたち長男長女だからもうなんつか、妹が可愛さ余ってもう、というか。でも社会人なんだからさ、とか。いやいや。あーだこーだ。

●友人のすーちゃん、この数日すごい。見せ場沢山。みーちゃんよりも色々経験してきたからこそ、幼馴染みで二人を見てきたからこそのセリフの数々。
でもモネをりょーちんところに一人で送った後の、無言の表情もすごいから。

●菅波先生は反面、サメからこっち大きな活躍はなかったけど…多分水曜からいろいろぶっ込まれる筈(予告より)。

「そういうときにこっちのことを忘れてしまう人のほうが僕は信頼できます」の電話で、ちょっとキュンとでしょ。モネは。

健太郎のアゴのラインは本当に素晴らしい。そして今回「菅波先生」というあり得ないほど素晴らしいキャラを生んでくれたことに感謝。

もうまだまだ1シーンことに言いたいことが沢山あるのだけども…。語りきれん。

珍しく奥さんも一緒にハマってるので(もちろん菅波先生がいるからだ)見たあとあーだこーだ言えるのがいい。

ホント気が滅入る日々だけど、毎朝の朝ドラに救われています。朝ドラがちゃんとしてるかどうかって、めちゃくちゃ重要なんだから!特にこんな時は!

『らんまん』

ここ数週間の『らんまん』にはずっと釘付けだし、そのセリフの説得力にブンブン頷いたり鳥肌立ったり涙したり。

この水木曜日、すごかったね。ぞくぞくっとした。溜めに溜めた大久保がここに来てクワーっと!!くわーっと!なんか今週は映画を観ているようだったよ。

この調子で最後まで行ったらとんでもない傑作になるんじゃないか。末恐ろしい子。

毎朝助かって本当に嬉しい。だから生きていける。朝ドラが面白いかどうかって、本当大事なんだから。

朝ドラ『おかえりモネ』序盤

おかえりモネ。いいなー。

平温、というのも少し違う。
ずっと、静か。
だけどキャスト皆が、それぞれの感情を、
その静かな中で表現してて。

モネの性格もそう。朝ドラヒロインには珍しい、受けの姿勢。受けて、考える。

仕事に対する真摯な脚本がいい。自分は日本のドラマだとまずここでひっかかることが多い。仕事がちゃんと描かれていること。視聴者を馬鹿にせず、おかしな「分かりやすさ」で本質を歪めないこと。

真摯に、大きな嘘をつかず、でも分かりやすい。この折り合いを付けるのはきっと難しい。

演出がいい。いつもの朝ドラならここで主人公が一言「○○…」と入れちゃいそうなところを、唇のちょっとした演技だけで見せる。間も見事。

劇伴もいい。たまにパイプオルガン入ったりするよね。ちょっとずるい。劇伴で泣かされたりする。

根底に流れるテーマもいい。西島演じる朝岡の、「何にもできなかったと思っているのは、あなただけではないです」というセリフ(ウロ覚え)。このセリフが出るまでの逡巡の演技演出が見事で、泣かされた…

キャストがいい。ああもうこれについてはキリがないので後で…

毎朝楽しみです。

夏の映画呑み会 on Zoom

昨晩はさくっと映画部呑み会from土間。なんだけどCOVID-19への意識差みたいな話がやけに盛り上がる。東京まじ大変。気の毒。

こないだ観た『Last Letter』に対する鬱憤を吐き出せたのもすごく気持ち良かった!岩井映画のイイトコ全然無いし○○いんじゃ!
好きなものを語れる同志も良いけど、誰にも言えないあの映画に対するアレな!ひどいよな!みたいな話ができるのもすごく有り難く貴重。(公ではあまり言いませんよ)

そして今はやっぱり若草物語ね。もう公開終わっちゃうから未見の人は是非。映画館は元から換気設備の基準がかなり高いし、喋らないのでリスクも低いと思いますよ。

自粛期間から最近までの配信お薦め。#movie_tv_dsm に感想あります。

Netflix
『ハーフ・オブ・イット』青春ラブ
『ザ・ファイブ・ブラッズ』じいちゃんベトナム再び
『37セカンズ』青春アドベンチャー
『アップグレード』SF
『オールド・ガード』アクション→今公開の『透明人間』へ

他レンタル
『キツツキと雨』田舎人情
『ボーダー二つの世界』ダークファンタジー
『500ページの夢の束』少女冒険

そこまで長くなかったのに一升瓶の残りが驚くほど減ってて妻にびっくりされた。

今度は「MIUなんだったのだ会議」で会おう。

『スカーレット』父ちゃん逝く

子供に対してはホントにクソ野郎だったけど、間違いなく愛情は山盛りあったとうちゃん。毎日泣かされているけど今日はもう号泣メーン…。
喜美子はホントすごかったな。よくこの父ちゃん相手にさ。
これからの展開も楽しみ。喜美子はどう変わるんだろう。
とうちゃん、安らかに。

スカーレット>戸田恵梨香と言えば

戸田恵梨香…?すっかり忘れていたけれど、『駆込み女と駆出し男』の鉄練りじょごか!アレ最高だったじゃん!と思い出しちゃったら我慢できなくなってAmazonプライムでぽっちりしちゃうとこれがもう止められない。観るのは4度目くらいだと思うけど、観れば観るほど、隅から隅まで好きなヤツ、だなぁ。

『駆込み女と駆出し男』再見

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1999年のWEB日記時代から始めた個人サイト。ブログ移行にあたって過去記事も抜粋してアーカイブしています。
(HTMLサイト→SereneBachブログ→WORDPRESSブログと転移)

好きな漫画(2014年版)はこの記事の最後に。

最近は(インスタ)でアップしているTV・映画感想の投稿を、半年に1回くらい一気に転載しています。