映画館で『アバター(3D字幕版)』を観る。2時間40分ほど?だったらしいけどその長い時間を感じさせなかった。しかし我慢できずに途中で放尿タイム一回。近いんだもん。
直前に車で『ギャラクシー・クエスト』の4回目になる再見を終えたばかりで、これまた観れば観るほど大傑作なものだから『アバター』楽しめるか心配だったのだけど。結果的にかなり楽しめました。美術・グラフィックが特に良かった。いわゆる「アニメ」以外であれだけ宮崎ハヤオ的「高い所でおっとっと」な気持ち良さを味わえる映画はなかったんじゃないだろーか。ストーリーはまぁ、特筆すべきところはないです(笑)。
(以下ネタバレかも)
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ハヤオ全部とLOTRが合体してリアルになった感じですわね。同じようなオーソドックスなストーリーの中で、『アバター』なりのカタルシスというのは、ない。船が落ちるシーンはまんまギガントやナウシカの「なんてもろい船だ…」のくだり。大画面であれだけリアルな映像で観ると、また楽しい。しかしパクリならパクリで少しは「お?」と思わせるセンスをくっつけて欲しかった。
3Dは…初めて観たけど、最初はすごく感じても、後半は慣れて意味がなくなってしまうなぁ。「今後は3Dが映画のスタンダードに」なんて聞きなれた言葉も、ちょっとどうなの?と思った。15分や30分の3Dを楽しむことに特化したショートムービーならイイと思うけど、2時間のストーリー物には、プラマイ総じて微妙な所だ。メガネ無しならまだイイけどさ。
下半身不随の主人公がキカイを通じてアバターを操り、天地を自在に駆け巡る。でもプラグアウトすると…という設定は昔からのSFスタンダードっぽくて、かなり萌えます。最後に大佐が本体を襲う所なんて分かってても手に汗握るよなぁ。この「異星でアバターを通じてリアルな世界にプラグイン」って設定がとにかく大好物。もっと離れた所から操っていて、最後に交流が…ってな感じでもいいんだけど(笑)。
「森が根っこで交信してて云々…」ってあったでしょ?だから最後はLOTRの二つの塔ばりに森が集団で反乱して大佐達をぐしゃーってやんのかと思ってたヨ。違ったね。
あと印象的なシーンは、名前忘れたけどハンターにそれぞれ一匹だけ手懐けられる翼竜みたいなの、あれの巣に行くまでのシーンね。天空のなんたらまで延々と登っていくところ。ワンダと巨像とかラピュタとかゴッドオブウォーとか色んなのとおんなじだけど、WETAのグラフィックで観るそれは、またまた萌えさせるんだ。森の造形もオリジナリティはないが、美しい。
そうそう、見始めてすぐ「これは…ジャンル的には「アニメ」なのかな?」とかどーでもイイこと考えてました。最近のゲームのムービーをそのまま長くした印象です。実写と言えるリアリティはありませんでした。
シガニーおばあちゃんは、期待させておいてあんまり気持ち良いシーンがないまま死んじゃったね。もうちょっと活かせたんじゃないだろーか。
総評:パクリならパクリでガイナックスばりのセンスを加えておくれ!でも時間いっぱい楽しめました。ではまた〜。