劇場版『きのう何たべた?』感想

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監督・脚本はTV版と同じ
中江和仁(『大豆田とわ子と三人の元夫』)
&安達奈緒子(『おかえりモネ』)のタッグ。

多幸感溢れる、最高の映画化。大満足。ほんと好き。

TVドラマの映画版、いわゆる「○○ザ・ムービー」にありがちな「無理なスケールアップ」「必然性のない全編ロケ」がないのは勿論、「映画版用の」大きな事件を入れることもせず、原作のプロットをあちこちに入れたTV版の延長のよう。でいて、2時間ならでは見事なまとまりがある素晴らしい脚本。中江&安達タッグと原作の幸せな出会い。(を作ったプロデューサーの力)

全部良かったけど思い出せるだけ書いてみる。

●敢えて「映画版っぽい」ところを挙げると、シロさんが少しゲイオープンな感じになってる(時間軸の関係もあるのかもだけど)。そのおかげで全体の多幸感がいや増し。

●京都アヴァンと対になったセリフがいいなぁ〜と思っていたのだけど、あの二人で町を歩いている時の「ここを歩いている人達全員に…」ていうくだりはヤバかった。
そこまでのケンジが考えていること1つ1つがちゃんと積み重なりこっちにも伝わってきて「ケンジおまえって奴は…」となっている矢先にあのクライマックスだからもう…まさかこんなに泣かされるとは思わなかった。安達奈緒子脚本!

●シロさんのサングラスの似合わなさ笑。

●ここ最近はずっと毎日『おかえりモネ』にハマっている最中だったから、正直今この映画観るのってどうなん?と思わなくもなかった。でもいざ見て観るとモネのことは1ミリも思いださない別人ぷり。西島秀俊の、他で見たことのない笑顔とか貴重だけど、やっぱ内野聖陽。

●『おかえりモネ』を見直していて改めて実感したのは内野聖陽の底力というか、安定感だったんだよね…あの底の深い演技力。
今作もマジで凄い。泣き出すシーンは圧倒的だけど、その他細かいシーン挙げているとキリがない。よしながふみさんも絶対嬉しいと思うんだよ…。

●そういえば7/26にはよしながふみのインタビュー『仕事でも、仕事じゃなくても 〜漫画とよしながふみ』がでますね。楽しみ。

●もうルックとか全然好みじゃないのに、内野聖陽さん巡りしたくなるくらい良かった。『JIN』見直したい。

●チーム毎に文字色が変わるEDクレジットもなんか『きのう何たべた?』ぽい繊細さと気配りで良かったな〜

●西島秀俊は自分と同い歳らしい。あの実家に帰る帰らないとか、「傷付く」「しようがない」「しようがなくない」のくだりなど、同性カップル近辺の事情を描いているようで、実は誰にでもどこにでも当てはまること。何度も経験して、人を傷つけて、思い知らされていること。胸が痛い。西島演じるシロさんの誠実なやりとリに救われる。

●ほとんどセリフを交わさないスーパーの店員さん良かった。

TVドラマ版『きのう何たべた?』が好きな人にはすべからく観るべき!(とっくに観てるだろうけど)

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1999年のWEB日記時代から始めた個人サイト。ブログ移行にあたって過去記事も抜粋してアーカイブしています。
(HTMLサイト→SereneBachブログ→WORDPRESSブログと転移)

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最近は(インスタ)でアップしているTV・映画感想の投稿を、半年に1回くらい一気に転載しています。

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