『ブラックパンサー』

『ブラックパンサー』吹替2D
開始してから間違って吹替に入ったことに気付く。あー失敗!まいったなぁ…没頭できるかな…などとウジウジ思っていたのは最初の数分だけで、あっという間に忘れて夢中になった。以下ネタバレ無し感想。

何回も書いてるけど自分はアメコミ原作映画が苦手な方で、いつも満点で80点位。例外は『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』かな。
いくら良いこと言ったって、その変なマスク一体何なのよ。という突っ込みが頭から離れない。

ブラックパンサーも、予告見る限りは、また自分の知らないアメコミヒーローが登場して、例の感じで悩んだり闘ったりだけなんだろうと思えて全く興味をそそられなかったけど、実際観た印象は全然違う。

素晴らしい「王道映画」であり「アフリカ映画」。王道は王たる道の王道。そういう意味では『バーフバリ』と双璧をなす、王子が王となっていく映画。さらにこの王を守ってるのが側近の女性達で、王様よりよほど強く格好いい。

もしアフリカが列強の支配をはねのけることができていたら今はどうなっていたか、を夢想するユートピアが描かれてる。この仮想の国ワガンダがあまりに魅力的で涙が出てくる。アフリカ系の人達や文化の素敵さがこれでもかと詰め込まれ、何度でも観たくなる。

広告のコピーが
「国王として守るか?
ヒーローとして戦うか?」
なんだけど、予告編同様これまたピンとこない。主人公がどこかでヒーローに「なる」訳でもなく、無理矢理そのような立場に立たされる訳でもないので、最後まで「ヒーロー」という単語は頭に浮かばない。

この映画の主人公はあくまで
「自分の国を守るか、世界を守るために国を開くか」
の葛藤に悩む若き「国王」であり、(ちょっと苦手な)ヒーローたるものにアルアルの葛藤はそもそも持っていないように見える。「ヒーローもの」と感じる瞬間がないのは『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』もそうで、2はまだしも1では、行きがかり上世界を救うことになってしまった、タダのろくでなし達のチームであって、決して常に世界を救うことを求められている「ヒーロー」でない。どちらの作品も、「ヒーロー」とは無関係に楽しめるところが好きなんだと思う。

今まで見たことのない並行世界の近未来アフリカや韓国を舞台にした、超絶面白いアクションが繰り広げられて飽きることがない。出てくるキャラの魅力的なこと。とくに女性は皆知性的で超強い。王の妹は天才研究者で、兄の装備をどんどんグレードアップさせていくJKギャルだけど土壇場では自作のパワーグローブを付けて肉体戦も厭わない。悪役たちも魅力的で思わず肩入れしてしまう。

全然書き切れてないけど、マーベルとかDCとか苦手な人でもSFファン・アクション映画ファンならお薦めしたい映画です。字幕版をすぐに観に行きたかったのに、この後恐ろしい傑作『ちはやふる〜結び〜』が出てその機会を逸してしまった。早く配信始まらないかな〜。
あとパンフのデザインすげえかっこいい。

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1999年のWEB日記時代から始めた個人サイト。ブログ移行にあたって過去記事も抜粋してアーカイブしています。
(HTMLサイト→SereneBachブログ→WORDPRESSブログと転移)

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最近は(インスタ)でアップしているTV・映画感想の投稿を、半年に1回くらい一気に転載しています。

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