映画『運び屋』感想

『運び屋』をユナイテッド・シネマで。2D字幕。

恐そうなビジュアルや、予告編の緊張感溢れるイメージに騙されないで!
80過ぎてもお盛んなチャラ男じいさん(クリント・イーストウッド)が主役の、明るく楽しいコメディだよ!(ドキドキするところは、あまりない)

ただこのアールじいさん、すごくチャーミングで愛らしい人なんだけど、家族にとってみたら基本どーしよーもないダメ男なので、そのあたり割り切れないでずっとイライラしちゃう人は結構いそう。

自分的には「まぁしゃあねえなぁ…」と苦笑いしながら楽しんで…でもやっぱりホロッとさせられました。なんか気持ち的には『ジャージー・ボーイズ』あたりになる?イーストウッド佳作。

どうしようもない過去を背負った人生。そんな人生の晩年でも、まだやり直すことはできる。鍵は「価値観をちゃんとアップデートすること」。
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そんなイーストウッドの想いが込められた主人公アールは、「ニグロ」の呼び名をたしなめれらた時も、レズビアンバイカーズの集団に出会った時も、そうか、今はそんな時代なんだな。とあっさり受け入れる。このあたりも「許しちゃう」ツボなんだろう。
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『グラン・トリノ』の主人公とは正反対のようでいて、どちらもきっとイーストウッド。彼自信の老いを通じて人生の後半期を考えさせられる。前向きなのがいい。

あの歳で、あれだけ多作で、今の世の中に大切なメッセージを素早く見抜き、タイミングを外さない早撮りでリリースする。圧倒的存在感。あと何作か分からないけど見守り続けたい。
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●イーストウッド自身の現在は、この「アール」程には老いていないそう。背を丸め足を引きずった様子はあくまで演技で、本人はずっとしゃんとしているそうだ。女性遍歴については言わずもがなで、アールよりもよっぽどお盛んらしい。
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●劇中、中年期になるまでアールとほぼ断絶状態だった娘を、イーストウッドの実際の娘が演じている。その娘も生まれてからほとんどイーストウッドには育てられていないそうだ。何の罪滅ぼしだ。

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