『ドライブ・マイ・カー』良かった。3時間を感じさせない。濱口竜介監督。
監督は最初の本読みを徹底的に感情を抜いた「棒読み」で進めて、その時点で不自然なセリフをカットしていくのだそう。この演出方法を、劇中劇で主役演出家(西島秀俊)にやらせている。自分は知らなかったので最初「?」て思っちゃうのだけど、それ自体が不思議な雰囲気も与えている効果もあって。
主役陣3人は言わずもがなだけど、岡田将生!後半の彼のとあるシーンがあまりにも強烈で忘れられない。
3時間という長さは、演技が自然と個々人からにじみ出てくるのに必要な時間だった、みたいなことを監督がラジオのインタビューで語っていた。本当にそれぞれの役者、「人」が見せるその時々のオーラみたいなものに圧倒されっぱなし。
※あと『ワーニャ伯父さん』のあらすじはざっとで良いので知っていった方が良いです!本編に関わってくるので。
GM製とは言え元SAAB乗りからすると笑っちゃうセリフもあったけど、あんなにキレイな赤(欧州車の赤塗装は剥げる)の900をこうやって作品内に収めてくれたのは本当に嬉しい。
絶対に劇場で観るべきと思っていたし、その通りだった。逃すとずっと後悔するヤツ。