映画『ドント・ルック・アップ』感想

2021年最後に観た映画はNetflixオリジナル『ドント・ルック・アップ』。
監督は『バイス』などのアダム・マッケイ。

地球を崩壊させる巨大彗星が半年後に衝突することを発見した二人の天文学者が、その危険性を大統領やマスコミに訴えるが…

アルマゲドン系SFかと思いきや、全編ギャグタッチな政治風刺ドラマ。出てくるキャストは「超」豪華。『バイス』のトーンを更に強烈にしたよう。

「笑える」筈の皮肉ギャグが、今やすべて現実に起こりうることなので、ギャグなのに笑えないという切ないことになってる。風刺の目線は体制側だけでなく、危険を訴える学者側にも対等に向けられている。

出てくるキャストは全員、皆どこか間抜けに見える。専門家が何を言おうが、自分達の信じる道以外は目を向けようとしない。逆も然り。これら全部、特に日本では今普通に起こりえることなので…やっぱり笑えない。苦笑い。

イライラが多いので自分的には総じて「大好き!」とはならないけど、絶対観ておくべき映画だと思います。お見事。とにかくテンポがいい。

キャストも使い方も本当に贅沢。ディカプリオ(最高)、ジェニファー・ローレンス、マーク・ライアンス(最高)、ケイト姉様、メリル・ストリープ、ジョナ・ヒルなどなどが、皆間抜け人間を演じている。

こんな映画を生み出せることが、とても豊かで羨ましい。あ、シャラメだけはちょっと違う。この映画のシャラメみたいな人も、周りには居て「分かるわ〜」ってなる。

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