『ルックバック』をTジョイ新潟万代で。監督:押山清高。1時間弱の中編。
原作はちょっとトラウマになる位だったが、映画の評判があまりに良いのでたまらず行ってみた。結果、原作よりかなり明るく、希望を持てる…というとアレだけど、やや前向きな気分で終われる作品になってた。
【あらすじ】小学4年生、学生新聞に4コマ漫画を連載し周りから褒められている藤野。ある時に隣クラスの不登校児・京本の画力に圧倒され、本気で絵の勉強をはじめる。将来コンビで漫画を描くことになる2人だったが…。
【感想】良く知られた衝撃の結末は、おいといても。冒頭からずっと、全編通して「手描きで動くアニメーション」のヨロコビに溢れている!その昔、金田伊功のアクションを見ていた時の楽しさを、少し思いだした。
手で描き続けることの大切さが根底にある原作をアニメ化するにあたって、アニメーターでもある押山監督は、従来の「多数のスタッフでキャラクターを統一するための線の均一化」をやめ、原画の描線をダイレクトに映像にしているそう(パンフより)。だから直しは紙の原画を直しているそうだ(ジブリ『熱風』監督インタビューより)原画マンによってテイストが変わっても仕方ない。それだけ手描きを大切にしたいと。しかも監督は自ら半数近くカットで原画を担当しているというのだから…!FIRST SLAMDUNKと井上先生のあの入れ込みようを思い出すエピソード。
カット毎に結構驚きの工夫(というか手描きならではの衝撃)があって、まぁこれで2時間やるのはキツいだろーな、と思う。そこまで延ばす必要も全然無いし。しかし何故か統一入場金額1700円がナイト上映にも適用されてて、これはちょっと?だった。パンフレットも、上記のさまざまが書かれている藤本タツキ×監督対談は読み応えあるが、全体として1500円の手応えは…なかった。
haruka nakamuraなのにハリウッド映画なみに押しの強い劇伴。原作ファンには賛否分かれるかも。
原作を補填する数々のナチュラルなエピソードと、この劇伴効果で、漫画よりもずっとエモい仕上がりになっている。自分にとって原作はちょっとトラウマチックで、あまり読み返せない作品なのだけど。映画の印象は違う。原作よりかなり希望に溢れた印象だ。
とにかく作画がすごいです。この画を観るだけでも映画館に行く価値アリアリ!
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