Netflix映画『ニモーナ』感想

Netflix映画『ニモーナ』をTVで。
監督:ニック・ブルーノ&トロイ・クエイン

【あらすじ】
孤児出身でありながら騎士学校を主席で卒業したバリスターは、騎士任命式の最中に起こった女王殺しの犯人に仕立てあげられ、追われる身となってしまう。隠れ家に身を潜めて汚名をそそぐ機会をうかがう彼は、さまざまな生き物に自在に姿を変えることのできるいたずら好きの少女ニモーナと出会い、一緒に真犯人探しを始めるが……。(映画.com)

【感想】
アトロクの2023ベスト映画特集で絶賛されてたのをきっかけに鑑賞。

舞台は騎士の世界でありながらスマホや最先端の機器が使われているどこか架空の近世。主役のバリスターは孤児出身では初の騎士で、彼の同性の恋人はいわゆる「貴族」のような身分。身分違いで同性の恋人同士だがその点は劇中でまったく問われることはなく、当たり前に扱われる。

そんな世界で現れるニモーナは自在に変身できる、一見「人ならざるもの」。主役バリスターは最初彼女が一体何者なのかを問い続けるが「I’m Nimona.」としか答えず、昔の言い伝えにある「世の中を滅ぼすモンスター」ではないか、と疑う世間には極端な拒否反応を示す。

観ている自分も「モンスターなのでは?」と頭の中の疑念と戦いながら見続けることになるのだが…

「モンスター」という概念を利用し、誰しも心の中にある「普通じゃない」事への偏見を、見事に暴き出す傑作だった、バリスターと一緒にちょっと自分が恥ずかしくなるが最後の爽快感も素晴らしい。

ありそでなさそなストーリー展開に最後まで気が抜けず、主人公二人ともストーリーを作り出す為のステレオタイプではなくて、とっても新鮮。気持ちいい。劇伴もめちゃカッコイイ。

そして…
とにかく一番自分がぐっとキたのが、ニモーナ役クロエ・グレース・モレッツのとんでもない演技だ。破天荒かつデリケートな彼女の声がまー魅力的!見事な声優ぷり。
吹替版は観てないし、それはそれで良いのかも知れないけど、字幕お薦めです。

あとクライマックスがちょっと細田守的既視感が抜けなくて余計なところで残念だった。マイナスはそれ位。

アクロスザスパイダーバースがずば抜けてとんでもなくて、ライオン少年にビビって、その直後にまたこんな傑作が出て。いやー1年にこれだけ傑作アニメが出るモンなのか。

と思ってたらアカデミーにノミネートされた。然るべきだと思います。いやーすんごい。

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1999年のWEB日記時代から始めた個人サイト。ブログ移行にあたって過去記事も抜粋してアーカイブしています。
(HTMLサイト→SereneBachブログ→WORDPRESSブログと転移)

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