映画『メモリア』感想

なんかとんでもない映画観ちゃった…。

『メモリア』をAmaonプライムで。
監督:アピチャートポン・ウィーラセータクン

【あらすじ】
地球の核が濃えるような、不穏な【音】が頭の中で離く一。
とある明け方、その【音】に襲われて以来、ジェシカは不眠症を患うようになる。
妹を見舞った病院で知り合った考古学者アニエスを訪ね、人骨の発掘現場を訪れたジェシカは、やがて小さな村に行きつく。
川沿いで魚の鱗取りをしているエルナンという男に出会い、彼と記憶について語り合ううちに、ジェシカは今までにない感覚に襲われる。

【感想】
これは「音」の映画だ。音声環境を良くして観ないと駄目だ。劇伴はない。環境音ばかり。
あらすじには書いてないけど、舞台は南米コロンビア。
いままで観た映画の中で、一番カットが長い。とんでもなく長い。長回しにもほどがある。ほぼ環境映像?ってかんじ。
だから寝ちゃいそうなんだけど、不思議な緊張感と画の美しさで寝かしてくれない。
あの『ツイン・ピークス:リミテッド…』以上にカットが長い。でもあそこまで眠らない。
映画の印象は『TAR』を思い起こさせる。

長いカットが続くのに、どこか魅力的で飽きさせない。
そして分からない。本当に映画の読解力が低い自分は、観た後すぐに検索して考察文を読み漁った。そしてどのどれもが面白かった。そういう人しか選ばない映画なのか。

主役は大好きなティルダ・スウィントン。彼女観たさ、だった。残念ながら「間の無さ」でどうしてもnot for meだった『ザ・ルーム・ネクスト・ドア』に比べ、こちらの映画はすべてが「間」だ(笑)。極端過ぎるって。他出演作同様、ティルダはこの映画にも企画からガッツリ関わっている。

解釈は山ほどできるし、あれ?あのシーンって、そもそもこの視点って…?夢?現実?みたいなところが最後に押し寄せてくるこのかんじは、やっぱりTARを思い出す。観た人と話してみたい。

「面白い映画」とは言えないけど、間違い無く魅力ある映画です。薦める人もめっちゃ選びます。
でもすごい体験でした。

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1999年のWEB日記時代から始めた個人サイト。ブログ移行にあたって過去記事も抜粋してアーカイブしています。
(HTMLサイト→SereneBachブログ→WORDPRESSブログと転移)

好きな漫画(2014年版)はこの記事の最後に。

最近は(インスタ)でアップしているTV・映画感想の投稿を、半年に1回くらい一気に転載しています。

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