映画『GUILTY』感想

Amazonレンタルで『GUILTY』を。傑作だった。

【あらすじ】
警察緊急電話(アメリカの911みたいなもの)のオペレーターであるアスガーが、ある日誘拐されている最中の女性から電話を受ける。犯人に気付かれないよう、電話から聞こえる音だけを手がかりに女性を助け出そうとするが…。2019年デンマーク映画。

90分の作品中、舞台はこの緊急電話の小さな指令室から動かない。主人公のアスガーの表情と、電話から聞こえる「音」だけで劇が進む。なのに飽きるどころか、最後までドキドキしっぱなしだ。素晴らしいラジオドラマを聞いた後のような、面白い小説を読んだ後のような、普通の映画とはちょっと違う満足感のような気がする。

これだけ舞台が変わらず、電話する表情だけで演技して、90分保たせることのできる主人公アスガー役の ヤコブ・セーダーグレンが凄い。彼のアップで映画が始まってすぐその表情に引き込まれ、あ、彼をずっと見ているんだったら保ちそうだな、と思う位に良い。

その期待は裏切らないんだけど、最初の印象は後になっていくにつれ…。脚本が良いので何の事前情報もなく観た方がいいっすよ。

小さい音が結構大事なので、ちゃんとした環境で観れない場合はヘッドフォン推奨。すべて電話越しの音声であるようだけど、実は巧みにそのフィルターを外したり入れたりして…音声でのめり込ませる手法が凄い。 「アトロク ギルティ」で検索すると最初に出てくるページ内で、この映画の特番が聴けます。最先端の音作りでアニメ制作に関わる音響監督:たなかかずや氏による『GUILTY』の音声演出の解説。すごく面白いのでこちらもぜひ。

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