『ハッピー・フライト』感想

昔のシネマハスラーで褒めてたのでずっと気になってた『ハッピーフライト』をNetflixで鑑賞。フジテレビ制作、世界の亀山P、ANA全面協力、綾瀬はるか主演と、矢口史靖監督という以外はどれ1つとっても面白くなりそうな要素はないし、この頃は未だ『WOOJOB!』『サバイバルファミリー』前なので矢口ブランドも自分的には全然なかったし、普通なら100%スルーな映画だろう。タマフルをきっかけに観れて良かった。楽しめた。

飛行機や飛行場に関するプロの仕事の様子が、専門用語をバリバリ交えながらも変に説明したり希釈したりせず、淡々と丁寧に描かれている。これは事前の想像とかなり違ってた。全体を通してずっと「プロ意識」が描かれているし、能無しにイライラさせられる場面がないから(ある人のシーンを除いて)基本的にストレスがない。出てくる皆がちゃんとトラブルに対応しているその様を見ているだけで、気持ち良かった。

そして。
綾瀬はるかの出演部分だけが異常に浮いている。というか、綾瀬はるか部分だけが、そのセリフも演出も演技力も、プロットも、そこだけは忠実にフジ制作・駄作ギャグ映画のセオリーを忠実になぞっていて、まるで別の映画みたい。残念。綾瀬はるか、多分この映画に出て1つもいいところないし、この映画の出来にとってもあまり良いところがあるように思えない(お客さんは呼べるのか)。こんな使い方をしちゃうから、悪循環でどんどんこの手の役が廻ってきてたんだろうなぁ。

ただし。
メインビジュアルではぱっと見、綾瀬はるかが主役のように見えるけど、実際彼女は主役でもなんでもないんです!(驚)。もう一人メインビジュアルに映ってるコ・パイの田辺誠一は主役と言えなくもないけど、この映画、基本は飛行場のスタッフ達の群像劇。特に飛行機と管制塔とグランドスタッフ間の連携が見どころだと思う。それぞれにプロの仕事をこなしていて魅力的。

かるーいノリで進んでるのに、いざとなった時のチーフパーサー役の寺島しのぶが見せる決めセリフとか痺れた。グランドスタッフの田畑智子なんて見せ所が1番多いんじゃなかろうか。彼女とお客さんの、最後のさりげない余韻も好き。そして、ジャンボジェットがちゃんと!カッコ良く見える、萌えカットがいくつもある。仕事で関わってた、村上で製造しているであろうギャレー(キッチン)の実際の使用シーンが沢山観れたのも嬉しい。

つかこんな長く感想書くつもりじゃなかったのに(笑)。意外と楽しめました、ということで。

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