映画『蜜蜂と遠雷』感想

『蜜蜂と遠雷』をユナイテッド・シネマで。

まさに映画館で観る・浴びる・コンサートのような作品。上映しているうちに行くべき!(できるだけ音響の良い箱でね。イオン西は×。個人的にはTジョイ万代がオススメ)

名優並び立つ。松岡茉優に松坂桃李は当然としても「俺はガンダムで行く!」の森崎ウィンもめちゃくちゃハマっているし、広瀬すずにエキストラの中からスカウトされたド新人・鈴鹿央士の天才青年ぶりには全アメリカも驚く筈。松岡は、ここあたりでもう一皮剥けると最高なんだけどな。イヤ充分素晴らしいんですけども。

ストーリーはあってないようなもので、一つの世界的ピアノコンクールを最初から最後まで追っかける内容。原作未読だけど相当端折っているんだろう。CG無しとは言え本人が演奏している訳がないのは誰も知っているので、そのあたり呑め込みない人には厳しいかな。自分も途中まで結構気になっていた。

だけど見せ場は何度もやってきて。コンクールだからってありがちな勝ち負けの物語になっていないところが泣かせるんだ。音楽の喜びを体の隅々まで味わえる、良作です。映画館を逃さず本当に良かった。 「映画」としてすごく俺内上位に位置する感じではないけど、これもやっぱり「すげー映画体験」の1作。映画館で観る映画、ならではのカタルシス。

劇中の音楽に対する徹底的なこだわりは公式サイト他参照。あまり最初に見ない方が楽しめるかも…難しいところ。

ポーランドの映画学校を出た監督・石川慶と、同じ学校で学んだポーランド人が撮影で組んでいて、絵作りが邦画離れしている。最後までほぼ一つのホールで物語が進むのに飽きさせないのも、よく考えると凄いよ。このダイナミックな映像もぜひ映画館で観るべき!
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苦言:ブルゾンちえみの演技力は残念だな〜。片桐はいりとかあんなに上手い使い方しているのに、結構重要なこの役を何故…この配役が違うだけで映画全体の印象は相当変わっていた気がする。斉藤由貴は英語演技が良かったけど、煙草吸えないんならスモーカーの設定やめてあげてよ!「ふかし(実際に吸わずに煙だけパクパクやること)」が気になってしゃあない。

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