最近読んだマンガ。
●島本和彦『吼えろペン(13)』★★★★☆/ひとまず完。島本氏らしく力の入りまくった終り方。名言多し
● 中村嘉宏『オーバーマン キングゲイナー(3)』★★★☆☆/ビデオじゃ意味の分からなかった部分が理解できて助かってます。一層好きになった。
●紫堂恭子『王国の鍵(6)』 ★★★★★/最終巻。世界設定からストーリー構成から、もう何もかも見事です。最後であるこの巻も、『癒しの葉』のラストのような未消化感はありません。どちらもものすごく考えられたラストだと思うのですが…。コレは最初から最後まで隙無しのシリーズとなりました。ちょっと上手さが鼻につくぐらいの(笑)。うーん、自分的に『辺境警備』の次がこの作品だろうか。お疲れさまでした。
● 内藤泰弘『トライガン マキシマム(10)(11)』★★★☆☆/『ドラゴンボール』化しちゃってウンザリだったココ何巻かの展開に、一応ケリがつく。久しぶりに良い巻だった。
●福島聡『機動旅団八福神(1)』 ★★★☆☆/今後の期待大!
●TONO『カルバニア物語(9)』今読んでるトコ。
カテゴリー: マンガ感想
『鉄腕バーディー』ゆうきまさみ
ゆうきまさみ『鉄腕バーディー(1)〜(7)』(小学館YSコミックス)。
ずっと昔、まだ学生の頃同じタイトルのマンガを読んだ憶えがあるのに、何故か最新刊が出てる。しかも「リメイク」とかの説明も皆無。「???」と思いながらネットで調べたら、やはり、以前中途半端で終わってた作品を作り直したモノだそうだ。何でだか知らないがリメイクだって事は、あまりおおっぴらには謳わない方針らしい。記憶の中の『鉄腕バーディー』は、決して面白かったと言えるモノではなかった。
しかし。作り直した方のコイツはオモロかった。夢中になってしまった。宇宙からテロリストを追ってやってきた巨乳刑事が、どこにでもいる男子高校生のカラダに乗り移ってしまうという、オタク向けとしてはもう3万回くらい同じような話が作られてるんじゃないか、もう設定だけならオイラ聞いただけでウンザリですよとゆうようなお話のはず、なのに。
そもそもの最初の設定が何だかその場しのぎ的で子供じみてるのに、そのテケトーに広げた(ように思える)フロシキを、一つ一つ実に丁寧に綺麗にたたんでいる。デザインから世界設定からストーリーから、かな〜り隙がないですよコレは。こおゆう話にありがちな世界観のインフレもうま〜いカンジで抑えつつその先のストーリーへと興味を繋ぐ。これスゴい。職人芸。
少し前に読んだ『じゃじゃ馬グルーミン★UP!』の「競馬」といい、今回の「SF美少女取り憑きモノ」といい、自分的にはもう絶対にありえない位に読まないジャンルなのだ。ソレをこんなに夢中にさせちゃうゆうきまさみ。スゴいよ。地味にスゴい。あんましゆうきまさみブームになっちゃってブックオフで『パトレイバー』豪華本をまとめ買いしちゃった。やっぱしコレもオモロい。
そうそう、昔現役で『少年サンデー』を買ってた頃のゆうきまさみの印象が、今と結構違うのは何でかなぁって思ったら、勿論歳のせいもあるけど、やっぱりゆうきまさみのマンガって、単行本でまとめて読まないとイマイチその良さが分からないんじゃないかって思った。ストーリーの流れがかなり長期に渡って地味〜に組まれてるんだよね。
週刊誌っぽくない。『パトレイバー』もスゴいね。こんなの週刊で読んでたら(読んでる方の)テンション続かないよ。『究極超人あ〜る』は『サンデー』で読んでた頃の印象がサイアクだったんで買ってないけど、単行本で読み直したらまた違うのかね。
とにかく丁寧なんだ。脇役も全然脇役じゃない。実際にちゃんと「ソコにいるヒト」のリアル感が伝わってくるセリフ。一回出てくるだけの工事現場のおっちゃんが、ちょっとだけ喋るそのセリフが「普通」なのだ。主人公達もリアルだ。決して(「マンガ的」に)あせらない。それぞれのペースで本当に生活を続けているように感じられる。絵が嫌いじゃなければ、フツーにマンガ好きだったら、SF好きだったら、オススメします『鉄腕バーディー』。
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岩明均『ヒストリエ』
岩明均『ヒストリエ(1)(2)』(講談社モーニングコミックス)。キターー!!!前に読んだ『ヘウレーカ』は最期がちょいとガッカリだったけど、今作は途中にして既に傑作の気配。彼はアッサリとした絵柄と内容の残酷さとのアンバランス感が大きな魅力なんだけど、この描写力は中世の世界観とトテモ合っている気がする。
つまり、人間は現代と一緒なんだけど、ある部分の残酷さだけは全然違う昔の時代を、その人達を、例えばタイムマシンを通して現代から垣間見れたとしたら、その時感じるアンバランスさ、に似てる気がするんだよね。実際にタイムスリップしてその時代の人と交流してみたら、性格はそんなに変わらないし心は通じ合ったりするんだけど、ヒトを殺すことが普通に平気だとか。そんな不条理感が彼のマンガの雰囲気と実にウマくマッチしていると思うのだ。続刊が楽しみー!
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新井英樹ブーム
只今は大々・新井英樹ブーム。『キーチ!!(6)』『SUGAR(1)〜(6)』(講談社アッパーズKC)『宮本から君へ(1)〜(9)』(講談社モーニングKC・絶版)と一気に読みまくる(全部続刊あり)。この御時世を「生きてく」上での微妙なタブー的感情をイヤァなほどにさらけ出して、登場人物達に真っ向から対決させる、その独特なスタイルはどのマンガも一緒。作者の努力・根性たるや推して測るべし。あまりオススメはできないけど、オレは自分自身に対して、この作家は読まなきゃいけないと決めました。
『宮本から君へ』。前半は新井氏の「毒」がまだ全開じゃなくて、『金太郎』みたいなサラリーマンマンガにウマいこと深みを付けててとってもイイカンジだったのだけど、サラリーマン的プロットが一段落したあたり、8巻からの、トラウマになりそうな位イヤァな暴力描写。日常的な分、『ザ・ワールド・イズ・マイン』でさえも全然マシに思えるような、リアルな絶対的暴力。作家はこの後どうゆう顛末に持っていくのだろうか。読みたいような、もう忘れてしまいたいような。
『サイバラ茸3』に出てる橋田サン
ぶっちゃけ掲載されてるうち半分は持ってる本とダブりなのだけど、「山ちゃん物語」が全部読めるのは初めてなので¥1,800も出して買っちゃった。んで『アジアパー伝』のトコロをダラダラと再読していたら、今更に今サラな発見。こないだイラクで殺された橋田さんって、鴨の元師匠だったんだね。
んで巻末のかるたにもこんな捨てぜりふが。

もちろんココに描かれてるのは同性の別人って可能性もあるけど、サイバラに鴨を紹介した勝っちゃんが橋田氏の後輩(?)なのはTVで公表してたし(対談とかもしてたよねぇ)、勝っちゃんの日記でもソレらしき表記があったし、まず間違いはないでしょう。鴨にしても勝っちゃんにしても、全然アタマの上がらなかったヒトらしいねぇ。
『ぼく地球』とオフ会
『ぼく地球』で前世の知り合いが現世で出会う気持ちって、きっとオフ会に似てるよね、って話を関心空間で読んで、あーそうだよなーと思った。初対面なんだけど、ずっと前から色んなコトを詳しく知ってる、友人のようなもの。そゆヒト達と逢って、話す。オフ会が何故楽しいのか分かりやすく説明できる気がするね(笑)。『ぼく地球』読んでるヒトになら。
今相方に色んなマンガを読ませてるんだけど『ぼく地球』は奨めるかどうか迷い中。ストーリーは文句なしにオモロいんだけどこの作家サンはホント流行りモンの表現が好きで、その時代時代の感覚がマンガの中に出ちゃってて。リアルタイムで読んでる時はイイんだろうけど、こう時間がたっちゃうと気になる部分も出てくるんだよねー。
オレはまだ昔読んだ感動を知ってるからイイんだけど、今読むとしたら、ストーリーの良さが分かる前に、この恥ずかしい部分がひっかかっちゃわないかと心配。特にマンガ初心者サンには。
『夢見る惑星』佐藤史生
『輝夜姫』『SWEETデリバリー』『雲の上のキスケさん』/『BANANA FISH』は6巻までが最高
『輝夜姫(24)』あーもう、ストーリー忘れちゃったヨ!!全然分からん!!鴨居まさねの『SWEETデリバリー』『雲の上のキスケさん』(集英社YYコミックス)それぞれ最終巻を読んだけど、どっちも何かパワーダウンしてフェードアウト〜みたいなイメージだなぁ。『SWEET…』の主人公2人のつき合い始めエピソードとか、結局語られずじまいだったし…。
そうそう、今は相方が『BANANA FISH』に夢中。6巻で読むのを止めとけ、と言ってやるつもり。やっぱしBFは
「ウェルカム、アッシュ。メジャーリーグ復帰おめでとう」
までが最高なんだよねぇ。 そういやBFが映画化された場合を想定して作られたサントラ盤CDってのもあって。ソレがまたすんごい良い出来だったんだ。6巻読みながら聴いてると最高に盛り上がるのだ。懐かしー。『カリフォルニア物語』とか『河よりも長くゆるやかに』とか、本当に吉田秋生に「心酔」していた時期でした。あう。三上氏がもう新作出してたんだ。買わなきゃー。
『じゃじゃ馬グルーミン★UP!』『豪放ライラック』『パーム』他
最近買ったマンガとかテケトーにmemo。
●ゆうきまさみ『じゃじゃ馬グルーミン★UP!』(小学館サンデーコミックス)を20巻ほど。とあるきっかけで競馬馬育成の牧場で働くことになった青年と、その牧場の人達とのドラマを描く競馬&ファミリーマンガ。
こんな地味なマンガが、よくコレだけの長期連載を続けられたモノだと驚く。「牧場の美人姉妹たちへの淡い恋」みたいなカタチで表面上はウケる要素を盛り込んでいて、その上っ面要素はいわゆる小学館サンデー、スピリッツ系「ラブコメ」と一見同じように見えたりするんだけど、実は違うくて。ラブコメはあくまでふりかけ程度で実際はファミリーマンガ。ゆうきまさみ、スゴい。地味な日常の描写がホントに上手い。丁寧だ。
高橋留美子やあだち充みたいなああゆうワンパターンラブコメってオレ実はすげぇ苦手なんだけど(好きなヒトいたらゴメンなさい)、コレはイケるなぁ。あ、あとオレ競馬にはコレっぽっちも興味ありません。プロ野球に次いで「世の中から無くなってもまったくノーダメージ」コンテンツです。そのオレをしてコレだけ読ませる。うーん。やるね。競馬用語バリバリな会話んトコはさすがにちょっと飽きちゃうけど。
●桑田乃梨子『豪放ライラック(1)』(ワニブックス・GUMコミックス)珍しく女子高が舞台。ソレなりに楽しんだけど、主人公チームにオトコノコが混じってる時の方がやっぱしオモロいかも。異性の友達との交流、みたいな描写が上手なのかな。
●吉野朔美『period』(小学館IKKIコミックス)相変わらずレベル高い。でも今はちょっと気分じゃない。子供を殴る父親に借金で逃げてきた伯父と小狡い伯母、サイテーの話ばかりなのに読後感はさほど悪くない。
●西炯子『STAY』(小学館フラワーコミックス)ああ、今気付いたけど『お手々つないで』の方が後編なのか。先に買って読んじゃってたよ。どーりでイマイチ分からんかった。西炯子復活をちょいと期待させる位にはオモロかった2作(特に『STAY』の方)。持ち味の魅力あるサブキャラも結構出てきて。だけど、まだまだ。今の西炯子はあんまりヒトには奨めよーとは思わない。
そう、『パーム』連載再開を祝して、バナーを作りました。マンガを読めるすべてのヒトにオススメします。最初の方は絶版になってますが、文庫が出てます(コレが1巻。だけど1巻だけはイマイチなのでまとめ買いすること)。ブックオフで見つけるとヒトにあげるために買っちゃおうかと思うくらい、好きです。獣木さん、死なないで。
『ラッキー』桑田乃梨子他
桑田乃梨子『ラッキー』(白泉社ジェッツコミックス)良かった。最近読んだ『スリーエイト』(幻冬舎バーズコミックス)も良かったし。昔っからホントに安定したほのぼのラブコメ路線。「安定感・安心感」で言えば山口美由紀のソレを思わせるし、「クラシックほのぼのラブコメ感」で言えばハチクロに似てる気がする。だけど、桑田乃梨子を好きなヒトにハチクロは奨められるけど、ハチクロ好きに桑田乃梨子は一概に奨められない、気がする。なんとなくね。
そうそう安定感で言えば紫堂恭子。彼女はスゴい高い所で安定してるなー。知らないウチに出てた『王国の鍵』『東カール・シープホーン村』(共に角川アスカコミックスデラックス)は、まだ読了してないウチから「お見事〜」とつぶやいてしまうウマさだ。
『パーム』再読
もう何回目か分からないけど伸たまき(現:獣木野生)『パーム』(ウィングスコミック)を再読中。いつどこで何回目に読んでもすぐさまにハマれる。感動できる。精神を落ち着かせることができる。このマンガと出会わなかった場合の自分を、考えたくない。雪の降る寒い中ブルーフレームにあたりながらコーヒーを飲みパームを読んでると、もうナニもいらないという気分になる。
『少年少女』福島聡
福島聡『少年少女(1)〜(3)』(エンターブレイン・ビームコミックス)。またまた傑作。黒田硫黄の絵柄を少しライトに、スタイリッシュにして、プロットをトばし気味にしたカンジの短編集。田舎モンからSFまで脈絡無しに何でもアリなのも、黒田似。こおゆう話をオシャレに上手に描けるヒトって最近増えたね〜。嬉しい限り。もうちょっとで大友克洋の昔の短篇を越えるヒトが出てくるんじゃないか。
エンターブレイン (2002/10)
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