『おおきく振りかぶって(6)』ひぐちアサ。もんのスゴく濃密な一冊。コレはアレですよ、例えるなら『スラムダンク』の山王戦ですな。最後に戦った相手ね。
主人公チーム・敵チームのどちらにも、イヤぁな奴とかダメな奴がいない。相手をナメることもないし、常に知力と技術を尽くして油断なく勝ちに向かう。分かりやすい悪者やマヌケがいない分、スポーツの奥の奥まで踏み込んだ緻密な構成で飽きさせない。その上、要所要所でキチンとカタルシスを感じさせるんだから、もう見事!!としか言いようがない。
『スラムダンク』にして最終戦まで出し惜しみした「完璧な敵味方の関係」を、『おおきく振りかぶって』は序盤でやっちゃってるワケですよ。相手チームなんて勿論山王みたいにキャラが立ってる訳ではない。なのに魅せる。スゴいですよ。なんかねー。野球の魅力がぎゅぎゅーっと濃縮されてると思う。実際の野球は好きでもなんでもないオレが、こんなにハマっちゃってるのですから。
うん、とっても地味だし絵の好き嫌いはあるかもだけど(前回感想→http://paffa.sakura.ne.jp/log/eid133.html)、オススメだよ。
この作者の前の作品も買ってみようと思ってます。
面白いらしい!
との情報があったので、どれどれ古本屋にでもならんでいたら買おうかなぁ、と思っていたのですが、今日にでも本屋に行って全巻買ってしまいそうです。