今一番行きたい場所は、そしておそらくこの先の「オレ的行きたい海外No.1」は、ずっと、中国湖南省の古都「鳳凰(ホンファン)」だと思います。2007年が明けてからこっち、すっとオレは鳳凰ブームです。
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流れるような特殊カメラによって、まるで実際に海外旅行をしている気分になれるお気に入りのNHK番組『世界ふれあい街あるき』の新年特番でした。BS-hiで再放送していたのを、偶然相方の実家で観てしまったのです。
霧の漂う川沿いに、細い柱を使い折り重なるようにして建てられた木造の民家が静かに画面に映され、ぐぐっと惹きつけられました。日本でも川沿いにせり出すように建てられた古い木造の温泉宿なんかにはどうしようもなく魅かれてしまうオレですが、この鳳凰のはケタ違いに素晴らしい。でかい、高い、古い、細かい。ある場所などはまるでハウルの動く城です。
そして鳳凰は昔の城下町だったようで、川沿いに城壁跡がずっと続いているのですが、その城壁のすぐ裏に民家や宿がまた細かく並んでいます。城壁との間には本当に細い道があって、人々はそこでゲームをしたり、ご飯を食べたり(あっちは外食が多いのですね)しています。
カメラは鳳凰の町中をずっと進んでいきます。見た目の印象はベネチアです。迷子になりそうな、入り組んだ細い道。だけど、ベネチアよりずっと細かい。そしてベネチアと決定的に違うのは、材料として木が使われている所です。石造りだけの道もあれば、周りが木造ばかりの道もある。ベネチアもホントに楽しい街でしたが、此処はさらにずっとオレ好みです。
朝、学校に行く子供たちは、その細い道を進みながら道端の屋台でご飯を買い、食べながら歩きます。メニューのバリエーションも多く、大きな鍋で茹でられたり蒸かされたりしている光景がまた楽しい。外食(っても「道端食」)が当たり前の街。ほそーい道の片隅に昔の学校で使われていたようなオンボロの机とイスが置いてあって、そこで湯気の立った麺や饅頭を食べています。
学生寮の中にカメラが入っていった時はもう感動でした。普通に古いモノが使われていて。その「古さ」具合がちょうどオレ好み。あと今思うと、映像の中にほとんどプラスティックが映らなかった。プラ嫌いのオレはそんな所でもぐっと来てるのだと思います。
番組を見て取り憑かれてしまったオレは、さっそくネット上で旅行記・鳳凰写真を集めました。
●その1
●その2
●その3
●湖南省まとめ
●その4←城壁との間の細い道が写っています(3枚目)。
●その5←鳳凰を訪れた時の気分
さてあとはいつ行くかです。子供も産まれたので、ぜひ子供と一緒に行ってみたい。そうなるとかなり先のことになりそうだけど、諦めず夢に見続けたいと思います。
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ふと思いました。
この近代日本で生まれたオレは、小さい頃から古い質感が大好きで、今となってはプラスチックさえ嫌いで、現代に生み出されている家やインテリアや家具・小物のほとんどを好きになれません。別に古い家で育った訳ではなく、貧乏な家庭にありがちな今どきの安っぽい家で育ち、親はモノのデザインには無頓着で古いモノ好きって訳でもなく、「おばあちゃんの蔵にある昔のガラクタ」なんて、残念ながら見たことも聞いたこともありません。
こんな自分が、もし、鳳凰で生まれていたらどうなったんだろうと。あの学生寮のように「古いもの・使いこまれたものばかりの」社会で生まれ育っていたら、オレのこの古いもの収集癖はどうなっているんだろう。と。ね?不思議に思いませんか?
やっぱりプラッチックのモダンデザインにあこがれているのでしょうか。むー。
動画をみつけました。
P.S. NHK『世界ふれあい街歩き』の鳳凰を録画されているかたがもしいらっしゃったら、ぜひぜひぜひぜひぜひぜひぜひぜひご一報いただきたい。です。
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