10月12日(日)は、山形国際ドキュメンタリー映画祭へ。


目的は11時よりワールドプレミア上映の川内有緒・三好大輔『ロッコク・キッチン』。
上映前は相当な行列で、大きめなシアターも満員。立ち見も出たそう。
最後あまりに色々な感情が押し寄せる内容で、圧倒された。観に来て良かった。
3列目に座っていたから、終了後の監督挨拶で川内有緒さんがもう目がウルウルしているのが見えて、こっちまでもらいウルウルしてしまう。通訳の方がまた素晴らしくて(声優のような声、抑揚の入れ方、丁寧な訳、まとめの早さ!)英語そこまで分からないけど日英で2回ぐっときた感じ。

映画の感想とアフタートークの内容は改めてレポートしますが、取り急ぎ驚いた点をひとつだけ。
この映画、劇伴とエンディングがめちゃくちゃ良いのだけど、なんと坂口恭平さんがやってます。 エンディング曲は、「荻窪の本屋イベントで歌ったものを配信で録音していた」一度きりの歌詞・音源なのだそう。本当に良い歌だった。その経緯を夜のトークで聞いて、昨年、医学町ビルでの恭平さんの即興ライブを思い出したよ…。
次もすぐ別の映画を観る予定だったが感情的に無理だったので諦めて、外に出る。Q1のペンギン文庫で素敵な本達をたくさん見て、散財して、ちょっと落ち着く。

車中から予約していた榮玉堂のどら焼きを買いに行き、その後上映館フォーラム山形(ここがまた素敵な映画館!)の隣のカフェでレモンチキンカレーを食べる。美味しい。映画祭関係者が多く日本語があまり聞こえない店内。

15:30から映画祭に合わせ開催されていたパレスチナ連帯スタンディング(アズ七日町前)に参加。その前、すぐ近くに「白露ふうき豆」があって、これも無事ゲット。ちなみに山形市のおみやげ情報は全部増田さん @tetote2010 に聞いた。ありがとう!
スタンディングは20人位だったろうか(訂正:50人以上だそうです。全体を見れていなかった)。話を聞いた何人かは皆関東や関西から来ていた。お隣だった女性は、パレスチナの以前の生活スナップ写真を展示する「パレスチナとつながる写真展」 @ppp_maqluba の関係者で、大阪からいらしていた。(あと『ロッコク・キッチン』と『春、阿賀の岸辺にて』の旗野さんに通じることについて話したりしてた)
今その写真展が山形市の市民会館に巡回展示していると聞き、早速向かう。スナップ写真の内容もキャプションも猛烈に心に迫る。入植=民族浄化のポイントが分かりやすく端的に書かれていて、これは新潟でも展示したい…と即思った。お借りできるとしても来年2月頃以降みたい。展示物が小さいのでどんな場所でも開催はできるが、どのような場所と体裁がベストなのか考えたい。
19時からは「Playground Cafe BOX」という映画カフェで(素敵な会場!)トークイベント「ハマカルフィルムナイト case.『ロッコク・キッチン』」に参加。川内・三好監督と「ハマカル・アートプロジェクト」CDの森健太郎氏、仙台メディアテークの学芸員で今回の「Cinema with Us」のコーディネーター・小川直人氏が司会。


当作品を援助している経産省の「ハマカル・アート・プロジェクト」(浜通り地域の復興を滞在型アートで見いだす)の成果発表的な会で、実質は上映後に時間が足りなかった質疑応答、監督トークの続き。映画の裏側がいろいろ聞けて、これも本当に参加できて良かった。
未入手だったエッセイ集版(現地の方の寄稿で構成)『ロッコク・キッチン』も買えたし、最大の楽しみである11月発売の書籍版の関係者用プルーフも置いてあった。驚きたいのでこちらはあまり見ず笑。
翌日は小森はるか監督関連の上映やトークがあるのだが、家庭の事情で泣く泣くトンボ帰り。
そうそう発売のたびに書いてるけど、川内有緒さんの書籍の魅力は、入り口と出口が全然違うこと。はじめに想像していた内容から、最後には思ってもいなかったところへ連れて行かれる。その驚きと喜び。発売が本当に楽しみだ。(もともと『季刊レポ』連載時からの、川内有緒ファン)
ちなみに書籍版『ロッコク・キッチン』は、発売されていないのにBunkamuraドゥマゴ文学賞を受賞していて、連絡を受けた川内さんは「なんかの間違いでしょ?」と思ったそう。
連載を読んで選んだ最相葉月氏のコメントも楽しいのでぜひ。
さて映画『ロッコク・キッチン』は今回なんとかギリギリ映画祭に完成を間に合わせたそうで、実際の全国での公開は1〜2月頃から。私は、新潟上映に向けた活動をこれから進める!

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