2023年1月1日16時頃、能登半島地震発生。
地震メモ。
【その時】
部屋の中が殆ど戸のない棚置き収納な事もあり、大きな地震は怖いだろうなぁ、と常々思っていたのだけど、実際に震度5強がはじまると、その揺れ方は完全に今まで経験したことのないレベルで、そうなるともう、どこか映画を観ているような気分だった。(でも不思議と落ちるものはなかった)
こんな時に自分は気持ちが切り替わるようで、怖いという気持ちは殆どなく、ただ対処するだけの「緊急モード」になる。問題は焦っちゃうのをなんとか抑えること位。
直後に津波警報がアナウンスされ、とにかく1秒でも早く移動することを考えて家族を急かす。
【避難】
そこからおよそ5分程度だろうか、とにかく猛烈に急ぎで準備をして、すべて詰め込んだクルマで家族全員動き出す。自分達の住まいは新潟市名物の巨大な砂丘の影なので、余程でない限り津波の心配はない。どっちにしても練習になるよと二人で子供達に声をかけながら、頭の中では常にもしもを考え準備した。海岸側の人たちはどうだったんだろう。津波に対しては正常化バイアスが一番怖い。NHKのアナウンサーの叫ぶような口調は何度も練習したところをなんにしても人口密度が低いのは(渋滞度が全然違うので)ありがたい。
【イオンは大渋滞】
ゆくゆくを考えて少しでも便利そうなイオンの屋上にまず向かったが、そこに向かう通路が大渋滞しているのが遠くから見えたので早々に諦め、もっと近くにあるパチンコ屋の立体駐車場へ入る。
ここはまったく人が来ていない。自分達のあと15分程度経ってからかなりクルマが増えてきたけど、最終的にもキャパの四割程度しか入ってなかったように思う。改めてこの場所を我が家の避難場所として、全員で再確認する。
周辺道路は10分経ったら道路渋滞が始まっていた。これは避難するというより店に来ていたお客さんが急いで家に帰る車だろう。
イオンなどは、少し離れている場所だと通路が渋滞して避難には厳しいように思う。数分を争う津波避難では致命的じゃないだろうか。
なんにしても1月1日の明るいうちに起こったのは不幸中の幸いに思える。家族が揃い、出掛けている人も少ない。働いている人も普段に比べ少ないとは思うが、こんな時に勤務されていた方の気持ちはいかばかりか。ご苦労様でした…。
避難道具は普段から備えているものを屋外物置からすぐに持ってこれたが、これも地震が収まったから、だろうな…。あとガスコンロのボンベを買い忘れていたのが痛かった。今日明日にでも買おう。
【トイレに困る】
避難時に早速困るのがトイレ。もちろん災害時携帯トイレは常備しているが、今回のような事態だと近所のお店はすべてクローズしているので、避難した後の当面のトイレにとても困る。地震後すぐに家で娘達にトイレを済ませた奥さんの英断。
今回はパチンコ屋の復帰がすごく早かったので、尿意の近い自分は助かった。パチンコ店は恐らく勝ち分の玉やコインの扱いがあるので、一旦全員が店外退避した後、第一波の津波警報がガンガン流れる中でも入り口の前で再開店を待っているお客がとても多かった。つまり「パチンコ屋は復旧時の一時開店が早い」のかも知れない。
しかし断水しちゃったら、お店が押し寄せるお客さんにトイレを使わせることはできないし、やはりトイレが一番の問題になるのかも。最近の公園は下水マンホールのような臨時トイレスペースを確保しているが、近所ではあるのだろうか…これも調べておこう。
地震メモ、その2
【新潟市西区の被害】
一夜明けて色々被害も明らかになってきた。新潟市西区は新潟県の中では一番メディア登場が多い。避難先との往復しかしていないので全体的な状況はまったく分からないが、砂丘のふもと近辺(旧116号そば)で、液状化や地面割れの被害が多かったようだ。
大学の先生がコメントしていたが、プレートというより砂丘の砂が問題らしい。家が傾いているところも数軒あるようだ。新潟市全体が砂地のせいで液状化に弱く、今回被害の多かった場所はその中でも特に弱い場所だった、ということ。
【災害時のメディア】
●SNSの中ではやはりXを見る。しかし時系列に並んでいないので本当に不便。結果たまにしか見なかった。公共とも連携していて情報収集に便利だった10年前とは全然違う。
●車はガソリン節約で極力エンジンを止めていたから、緊急時の手回しラジオがとてもありがたかった。簡単に使える。ずっとNHKラジオを流していた。
●しかしNHKメディアだけではローカルニュースに弱い。地デジが見られる環境では地元局のニュースが細かい情報を流していてありがたかった(だから何だという訳ではないけど、知らないと不安だ)。
●TVでは、数時間経つと全局が震災情報ばかりというのに疲れてくる。子供だけでなく大人も。当たり前のことだけど震災情報はほぼ被害のことを報告している訳だから…。結局当日の夜は、全員1階リビングに布団を移しいつでも出られる状況で、紅白歌合戦の録画を流しながら寝た。震災情報以外のチャンネルが欲しい。新年のお笑い番組でも何でもいい。
【明けて、今日】
2(火)は感じられる余震がなくて、そのおかげで気持ちはすぐに通常モードに戻った。すぐに出られる準備はそのままキープしつつ、箱根駅伝を楽しんだり何となくの正月を楽しんでいます。
もともと正月期の我が家は家族が一番バラバラに好きなことをしていい日で、正月料理どころか料理自体もほとんどなく、あるもので好きに過ごすのが恒例になってる。いつ地震が起こるか分からない中で外出できないのが不便な位だが、映画観たり読書したり寝たりしてます。
報道がアレなので新潟市西区在住というとご心配いただいていましたが、我が家はこんな感じでした。
せめてこれから大きな余震がないよう、現地の方のご無事をお祈りします。