石川雅之『もやしもん(1)〜(2)』を再読。何故か菌が目に見える主人公とその周りの農大生たちの青春学園漫画(?)
やっぱしすんげぇスキ。なぜか。
●大学生の男女の話なのに、色恋沙汰ゼロ。ある意味夢の世界。
●漫画の定石をコロコロとくつがえす気持ち良さ。味方なのか敵なのか、いいもんなのか悪いもんなのか?そんな読み方さえもサラリとかわすキャラ設定の妙。連載時にしかありえなかった柱(欄外)でのキャラ紹介や「これまでのあらすじ」。コレを単行本に取り入れ、のみならず毎回毎回その内容を変え工夫をこらすことで、新しい楽しみを提供している。
●セリフ運びのセンスの良さ。先の「色恋ゼロ」にも通じるけど、大学生とか若いモンが落ち着いた会話をしてる物語ってどうしてもスキなんだ〜。
●漫画全体のゆるゆるした雰囲気。せっぱつまったコトが何もない。コレも夢の中のよう。
●全体を通して伝わってくる、作者の菌に対する愛情。愛情が無ければ、菌なんてテーマでコレだけのオモロい話作れないって。
●欠点は一巻の表紙。オモロいけど、とっつきにくいよねぇ。ジャケ買いのきっかけを作るはずのオビに、作品内容が全然書かれてない。このせいでオレも読むのが随分遅れちゃったのだ。まぁ絶対口コミで売れるタイプの作品だと思うし、その割り切りはいっそ清々しい。
オススメ本です。