『恋は雨上がりのように』感想

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原作は特に惹かれる所もなく2巻で中断。大泉洋と小松菜奈によるこの映画化も興味は持てなかったけど、ネット上の評判とYouTubeにある主題歌のMVがカッコ良かったのがきっかけ。

爽やかな佳作だった。まったく知らない人のために断っておくと「女子高生がバイト先の45歳のおっさん店長とつきあっちゃう(キモい)話」ではありません。そうは「できない」事情と気持ちを、変な方向に逃げずに、真っ当に描いていると思う。

音楽の使い方とキビキビした編集、今どきなカメラワークもカッコ良くて、ルックだけで観る価値あった。大泉洋演じる店長には思い当たるところばかりだし、小松菜奈の女子高生はあちこち長女と被りまくりで、リアル感も文句なし。演出も地味で説明セリフも少なく好感。ここまでで充分及第点。

だけど、これは原作でもちょっと思ったかな?小松菜奈が店長を「好き」になる気持ちが良く理解できなくて、少しモヤる。2時間の映画ではしょうがない部分もあるのか。そもそも好きになるのに理由なんてない、と言ってる映画だし。ただこれが少女マンガだったら、こまかい所作の描写やセリフのやりとり、プロットの工夫でもっと感情移入できることも多いと思う。

や、でもちゃんとしてます。ファミレス仲間もみんな良い。

大泉はファミレスの店長だが、未だに作家への夢が捨てきれない。そんな彼の文学部時代の親友で今は売れっ子作家になっている役を、TEAM NACSの戸次重幸が演じている。この2人の絡みは、まんま大泉とシゲを逆にしたシチュエーションに見えてしまう。つまり、売れっ子俳優である大泉と、いまいち売れない戸次の話に。

2人の演技力には明らかに差がある。何故こうも違うんだろう、と観察すると、何も喋って無い時の顔の向き、所作、まばたき、口のちょっとした表情…。要するにその人になりきることだと思うんだけど、その「才能」の優越が、大泉とシゲを観ていると明らかに分かる。かたや、既に万人が認める邦画のトップ俳優となり、かたや…。劇中の2人とまではいかないけど、どこか被ってしまってしょうがないし、2人の会話も色んな意味で皮肉に聞こえてくる…。キャスティングの妙というのか何と言うのか。

作品は小松菜奈目当てでもう一度観てもいいと思うくらい。広瀬すずなどとは明らかに違うが、居るだけですごい存在感の女優なのは間違いないし、10年後も楽しみだ。

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