川内有緒&ロッコク・キッチン・プロジェクト編
『ロッコク・キッチン』(植田印刷所)読了。

すごく良かった。「食とは生きること」とは良く聞く言葉だけど、それを改めて実感する。
■■「ロッコク・キッチン・プロジェクト」とは…
川内有緒(ノンフィクション作家)と三好大輔(映画監督)が、福島県内の太平洋側を通る国道6号線(通称ロッコク)沿いの地域を旅しながら、そこに住む人々の「食」「キッチン」「レシピ」を切り口に、暮らしを紐解き、書籍とドキュメンタリー映画を制作するプロジェクト。(公式サイトより)
▶ @rokkokukitchen
ドキュメンタリー映画は、先日の山形国際ドキュメンタリー映画祭に「無理矢理間に合わせてもらい(アフタートークより)」プレミア上映された。素晴らしかった!
※正式公開は2026年の頭頃だそう。
川内さん著作の本編『ロッコク・キッチン』(講談社)は、11月20日発売。(発売前だが既にBunkamuraドゥマゴ文学賞を受賞している)
それに先だった「スピンオフ」のようなものが本書だと、自分は理解していた。川内さんの本編があまりに楽しみのなのもあって、このスピンオフ冊子は映画と本編をみてからでしょ…みたいな気持ちになって、そのまま積ん読になってた。川内さん本人から買ったのに! それが先日、友人の「泣いちゃった…」という感想を聞いて興味を持ち、読み始めた次第。ありがとう。
本書は、映画や書籍に出てくる浜通りの住人たち、その「本人」が書いたエッセイがが半分、プロジェクト関係者によるプロダクションノート的な内容が半分位。
スピンオフという自分の勝手な思い込みとは違い(そもそも本編を読んでないので分からないが)これこそある意味本編なのでは、と思う気持ちの盛り上がりがあった。
積ん読にしていたのは、川内さんの書籍ではなく言ってみれば生活者のエッセイ集である、という先入観。明らかに自分の中で「なめていた」部分があったのだと思う。
この「先入観」、本当に邪魔だ。
ルッキズムと同じ。
もしこれがなくなったら、もっとずっと色々なものを楽しめたり、出会えてたりするのだろうと思う。
凝り固まった昭和のオヤジ頭を柔らかくしてくれるのはいつも周りの知り合い、書き手やPodcastの話し手の皆さんたち。ありがとうございます。


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