シネコンで2D字幕。
公開初日の夜に観ました。1/4は入ってたかな。
最高のエンターテインメント作。小難しいところは全然なくノリノリで最後までぶっ通し。イジメのシーンが苦手かな、と最初思いきやファレルの音楽とギャグでそこまで陰湿にならず、最後はちゃんと逆転してくれるので爽快そのもの。見事なカタルシス。これは子供と観るのもいいかも。勉強・仕事を頑張る人は報われますよって映画だし(主人公は天才過ぎてアレだけど)。
怪盗グルーで「happy」をメガヒットさせたファレル・ウィリアムスが今作でまたとんでもないことを…。この映画のバックに流れるノリノリのソウル・ミュージックは、当時(60年代)の自分が知らない曲かな…と一瞬思いかけていると…これ全部ファレルが60年代「風」に作ったオリジナル曲なの。また今風のアレンジ入で最高。観終わってからずっと聴いてる。
だけどね…洋画最近の傾向としての「歌詞字幕が出せない」問題、これマジなんとかして欲しい。『ガーディアンズ2』とか結構頑張ってたのに。お金かかるらしいんですよ。
↓エンディングなんか特にね。
邦題の是非で炎上して最終的に変更になったことでも有名なんだけど、観終わってみて、元の邦題『私たちのアポロ計画』ってそんなに悪いか?と思いました。町山さんを始めこの邦題に関する批判はさんざん読んできたけど、観てみると印象はちょっと違う。
もちろん映画のメインのドラマはマーキュリー計画であったけど、当時のNASAはやはり有人で月を目指していたのは確かだし、実在の主人公はアポロ計画にも多大な貢献をしたと映画の最後でも語られる。中盤ではセクションのリーダーが主人公に月へ行くことについて話す印象的なシーンも挟まれている。何より「私たちの」と付く所が重要で、最初の成功・貢献が次につながっていくことも示す、確かにダサすぎるけど、良くはないけど、そこまで悪いか?と思ったのは事実。
簡単に言えば、映画を観た後だと『私たちのアポロ計画』ってタイトルから何通りもの捉え方ができるようになる、てこと。あとこの映画全体のセンスの良さを『ドリーム』なんちう口に出すのも恥ずかしいタイトルにしたのは、ちょっとなーとは思った。
この俺の感想からは「炎上」の根本的なしょーもなさが読める。多分きっと、最初に異議を申し立てた人達は、そこまで悪く言ってなかったのかも知れない。ちなみに町山さんは「彼女たちに失礼」という論法が主で、それは確かにそうだと思う。
だけど周りの(俺を含め)映画も観ていないTwitter民たちが「マーキュリー計画なのにアポロ?またか!そんなことはあってはならぬぞ」とばかりRT祭りではやし立て、いつの間にか「映画の趣旨を1つも理解しておらず商業主義ばかりに走り日本人をなめまくった最低最悪の邦題」として拡散されていったのかも、なー。その結果「そこまで悪いか」なんていう本末転倒な感想を(笑)。「そこまで」にしたのは、そう勝手に思ってたのはいったい誰だ。俺だ。
ちなみに『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー・リミックス』という邦題に関しては観る前も後も全く関係ない。これはどうしようもない。勘違いして観に行くことを期待している、ダメ邦題。裏の意味も全然読めないし感じられない。
以下ネタバレ
印象に残るシーン
●うろ覚えだけど
「これだけは分かって。偏見を持っている訳じゃないの」
「あなたがそう思い込んでいることは良く分かるわ」
●ケビン・コスナーが「白人女性トイレ」の看板をハンマーで叩き割るところ。泣いちゃった。「NASAではションベンの色は一緒だ」
●偏見も差別もない、前例がないからだ。という白人たちに対して「じゃああなたが最初に前例を作って歴史に名を残したら?」という文脈でまんまと入学を勝ち取るメアリー。その後の喜びよう。
●エンディングで実際の人物と俳優達が並んでその後のエピソードが語られるところ。もう鳥肌ぷるぷるよね