映画『ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい』感想

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監督:金子由里奈


【あらすじ】京都のとある大学の「ぬいぐるみサークル」を舞台に、”男らしさ”“女らしさ”のノリが苦手な大学生・七森、七森と心を通わす麦戸、そして彼らを取り巻く人びとを描く。(公式サイト)

【感想】
最後の方のクライマックスで「なにこの傑作…」と思わず口走ってしまった(本当)。
ひたすらに静かな会話劇で終始する作品だが、描かれているテーマは鋭い。

ノンフィクション?という位にナチュラルな演出、学生達の演技、セリフが皆的を得すぎていて、それがちょっともう奇跡的なレベル。

『夜明けのすべて』が大好きな人(me, too)には、きっとハマると思う。感想話したい。

大きくは「やさしさ」をめぐる物語だと思う。あらすじまったく知らずに見始めたのだけど、素晴らしいフェミ映画だし、女性嫌悪問題を肌身で感じてしまう男性のよるべなさにもめちゃ丁寧に言及されていて、これはやっぱり傑作。(自分がそんな優しく丁寧な人間だと言ってる訳ではありません)

アロマンティック、アセクシャル、既存の恋愛観にどこか自分の居場所がない人、『多聞さんのおかしなともだち』もそうだけど、こういう落ち着く場や時間に惹かれるよな…長女もどこかそういう傾向があるみたい。

クライマックスの麦戸のセリフ長回しが、もう凄すぎて嗚咽モノだった。演じる駒井蓮さん、他の出演作も観てみたい。

不思議な劇伴も合ってる。演者すべてがいい。

主演の細田佳央太はどの作品でもいい役だけど、特に好きなのは『子供は分かってあげない』『あんぱん』かな。ディズニー+の『七夕の国』は原作の激ファンなだけに観たいのだけど、新サブスクに躊躇しちゃって未見。

ずっと低いトーンで続く静かな物語ながら、最後には熱いアツい想いがにじみ出してくる。良い映画観ました。

▼▼
観終わった後感想を探してたら「ウチらでエンタメ語って光になるまで(エンピカ)』のかなり初期(10回)で取り上げてて、今の二人とはちょっと喋りの感じが興味深くて聴き入ってしまった。

その後の他己紹介回(12回)で、彼女達の出自や学生時代の話もほんと良かったし(これで完全に二人の聴き分けができるようになったぞ!)『フェンス』回でも満足だし、この流れでずっとドライブしながら全回制覇したい位。

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