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2020年:2月でやっと雪おろしの雷?会社のエアコン壊れる

2月になってほぼ初めての降雪。積雪はゼロ。今日(2/5)やっと雪おろしの雷っぽいのが鳴っている。

1週間ほど前に会社のエアコンが壊れ、それぞれの補助暖房だけでやっているのだが、さほど問題がない。それくらい暖かい。
今週末に取替工事。約64万円。

とんでもない異常気象なのか、これからもちょくちょくあることなのか。

映画『A Ghost Story』感想

『A Ghost Story』をAmazonレンタルで。

たしかぷらすとで松崎健夫さんかタツオさんが激推ししていてずっと気になっていた。A24製作。すごく静かで、相当変わった映画だけど、好きだわ〜。

仲の良い夫婦(ケイシー・アフレックとルーニー・マーラ)のうち、旦那がいきなり冒頭で死亡。直後にシーツを被った幽霊になって、妻を見守っていく…という話なのだが、後で結構予想もつかない展開になる。見終わった後の解釈も観客それぞれだろう。SFではないけどSF好きなら尚オススメしたい。すごく美しくて忘れられない夢、のような映画だった。

個人的にルーニー・マーラは勿論ケイシーも大好きで二人の魅力も存分に味わえる。

ずっと出ている幽霊のシルエットが本当に美しい。冒頭少ししか出ていなかった夫ケイシーの人柄が、その後少しずつ分かっていく構成も好み。

特に前半はカットが異常に長くて、好き嫌いは別れそうだけど、何か気になる要素が必ず画面の中にある。夫を亡くしたルーニーがただパイを食っているだけの超長い(多分10分位?)1カットがあるのだけど、ルーニーの様子は勿論、とある光の変化がずっと気になってたり、とか。たまたまだったのかも知れないけど自分はまったく飽きずに観れた。映画館だと尚良かったかも。最後も印象的で記憶に残りそう。

映画『マリッジ・ストーリー』感想

Netflixオリジナル映画『マリッジ・ストーリー』鑑賞。
スカーレット・ヨハンソンとアダム・ドライバーの倦怠夫婦離婚もの。実際に女優との結婚&離婚体験を持つノア・バームバックが監督。

裁判や親権争いのリアルさが本当に辛く、途中で「無理…」と思い挫折しかける。が、最後まで観て良かった。大傑作だと思う。ROMAのように、「ネトフリ映画クオリティ」を超えている一本。脚本が素晴らし過ぎるし、それに合わせたシーンの設定、カメラアングルも巧みで、苦しみながらその皮肉に笑ったり唐突に泣かされたり、まー忙しい。

これはもはや夫婦のアルアル話を通り過ぎて、普段の生活に入り込み殆どの人が気付けないもしくは気付かないふりをしている、根本的な男女「差別」の問題だと思う。無意識に差別している側と差別されている側では、そもそも理屈が咬み合う訳がない。それを作中で妻側の弁護士が20秒ほどのセリフで切って捨てていて、溜飲の下がる名場面だ。
(キリスト教とユダヤ教下では、女性は完璧な聖母マリアと比べられる。神は男性。妻の行動には完璧を求められるが、男性はどうでもい。悲しいがこれが現実)

差別に気付かないダメ夫に「何故ダメなのか」「妻も一人の人間であること」「根底に差別があること」を気付かせるには、妻が大変な犠牲と勇気と言語化能力を持ってしかも何度も夫に申し入れないと気付いてもらえない(それでも多くは気付かれない)のだけど、ほとんどの女性はこれまでの生い立ちや環境から、そんなことはできないのだ。この不条理。

だから弁護士が代弁する。弁護士に言われ今までの事実に初めて気付かされそうになった夫は、その(自分が差別していた)事実を認めることができず、力に力で反抗し、殴り合いの裁判沙汰になる。

夫アダム・ドライバー側の数あまたある問題に比べ、妻スカヨハ側に問題があまりない、という不公平感は指摘しようと思えばできると思うが、そもそも差別を明らかにしようとするこの場合に「公平」は必要ないだろう。

ただし観ているのは本当につらい。自分も何度も何度も言われていることだらけだ。自分は幸いにして弁護士に言われる前に気付いた(気付くことと直せることは別だが)。 ただ、すべての妻がこのようなことを気付かせてくれる訳ではない。ほとんどは言わずに、もしくは言語化することができず(当たり前だと思う)、限界を超えて噴出する

だから結婚した男性はこの映画を観た方がいい。感想を聴くのも自分にはちょっと恐いのだが…(男同士では得てしてお互いの男女関係について本当のころを話す機会がない…少なくとも自分の周りでは)。

ただ観た後はきっとパートナーのことが何倍も大切に思えると思うし、子供とのちょっとした意思の疎通で本当に嬉しくなる。

あと辛いのが、たまに聴いているラジオ番組で、某男性歌人が自分の離婚のことを何回か話したことがあるんだけど、相手(妻側)の弁護士のことをいつも酷く言うのね。で、その指摘する内容が、この作中のアダム・ドライバーそのものなんですよ。
嗚呼、そうなってしまったのは、そこまでの経緯に理由があったからじゃないのかなと…。

いやー色んな意味で精神的に大変な映画でした。でも傑作。二人の名演技は真に迫りすぎて1回観ただけじゃ名「演技」とは思えない位のレベルです。

朝ドラ『スカーレット』感想

最初はほとんど期待しないで見始めた『スカーレット』だけど、子役の素晴らしさに始まって、朝ドラ定番を外しまくる地味で確かな演出、静かながら効果的な劇伴など、毎週毎週「今週は良かった!」「今週も良かった!」とずっと思い続けてる。

朝ドラの「決まり事」と言うのは「安心」ではないんだと『スカーレット』を見ていて思う。ドラマの決まり事、アルアルって実は、見るたびに心の中の気付かないところで少しずつちくっとしたりイラっとしている所もあるんだと思う。だからその「ちく、イラッ」が殆どない『スカーレット』がとても気持ち良い。

ナレーションで、セリフで説明しない。カット尻が淡泊。気持ち良い。

目下の興味は、オープニングアニメに出てくる4人目が、果たして今の十代田八郎君なのかどうか、未だに分からない(本編以外の情報以外一切見てないので)。時期的には未だじゃないか…と思っているんだけど。

信作、照子との幼馴染みどうしの会話がホントいいよなぁ。毎日「地味に」楽しみです。

映画『GUILTY』感想

Amazonレンタルで『GUILTY』を。傑作だった。

【あらすじ】
警察緊急電話(アメリカの911みたいなもの)のオペレーターであるアスガーが、ある日誘拐されている最中の女性から電話を受ける。犯人に気付かれないよう、電話から聞こえる音だけを手がかりに女性を助け出そうとするが…。2019年デンマーク映画。

90分の作品中、舞台はこの緊急電話の小さな指令室から動かない。主人公のアスガーの表情と、電話から聞こえる「音」だけで劇が進む。なのに飽きるどころか、最後までドキドキしっぱなしだ。素晴らしいラジオドラマを聞いた後のような、面白い小説を読んだ後のような、普通の映画とはちょっと違う満足感のような気がする。

これだけ舞台が変わらず、電話する表情だけで演技して、90分保たせることのできる主人公アスガー役の ヤコブ・セーダーグレンが凄い。彼のアップで映画が始まってすぐその表情に引き込まれ、あ、彼をずっと見ているんだったら保ちそうだな、と思う位に良い。

その期待は裏切らないんだけど、最初の印象は後になっていくにつれ…。脚本が良いので何の事前情報もなく観た方がいいっすよ。

小さい音が結構大事なので、ちゃんとした環境で観れない場合はヘッドフォン推奨。すべて電話越しの音声であるようだけど、実は巧みにそのフィルターを外したり入れたりして…音声でのめり込ませる手法が凄い。 「アトロク ギルティ」で検索すると最初に出てくるページ内で、この映画の特番が聴けます。最先端の音作りでアニメ制作に関わる音響監督:たなかかずや氏による『GUILTY』の音声演出の解説。すごく面白いのでこちらもぜひ。

映画『世界一キライなあなたに』感想

『世界一キライなあなたに』をAmazonプライムで。2016年公開。

ゲームオブスローンズのデナーリス(エミリア・クラーク)主演に、タイウィン・ラニスター(チャールズ・ダンス)まで出ていた!嬉しい!

あらすじ
舞台はイギリスの田舎町。ルイーザ・クラーク(エミリア・クラーク)は、お洒落をすることが大好きな26歳。ある日、働いていたカフェが閉店することになったルーが新たに得た職は、バイクの事故で車椅子生活を余儀なくされ、生きる希望を失ってしまった超ハンサムな大富豪ウィル・トレイナー(サム・クラフリン)のお世話係をする期間6ヶ月の仕事だった。最初はルーに冷たく当たるウィルだったがルーの明るさが、ウィルの頑な心を溶かしていき、やがて2人は恋に落ちていく。しかしある日ルーは知ってしまう。
ウィルが決めた「生きる時間」があとわずかだということを・・・。
(WBサイトより)

大きなジャンルで言えば「難病モノ」になるのかな。きっと良くあるパターンなのかも知れない。でもエミリアと相手役のサムの魅力がはち切れる!エミリアの妹や家族たち脇を固める俳優陣もイイ。好きだわ〜

GOTでは笑顔さえ見せないエミリアだけど、メイキングを観た人なら誰でも知ってる、あの太眉をハの字にしておでこにシワを寄せた強烈チャーミングな笑顔。あの笑顔や困った顔が全開だ。

GOTメイキングから自分が勝手に思ってた「エミリアってきっと本当はこんな子」像を、そのまんま主演にしたようなイメージだった。でもそれは演技力の賜物で、かたや王国を束ねる革命の女王、かたや明るさばっかりが取り得の貧乏女子、どちらもこんなに違和感無く演じているエミリアの底力たるや。もっと彼女の映画を観てみたくなった。

「お洒落が好きでファッションの学校に行くのが夢」のルー(エミリア)が、いつも派手で妙チキリンな格好をしているんだけど、それを自然に魅せる彼女のキャラ造形が見事。お母さんから借りた80年代スーツにも爆笑。

尊厳死がテーマになっていて、物語の行方にも考えさせられる。他色々書きたいけどネタバレになるので省略。
良かったです。チャールズ・ダンスも!

映画『バーバラと心の巨人』感想

『バーバラと心の巨人』をiTunesレンタルで。

あらすじだけで面白いので、サントラの解説文をコピペ↓

世界が泣いたグラフィックノベル「I KILL GIANTS」待望の映像化!『ハリー・ポッター』シリーズクリス・コロンバス×アカデミー賞®受賞監督アンダース・ウォルターが描く 少女の苦悩と再生の物語。

自分の殻に閉じこもり周囲から孤立する風変わりな少女・バーバラ。だが、彼女にはある使命があった。それは、やがて襲来する巨人を倒すこと—。しかし、姉のカレンや先生、初めて友達になれた転校生のソフィアでさえも、すぐにそこまで迫る巨人の存在を信じず現実に向き合えと言うばかり。そして遂に、巨人がバーバラの目の前に現れる。果たして巨人がもたらす試練とは?

ジョー・ケリー(作)/ケン・ニイムラ(画)によるグラフィックノベル『I KILL GIANTS』を実写映画化したダーク・ファンタジー。音楽を担当するのは、日本・フランス・ベルギー合作映画『レッドタートル ある島の物語』を手がけたローラン・ペレズ・デル・マール。

主人公が森の中で、キノコの粉を採取し赤いスライム的なものに混ぜて、何かをおびき寄せている。冒頭の緻密な美術だけで引き込まれるんだけど、それがあとで切なさに変わる。

ファンタジーかと思わせて、現実のリアルな物語と密接に絡み合っている不思議なストーリー。映画の途中でとある事実が分かり、彼女の背景や家族の関係が徐々に明らかになるにつれて…
もう1回観たくなってきた。それ位ビジュアルが素晴らしいの!

巨人を殺すことが自分の使命だと信じているバーバラ、すごくカワイイ。ローラ・パーマーの小学生時代という感じ。こんなにカワイイ子がクラスで浮きまくってる設定や、映画全体の不思議な浮遊感は、彼女の演技力があるからこそだと思う。今後楽しみな女優さん。

友人役の子も、美人のお姉さんも、いじめっ子も、ガーディアンズのガモーラ(ゾーイ・サルダナ)も、みんないい。あれ?男のイメージがまったく残ってないな…。 あちこちで「大人気の」「世界が泣いた」と書かれている原作のグラフィックノベルを読んでみたい。

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【苦言】また邦題問題!「ワンダと巨像」好き狙い撃ちかよ!と思っちゃう邦題だけどw、これはひどい。本当に最悪。ダメ邦題とか以前の問題。ポスターの違いもなぁ…

Amazonプライム『Modern Love』感想

Amazonオリジナルドラマ『モダンラブ』は、3話までがジョン・カーニー監督!(シングストリートやはじまりのうた、ONCEダブリンの街角で)豪華キャストもあって早速観ましたよ3話まで。一話30分の恋愛オムニバスドラマ。原作はNYタイムズのコラム。

2話の主役は、大傑作『ライオン 25年目のただいま』のイケメン、デーヴ・パテールで、大切なシーンに『動物園から未来を変える』のブロンクス動物園が舞台になってて個人的に嬉しかった。キャサリン・キーナーとアンディ・ガルシアによる中年ひとときの逢瀬は大好きな「ビフォア」シリーズみたい。

3話の主役はアン・ハサウェイ。躁鬱病。彼女の怠惰でダメダメな演技はいつだって良いなー。堪能。

ドラマ的に相当軽いし、出来すぎ感はあるけど、少なくとも3話までは楽しめた。キャストがみんな美しくてシヤワセ…。落ち込んだ時にオススメ、かな。
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【苦言】
「今日もNYの街角で」てゆう邦題、うっせーわ!

『蜜蜂と遠雷』原作と映画、どちらを先にすべき?

『蜜蜂と遠雷』原作読了。

自分は映画→原作の順に入ったのだけど、これが正解だったように思う。

最初に何の予備知識もなく観た映画版は、とても良かった。
すぐに原作を読みたくなった。

原作は厚めの文庫で2冊のボリューム。これを2時間の映画にするのだから、相当割り切って作らなければいけないのは当然で、その割り切り方もアレンジも、今思えばとても見事だったと思う。

原作は、大袈裟に言えば別物だった。出てくるピアニスト達の心理描写も、バックボーンも、関係性も、映画ではその殆どがカットされるか、もしくは説明がされていない。何より演奏シーン。原作は「小説でしかできないことを」目指して書かれた「音楽小説」だ。

原作でも演奏シーンの割合はとても多い。普通考えたら飽きてしまいそうだけど、一気に読んでしまう。見事な構成と表現力。何度もカタルシスが訪れる。「音楽」への愛に溢れるクライマックスに何度も泣かされる。

演奏シーンは、あらゆる小説的技法を使って、恐ろしい没入度で描写されていた。背景にはそれぞれのピアニスト同士の関わりがあり、思い出と経験があり、音楽を極めるもの達だからこその精神の繋がりがあり、曲それぞれの分析があり…。その結果文章だけで驚きの「音楽」体験を実現している。

そもそもが、映像で不可能な描写によって「読者の頭の中でそれぞれの音楽が鳴る」もしくは「音楽が鳴らずとも音楽の素晴らしさを体験させる」ことを目指した小説だったのだから。
「映画化する」と言ったら「??」となるのが当たり前。そもそも矛盾している。
だけど、見事な映画化だったと今でも思う。

映画と小説の情報量は、1:10くらいじゃないだろうか。でもそれは映画から入ったせいで、原作を知った今ならきっとその比率は1:5にも1:3にもなり得る。そういう風に作られた映画だったと思う。

だけど最初に原作を読んだ人は…
自分みたいに1:10には思わないだろうけど、それが1:5だとしてもやっぱりがっかりするところはあるような気がする。短い中で人物の個性を表現するために、今思うと残念な変更も僅かにある。減点法は、加点法に比べてやっぱり寂しい。

だから自分の思う『蜜蜂と遠雷』のベストな流れは
映画→原作→映画
だ。

気になってる人はまだやっているうちに是非映画を観て!

映画『無限ファンデーション』感想

新潟シネ・ウィンドさんがFacebookで激推ししていた『無限ファンデーション』の最終上映に。ナイト上映はありがたいな〜!ネタバレ無し感想。

とある発表会を巡る演劇部女子高生の日常を、なんとほとんど「即興」で撮った作品。2018MOOSIC LAB参加。監督は『お盆の弟』大崎章。『リンダリンダリンダ』の監督補をやっていたのを知った時はなるほどと思った。匂いが似ている。

こんな「演技」は滅多に観れるもんじゃないな。どんな演出もきっと叶わない、ドキュメンタリーとすれすれの生々しい演技。当然セリフも被ったりするし。どう展開するかも役者まかせだったそうだ。途中で女子アルアルな分裂に入った時はウチの娘の様子や昔の記憶も被ってちょっとひいちゃうところがあったけど、全体になんとも言えない魅力があって惹き付けられる。で、きっと自宅のTVで見ていたらこうはいかなかっただろう。

(お互いそうだと思うけど、「男だけだったら絶対こんな嫌な感じにはならないよな…」って類いの女子グループのギスギスあるじゃない。アレのめっちゃ静かでリアルな描写があってね。コミュ障主人公が「女子ってもっと素敵な生き物だと思ってた」ってセリフに苦笑)

すごく難しいだろうけど、できれば「即興で撮った」という前情報は無しで観たかった…。ストーリー展開が任されている以上、役者はその後の物語にどうしたって責任を感じちゃう部分があるだろうな〜なんて想像しちゃうし、「後でこうするために、だからこういう反応だったのかな?」って余計なノイズが入っちゃうところがあって。それは残念。

劇中に出てくるウクレレとピアノで歌うシンガー、西山小雨。歌も、天使のような役柄も最高!最高!彼女だけでも観る価値があった。観終わってCD買っちゃったんだよ…。(YouTubeにもあるのでぜひ)
コミュ障で服飾デザイナーに憧れる主人公を演じた南沙良もすごく良かった。『だから私は推しました』のハナを思い出す。これは撮り方なのかも知れないんだけど、南沙良、シーンによって驚くほど違う顔になる。別人?と一瞬思うほど。

即興演出の結果が通常の映画演出を「超えた」とは思わないけど、別物で、これはここでしか観れないものだったし、観る価値はすごくあった。

【苦言】先生役の人の演技がちょっと…。演出をしない、という手法が裏目に出ちゃった例ではと個人的には思う。

女子高(当作は女子高じゃないけど男子生徒は一人しか出ないし殆ど喋らない)の演劇部モノといえば吉田秋生の超名作『櫻の園』、随分前の作品だけどもう1回観てみたいな…
あと藤田貴美の『ご主人様に甘いりんごのお菓子』に入ってる短編が神作で、あれはぜひ映像化して欲しい…

ウィンドでは安藤さくら&井浦新『かぞくのくに』と『ボーダー二つの世界』が面白そうだった。要チェック。

映画『はじまりへの旅』感想

『はじまりへの旅』をAmazonプライムで。

極端なナチュラリストで、世俗を離れ森で自給自足の生活を送るヴィゴお父さんと娘息子の7人家族。ある日精神病で入院していたお母さんが自殺する。彼女の葬式に出るため初めての旅に出かける一家だったが…。主役:ヴィゴ・モーテンセン。

サバイバル術だけでなく、ヴィゴお父さんの徹底的な独自教育で8歳の娘が難しい条文を暗唱できるほどの文武両道一家でもある。しかしその偏った家族が社会に出てくると当然のごとく軋轢が生まれてくる訳で…。 設定に突っ込み所はいくつもあって、その辺気になる人は楽しめないかも知れないけど、子供の教育について、家族について、イヤでも考えさせれる。この点だけでも観る価値はあったな。

子役達が皆すさまじく可愛くて魅力的。あまりに父に従順なその姿には少しどうなんだろうと思っちゃうけど、可愛いから許しちゃえる。寝泊まりもできるバス「スティーヴ」で過ごす一家の生活がまたすごく楽しそうなんだよな…ここと森の生活だけでもずっと観ていたくなる(何度も書くけど突っ込み所がない訳じゃない)。
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多少御都合主義だけどラストカットがもう涙ボロボロもので多幸感半端ない。きったまたどこかで観たくなるんだろう。ヴィゴも素晴らしい。好き嫌いは分かれると思うけど、自分は好きだ。

最後に苦言。広告に使われてる、一家が派手な衣裳を着たメインビジュアル、あれは映画全体のイメージとちょっと違う(お母さんの葬儀に出るために一時的に着ている衣裳)ので、ぱっと見キワモノと勘違いされ過ぎちゃってマイナスだと思う。勿体ないな。自分もこのビジュアルのせいで観るのが遅れちゃった。

原題は『Captain Fantastic』でこれは当然ヴィゴお父さんのことを指しているんだと思うけど、邦題『はじまりへの旅』も良いと思ったよ。

映画『荒野にて』感想

『荒野にて』をiTunesレンタルで。
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【Filmarksあらすじ】小さい頃に母が家出し、愛情深いがその日暮らしの父と二人暮らしのチャーリー。家計を助けるために競走馬リーン・オン・ピートの世話をする仕事を始めるが、ある日父が愛人の夫に殺されてしまう。15歳で天涯孤独になってしまったチャーリーの元に、追い打ちをかけるように届いたのは、試合に勝てなくなったピートの殺処分の決定通知だった。チャーリーは一人馬を連れ、唯一の親戚である叔母を探す旅に出るが、彼らの前に広がるのは、あまりに広い荒野だった―。

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このあらすじと予告編を観た瞬間にビビビっと感じた、その期待通りの映画。主人公チャーリー役のチャーリー・プラマー君がとにかくキュート。

どん底の境遇に生まれた天使のような彼の、切なく辛い物語。だけど最後は辛くないからそういうの好きな向きに。馬もなかなかに演技が難しそうなのは観てて分かった。表情豊かだからかえってね…。しかし原題にもなっている馬ピート君の名前「Lean on Pete」って…切なすぎるわ。劇伴と映像、どちらも素晴らしかった。

主役の彼、ふとした表情が誰かに似てるな〜ってずっと思ってたけど、今気付いた。西蒲区市議の小林弘樹君だな!すっきり!

ぶっちぎりのワースト映画『台風家族』

『台風家族』をシネコンで。

すごい!ここ数年で観た中でぶっちぎりのワースト1。褒めるところが見つからない!いや俳優を責める筋合いはない。新井浩文案件です。リアリティもセンスもない台詞廻しとベタベタの演出、突っ込み所しかない設定・ストーリー。劇伴もひどい。

カルト映画として楽しめるかと言えばそこまで突き抜けたものもなく、密室劇として楽しめるのかな?と期待するも後半無意味に外に出て終了。笑わせようとしているポイントはすべて空回り、ぐっとこさせる筈のポイントは全部どっちらけ。すべての展開に脳内突っ込みを入れていたけど最後はもう疲れて半笑い薄目状態。

尾野真千子がクズ旦那草彅の良いところを挙げ連ね笑いながら「超好き!」ってあのカットは、本当にホラー映画だった。彼女の言っていることに説得力が一つもないから、どういう意味で言っているのかも分からず、ここは笑うところ?後で誰かがひっくり返すの?最低でも娘はぶち切れるもんだと思っていたのに。そのままですよ。この意味の分からない気味の悪い台詞が、そのまま!そのまま!

演者は皆すごく上手なのに、絶妙にセンス悪い台詞廻しですべて台無し。可哀想過ぎる。その中では残念ながら草彅君の演技力は何ランクも下、な上に少しも愛着を感じるポイントが無いクソ役な設定のせいで、最初から最後まで只の(愛せない)バカ。これはもう、脚本家が徹底的に悪い。

一度台風の時に家族で行った、というだけの理由で台風の中同じキャンプ場に出発。何でこのバカ(草彅)に皆付き合うのか見ていて一つも分からない。キャンプ場に着いた瞬間に、7年前だかの2人の白骨がそのまま綺麗に川の中に残っていて、見つけた瞬間にそれが綺麗に繋がったまま流れ始めて、それを車で追って、海に入った後も見届けて(どうやって見てるんだ。神か)、何故か全員砂浜に。
まぁ最初から突っ込み所しかないんだけど。もう正気では見ていられない。

海に皆が入るラストでうわー!きたー!最後でカメラ目線!うわーきたー!フィニッシュまで文句なしの駄目映画でした。こういう経験したければ、是非今映画館へ。週末には舞台挨拶もあり!(これ観た後に監督と役者と対面って…ある意味すごい体験だ)

久しぶりのオフ呑み

仕事の出張のついでに、以前パームナイトを一緒に主催したお二人と東京駅近くのクラフトビールバーで呑んだ。3時間ほどがあっという間。最初は主に『なつぞら』の話。後半はNさんの昔の就職の話や他のドラマやオタ終活や漫画やいろいろ、昔話も笑える夢の話もあちこちで、尽きることがありません。幸せとしか形容できない時間です。こういう時間を繋いで生きていきたいね。忘れないように投稿しておきます。

二階建てMAXときはもうなくなるそうだ。乗るのはこれで最後かも知れない。色々思い出あるなぁ…。
(ああ社内の写真撮っておけば良かった!)

 

 

映画『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』感想

『トールキン』と迷って『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』をユナイテッド・シネマで字幕鑑賞。車とファッションと音楽だけで最初からずっと多幸感に包まれる。

町山さんや宇多さんが言っているように、事前にシャロン・テート事件のこと、マンソン・ファミリーのことを復習してから行ったので、素晴らしい映画体験になった!併せてポランスキー監督のこと、『ローズマリーの赤ちゃん』の粗筋なども知っておくと良かった。というかパンフレットの町山さんの解説を事前に読むことが出来れば最高なんだけど。

特に最初の二つを知って観るのと、知らないで観るではまったく感想が違ってくる。
最後はドギマギして、観終わってしばらくしてから実感が湧いてきた。思い出しクライング。
もいっかい観に行きたい。

タランティーノ作品が個人的にめっちゃ好きな訳ではないけど、「映画体験」という意味ではやっぱりいつも素晴らしい。
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●ブラピがとにかくかっこいい。泣けるほどかっこいい。
●犬に呼びかけるあの舌鳴らし、真似しちゃうよね。

この作品はタランティーノによっての『ROMA』である、と本人がたとえている(彼が育った頃のハリウッドを描いている)。どちらも時代へのリスペクトと愛が溢れ出している。

淡々とした日常の中で「あの時代への没入感」を楽しんでいると最後に…。万人にお奨めしないけど、ある意味でROMAに並ぶ傑作だと思うので、興味ある人は映画館でやっているうちにぜひ。

NHK『だから私は推しました』5話感想

『だから私は推しました』5話。初めて観た時から「なにこれ何コレ何何、すげ〜!」状態で、それが今までずっと続いている。

今回は前半きりきりとして、中盤からとある瞬間にぽろっとなって、もう最後はぐっとぐっとなって。そしてああどこに続くのだこの物語は。まったく予想がつかない。

自分はこのドラマを観てもアイドルファン人生は歩まないけど、でもドラマを観ている間だけは、その気分を味わっている。これってとんでもなく凄いことだと思う。監修に姫乃たまが入っているので、きっと業界的にも凄くリアルなんだろうけど、それだけでも大変なことなんだろうけど、特筆すべきは人間のリアル。同じグループ内で心の衝突が起こる時、流れていく時のリアル。それを見つめる部外者のリアル。繊細な脚本を彼女達のハイレベルな演技が実現し、斬新なカメラと編集で盛り上げる。全部すごいけど、やっぱり脚本。ドラマ脚本オブザイヤーだ。

Netflix『全裸監督』感想

Netflix『全裸監督』夢中でシーズン1観終わった。

山田孝之はもう「降臨」なので演技の上手下手とか全然意識しない、村西本人にしか見えない神レベル。こんな凄いキャラだけどそれ頼みの脚本じゃなくて、最後の方とか普通にクライムサスペンスとしてド迫力。音楽素晴らしい、オープニング映像だけで攻殻のハリウッド版の何倍もセンスがいい。これ世界中で人気出そうだなぁ。ピエール瀧も普通に出てる(彼は雰囲気役者で演技力はちょっと…といつも思う)。モロな絡みシーン一杯出てくるんで視聴注意。

しかしこんな企画よく黒木香はOKしたね(特にお母さんの描写とか)…と思ったら許諾ないみたい。自分の記憶の黒木とあまりに顔が似てる気がしたので検索したらそうでもなかった。というかGoogle上に画像が殆ど残っていなくて、これは黒木が引退後に各マスコミに起こした再版肖像権訴訟なんかが効いてるのかな。だとしたらドラマ同様凄すぎる。

満島真之介のチンピラっぷりも脇を固める玉山鉄二も伊藤沙莉もみんないい!國村隼もヤクザ役で出てたりもー盛り沢山。『素敵なダイナマイトスキャンダル』を再見したくなった。Netflix資金でみんな良い方向に動いた作品に見える。ありがとーNetflix!(と今のとこだけは)え?これシーズン2あるんだ!

【追記】
この「黒木香」無許可問題、考えれば考えるほどヤバい気がします。今後のおかしな前例になりませんように。ドラマは面白かったです。

マウスに「すべてのウィンドウ」を割り当てる方法

【目的】
マウスのスクロールボタンクリック「すべてのウィンドウ」をに割り当てたい

【環境】
MacOS10.11.6(+iMac Retina4K Late2015)
エレコムマウスM-XGL10DB
エレコムマウスアシスタントVer.5.1.11.001
(このドライバが当てはまる全てのマウスに摘要できるのでは)

【トラブルの原因】
以前の「expose」と
11以降の「mission control」の仕様が違っていて、うまく割り当てが動作しないのでは?
「expose」には「すべてのウィンドウ」という項目がある<エレコムマウスが対応している
「mission control」には「すべてのウィンドウ」という項目が無い。<「Mission Control」という項目がそれに近い

【解決した方法】
システム環境設定>Mission Controlで以下のように設定する

次にエレコムマウスアシスタントで以下のように設定する

※「中ボタン」で「任意キー」をクリックするとキー指定ができる

【感想】
昔から、アプリケーションの行き来は「すべてのウィンドウ」を介して行っていた(つまりすごくしょっちゅう使う)ので、これがホイールクリックに割り当てられるとすごくありがたい!

『なつぞら』夕見子の彼氏が撃退される

なつぞら 、やばいね。面白いね。

夕見子を巡るアレコレでは
●幼なじみ3人の会話最高
●なつとゆみこの「姉妹以上」なやりとり最高
●馬鹿彼氏を見るオンジのあの目!
●なつと逢いたくて東京まで来たのに…一緒にパフェ食ってやれよ…(完全にオンジ目線)

先週は「恋の季節が来た」なんてタイトルで、あ〜陳腐な展開になるのかな〜と思いきや、そんなのは気配ばかりで相変わらずの高レベルの制作会議、そして最後まさかのマコさん退職。これはほんとショックだった。マコさん大好きなんだよ〜。
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先週末からは坂場君と仲さんの関係が気になる。今日はリミテッドアニメの是非について仲さんに噛みつく坂場。中間管理職になった仲さん(ARATA)の葛藤が、セリフじゃなくて表情に現れていた。
とにかく東洋の現場の考証も、それに合わせたドラマ作りも高レベルだし、リスペクトに溢れている。

高畑さん宮崎さん大塚さんら、レジェンドな人達の実話に頼り過ぎることなく、でも巧みに採り入れていて、知らない人には普通に「へぇ〜」だし、知っている人は思わずにやりとしたりぐっとくるセリフがあちこちにあって、まぁ嬉しい。

気になるのはなつのモデルの人の旦那さん、ドラマの考証もやっている小田部さんが劇中にいないので、なつが結婚するのかどうか。するとしたらやっぱり板場(高畑勲モデル)なのかしら。小田部さんとなつのモデル・奥山玲子さんは結婚後も名エピソードがあるので、どう帳尻合わせしていくのかな〜。 こんな素晴らしいドラマだからこそ、京アニの関係者は見ているの辛いよねきっと…。
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写真は宮崎駿(なつぞらでは染谷君)による神がかった『ルパン三世 死の翼アルバトロス』の絵コンテ。クラリスみたいな髪型の不二子が半裸で暴れ回る名シーン。

後の映画『ナウシカ』のユパ様の「漫画映画!」シーンにも繋がっている。自分は今48歳だけど、アニメスタジオの名前を初めて知ったのがぬえ、クリエイターの名前で見るようになったきっかけはルパンの宮崎駿氏だった。

映画『海獣の子供』を最初だけ、と地震

昨晩、万代T-JOYで『海獣の子供』を見始めて30分くらい経った時に地震が起きた。

スマホは電源切っていると地震警報がならないんだな。

後ろに座ってた女性のスマホが鳴り響いて、足の下が揺れ始めた。

新潟市中央区の揺れはさほどではなく、映画館も上映は続けたまま、電気が点くこともなかった。

自分もひょっとしたらそのまま見続けようかな…と思っていたけど、電源を入れた画面に「津波」「避難」の文字を見てダッシュしてしまった。

自宅との距離は車で頑張っても20分。

ダッシュしながら、これで家族が流されたら、今日映画に来たことを一生後悔するんだろうなと思った。

万代ビルボードプレイスの階段は4階までのショップ用階段と、5階より上に行く駐車場階段の2種類がある。エレベーターは緊急停止していた。

役に立たないショップ用階段を一瞬で駆け上がり上で気付いて一瞬で駆け下りた。

駆け下りながら妻に電話して、予報の津波の高さと今できる準備の確認をした。ダッシュの前にやるべきだ。

車で移動中、電話しながらTVも見て、初めて客観的に状況分析できた。最初にやるべきだ。

家はノーダメージ。娘達は地震でも寝たままで、避難準備のために妻が起こしたらしい。状況を検討して、避難はせずもろもろの準備(避難セット、靴、水溜め、ライト等)をして床に入った。だけど全員が遅くまで寝られなかった。そして今朝に至る。

振り返ると反省すべき点ばかりだな。被害がなかった今回をこれ幸いと教訓にして、今後に備えよう。

ご心配の連絡をいただいた皆さんにも感謝です。ありがとうございます。
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『海獣の子供』はすごいです(30分しか観てないけど!)。「アニメ」のバージョンを少し上げた感じ。中学生の頃映画館で初めて『ナウシカ』を観たときの衝撃を思い出した。

これと『スパイダーバース』だけで今年はアニメの当たり年と言えよう。そう言えば新海誠監督の新作も控えているんだっけ…

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1999年のWEB日記時代から始めた個人サイト。ブログ移行にあたって過去記事も抜粋してアーカイブしています。
(HTMLサイト→SereneBachブログ→WORDPRESSブログと転移)

好きな漫画(2014年版)はこの記事の最後に。

最近は(インスタ)でアップしているTV・映画感想の投稿を、半年に1回くらい一気に転載しています。