2/26に北書店で開催された新潟出身の翻訳者4人のトーク「新潟と、ことばと、翻訳と、2」に行ってきた。
1回目に引き続き結構なボリュームでまたしてもメモが大量だけど早く書いちゃわないと忘れちゃうので。印象的だったトピックのみ抜粋です。
【登壇者】
○斎藤真理子:言わずと知れた韓国語翻訳者。「世界で1番多くハン・ガンの著作を翻訳している人」らしい(byアトロク2)。新潟市ご出身。
○阿部大樹:精神科医で翻訳者。自著もあり。柏崎市出身。
○工藤順:ロシア語翻訳者。高校が自分と一緒。山北出身。
○福嶋伸洋:ポルトガル語翻訳者で作家。小出・十日町出身。
●4人全員が「翻訳大賞」受賞経験者。
●新潟出身だからこその「外国と日本」の捉え方についての話。ロシア、ハバロフスク、韓国との繋がり。
●南の国の人が北国の話に憧れたり、その逆だったり。「文学における「ないものねだり」」の話。
●「北に向かう作家と、南に向かう作家」がいる、という話。
●大量に本を読む医師の阿部さん。読書は人間理解に直接繋がるようには感じないが、患者に話す「たとえ話」の材料として役に立つ。
●自分の生まれ育った場所の記憶についての話。翻訳する際に「原風景を想像する」ことは大事だと思う。(斎藤)
●読書の話。小説とノンフィクション(を読むこと)の間には溝があり、しょっちゅう行ったり来たりしないと、読む筋力が落ちる。(斎藤)
●翻訳の際に「ざわざわ」と感じる違和感のようなもの。これを解消するために注釈を入れたり色々と手をかけたりすると、誤訳のきっかけにもなってしまう(斎藤)
●知り合いの本は読みずらい話
●ロシア文学は泥を書くのが得意?
●前回に続き「ロシア文学とは?」の話。宮澤賢治は純ロシア文学。
●クラリッセ ・リスペクトルは「ブラジルのヴァージニア・ウルフ」(福嶋)
●マンガ「美味しんぼ」が大好きなのだが、お金を払うシーンが1度もないことについてずっと考えていた(福嶋)
●作家と作品を分けることについて。その分かちがたさ。「発話の意図」が分からなければ自分は訳せない(阿部)
●「とてもこの小説が面白かったから、原語で読みたい!」という感想に対する何とも言えない気持ち。特に韓国語にありがち?
たとえば「初版に価値がある」=いろいろな人が手を加えていないオリジナルのものに価値を感じる気持ちと通じるのでは。
●第一回同様、方言の訳し方について質問が。その答えの中で「イージーリスニング地方語(斎藤)」という名称が出て来た。たとえば手塚治虫の「がす」など。
●辞書に出ていないような文学を訳すことにワクワクする(福嶋)。
●ロシア圏は辞書がWEBで共有化されていて、辞書の名前+PDFでダウンロードできることが多い(工藤)。
ざっくりとしたメモを元に書いているので、細部は違っていることがありますが、今回も面白かった〜!
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