映画『スパイダーマン:スパイダーバース』感想

イオンシネマで『スパイダーマン:スパイダーバース』2D吹替
21:30からの上映とは言え、お客さんは自分ひとり。

もったいないよ!
観た後だから言えるけど、アニメの歴史が書き換えられる1作だと思う。
だからこの機会を逃すなんて、もったいないよ!

スパイダーマンの映画は3、4本観ているけど、「すごく好き!」って言える作品はなかった。おおよそ共通している、主役のウジウジ加減と、恋愛ストーリーにノれないのが主な原因。(恋愛のせいでウジウジされるともっと苦手)とにかくスパイダーマンとは相性が悪い自分です。

そんな自分が、あまりの高評価に押され観にいったら「サイコー!」でしたの巻。
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「技術」と「センス」がすごい。
観たことのない絵面がいくつも出てくる。この時代になってもまだこんなに使われてない手法があることにびっくり。

とはいえ「アニメと実写」を分けることにはあまり意味が無くなっているのは確かで、スパイダーバースの気持ち良さも「アニメの快感」と言うには既に次元が違っちゃっている気がする。この感覚を説明できないのでとにかく観て欲しい。
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『ベイマックス』を映画館で観た時に「日本アニメの良さを完全に吸収し血肉としつつ、ハリウッドアニメならではの新しい段階にステップアップしている」と痛感したけど、あれ以来のショックでした。

ルックも音楽も最高にカッコいい。そしてコミックばりに「文字」が多用されている。なので吹替がお薦めだと思う。

あの『SHARLOCK』の初期の頃に猛スピードで文字が出てきたけど、字幕だとセリフとその文字の二つ読まなきゃいけなくて追いつかなかったでしょ?あれです。スパイダーバースは吹替でも追いつくのがやっと。今の中高生とかこのペースがネイティブなんだろうな…。
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この背景に出てくる「文字」のローカライズも、一昔前の「MSゴシックか?WORDでつくったのか?」みたいなダサさは完全になくなっている。この映画ではそもそも原語版でも日本語の文字が使われているので、背景に出てくる文字が原語版なのかローカライズされた日本語なのか、見分けもつかない。

最初「スパイダーバース」の「バース」は「Birth 」かと思い込んでたけど、「verse」つまりシネマティックユニバースの、マルチユニバースの、ソレだった。つまりアメコミの色んな設定を同時存在させるために考えられた「すべてはパラレルワールドで存在している」というアレを、逆にメインの設定としてドラマが作られている。この後はお楽しみ。
【小学生なら一緒に観てOK・怖がりはダメかな】

全編に使われるHIPHOPの格好良さったら! 【以下ネタバレ】




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●スパイダーマン苦手な自分が今回受け入れられたのも、あのいつものどーでもいい恋愛要素がまったくなかったからなんだろうな…。
●モノクロのスパイダー・ノワールの声が大塚明夫さん(ネモ船長・バトー)最高だった。
●最初の世界が自分達の今の世界じゃなくて、ピーター「B」パーカーの世界がそうなんだよね?この設定もちょいちょい良い感じだ。あれだけ表現も世界観も違うアニメキャラ同士が共存する、その微妙な違和感を敢えて出せるのも今の技術のなせる技だよなー。お見事。
もう1回観たい!

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