カテゴリー: 本・雑誌

2011年8月お盆休みのこと・『ヒックとドラゴン』『クウネル』『海街diary』『恋と軍艦』

お盆休みはひたすら家族と過ごした。極力外にも出ず、外食もせず、うちにあるものといただきものを料理して食べた。子供とビデオや昔の写真を見たり、ボードゲームやかるたをしたり、本を読んだり掃除をしたりして過ごした。いつもこういうことを書くべきかどうか、もしくはどう表現したら良いのか分からないけど、これ以上ない至極の幸せだ。色々な細かい条件や運や風向きや偶然やちょっとの努力なんかがすべて合わさってこのようなことが実現できる訳で。当たり前のことなどと、思ったこともない。

おかげでお金は殆ど使わない連休だったけど、外食に行かなかったのは申し訳ない。食材の関係で今家族全員で外食できるお店は、ごく一部の知り合いの店のみ。外食担当の自分はせめて明日から復活しガシガシお気に入りのお店を廻って買い支えますよ!

お盆休みのもろもろ。

『ヒックとドラゴン』は何度観ても面白い。4歳の長女は少しでも怖いシーンや意地悪なシーンがあると号泣して観れないのだけど、この映画にはなんとそのようなシーンが一切、ない。それでも極上のエンターテインメントとして成立させているのだからすごい。伏線と回収、主人公とトゥースレスの魅力、まわりのバイキング達の魅力、見事に矛盾なく組み立てられたストーリー、なにもかもが「気持ちいい」。飛翔シーンやバトルシーンなど、アニメ技術的な見どころも多い(リピート鑑賞できるポイントだよね)。うーん。弱点が見当たらない…。
小さい子と観るのにもオススメです。是非。

『クウネル vol.51』で、長野陽一さんが自宅を建てる際のレポートがとっても「うんうん」な内容。タイトルは「ふつうが いちばんむずかしい」。そうなんです。つるつるの漆喰壁が当たり前じゃん!と思ってなんとかそれを目指したけど、実現することがどれだけ難しかったか。外壁、サッシ、床、壁、屋根…すべてにおいて自分が「ふつうだと思っていたこと」が、今の住宅業界では全然「ふつう」じゃないことに、まず愕然とするところから、家づくりは始まりました。逆境に向かうのが別に楽しみでもない自分は、だから無事家作りを終えた時に本当にほっとした。ひとより努力したとかそんなことは全然思わないけど、「なんでふつうのことができないの!」とは思い続けていて、それが逆境に向かう原動力になりました。長野さんの記事、本当に激しく同意。この夏久しぶりに自宅の取材を受けて、改めて建築当時のことを懐かしく思い出した。

益子スターネットの馬場さんの震災との向き合い方はとても勉強になった。あと「あれはセンサーを外して生きているんだよ」って、自分も良く思うことだ。なんで?なんで?は未だに消えない。消えない替わりに、身の回りに「なんで?」って思うような人は少なくなっている気がする。どっちが先なのか分からないけど。

永井宏さんの伝言。残念ながらご存命中にお会いすることは叶わなかったし、これまで多くのことは知らないままでしたけど、身近に大きな影響を受けている人達が多く、お話は聞いていた。今更だけどいくつかの書籍を読み、この「伝言」に出会って、やっとその理由の一端が分かった気がした。遅いですけど、これから少しでも軌跡を辿りたいと思う。

何冊か読んだマンガの中では吉田秋生『海街diary 4』が最高。吉田さん、まさかこの路線に来ていただけるとは、くらもちふさこの『天然コケッコー』に継ぐヨロコビ。YASHAとかのミーハー路線があまりにもソリが合わなかっただけに、このフトコロの深さが見れたのは本当に嬉しい。『ラヴァーズ・キス』も良かったけど、もう断然こっちの生活感が好き。4巻は純粋コイバナが花開くのですけど、これはもう40代以上限定の中学生恋愛物語じゃないだろうか、と思ってしまうくらいクラシックでオーソドックス。

西炯子の新刊『恋と軍艦』…「なかよし」連載ですからね。って読み終わってから気付いた。
西さんは『姉の結婚』がまったく琴線にひっかからない内容で、その前にも色々『ふわふわポリス』とか『ちはるさんの娘』やら色々…つか最近どうしたんですか?という位多作ですねという中でちょっと自分的に流し見な内容が続いていましたのです。基本全部買ってますけど。
『恋と軍艦』。雑誌の対象年齢なのかどうなのか、キャピキャピおばか中学生女子が40オーバーの男性に抱く恋心、という、枯れ専も極まれりというか(笑)いや全然「枯れて」る男性ではないんですけどね。とにかく私的には非常に感情移入しにくい設定なんですけども、この相手の40オーバーの町長さんと、謎の同居をしている外国人のエロ漫画家ヒゲオヤジという二人のキャラの佇まいが、何だか中学生相手らしからぬ「西臭(にし・しゅう)」を放っていまして。一巻だけではどうにも判断できない潜在能力を感じているのです。西さん、アンタ中学生相手に何をやらかすつもりだい。え?これ位今は常識?新橋にたむろするネクタイ頭巻きサラリーマン萌えの中学生女子とか普通?←そこまで言ってない。

2011年の盆休みでした。生活の底にはすべて、福島の事故と日常をめぐる放射能問題が横たわっており、相方は毎日食材に悩まされています。

『MAKING TRUCK』

家具をつくる、店をつくる。そんな毎日。 -MAKING TRUCK-

以前からヴィレッジバンガードなんかで見て気になってた大阪の家具屋『TRUCK』の本。WEBサイトはこちら。同時に少年マガジンほどもある分厚いカタログも取り寄せてみた。

家具は古道具や骨董の中にあってもすんなり馴染む見事なデザイン、ぐっとくる素材感。細部まで気の配られたカタログ(夫妻は二泊三日で印刷の立ち会いをしたそうだ。写真もほとんど二人で撮影したらしい)。余裕のあるレイアウトで、素敵な部屋にコーディネイトされた家具の写真が並ぶ。その写真の中には実に良いタイミングでゴールデンやかわいい雑種のぶち猫が登場し、そのくつろいだ様子に思わずニヤついてしまう。夫妻は犬4匹、猫8匹を飼っていて、このカタログの中にも頻繁に登場するのだ。

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『クウネル』7月号

クウネル7月号の最初の特集に出てた、スタイリスト大谷マキさんのこの格好がスゴくカワイかった。
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特にブーツがカワイー!上から緩やかに三角形ラインで降りてくる、自分はこおゆうシルエットに弱いです。別名ハチクロシルエット。
↓参照
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この大谷さんも、身長から見てあきらかにデカすぎる靴を履いてるよね。つまり敢えて選んでるんだと思う。相方もいつもデカい靴を欲しがってるけど、足が小さいから難しいんです。

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マンガ一言感想・webネタなど

●桑田乃梨子『888(2)』、山口美由紀『春告小町(1)〜(4)』。どちらも大好きな作家さんなのに、ピンとこなかった。原因不明。謎。『春告…』は2週間以上前に買っているのに、未だに読み終えていない。何だ?少女漫画ダメになったのか?オレ。
一抹の不安。

●『教科書には載らないニッポンのインターネットの歴史教科書』読了。ネット版の方はメンドくて読んでません。

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『CONTINUE』次号は『ハチクロ』特集!

025441490000.jpg『CONTINUE』の最新号に羽海野チカさんと野田凪さんの対談が載っていました。まぁその内容は大したコトなかったんだけど(1Pだけのボリュームで、しかも野田さんはハチクロ読んだばかりで大した話ができない)、何と次号(別冊扱い)は『ハチクロ』の大特集だそうですよ!ちょっと遅い気はするけど!5月下旬発売予定だって!

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花田編集長が雑誌『WiLL』創刊

東京へ向かうバスの中で、花田編集長の新雑誌『WiLL』を読む。サイズもデザインも『編集会議』にくらべたらウンとオヤジくさくなったけど、中身はオモロ〜い!!!!ヤターーー!!!!また購読誌が増えたよママン!!!しかしまたデザインがヒドいねー

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ドレもコレも今後に期待できる連載陣なんだけど、かっちゃんこと勝谷誠彦氏の↑この連載(クリックで拡大)にはワロタ。朝日新聞の悪口を「築地に受け継がれてる伝統の舞踊流派・築地をどり」に「見立て」「チャカし」、ヒタスラ悪口を書いていこうって企画、らしい。

 

またかよ、花田さん。


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『放送禁止歌』森達也

まず今年ベスト10に入るだろう面白さ。同タイトルのドキュメンタリー番組をフジの『NONFIX』で制作したディレクターが著者。「放送禁止歌」を「放送」するという同番組を完成させるまでの経緯を軸に、放送禁止歌というモノは実際には存在しないという意外な現実、表現の自由に対して思考停止しているマスコミの実態、触らぬ神にタタリなし状態の被差別部落問題に鋭く、赤裸々にツッコんだノンフィクション。

本文中に、「(差別について)知らない自分だからこそココまでやれたのでは」というような記述があるけど、ソレはまさに本書をオモロくしてる大きな要因だと思う。カッコつけず、分かったフリをせず、まっとうに突っ込んでいる様が気持ち良い。最後は少し泣いちゃった。そして文章構成がめっちゃ上手。まさに、上質なTVドキュメンタリーを見ているようだ。

被差別部落についてはホント学校で少し習った記憶があるくらい、ソレさえも殆ど忘れていたという恥ずかしい自分だけど、この本をきっかけに色々読みたいと思いました。絶対オススメの1冊。

放送禁止歌

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森 達也
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『編集会議』が…

毎月楽しみにしてた『編集会議』の「マガジン・プロファイリング」や「女性誌通信簿」を読んでたら(前の日記でちょっと紹介してる)何と今月で終りとのコト。いかにも突然決まったみたいに、本文中では何も触れずに筆者紹介欄だけでの告知。

マジかよ〜ショ〜ックMEィ〜とか思って読み進めていくと、花田編集長が読者の質問に答えるコーナーも最終回。アレ?何だこれ。ヤぁ〜なカンジがするぞう。ただの改編とはちゃうのか。イヤ、そうだと言ってくれ…。内心祈りつつ中身をカッ飛ばして、巻末の編集長後記を読んでみる。

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『クウネル』良い

相変わらず『クウネル』(マガジンハウス)にはヤられっぱなしだ。今号はハワイ特集。同じような他誌の特集と比べても『クウネル』のはやっぱ違う。レイ作りの名人おばさんのお話、サーファーおばさんとその仲良し一家のお話、小さい町のとある食堂の1日を追ったレポート、ドレもコレも登場するのはひたすら地味なソコらへんの人達ばかり。なのに、ぐいぐい読ませて、ほんわりと気持ち良くさせてくれる。生活することの美しさとか喜びを、とっても美味く文章にしてる。写真もイイけど、やっぱしライターの力量、そして編集力の勝利だと思う。

『クウネル』の名付親でもあるマガジンハウス最高顧問・木滑良久氏のロングインタビューが『編集会議』5月号に載ってる。そこで彼が

「(クウネルは売れてるから月刊化しようという話が出るんだけど)自分は反対だ。熟成してない今月刊化して編集部のスタッフが増えたら、今度は売るための雑誌を考え出すから。そうするとつまらなくなる」

というような事を言ってて、ちょっと安心した。良かった。今の『クウネル』のようなクオリティを維持しつつ毎月刊行されるって、ちょっと想像できないもの。ちうかこの誌面のノンビリさが、隔月刊というペースにもちょうど合ってる気がするしね。

だけどもし、「方向性を変えるコトのないまま」月刊化できるのなら、ソレはソレで嬉しい。『ラピタ』月刊化の頃を思い出す。当時はかなーりイヤだったけど(そして確かにクオリティの低下を招いているように思えたけど)、今現在までの流れを見ても『ラピタ』はよくやってると思う。ましてマガハなら。

『ダーク・バイオレッツ7 神の書物』

三上延氏の『ダーク・バイオレッツ』シリーズが遂に完結。これまでの流れを全て受けた立った、1冊まるごとクライマックスの最終巻『神の書物』。すげえスケール感。デカデカと広げたフロシキも伏線もちゃんとクライマックスに収まっていて、気持ち良く終りを迎えられたカンジ。ああ、楽しませてもらってありがとうございました。毎回苦言を呈してる挿し絵(イラスト)は今回もビックリ。同じ話を読んでてココまでイメージ違うかなと。今回は逆に笑っちゃった位でした。オレが変なのか?とにもカクにも

オモロかったよーー!!

立花隆『脳を鍛える』

以前読んだ立花隆の「脳を鍛える」にあったのですが、20才前後の青年はよく、「正確さと言う病」にかかるんだそうです。

原典は知り合いに貸しちゃって手許にないのでちょっと間違ってるかも知れません。そう彼は立花のこの全講義を東大の知りあいに借りたテープで聴いたそうで、オレなんかより一層役に立ててる事でしょう。テープで講義を聴いて勉強できるってゆう才能は無かしっからオレには信じがたいです。話を戻して。この「正確さと言う病」にかかった青年は、何事であっても、確実に立証できる正確さが無いとその事に対して価値観を見いだせなくなります。そして自分が書く話す文章もあらゆる方面からの正確さを期し全てのツッコミに釈明できるようにしちゃうので、ついには何だか意味もないような文章になっちゃうのだそうです。

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岡田斗司夫・田中公平・山本弘『回収』

●岡田斗司夫・田中公平・山本弘対談シリーズの2弾、「回収」にこんな暴露ネタが。

岡田「そう言えば、『ガチャピン宇宙へ行く』ていうのが、2年ぐらい前に企画であったでしょう。」

田中「あ、そうなの?」

岡田「『ポンキッキーズ』で。相変わらず日本のテレビ局ね、ソ連(原文ママ)に金出して行かせるんです。で、宇宙からの中継やるつもりやったんです、ガチャピンがあの恰好で、『わー、僕は今宇宙に来てるよー!』て(笑)」

田中「誰に着させるつもりやったんかねぇ?」

岡田「それがソ連の宇宙飛行士に着させるつもりで、ぬいぐるみ荷物の所に入れてったんですよ。ところがね、打ち上げの発射ショックがすごくて、ガチャピンぺっちゃんこになって(笑)」

山本「Gで(笑)」

岡田「Gで(笑)。なんかね、ちゃんとゆわえつけへんかったらしくて(笑)。ソ連の人も『たかがぬいぐるみや、そんなん大丈夫やろ』と思うて、宇宙観測機材の間に適当に詰めといてんって。ドーン!って打ち上げて、宇宙来て広げたら、ぺっちゃんこやった。それまでフジテレビ、1ヶ月くらいかけて毎日『ポンキッキーズ』で『ガチャピン宇宙へ行く!』『宇宙へ行く!』『宇宙へ行く!』って言うてたのに、なんにもせぇへん(笑)
で、もう搭乗員発表されてるわけやん。3人しか乗られへんロケットやん。でも4人目にガチャピン乗ってて、純真な子供たちの間に『ガチャピン、どこに乗ってんや!?』っていう(笑)。『ガチャピンが映ってる時はなぜ宇宙飛行士はいつもほかの2人しか映れへんねん?』とか(笑)、もういろんな問題が出るのはわかっててんよ。』

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ABOUT

1999年のWEB日記時代から始めた個人サイト。ブログ移行にあたって過去記事も抜粋してアーカイブしています。
(HTMLサイト→SereneBachブログ→WORDPRESSブログと転移)

好きな漫画(2014年版)はこの記事の最後に。

最近は(インスタ)でアップしているTV・映画感想の投稿を、半年に1回くらい一気に転載しています。

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