ある - の検索結果

『スター・ウォーズEP8 最後のジェダイ』感想


シネコンで2D字幕。
設定とか戦いのアレコレで猛烈な突っ込み所が多々あって結構気になるんだけど、めちゃくちゃアガるシーンがいくつもあって、それらは時に脚本の齟齬をぶっ飛ばして涙ぐませたりするので、全体としては楽しめました。

長い尺の中で何度か怠いところもある…。でも、ストーリー自体は「SWだったらきっとこうなるんでしょ?」的に鼻くそぼじりながら思ってる部分がそうでもなかったりして、マンネリは脱しているし(でもSWは1つの型だからマンネリが悪い訳でもなく)チャレンジングなとこ好きです。ちょっとスタトレぽく感じるプロットもあったりして。「フォースの覚醒」と比べちゃうとレイの活躍が、もっと欲しかった〜。彼女を見に行ったようなモンなのに!

いつも映画と言えば平日ナイトで、ほぼ貸切みたいなさびしーい状態で観てばかりだから、雪降る中に、人出も賑やかな万代で映画館に行くという体験自体がとても楽しい。
あとTジョイはスクリーンの大きさはアレだけど、自分の行く3シネコン(ユナイテッド・イオン新潟西)の中では一番音質も音の位置もクリアに聞こえて、好みだな。(『ベイビードライバー』も最高だった)西の1番とか音が籠もっててホントガッカリする。
さてさて次作がどうなるのやら…。

『3月のライオン』映画をぶっ通しで観る「ライオン・ナイト」を開催


映画『3月のライオン』前後編をぶっ通しで観ながら、ダラダラと吞み食べお喋り(絶賛)する会、というのを先日東京で開きました。有り体に言って最高でした。

愛すべき映画やテレビを流しながら気持ちを共有する会、というのは本当に楽しい。最近だと医学町ビルの「カルテット・ナイト」なんてのは本当にいつまでも忘れられない位幸せな夜だった。

さて、この『3月のライオン』映画版で吞み会をする場合は、一緒に過ごすメンバーがとても重要だと最初から思っていました。原作モノで、その原作は現世で最高かと思える位の傑作で、だけど映画版はあきらかに大幅な改変が行われていてそこが気になる人も多い、どころか全然評価できない人もいらっしゃる様子。

自分も最初映画館で観ている最中は確かにその改変がショックだったけど、物語が進むにつれて納得できた。実写ではむしろこの方が納得できる流れだし、最終的には羽海野チカさんが血反吐を吐いて紡いでいるあの漫画の「魂」を明らかに受け継いでいる、愛情に溢れた傑作だ!と観終わった瞬間に思ったのです。だからまず言いたいのは「羽海野さんは最高の幸せものだ」ってことだし「羽海野さん、おめでとー!」って気持ちだったりします。

羽海野さんも「原作者がこんなこと書くのは宣伝じみててあまり良くないことだと思うんだけど」「でもあまりに良い作品だから皆に観てほしくて」Twitterでさまざまに感想を書かれていました。

こんな時に、観ながら一緒に吞んで話したいのは、「イチを聞いて十を察する」仲間。まっさきに思い出したのは羽海野チカ原画展を見た時の感想を一瞬でも確かに分かち合った人達でした。血反吐を吐くようなネームの試行錯誤を見た時の、あの気持ち。素晴らしい作品を生むまでの努力、その凄まじさを間近に見せられた時の、畏敬とも言えるような気持ちを共有した人達。そういう「前提」がある人達と話したかった。

ということで漫画『PALM(獸木野生)』初の池袋公式イベントをきっかけに知り合い、これまで何度もオフ会を主催した方達と、今回は東京で「ライオン・ナイト」を開催しました。しかも前後編だけで4時間以上と長いので、メンバーのお一人のお宅にお邪魔して、こたつに入りながら。お酒と好きなおつまみを買って、計何時間話したことだろう。これ最高かと。

家主の好きなものに囲まれた(どこか川本家に通じるところもある)居心地の良い空間で、こたつを囲みあの映画を好きにくっちゃべるこのシヤワセ。もちろんイマイチなところもあって、本編以外の宣伝系はすべて呆れるほどダメだっていう話とか(本編とまったく違う予告編や、ディスク宣伝のメインビジュアルの補正しまくりつるっつるな神木君のキモい写真とか)。

神木君はやっぱり顎のラインが最高とか。主には島田、後藤、宗谷の匂い立つ色気の話なんだけど、でもでも香子もすごいし子役も見事だし神木君は神だし、まだまだアレもコレもと話は尽きない。家主は本編にエキストラ出演もしているので、その時の裏話も楽しい。これ以上満たされた環境はあるだろうか。イヤないよ。

本当に幸せな時間を、ありがとうございました。最高でした。

『SWITCH 是枝裕和の20年』2015


買いそびれていた2年前の特集号を取り寄せ。最近ラジオで是枝監督が話していることを聞く機会が幾度かあって、それは映画監督じゃなくBPO(放送倫理・番組向上機構)の委員長としての立場からだったりもあるのだけど、仰ることがイチイチ符に落ちて共感できるので、もっとこの人の言ってることを読んでみたいと思った。分厚い単行本に手を出す前に、『海街diary』ファンとしてこの1冊。

すげーー良かった!!!冒頭の樹木希林との対談(これは海街は殆ど関係ない)からがっつり引き込まれ、海街の4姉妹全員それぞれの個別インタビュー、4姉妹全員+監督のディスカッションと続き、どれも素晴らしい内容。斎藤工君の監督へのインタビューも実に鋭くて気持ちいい。節々に少しづつ出てくる吉田秋生先生とのやり取りの軌跡を感じるのも原作大ファンとして嬉しいポイント。

映画・海街diaryファンは絶対読んだ方が良いと思う。
だめだー盛り上がっちゃって、もうこれは豪華版BD-BOX買うしかないな。菅野よう子のサントラもすごく良いのだよね(音楽に菅野さんを推薦したのは長澤まさみさんらしいよ)。

『ゲーム・オブ・スローンズ』season7感想


『ゲーム・オブ・スローンズ』最新章・season7を観終える。
自分が観てきたありとあらゆる映画・テレビの中でも最高峰に出来の良いフィクション作品だと思う。脚本、演出、撮影、美術、演技、設定あらゆる面でずば抜けている。よく「ダーク・ファンタジー」と表現されている作品だけど、そのあまりの容赦ない「ダーク」な展開に、辛いプロットに、メンタルも体力も吸い取られるので、自分は「いつでも観れる」番組じゃない。だからこんなに時間かかっちゃった。

最終章の直前であるseason7。噂には聞いていたが、本当に盛り上がった。これまでのシーズンだって毎回とんでもなかった訳だけど、そのとんでもないが積み重なった上での、更に集大成のようなシーズン。詰め込み濃度がハンパないし、展開もこれまでになく早い。最後にまたあそこに戻るという展開が泣かせすぎ。「ああ、めげずにここまで観続けていて良かった」としみじみ思った。

『ザ・コミットメンツ』感想

DVD購入。1991年・アラン・パーカー監督
そんなに観ている訳じゃないけど、バンドものといえばまず思い出すのがこれ。ブックオフで見つけ25年ぶりに観た。そしてやっぱり最・高。

アイルランド・ダブリンの労働階級に生まれた若者たちが60-70年代ソウルカバーバンドを組む話。ボーカルのデコ(アンドリュー・ストロング)がとにかくすごくて、彼の歌を聴くだけでも映画を観る価値はある位だけど、他のメンバーもみんなすげーいい味出してる。

大学生の頃は観た直後にサントラを2枚とも買って一時期ずっと聞いていた(彼ら「ザ・コミットメンツ」の人気がすごくてツアーもやったしサントラは番外編のvol.02までリリースされている)。『ブルース・ブラザーズ』のように、ソウルミュージックが本当に好きになる入り口のような作品だった。
この頃はちゃんと全部訳詞字幕が出てるのもいい。最近みたいに半分訳詞が出なかったりしたら全然伝わらないよね、こういう映画。

当時はとにかく音楽にハマって、バンドもののカタルシスが見事に詰まってるその快感に溺れ、だからこそ最後の終わり方には寂しさを感じてたけど、25年経った今観るとまた違う感慨があるなぁ。劇中の「俺たちは黒人だ」の叫びもすっと入ってくる。あの頃は良く分かっていなかった、ダブリンの労働者階級に生まれるということとか、だからこその刹那というか。(監督曰くのしあがるには3つしかない。プロボクサーか、サッカー選手か、音楽か)

今回DVDを買うことで25年越しに初めてメイキングドキュメンタリーを見た。メインボーカルの、かすれだみ声で飲んだくれたおっさんデコは、唄うととんでもない才能を持っているんだけど、他はくそ野郎という設定(実際そこまでは思わないんだけどね)。彼はなんと撮影当時16歳。観ていた大学生の俺よりもずっと年下か。

他のメンバーもオーディションで選んだまったくの素人揃い。主役であるマネージャー・ジミーは当初ボーカルかトランペット役での採用だったとか。この、G.ラヴみたいなイケメンの彼がメインボーカルを張ってる「Treat her right」のミュージッククリップもDVD特典にあって、死ぬほどカッコいい。

嗚呼いいわー嗚呼さいこう。こういう音楽モノはやっぱり円盤を買うに限りますな!

『ブレードランナー2049』感想

初日夜にシネコンで、2D字幕。

これまたとんでもない作品が生まれたんじゃないか?
美術も撮影も音もすべてに圧倒されっぱなしの2時間44分。現代のSFでは当たり前になってしまったあれやこれや、の大元ネタである『ブレードランナー』が、35年越しの新作で、相変わらず他を圧倒する世界観を作り上げたことに素直に驚いたし、安心した。とんでもなく難しい仕事を見事にやり遂げたと思う。

劇伴が相当な大音量なので、劇場で観ないと大損だし、暗い画面が多くて、これはIMAXで観るべきなんだろうな(4DX選ばないで良かった)。暗い画面が多いと言ってもイライラする類いのそれではなくて、みんな美しいのです。

いわゆる「楽しい」シーンはほぼないし主人公は最後まで笑わないけど、この世界に浸りきる心地良さと言ったら。3時間近くずっとこんな気分で過ごす映画はSFでもSF以外でも近年なかった。ある意味ではLOTRが出てきた時に近いかな。長くは感じるけど「その間ずっとこの世界に居られるんだ」とプラスに思えてしまう。ストーリー的にめちゃめちゃすごい傑作とは思わないけど全体がとにかく「圧倒」的。「圧倒」って単語しか使ってないじゃん。

以下ネタバレ
続きを読む

若菜晃子『街と山のあいだ』感想

雑誌『mürren』を発行されている方がエッセイ集を出すと聞いて、すごく気になっていたのだけど忘れちゃってて。こないだ佐久間裕美子さんのトークで北書店に行った時に座った時、ちょうど目の前にあったのです。これは!と即買い。

これは「生理的に相性の良い文章」とでも言うのかな。山登りのエッセイ、でも自分は山登りはしませんが、すべてがすんなりと入ってきて、まるで自分が立山に登っているかのような臨場感。山に登る人の気持ちがとても良く分かった気がします。印象深いのは、たとえばこんな一文。

(山にでも行かないか、と誘うことについて)お互い山には行っていても、ふだんから山行をともにしていない相手に、たまには行こうかというときは、それは特別な意味をもつ。
下界ではもうどうしようもないこと、行き詰まっていること、そこから抜け出せないことも、山に行って歩くだけで変わることもあるし、山に行けば話す気になることもあるだろう。もし何も話さなかったとしても、それはそれで、一緒に山に行って歩いたということだけでいい。ただ一緒に「山に行く」という行為が、すでにもう話をしているのと同じ意味をもっている。そのことは、山に行く者同士言わずとも分かっていることである。山仲間というのはそういうものである。

(こないだ『クライマーズ・ハイ』観直して再ブーム中なこともあるしね…)
山登りは…いつか家族と行動をあまり共にしなくなった時にでも始めるのかもな。相方はまずやりそうにないし。

内容がとっても良いのは勿論、装幀も組みも章末に入るイラストも、すべてが心地良い。今年ベストの1冊かも知れない。ちなみにタイトルは『mürren』誌のキャッチコピー。

若菜晃子『街と山のあいだ(アノニマ・スタジオ)』

重版出来!(10)



10巻にもなってこのカンペキさ。今年ナンバーワンかって位の隙の無さ。フォントデザイナー、ファッション誌のマンガ特集、映画化、採り上げるエピソードすべて、上っ面をさらって「取材しました〜」的な落とし込みは1つもない。出てくる皆に血肉を感じて毎回泣いてしまう。

素晴らしい作品が出来上がる時、その裏側にあるさまざまな人達の並ならぬ努力と魂の様を見せてくれるのがこの『重版出来!』な訳だけど、まったく同じことがこの作品自体にも言える。巻末クレジットに出てくる関係者の名前すべてに、きっと同じような物語がある。数々の名作を送り出す小学館の担当編集山内さん、責任編集、デザイン、販売、宣伝、制作、スペシャルサンクス、すべての個人名の裏に、ドラマが見えてくる。このメタ効果。そもそもこの作品自体が最高に幸福な映像化を成し遂げたことを思うと、また二重の意味で感動する。

冒頭、自分の小説のためにオリジナルフォントを作って欲しいと要求する小説家のエピソードがあるんだけど、そもそもフォントって読者に「これいいね」なんて意識されるべきではないし(フォントデザイナーは誰一人としてそんなことは望んでいない筈)、ましてや小説の本文、そうそうオリジナルの意味なんて出せる訳ないでしょ…と内心思いつつ、読み進めたんだけど。

最後に完成したフォントでの本文組みを見て、「あ、これはひょっとしてアリかも」と思わされました。驚いた。勿論、実際に掲載されているフォントの「本物の力」があってこそだ。

映像の感想で良く書く「美術の説得力」と一緒。なんでも取材先の字游工房からフォントごとの掲載許可をもらったそうです。きっとこの掲載許可に至るまでも、マンガの中と同じドラマがあったんだろう。作者松田さんの見ていないところでの編集者の熱弁があったのかも知れないし、預かり知らぬ人が字游工房に対して松田さんのことを後押ししたのかも知れない。

仕事はおおよそ、そういうドラマで動いているんですよ。業界関わらず、誠実な人がちゃんといる場所であれば。この1冊に入っている話は、今もどこかでこのまま起こってても何の不思議もない。

取材がちゃんと自分ごとになっている作者の手腕の凄さ(そしてもちろん編集さんをはじめとする周りの皆さんの凄さ)。

「仕事をする」って「世の中をつくる」って、どうゆうことかをちゃんと形にして描き続けてくれている。大好きな作品です。

VOLVO V50 classic2014レビュー

先日納車されたVOLVO V50のレビューを書きます。V50は既に製造中止になっていて、最後が2014年。その2014年モデル・走行4万キロほどで、トータル120万円と少しでした。相場は80万円〜150万円位。読めば分かるけど車の性能には詳しくないのであしからず。あくまでその前に乗っていたSAAB 9-3(2台)と比較しての話になりますのでご了承を。

VOLVO V50 classic

2014年式/2000cc/フロアMTモード付6AT/2WD/右ハンドル/5ドアステーションワゴン/本革シート/サンルーフ

以前まで乗っていたSAAB 9-3はこちら。


SAAB 9-3
1999〜2000年式/2000c 低圧ターボ/フロア4AT2WD/5ドアハッチバック/本革シート
一台目は赤で、塗装が剥がれて14万キロほどで泣く泣く手放した。中身は問題なかった。二台目は4万キロ程度のものを本体19万円で購入。左ハンドル。15万キロくらいまで走ったかな?

【ここからVOLVO V50レビュー】

AVとエアコン関係操作パネル。良く使う操作が4つのダイアルで収まっていて使い易い。例えば右上のAUDIO調節は押す度に「TREBLE→BASS→BALANCE→FADER→」と変わり、ダイアルを廻ることで調整できる。家族で乗る時とか、FADERをめちゃ使う(音声を後ろの子どもだけに出力する等)ので、これはラクチンで良かった。

ちなみにこのフロントパネルを横から見ると、こうなってる。

イヤ確かに考えてみればそうなんだろうけど、初めて見た時はびっくりしたよ。

ドリンクホルダーの直径が広い!最近は当たり前なのかも知れないけど、9-3は最近出た600mlペットボトルでさえ入らなかったので(笑)。これだったらSTANLEYの500mlマグまですんなりと入ってしまう。使わない時はスライド式のフタがある。

突き板の北欧パネルデザイン、この質感は稀有だし、すばらしい。センターパネルの他、フロント両ドアにもあしらわれている。
ただしV50にはこのウッドバージョンとグレー樹脂系のバージョンの2つがあり、印象は全然違うので要注意。

あくまでSAAB9-3と比べて、なんだけど。あまりのトルクのなさにまず驚いた。ちなみにどちらも2000ccで、SAABの方だけが低圧?ターボ。特に100km/h以降の高速追い抜きとか絶望的に遅い。高速運転が多い自分としては、これがやっぱり厳しい。こないだ『ベイビードライバー』を観たことも相まって最近のペダルの踏みっぷりがハンパなく、他の車に乗った時が大変そうだ。

燃費は最悪の部類だろう。走行4万キロで買った時点でリッター8km前後。「このトルクで」この燃費、というのが何ともな…

シートもSAABの方が良かった。長距離のフィット感と、シートの長さ?太ももを受ける長さがゆとりがあって良かったのかな。ちなみに写真では分かりにくいけど若干赤茶というか不思議な色の革シート。

サンルーフはいい!開放感が違う。春秋は大活躍しそう。特に昼寝時に良し。

スピーカーはV50が全部そうなのかこの車種だけなのか分からないけど、やたら豪華。特別仕様だとどこかで読んだ。フロントもリアも2WAY!しかしリアのスピーカー位置はリアドアの前の方なので、後部座席で後ろから聞こえてくる音はない。トランクルームにはスピーカーが一切ないのだ。2WAYのせいかBASSが効き過ぎる(個人的好み)嫌いはあるけど調整すれば問題なし。いい音です。

全体がごじんまりしていて駐車しやすい!(笑)これは良いのと悪いのとあべこべだろうけど、VOLVOでも一番小さい部類だろうし(後継車はV40)、あまりデカいのは…という人にはお薦めかと。

ナビは2012年モデルのHDD楽ナビで、当時としては結構ランクだろうし、実際ナビは地図が古いことを除けば素晴らしく性能がいい。だがいかんせんBluetoothがバージョン古いせいか繋がらない。

車載オーディオのオプション?としてUSBと外部入力ステレオピンプラグが肘下のBOXに隠されている。このうちAUXにはナビのDVDプレーヤーの音声が入っているので、映画DVDなどはばっちり。USBの方にiPhoneを繋ぎ有線使用している。いちいち繋ぐのは面倒だけど、ハンドル付きのコントロールスイッチも使えるのでこれは便利。あと英語なら曲情報が液晶パネルに表示される。

しかしこのモニタが分離している(本体はグローブボックスの中)「オンダッシュモニタ」タイプのカーナビは、現在ほぼ製造されていなくて(たぶん安全上の問題)、新しいものに替えようと思っても事実上不可能に近い。この点は覚悟した方が良いです。

9-3と同じくシートヒーターが標準装備なのは嬉しい。しかも9-3は底面だけだったのに、今度は背面まで付いている(底面のみONもできる)。冬の寒い日は暖房よりこっちが先に温まるから、とっても助かるんだよね〜。しかしこのエアコンのイラスト、どうみてもデザインラフのダミーがそのまま間違って採用されちゃったようないい加減さ。

まずはこんなところ。

『クライマーズ・ハイ』DXコレクターズエディションDVD


移動中に『クライマーズ・ハイ』映画版を。観るのは何度目か分からないけど、冒頭からあっという間に全神経をあの時代に持ってかれて、身じろぎ1つできない。くそみそな状況もけったくそ悪い人間も山ほど出てくるけど、圧倒的な人間の凄さを全身で感じる。鳥肌と感涙の連続。疲れた…。

初見時の感想へ(2009.06.09)

個人的には堺雅人のベストアクトだと思うし、この尾野真千子は尾野真千子史上最高に魅力的な尾野真千子。

『クライマーズ・ハイ』はNHK版も大傑作だし、同じくNHKの『64』も凄まじかったし、横山秀夫の映像化って相性いいんだろうなぁ。どっちの原作も大好き。そうだ、NHK『64』の山本美月も山本美月史上最高に…以下同

特典のメイキングがまた凄まじかった。あの新聞社の広大な編集部のスタッフに、エキストラはいないそうだ。皆プロの役者。で、それぞれにちゃんと役名もあだ名も、特技まで設定されている。先輩記者の話を聴いて当時の新聞記者がどういった職業なのかを学び、それぞれ「実在する個人」としての存在感を、小物や仕草を通じて皆が高めていこうとしている。大変だけどやり甲斐のある現場だな、と思う。

例えば主役が編集部内を移動しながらある事件に遭遇して、決断し、外出するまでのシーンを、長回しでずっと追っかける。さらに、カメラアングルを変えて何度も何度も撮り直す。何度も何度も。その都度変わるから、記者はいつどこでどのように自分が映っているかも良く分からない。求められるのは、只、その時代に実在した新聞記者が、そこで何をしていたのかを演ずること。何度も演じ続けること。上っ面だけで考えていてはすぐ映画の画面に現れる。質を下げることに直結する。

エキストラの体験をすると、その後映画やテレビの見方が変わる。背景の人の動きが画面に及ぼす影響ってハンパないことに気付く。そのレベルが高ければ高いほど意識されないという独特な世界だから、普段は当然気付かない。だけど少し裏側から考えるだけで、映画という総合芸術の質を高める難しさに呆然とする。これはすごい、と思える作品の裏側にはこういった地道な積み重ねが必ずある。

『クライマーズ・ハイ』のメイキング、良かったです。
あと、新人尾野真千子のへこたれない強さにも感動(めっちゃ監督に怒られても食い下がる食い下がる)。だからこその彼女の今があるんだな。

ひよっこ#151〜153(9/25〜27)感想

いよいよ最終週。これまで未解決だったアレやコレやを毎日すごいイキオイで回収していく詰め込みまくりの毎日。とても全部は書けないと思うけど覚えてることだけでも。

#151
すずふり亭の新メニューが決まり、お客様にも好評の様子。みね子がデザインした新ユニフォームもお披露目。三男はさおりの告白に答える。これだけ自分を必要としてくれる人がいる、そのことへの幸福を丁寧に話す三男。とても自然で良い。(その前のさおりの一人芝居もにも(笑))

最後、米袋に突っ伏して泣く米屋のオヤジさん。もらい泣くってば。

#152
世津子の仕事復帰宣言。でもあかね荘には居続けたいという嬉しい告白に、半ば別れを覚悟していた面々は肩すかしを食う。そんな中、早苗がずっと待っていた例の彼氏がいきなりアメリカから彼女を迎えに帰ってくる…。

呆然となる早苗。

このお富さんの表情!

「遅い…」の呟きの後、泣き顔で彼に駆け寄っていく。

その後は…


シリーズ中今まで見せたことのない笑顔で、アパートの住民全員とハグして、長い黒髪をなびかせなながら、彼氏とアメリカに出発するのでした。初登場からこっちのツンキャラが最後にきてこれだもんなー。参りました。

#153
なんだか最初から最後まで泣けてしまった回。
みね子と秀俊の毎週のデートで訪れたレストランでは、以前の乙女寮のシェフと再会。悲しい別れだっただけに、才能を生かして元気そうにやってる姿に涙…。

愛子さんとシェフ省吾は結婚!アパートの向かいのお宅に引越することに。みんなの愛子さんに対する思いが聞ける。

中華料理屋夫妻は養子をもらうことに。同じく養子であるヤスハルが優しく諭す。ヤスハルを通したこの「養子」ってエピソードもひよっこの中で印象深い。女の子はすぐにあかね坂商店街裏庭のアイドルになる。

みね子の髪型、微妙に変わっているんじゃ?おつき合いしている二人、実家からの手紙を見て帰省の相談をする。

花卉栽培をはじめた二人。宗男さんの相変わらずのオーバー演技も良いけど、記憶をなくしてからのお父さんは明らかに以前とは別人の表情のまま。その別人のまま、だけど性格は一緒だから、同じように奥茨城を好きになり、同じように誠実に美代子を愛し、その気持ちを正直に告げる様が、これまでとても丁寧に描かれてきた。

帰省するみね子。妹弟に「お姉ちゃんも綺麗だぁ〜」と言われるのも確かに。女子高生時代から比べたら少ししゅっとした感。朝ドラの撮影地獄でやせたかな。

バスの車掌だった次郎さんは何故か村長選挙に立候補!

贅沢なロケ撮影もひよっこの醍醐味。超詰め込み回なのにこのカットだけはすごい長回しで、田舎にかえってきたことをぐぐっと体感させる。

ひよっこの古谷一行はホントすごかったね。何も語らずとも…という奴です。

そして、つづく。この畑、よく作ったな〜。お疲れさまでした。ここまでで15分。すごい!

ひよっこ#150(9/23)感想

昨日、和久井映見のベテラン演技に泣かされたと思ったら今日は佐々木の蔵ちゃんがそれを上回る説得力と見事な脚本の力で魅せまくり。


過去の告白と今の恋について悩みを打ち明ける愛子さんに対し、自分の奧さんとの別れ、後悔、今も少しも変わっていない思いについて語り、「私達は一緒ですね」というシェフ省吾。お互い亡くなった人への想いをなくさずに、でも恋はできるんじゃないかと優しく告げる。

観ている俺はと言えば、立ち聞きをしていた由香が放つこの台詞、そのままだ。
「もう無理!泣きすぎて頭痛い!」

(これ、獸木野生『パーム』ファンならお馴染み、フロイドのあの台詞を思い出すね)



今までハマった朝ドラはいくつもあるけど、最初始まった時から、最終週のこんなところまであまりテンションが変わらずに進む、こんなタイプは初めて。主人公は何も成し遂げないし、何モノになる訳でもないし(最後になるのかもだけど)、特に成長する訳でもない(経験は沢山積んだ)。

くしくも『ひよっこ』が始まる時に自分はこうTweetした。

情報ゼロで2話まで観ました。通常1週目は子役と過剰な演出に辟易し2週目でやっと本領発揮、そこで観続けるかどうか判断するという流れなのですが、1・2話でこれだけすんなりと入り込めたのは初めて。違和感がない。どうなるんでしょう。そして今回の主人公が何者になるのか

予想してみますた。(1)料理研究家(料理&畑好きから)(2)女優(女優志望の親友を追い越すあまちゃんスタイル)(3)脚本家(親友をサポートするうちに…)(4)流通王(実家の野菜を営業するウチに才気を見せ巨大スーパー立ち上げ)う〜む…ここから芸能モノになったら凄いな…

この予想のどれもが外れていた。主人公は何にもならない。このドラマは「○○モノ」ではない。だけど、これぞ人生。

来週いよいよフィナーレ!

小学校のマラソン大会に思うこと。

娘二人の小学校でマラソン大会。気温28℃。晴天。クソ熱い。
誰がこんな仕組みを開発したのか知らんけど何十年も同じことが続いている。その結果、自分が小学生の時も、親になった今も、この「マラソン大会」て奴に同じ気持ちを抱いている。
「頼むからやめてくれ」と。

きっと「競争」も「スポーツ」も好きで、こういう大会があること奮い立つし、練習もするし、結果成長する子達も沢山いるのだろうから、希望参加制にしたらいいと思う。あと、もう少し涼しい時期にやれば?余計なお世話かも知れないけど。

ま、分かってて極端に書きますよ。

世の中で一番マラソンが嫌いで、このような舞台で注目されることを人一倍イヤがっている子が、何故かこの日学校で一番注目を集めることになるよね。。マラソンはどんなに遅くても最後の最後まで完走することが「善し」。それを皆は拍手し「頑張って〜!」と声をかけて応援するのが「善し」。トップから周回遅れで最後にへろへろになってゴールに辿り着く「走りの苦手な子」は、その日一番の拍手と声援を受けてその日を終えるのが「善し」。きっと小学生・中学生の間、何回も。何の罰ゲームなの、一体。彼ら彼女たちは何か悪いことをした?足が遅いから?普段のトレーニングが足りないから?でも拍手と声援できっと頑張れる筈?へぇー。

俺は子どもの頃、勿論足の遅い方で、いつも最後から何番目だったかと思うけど、通り沿いの声援ってのが一番イヤだったな。気持ちは今でも覚えている。「おまえらこの苦労が分からないくせに、走りもしないで楽ちんなところか見て、無責任に『頑張れ〜!!』てなんじゃそれ。ふざけんな。みせもんじゃねー」

オトナになった今も、その通りだと思う。今日も日陰で楽して見ながら、「死んでもこんな日に走りたくね〜。子ども達お疲れ様。ホント大変ね」と思った。無責任に。ホントその通りだったよ。だから殆ど声はかけなかった。高学年になった長女も、まさに俺の時と似たようなこと考えてたんじゃないかと思う。そんな表情だったし、事前にも「絶対大きい声で応援しないで!」と念押ししてた。

記録は撮りました。見たくなければ見なければ済むことだし。でも、もし何十年後に見たくなったら、撮ってなきゃ見れないからね。多分皆は「撮るんじゃね〜!」と思いながら走ってたと思うけど、撮りましたよ。他の生徒の様子を見るのはきっと面白いと思うから、同学年の全員を撮った。これ写真のポイントでもある。自分の子どもだけアップで撮っても、後でなんも面白くない。その年に周りに誰がいたか。どんな環境にいたか。町の景色はどうだったか。そういうのを一緒に撮るのが家族写真のポイントだよね。

しかしこんな親の気持ちとは裏腹に、次女は謎の前向き少女(小1)。学年イチのちびっこで、出だしからびりっけつで、目の前の妻の声援で盛大に転び、瞬時に起き上がり、何事もなく一生懸命に走り、一生懸命だけどずっとびりっけつで。練習の時からそうなのに「できれば一位をとりたいなぁ〜」と我らにのたまい(!)、仕事で来れるか分からないのに「絶対に見に来て!」という大プッシュぶり。走る前も後もデカい声で笑いながら話してて、お前一体誰から生まれたんだと。そのポジティブはどこから?
おかげで毎日楽しすぎます。ありがとう。

『ダンケルク』感想

シネコンで2D字幕。

ストーリーも説明も殆ど無しの、まるで体験型ライドムービーだった。これは「体験」。ゆえに絶対映画館で観るべき。音の迫力がすごい。

インターステラーのあのドッキングや水の惑星のやばいやばいやばいがずっと続く感じ。音楽もインターステラーと同じハンス・ジマー。ずっと秒針の音みたいのが鳴ってて息苦しさMAX。でも全然イヤな映画ではなくて、やっぱりノーラン好きだな〜。

実話だと広告では言ってるけど、実際は結構違っているところもあるらしくて。Session-22の『「ダンケルクの戦い」とはいかなるものだったのか?』は観た後に凄くお薦めです。

『ブリッジ・オブ・スパイ』のあのおっちゃん(マーク・ライアンス)が出てるの知らなくてめっちゃ得した気分。そしてやっぱり圧倒的にモーレツにイイ。素晴らしい。彼だけでも元は取れる。あと民間船の上にすっくと立ってるおっちゃん達。ケネス・ブラナーの海軍中佐。主役をはじめ名も知らない若手俳優達。皆良かったです。

えとパンフレット冒頭の押井守コラムにだけ苦言。何かと自作を例に挙げて制作はつらいっすよね系裏話とか書いちゃってる訳なんだけど…。押井先生、昔の数少ない傑作ならまだしも、先生はそんなに面白い映画を撮ってきましたか?先生のどーでもいい自作を例えに延々と挙げられても正直困るっすよ。しまいには『THE NEXT GENERATION パトレイバー』ではこうだった、とかさ…。アレ出しますか…。

iPhone6Plusのガラス交換

iPhone6Plusのガラス交換をしました。これまでMacとのトラブルで差分バックアップがとれずにいて、毎回バックアップに2〜3時間かかる状態だったんだけど、最近急に直ったので、この隙に!というタイミング。新機種移行には興味ありません。(iPhone8が今年9/22発売、iPhoneXが11/5発売予定)

新潟駅前流作場五差路の角2階にある「スマホBuyerJapan新潟店」で、15,000円台。これがApple同等品で、代替品だと11,000円台。時間は30分くらい(混み具合にもよるでしょう)。もちろんガラス交換なので基本的にはバックアップの必要もないです。価格は足元見てんなーというアレですけど納得いくのならお薦め。接客も丁寧でした。当然一回こういう修理したらオフィシャルな保証は受けられません。自分はAppleCareが終わったので実行しています。

結局AppleCareは、4,000円なんぼでの実費新品交換を1回使っただけで終わった。水没とかあったら少しは意味もあるんだろうけど、もう次回からは入らない。「新品交換」聞こえはいいけど、セッティングから丸ごとやり直しだしね…もうその手間がイヤ。その時も復帰まで3時間以上かかってる(容量最大の機種ですから)。AppleCareも終わったので交換に踏み切ったというのもあります。

さてさて、できるだけ長くおつき合いしたいです6Plus。車の中でひよっこ見るにも、寝る時にイヤホンで映画館気分味わうにもとっても良い機種。残念なのはOSやらアップデートするたびに反応が遅くなっていくこと。だからいつも遅らせているんだけど…。

土曜日記

日曜朝6時。
開けた窓からまるでキャンプに来ているようないい匂いがする。朝焼け。最近は夜と朝が涼しくなって最高。
今週ずっと仕事で詰め詰めだったので、週末の連休をそれはそれは楽しみにしていた。
昨日の土曜、夫婦二人で朝食を食べたあとは(娘達は毎週金曜夜に妻の実家に泊まる決まり)、長女がレッスンなので、次女と二人でフリータイム。

ホシノコーヒーに行って、頼まれてたSTANLEYのタンブラー(えんじ色)を届ける。お金の代わりに豆と自家製コーラとアイスコーヒー(はサービスでつけてもらった)。次女はなんと生まれて初めて「コーラ」を吞むと言ってどきどきしていた。みおちゃんのコーラはスパイシーな生姜ドリンクソーダ、といった味でとても美味しい。最初こそスパイスの匂いが気になってたみたいだけどすぐ慣れて美味しい美味しいとごくごく飲んでた。

テイクアウトのコーラとアイスコーヒーを飲みながらT公園に一箱古本市の広報用写真を撮りに。朝方急ごしらえで作ったミニ一箱だけど、結構好きな内容になって嬉しい。このまま出店しようかな。でもなくなると悲しい本ばかりだった…。これぞ一箱古本市のジレンマ。娘も一緒に映り込ませようとしたけど数カットでもう「イヤ」と言って入らない。後で理由を聞いたら「恥ずかしいから」と言われた。辺りをそれこそ2,3人散歩している人がいたけど、その人達の目が気になったみたい。そうかー。モデル業ではいつも目を見張る働きを見せてくれる彼女だけど、他人の目があるロケはこれから難しそうだな。覚えておく。

お昼は帰りがけに買ったラーメンを作り、あと焼き餃子、コロッケ、少しご飯。長女とちょっとしたことで揉めて彼女だけ食べなかったけど、20分ほどで謝ってきた。えらい。

午後は昼寝と読書など。夕方は娘二人がレッスンに。おれはこないだ長岡の「LIS」で買ってきた「カレーの壺」とココナツミルクを使ってスリランカカレーを作りながらビール。ココナツミルクは200mlだったけど4人分で必要な半分しかなかったので後は牛乳。チキン、ジャガイモ短冊、玉ねぎ、しめじ、トマト缶、Iさんから届いた煮込み用トマト、最初に生姜とニンニク。ミルキーで、スリランカカレーのことは良く知らないけど、どこかバターチキンカレーっぽい濃ゆさ。「子供も安心の辛さ」なマイルド味を買ったのに次女は辛いといってなかなか食が進まなかった。うーん。妻と長女にはかなり好評。

長女が最近「ニコ・プチ」という小学生向けのファッション誌にハマっていて面白い。朝も夜もヒマさえあれば読んでる。一緒に観ようと強制されたり、近所の店を検索したり。昨日は発表会用のバッグを妻と探していた。

夜は22時頃就寝。『ゲーム・オブ・スローンズ』7シーズンの続きを観ようかと思ったけど、この幸せ気分が暗くどよ〜んとなるのはちょっとな…と思ってそのまま寝た。そうそう、金曜夜に万代のシネコンで観た『ベイビー・ドライバー』がすごく面白かった。恐らく今年ベスト5には入ると思う。

朝起きがけに高山なおみさんの『日々ごはん(3)』を読んでいて急に日記が書きたくなり、今に至る。あと最近、新潟のアイドルRYUTistに激ハマりした南陀楼綾繁さんが、それが理由じゃないんだろうけどブログを再開してしかもすごくマメに更新していて、それは以前通り「日記」なんだけど、それを読むのが楽しい、というのもあった。

でも多分、日記の面白さって実名や実際の名称をばんばん出すから、というのもあって、全部書くのは色々と面倒だよねきっと。だから書かないところは丸ごと書かないように。皆さんもきっとそうしてるんだろう。

ひよっこ #135-136(9/6-7)感想

なんて…なんてハッピーな回なんだ。
最終回に向かって走り始めたひよっこ。先週、秀俊の言葉でこれまでの自分に少し自信を持てるようになったみね子。ここに来て自分から思い切った行動に出始める。#133では鈴子の外出を埋めるため、近くにこっそり働いていた由香をすずふり亭の手伝いに呼んできて、ずっと離れていた親子が再び触れあうきっかけを作る。でもなんというか、不自然じゃないんだよね。みね子の今までの行動が、これまでの蓄積があったからこそ、すごく心地良く感じられて、スカッとする。


#135では育ての両親に裏切られマスコミに追われる世津子を、なんとか救出しようと秀俊とヤスハルと画策する。


こんなところにいちゃいけないと諭すみね子


脱出の瞬間。みね子から思わず「行くよ!」の言葉が。


ぎゅっと力強く握られた手を感じて、思わず涙ぐむ世津子。

あーもう最高。

その後のあかね荘。いきなりやってきた世津子とみね子の様子から何も聞かずに温かく迎えるいつもの面々。こんなシチュエーション、色んなドラマでありがちな(ある意味どっちらけ)シーンかも知れないけど。個々のキャラクター造形やこれまでの信頼できる物語を見てきたからこそ、心からハッピーになれる、泣けちゃうシーンな訳です。最高でした。ひよっこ楽しい。

『映像研には手を出すな!』感想


今月2巻が出るので読み直したんだけど…。
もうこれね、大好きを通り超して、読んでて涙が出てくる位。こんな気持ち誰にも通じないと思うけどさ。嬉しいのですよ。今どきこんな話が読めるってことが。
冒頭、3人が出会ってから、浅草と水崎が最初に絵を合わせて金森が計画決めるまでのところとか。
浅草がアニメにのめり込むきっかけがコナンだったとか。
最後の部活予算委のやり取りとか、上映したあとの役員さかきの顔と対比して反省会と次回予定話してる3人の見開きカットとか。
とにかく、1巻は最初から最後までカ・ン・ペ・キ。涙が出るほどカンペキ。

しかも作者は24歳ですよ!こんなに未来に希望がもてるニュースがあるかっての。

ところで、欄外の人物のセリフを、パックマンみたいな(針が中に食い込んだ)吹き出しで表現するのって、このマンガで初めて見たんですけど。最近はフツーな技法なかしらね?

2巻すごく楽しみにしています。

『メッセージ』感想

アメリカ公開から1年近く。なんでこんなに日本公開が遅れたのかさっぱり分からないけど、原作も読み万全の体勢で待ちに待って待ち続けた『メッセージ (原題:arrival』。もちろん初日に観ました。シネコンで2D字幕。

最初に言っておきたい。始まって5分くらいして入ってきたお客さん!ブブーーー!残念でした〜。たった5分のロスだけど、そのせいで残り1時間55分全部がムダになりましたーーー!ムダムダーー!!!残念〜!!ブブーーー!!

どうやって2時間の映画に?と誰もが思う原作なのですけど、自分の印象からしたら「映画化はちゃんとできていた。だけど記憶に残る傑作というほどではなかった」かな。ハードルかなり上げてたし。だけどオススメはオススメです。

内容に関するモロモロは取りあえずおいといて、今作は映画館で観た方が絶対にイイ!映像も音響も。特にヘプタポッドの奇っ怪な音声や、おかしな名前(ヨハン・ヨハンソン)の人が手がけた何風とも言えない民族調音楽が最高。そして予告でも出ている会話シーンが、まんま映画館のスクリーンみたいなんです。

以下ネタバレあります。
続きを読む

『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』と岩井俊二とあの頃のフジ深夜の思い出

このPV観てたら当時の色んなこと思い出しちゃってたまらなくなったので連ツイしちゃった記録。1992-1993年という時代の思い出。

今年のアニメ化で話題の『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』。
オリジナル版のBD-BOXがTV放映から24年越しでこの夏発売されるそうです。これを機にアツく溜飲の下がる『打ち上げ…』のレビューを紹介。

【映画再見レビュー】『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』アニメ版に向けてオリジナルをノベライズと共に復習しましょう!

同梱されてるメイキング、誰かに借りて観たことあるんだけど相当に良い出来でしたよ。欲しいなぁ。娘と一緒に観たい。燃え殻さんが『トラウマに近い』と書いたのにうんうん頷く輩も多い筈。とにかく奥菜恵と山崎裕太にヤられます。同級生のメガネ君もいい。サントラは20年越しに今も聴く超名作だし。

さて当時『ifもしも…』というTV番組の一つだった『打ち上げ花火…』ですが、岩井監督を初めて知ったのは、この少し前にフジ深夜で放映していた『La Cuisine』という、週替わりで料理をテーマにしたドラマを新進監督に撮らせるというシリーズ企画でした。この当時の「フジ深夜」はそれこそ関東圏で一時代を築いた、テレビ界空前絶後の黄金期だったんだけど、その中でも『La Cuisine』の岩井さんはキョーレツに記憶に残っています(というか他の監督のは殆どが「実験的駄作」だった)。録画VHSを何度観たか分かりません。山崎裕太も『オムレツ』という作品でとんでもない名演技を見せている。


↑このOPもカッコ良かったなー。

『La Cuisine』の通常のシリーズは30分だったのだけど、クリスマスとかに1時間のスペシャルをやっていて(今ではWikiにも詳しく載ってます)、この枠で『GHOST SOUP』と『FRIED DRAGON FISH』というド級の名作を生み出します。


↑この後エンディングに入るところ、最高。

前者は鈴木蘭々、後者はミッチョンがヒロイン。特に後者は『打ち上げ…』と双璧で両者は岩井監督の最高傑作だと今でも思っています。若き浅野忠信がもう甘酸っぱくて。これらがどちらも1993年くらい。


↑CHARA至高の名曲。何にしろ岩井監督は音楽の使い方でヤられる訳です。

気になって調べたら、今年25年ぶりに続編が始まった『TWIN PEAKS』、日本で大ブームになったTBS深夜放送が92年〜93年なんですね。うわーほんといい時代だった。

『打ち上げ花火…』がTVから24年ぶりのアニメリメイク、『TWIN PEAKS』が25年ぶりに続編開始。タマフルの高橋ヨシキ氏の『TWIN PEAKS』特集聞いたら、この新作がまたとんでもなく面白そうで…。ヨシキ氏がリンチ特集で出演したという『カルトQ』はまさにフジ深夜黄金時代の代表番組というね!

とにかく深夜テレビがあんなに楽しみだった時期なはいな…。フジは圧倒だったけど、他局深夜にも面白い番組あったし。因みに個人的には岩井監督は今でも30分や60分のテレビの方が向いているんじゃないかと、あの時からこの20数年の作品群を観続けた今も思います。

大根仁監督の『打ち上げ花火…』アニメリメイク。相当にレベルが高そう。広瀬すずだよ?あの時の奥菜恵に対抗できる女優なんて、他にいるだろうか。松たか子も出てる…ひょっとしてあの怖ーいお母さんかな。オリジナルでトラウマになる、通りの角からトランクを持ってなずなが飛び出てくるシーン、あまりにそのまんまで、当時の悲しい気持ちをそのまま思い出した。まさかのまさかだけど、登場人物と同じ年頃の、自分の娘と観る時が来るなんて…。なんと感慨深い。これまで一緒に観た色々な作品を観てきた感想を聞いていると、娘にとってもきっとトラウマ級に残る作品になると思うな。

ABOUT

1999年のWEB日記時代から始めた個人サイト。ブログ移行にあたって過去記事も抜粋してアーカイブしています。
(HTMLサイト→SereneBachブログ→WORDPRESSブログと転移)

好きな漫画(2014年版)はこの記事の最後に。

最近は(インスタ)でアップしているTV・映画感想の投稿を、半年に1回くらい一気に転載しています。