カテゴリー: マンガ感想

西炯子が戻った

西炯子『放課後の国』。良かったです。

久しぶりに単発モンだー!このところは殆ど『STAY』シリーズしか読めなかったからね。この『放課後の国』も『STAY』シリーズと同じく高校生モノです。読んで最初に思ったのは「西炯子が『フラワー・オブ・ライフ(よしながふみ)』をやってる!」みたいな。同性愛がからみそうでまったくからまないんです。あっても匂い程度。爽やかです。イヤたしか以前にもこんなカンジのやおい抜きセーシュンモノを西炯子は単発で書いていた気がするんだが…その時はスンゴいツマらなかった覚えがあるんだが…。

『フラワー・オブ・ライフ』ほどには深くなくて、軽〜い。『STAY』よりも軽い。でもそれが彼女得意のギャグ寄りで、楽しい。クラスでちょっとアクの強い男女数人が、班分けの際に何処にも誘ってもらえなくて、寄せ集め班をつくるのだけど、ストーリーはその一人一人にスポットを当てながら進行していく、というコレも「よしなが系」っちうか彼女がお得意のやり方です。そんな中でもキャラ設定が『フラワー…』とカブる部分が結構あって…。

まぁそんな事はどうでもいいや。『フラワー…』も大好きですが、この『放課後の国』も、オレ的にはスンゴく楽しめました。オススメ。

全然関係ないけれど、子供服の通販カタログを探してたらあまりのカワイさに討ち死にしそうになったの。コレ。
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ウチの子もホッカムリさせるぞー!ムフー(鼻息荒く)

放課後の国

放課後の国

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西 炯子
小学館
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安野モヨコ『働きマン』を読む

安野モヨコって、ラーメン屋のヤンマガ(多分)で『花とみつばち』とか読んでてどーも好きじゃなかった、つか「まったく気にならない類いの漫画家」だったんです*。ほぼ喰わず嫌いで。でも『CONTINUE』で『働きマン』が特集されてて、ものすごくオススメされてたのでこりゃ良い機会だオレもちったぁトレンドに乗らねばと思いイザBOOK OFFへ行きましたよ。『働きマン』1〜2巻をゲッチュ。以下好きな人は読まないでください。気分悪くなると思うし。
*庵野監督のギャグマンガはオモロかった。
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『吼えろペン(5)』『うつうつひでお日記』

島本和彦『吼えろペン(5)』。
前巻くらいから、いや増しにオモロくなってきたなー。おおー絶好調!!

「駄作で金をもらってこそ、本当のプロ!!」
「まんが家ってやつらは…信用できん!!」

まさに吼えてるなぁーと思ってると、全4話中の最終話でいきなりペースダウン。まるでゴーストライターが書いたかのようなメリハリのない、ダラけたコマ割り。あれ?描きかけ?と疑うほどの気の抜けた作画。気のせいか、印刷もノリが足りなくなってきたような…。

まさに「駄作で金をもらってこそ、本当のプロ!!」を地でいってんじゃん!でも最後のあとがきでまた大笑いさせてもらいました。よし!

吾妻ひでお『うつうつひでお日記』。
大ヒット作『失踪日記』とはちがい、こちらは本当に何もない日常の「日記」。オビには「事件なし、波乱なし、仕事なし」と謳われているけども、オレが思うにこのマンガの一番の特徴は「オチなし」だろう。ほんとに「人に見せるマンガ作品」としての体をなしていない、とは言い過ぎだろうけど、とにかくソレくらい淡々と日常の「記録」が続く。その7割以上は一言・読書日記。

最初読んだときは「なんだこれ〜退屈そう〜」と思うのだけど、すぐに没頭してやめられなくなってしまう。その麻薬のような持続性が「オチなし」から来てると思うのだ。一日の区切り、一話の区切りさえどこだかハッキリしないくらい。このあまりの淡々ぶりは、マンガにして初体験ですヨ。あと全然本を読まないオレでも、一部ダブる感想を読んでるだけで興味深かったので、読書家の人は(SF寄りなら尚)もっと楽しめると思う。

ふと思ったが、この日記は、まるっきりオナニーの記述が抜けてるよな。なんか淡々とつなぎ目なく続いてるような(だから生活全部が描かれてるような)気がするだけに、ソレに気がついた瞬間は、ちょっと嬉しかった。ソレを入れたらさー。普通に3〜4割はオナネタの記録になるんじゃないかと、思うよ。いやそもそも奥さんの記述からして抜けてるのか…。うーむ。

『ハチミツとクローバー(9)』

冒頭7〜8ページからいきなり涙ぐんでいましたが、結局最後までずっと泣き通しだった気がします。おそらく今年のコミックスではダントツの一冊になるでしょう。

三十路半ばのこのオレにして今まさに悩んでる人生の諸問題。いくつもの重いテーマがこのセンス良い絵柄の物語の中で語られています。まさか、1〜3巻を読んでる時点で、こんな展開になろうとは思ってもいなかったけど。

でも実際、惚れ込んだ漫画の行く末としてはこれ以上ない位の良い「向上」だと思う。ハチクロに対して「1、2巻の最初の頃は良かったのにねぇ」などと、凡百の一発屋のように思わされることのない、この極上のシヤワセ感。

アニメも良かった。映画も楽しみ。そして漫画はついにクライマックス。少しもトーンダウンすることなく物語はさらに深みをまし、登場人物達は実在の人間のように年を重ね、経験を積み、悩み苦しんで自分の道を進んでいく。この物語に出会えて本当に良かった。

例えばオレが他人に漫画を紹介し、その作品をとても喜んでもらった時にちょっと「思ってほしい」気持ちを逆に自分の方から返してみます。

『ハチクロ』を最初に知ったのは三上氏の紹介を読んでからでした。今でも感謝してます。ありがとう。

『日本ふるさと沈没』

いやてっきり鶴田謙二の新作だと思ってたのに…。Amazonのページ見たって完全に「鶴田 謙二 (著)」でしょーが。

実際は22話あるオムニバスのうちの、たった一話(あと巻頭の「序章」ちょっと)、合計約30Pを鶴田氏が描いてるだけでした。なーんだーめっちゃ楽しみにしてたのになぁ。ほかの作家さんたちも名前だけみれば錚々たる面子なのですが、正直どれもこれもなんかテキトー。おつきあいで描きましたーテイスト満載。なんかblocで共有していただいた方達に申し訳ないっす。むー。

『おおきく振りかぶって(6)』

『おおきく振りかぶって(6)』ひぐちアサ。もんのスゴく濃密な一冊。コレはアレですよ、例えるなら『スラムダンク』の山王戦ですな。最後に戦った相手ね。

主人公チーム・敵チームのどちらにも、イヤぁな奴とかダメな奴がいない。相手をナメることもないし、常に知力と技術を尽くして油断なく勝ちに向かう。分かりやすい悪者やマヌケがいない分、スポーツの奥の奥まで踏み込んだ緻密な構成で飽きさせない。その上、要所要所でキチンとカタルシスを感じさせるんだから、もう見事!!としか言いようがない。

『スラムダンク』にして最終戦まで出し惜しみした「完璧な敵味方の関係」を、『おおきく振りかぶって』は序盤でやっちゃってるワケですよ。相手チームなんて勿論山王みたいにキャラが立ってる訳ではない。なのに魅せる。スゴいですよ。なんかねー。野球の魅力がぎゅぎゅーっと濃縮されてると思う。実際の野球は好きでもなんでもないオレが、こんなにハマっちゃってるのですから。

おおきく振りかぶって Vol.6 (6)

ひぐち アサ
講談社 (2006/03/23)

『もやしもん』石川雅之

石川雅之『もやしもん(1)〜(2)』を再読。何故か菌が目に見える主人公とその周りの農大生たちの青春学園漫画(?)

やっぱしすんげぇスキ。なぜか。

●大学生の男女の話なのに、色恋沙汰ゼロ。ある意味夢の世界。
●漫画の定石をコロコロとくつがえす気持ち良さ。味方なのか敵なのか、いいもんなのか悪いもんなのか?そんな読み方さえもサラリとかわすキャラ設定の妙。連載時にしかありえなかった柱(欄外)でのキャラ紹介や「これまでのあらすじ」。コレを単行本に取り入れ、のみならず毎回毎回その内容を変え工夫をこらすことで、新しい楽しみを提供している。
●セリフ運びのセンスの良さ。先の「色恋ゼロ」にも通じるけど、大学生とか若いモンが落ち着いた会話をしてる物語ってどうしてもスキなんだ〜。
●漫画全体のゆるゆるした雰囲気。せっぱつまったコトが何もない。コレも夢の中のよう。
●全体を通して伝わってくる、作者の菌に対する愛情。愛情が無ければ、菌なんてテーマでコレだけのオモロい話作れないって。
●欠点は一巻の表紙。オモロいけど、とっつきにくいよねぇ。ジャケ買いのきっかけを作るはずのオビに、作品内容が全然書かれてない。このせいでオレも読むのが随分遅れちゃったのだ。まぁ絶対口コミで売れるタイプの作品だと思うし、その割り切りはいっそ清々しい。

オススメ本です。

もやしもん 1 (1)

もやしもん 1 (1)

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石川 雅之
講談社 (2005/05/23)
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生ますび先生に逢える!

須藤真澄先生がイベントを行うそうです。
yuzutenL.gifGWだ。行けないことはないんだ。く〜。『アクアリウム』持って行こうかなぁ〜。バナー小さくしてごめんなさい。でもそのまま載せても自動でサムネイル化されて汚くなっちゃうので。それならばいっそワイの手で…。みたいな。

キーチ!ショックとパーム最新刊の製版

新井英樹『キーチ!(8)』いやースゲかった。いよいよ佳境、なんだろうか。それともまだまだコレから話がデカくなってくんだろうか。『ザ・ワールド・イズ・マイン』のちょっとフカサク映画の中のような、現実離れした気違い沙汰とは違い、より今風にリアルな気違い沙汰。新作のたびにどんどん新しいタブーを暴いていく新井英樹。よくも悪くもまず読んでおけ、と周り中に言いたい気分。

読んだあとはしばらくショック状態で、そんじょそこらの漫画なぞちゃんちゃらオカしくて読む気がおこらないのだが、獸木野生『パーム』だけは別。いついかなる時だって最高なのだ。なんとまぁ知らぬ間に新刊が出ていた。28巻、『午前の光II』。セブンアンドワイの新刊予定マイページにはひっかからなかったぞ!獸木でも獣木でもだ!どうなってんだ!

相変わらず楽しませてもらったのだけど、どうしても気になるのが、新シリーズ『午前の光』からどうやら製版方法が変わってしまったらしいこと。細いペンの線にまでいちいち網点(?ジャギー?)が入ってしまい、まったくもってシャープさに欠ける。

漫画の単行本でコレに近いケースは良く見られるんだけど、それは雑誌掲載時にカラーだった場合。単行本でモノクロにする時に網点が入って読みにくい仕上がりになってしまう(4色ー→1色に分解する関係でしょうがない)。しかし『午前の光』は元原稿も普通にモノクロのはず。ひょっとして完全デジタル入校に変更したのかな?マンガの印刷方法に関しては専門じゃないんで良く分からないんだけど。

●「製版」とは、オフセット印刷に使う「版」を作る作業、とでも言えば良いのか。通常4版の透明なフィルムをアルミ版に光で焼き付けて原板とする。最近はフィルムを省略し、出力機から直接アルミ版(刷版:さっぱん)を出すことが殆ど。モノクロからカラーのさまざまな原稿を取り込んで、オフセット世界での「カラー(4色)」もしくは「モノクロ(1色)」に落とし込み、版を出力する作業が、まぁ大雑把に言えば「製版」だ。

何万色もある原稿をたった4つとか1つの色にするワケだから当然さまざまな方法がある。さらに漫画の場合は、通常は製版段階で発生させる「網点」が最初から入ってる(スクリーントーン)という特殊な原稿のため、オレの知ってる10年前くらいの時点では殆どがアナログ作業だった気がする。つまり漫画家の描いた原稿をネガに焼き、ネームの写植をネガに焼き、重ね焼きして一枚のポジフィルムにまとめるとゆう作業だ。この作業ではスクリーントーン以外に網点の発生することはなかった。

※ちなみに最近は、パソコンで作った原稿がそのまま1〜4版に分かれて出力機から出てくる、フルデジタル方式。
※「網点」というのはオフセット印刷において色の中間調(グラデーション)を表現するための、文字通り網のように見える点の集合。この点の大きさや密度の違いで色の濃さを表現する。なのでスクリーントーンのことを「網点」と呼ぶのは厳密に言うと違う。

まぁいずれにしても『愛でなく』までは通常の漫画と同じ製版だった。スミベタの部分は、髪の毛のような細かい線まで、ジャギーも入らずキレイに表現されていた。作中にはスクリーントーンとCG制作による網・グラデ表現が混在していた気がする。そのCGの割合がどんどん多くなっていき、結局『午前の光』からフルデジタル入校になったんじゃないかな?で、その入校の仕方に改善の余地があるんじゃないだろうか。いずれにしても髪の毛なんかの細い線にジャギーが入るのはとってもスッキリしないですよ先生。何とか改善された方が宜しいかと思いますが、如何に。

キーチ 8 (8)

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新井 英樹
小学館 (2006/02/28)

パーム (28)

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獣木野生
新書館 (2006/02)

リアルヒストリエウ゛ィンランドおお振り

最近よんだマンガのメモ

『リアル(5)』井上雄彦
★★★☆☆

『ヒストリエ(3)』岩明均
★★★★☆

『ウ゛ィンランド・サガ(2)』幸村誠
★★★★☆
期待通りの盛り上がり。最強キャラのトールズにシビれた。こんなマンガが『週刊少年マガジン』で掲載されてるんだねぇ…。いやぁスゴい。前も書いたような気がするけど、この作品と『ヒストリエ』は共通点が多い。気持ち良さのカンジ所も一緒。片方が好きな人はもう片方も読んでみるとヨロシ。

『おおきく振りかぶって(5)』ひぐちアサ
★★★★☆
甲子園予選編開始。ひたすらに試合中の細かい心理が描き込まれた、濃密な一冊。それでいてクドくな〜い。ここに来てまた作者の新しいチカラを見せられたような気がします。

追記:
忘れちゃいけない『EVIL HEART(3)』武富智
★★★★☆
最終巻。他ブログやらの情報で打ち切り、打ち切りって聞いてたんで覚悟して読んだんだけど…。そのせいか、さほどにトートツ感は無い終り方。確かに兄さんとの確執には何の決着も進展もないまま、なんだけど。まぁ納得はできます。
それよりも「打ち切り」ってコトが納得いかん。どーなってんだYJ。まさか氏を外すんじゃないだろーな。そしたら晴れてクズ雑誌の名称を与えよう。

以上の続刊すべて、期待通りに楽しませてもらいました。

『ダーリンは外国人』『キングゲイナー』

●小栗左多里『ダーリンは外国人』。言わずと知れたベストセラー。ベストセラー故の「いつでも読める感」が災いしてココまで買うのが遅れてしまった。オモロ〜い!この作者は初めてだけど、センス良いね〜!

ピックアップする話題が上手だし、絵のセンスも抜群。「なぜそうなるのか」をキチンと解説して、ただの「何となく笑える」ギャグ作りに逃げてないし。特にダーリンと自分の「笑いの沸点」を比較する回があって、別にそんな笑えるお話ではないんだけど、その理論的な組み立て方にちょっと驚いた。キチンとしてる〜。ダーリンは商売柄(NGO関係者で語学オタク)、異文化を言葉で説明するのがウマいんだけど、対して作者が「ソレを日本で置き換えるとこうなのではないか」と考えて説明する部分、さりげないけどこんなとこにも作者のセンスが表れてる気がする。

時に笑いながら、夫婦関係について改めて反省させられる(分かっちゃいるけど敢えて忘れている)事柄にいくつも気づかされる。オモロい雑学もてんこ盛り。コレは売れるワケです。2巻3巻も早速買おうと思います。

●中村嘉宏『オーバーマン キングゲイナー(4)』。絵柄がちょっとサッパリし過ぎで、もうちょっと油っこい部分が欲しい気もするんだけど、マンガ化としては非常に上手くいってると思う。いつも新刊を楽しみにしています。安彦サンよりも上行ってるんじゃねぇ? 安彦氏のガンダムORIGINは、大声の台詞が急に筆文字になっちゃうのがホントに古くさくてイヤ。『キングゲイナー』、富野氏のネーミングはホントに独特で印象深いんだけど、あまりに聞いた事無い単語なんで、TVの「音」で聞いただけじゃ理解できなかったのも多い。このマンガで初めて字面が分かったりした。

そうそう、同時に萩尾望都『マージナル(文庫版1〜3)』も読んでたんだけど、偶然どちらも「環境破壊が進んで人間の住みにくくなった未来の地球で作られたドームシティ」が舞台になってるコトに気がついて、なんか嬉しい。強引だけど。『マージナル』は、実は初読だったんだけど、なんだか途中からダラダラしてる印象だな〜。文庫1冊くらいでまとまってたら絶対オモロいと思うんだけど。

ダーリンは外国人—外国人の彼と結婚したら、どーなるの?ルポ。

小栗 左多里
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【再読】浦沢直樹『MASTERキートン』

引越の絡みで、久しぶりに浦沢直樹『MASTERキートン』全巻を発掘。絶版騒ぎでおそらく中古書店からもそのうち姿を消すだろうと言われてたのは、ついこないだの話。いい機会なので未読の相方の為にもトイレの中にずら〜っと並べました。んで自分も再読中。

浦沢絡みのエントリを書く際にしつこいほど言ってきたけど、オレは最近の『20世紀少年』や『MONSTER』よりも、この『MASTERキートン』が大好き。で、読み直してみてもその評価は決して「過去の美化」ではなかったことを、確認しました。

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『おおきく振りかぶって』ひぐちアサ

1〜3巻読了。三上延氏のブログで見かけて買いました。ここ最近ではハチクロに次ぐ傑作でした。ちなみにハチクロ買ったきっかけも三上氏のサイトの感想だったです。

自分、野球は全く興味ありません。プロ野球チームの正式名称を言えるのは一つか二つだと思う。でもこのマンガはオモロいよ。オビだったかPOPだったかに「野球がまったくわからない人でも面白い!」みたいなコト書いてあったけど、ソレはちょっと大袈裟。ルールを知っておいたほうが、全然楽しめる。

とてつもなく気の小さい主人公が、高校野球のピッチャーとして大成するまでの成長物語、です(多分)。何故これほどまでにオモロいかを説明するのはこのマンガの場合ちょっと難しい。多分スポーツマンガの定石、試合のカタルシス(スラムダンクのアレ)をキチンと感じさせるから、だと思うんだけど…。呆れるくらいベーシック(だからこそ希有?)な友情ストーリーが丁寧に描かれていて、その基盤がちゃんと構成されているから、試合のカタルシスも一層盛り上がるんじゃないかと。グッとくるんですよ!!野球漫画自体そんなに読まないけど、何だか野球気分が盛り上がって、細野不二彦の名作『愛しのバットマン』をまた読みたくなってしまったです。

難点は絵。ちょっとヘタ。かなりくだけた少女漫画っぽくて好みも分かれそう。オレも最初ちょっとひいちゃったけど、1巻の最後にはもう気にならなくなった(その頃にはもう夢中)。でも3巻になって登場人物が増えたら…誰が誰だか分からないッス!!!

はてなキーワード:おおきく振りかぶって

おおきく振りかぶって (1)

ひぐち アサ
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愛しのバットマン 1 (1)

愛しのバットマン 1 (1)

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『SEX』上條淳士

最近ありがちな金もうけ的新装版だと思って無視してたんだけど、よく考えたら7巻もあったワケがないじゃんねぇ?今更オドロいててスミマセン。上條淳士『SEX』(3)〜(7)読了。

まずはホコリをかぶった上に日焼けしまくり変色しまくりの1、2巻をひっぱりだしてきて再読(くしゃみすること数知れず)。そうそう、ピアスを赤にするためだけの2色刷とか、当時ショックだったんだよなぁ。7巻最後の資料を見ると、連載開始が1988年年だってさ。ひえ〜!17年前!

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ハチクロ『オフィシャルファンブック』

ハチクロのオフィシャルファンブックがあまりにも良い出来なので、またまた気分が盛り上がって「竹本クンふっさふっさバナー」をつくっちゃいました(右下)。読んでて本当にシヤワセ気分になれる一冊。作品への愛情が誌面から溢れ出ています。マメな作者の心配りも隅々まで行き届いてます。

あまりに出来が良いので、この後の『CONTINUE別冊』の方が心配になる位。原作マンガのスキャンを再編集してまとめるこの(『ぱふ』とか『COMIC BOX』的な)やり方だと、もう『オフィシャルファンブック』の上には行けないと思いますよ。ハチクロファンのいろんな業界人やマンガ家へのインタビューだとか、「ハチクロ以後」みたいなカルチャー方面での特集を期待したい所です。

ハチミツとクローバー vol.0—Official fan book

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別冊コンティニュー(仮題)

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『MASTERキートン』絶版

『MASTERキートン』が(一見)妙チキリンな理由で絶版だそうです。

スラドのスレ
人気マンガ「MASTERキートン」が絶版に至った理由。
週刊文春のMASTERキートン記事は果たして真実か

雁屋哲氏のコトはまぁ「ふぅ〜ん」程度だし、そもそも浦沢氏が「原作者も同じP数で名前表記する」ことを受け入れれば増刷できるんだよね?なんで今更?とか色々分からないことが多くていまいちピンときません。その話は置いといて。

以前『PLUTO』の感想で「浦沢直樹は原作モノの方がオモロい」と書いたのですが、上記の話(勝鹿北星は殆ど話を作っていない。実際は浦沢氏と編集・長崎氏が作っていた)によれば、あまり根拠のないグループ分けだったのかも知れません。

勿論『MASTERキートン』と『MONSTER』の間には1話完結と長編モノ、という大きな違いがあるのだけど、その形態の違いを除いても、オレにとってはかなり出来が違うのですよ。で、『MONSTER』と『20世紀少年』は同じ。「あ〜またか〜」的な。必要以上に長い映画みたい。ダラダラしすぎでせっかくの盛り上がり感も、すぐ薄れちゃう。もっと短く切ればオモロいと思うのになー。

そんなカンジで「浦沢氏の話作りは好きじゃない」と思っていたのでだけど、ソレって実は単に「浦沢氏の長編は好きじゃない」、だったのかも知れないってコト。

だから上記の記事も、浦沢氏じゃなくて、編集の長崎氏が主に話を考えてたって方がシックリ納得できるんだけど。オレ的には。さてどうなんでしょうねぇ。