カテゴリー: TV・映画感想

映画『メタモルフォーゼの縁側』感想

『メタモルフォーゼの縁側』をAmazonレンタルで。
監督は狩山俊輔。原作は全部読んでいます。

空気感最高。主演2人の演技が素晴らしい。

芦田愛菜のオタク女子演技が特に見事。歩き方、喋り方、姿勢、表情。確かな技術力を感じました。さすがだ…。

静かな演出も撮影も、全体の構成も良かった。このふんわり感!

●とはいえ…主題であるBL作品の内容にあれだけ触れるとなると、劇中作品のストーリー自体に深みがなくて(それはしょうがないこと)ちょっとそこで興ざめしちゃうというか、ネタ切れ気味になるよね。

●主役が頑張って書いた初めてのマンガ作品が超ヘタなのに絶妙。ここでは興ざめどころか感涙てゆう位。

●自分でつくったものが初めて売れる感動、その向こうの読者に伝わる感動がヒシヒシと伝えわってくる。

●宮本信子すげえなぁ。

最後のエンディング曲はなんと2人のデュエットカバー曲で、これがむっちゃくっちゃ可愛くて良い。だけど配信に入ってないんだよ〜!聴きたい〜!

映画『ベイビーブローカー』感想

『ベイビーブローカー』をAmazonレンタルで。
監督:是枝裕和

挫折したりピンとこない作品もある是枝監督作の中で、『海街diary』と並んで、きっとずっと好きな作品になりそう。

この安心感はソン・ガンホ/カン・ドンウォン/IU/ペ・ドゥナ/イ・ジュヨンというとてつもない主役布陣からして当然といえば当然。でもそれぞれの魅力をちゃんと出している静かな演出はやっぱり素晴らしい。

敢えて言っちゃうと、隅々まであまりに著名俳優ばかりで、どんなシーンでも普通になりきれないというか。
これは自分だけの問題かも知れないけど、どんなに演技が素晴らしくて演出も静かで平熱だとしても、もうなんというか大好きな俳優ばかりでさすがにちょっと落ち着かないよ!!笑

自分が韓ドラbest並みに好きな『マイ・ディア・ミスター』が是枝監督のキャスティングに多大な影響を及ぼしたらしいから、それもやむなしだろう。それでいて映画自体は日本の話でも全然通じる空気感があって、これは敢えてなのか。さすがと言うべきか。

子役も含め、全ての俳優に惚れ惚れしっぱなしでした。堪能。

2022年に観た映画ベスト

2022年に観た映画」のベストをまとめました。

「2022年に観た」映画の総本数は45、そのうち自宅が39本、劇場が6本(!)劇場本数がこんなに少ないのは記録を取り始めてから初めてかも。
映画もドラマも、いやエンタメ全般にそこまで乗り気になれない1年だったように思う。
多分記録が漏れたり間違っているところもあるんじゃないかなーと思いつつ。気付いたら後で直します。
劇場でベストに入っているのが全部12月。ラッキーだったなと思うけど、同時にどれだけの作品を見逃しちゃってるのかなぁとも思う。まぁしゃあない。

ドラマ部門は、再見した『おかえりモネ』と『あまちゃん』があまりにも素晴らし過ぎて、再見にも関わらず記録に残しておきたい。今後、この2作を超えるものはなかなか生まれようがないんじゃないかと思う。特に『あまちゃん』は途中で挟まる震災などドラマ以外の要素もあって、もはや殿堂入りの感。

『エルピス』は素晴らしかったのだけど、長澤まさみの演技(というか演出)がどうしても違和感あってベストにはならず。『あなたのブツ…』の仁村紗和、毎田暖乃、津田健次郎、最高だった。

『グレイマン』は最後以外すべて好き。『アダム&アダム』と合わせ今再見したいNetflix作品。RRRやトップガン、スラムダンクなどエンタメが多いのは、これもメンタルの関係。

韓ドラ。一気観するような出会いが『ウォッチャー』と『私の解放日誌』だけだった。残念。他は5作品くらい併走中。

今年はもっと劇場に出掛けたい。気乗りしないような時こそ、劇場鑑賞が及ぼす効果は大きい。映画やドラマの話をしたい。

映画『THE FIRST SLAM DUNK』感想

『THE FIRST SLAM DUNK』公開翌日に行きました。井上雄彦監督・脚本。

あまりの前評判の高さに相当ハードルを高くして臨んだにも関わらず…大満足。まー泣いた。

なんでこの映画が良かったのかを考えてみるに…(以下ネタバレ)
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●ギャグや枝道をバッサリ削ぎ落とした。
(晴子さんの絡みとかもばっさり)

●CGなのに手描きなのにCGみたいな、今のアニメ技術の一種頂点。ハリウッドにはスパイダーバースがあるが、日本にはTHE FIRST SLAM DUNKがあるぜ!と言えるような作品になった。世界でヒットするぞ〜!

●ドリブルの音、なにあれ凄すぎ

●オープニング鳥肌泣き

●後半の速攻のスピード感、超最高

●アニメ化にありそうなナレーションも説明もバッサリカット

●「左手はそえるだけ」が口パク!あそこ痺れたわ〜。井上監督、スゲー。

●そういった諸々のバッサリは、リョータを主役に添えたことでよりスムーズに成り立ったのではないか。

●映画館の醍醐味である、完全な無音。その無音が山王戦のあの原作回と重なる。
周りの皆が息を呑む時間。劇場ならではの体験と記憶。

まだまだあるけど、おかわりしたいような名作でした。
井上監督、スゲー!!

NHKドラマ『作りたい女と食べたい女』感想

NHK夜ドラ『作りたい女と食べたい女』楽しみました!

原作ファンとしても、関連記事いろいろ読んだ身としても「えーここで終わっちゃうの〜」とは思いました。もう少し先に進んで終わりにして欲しかった。全10話ではねぇ。

でもそれ以外は申し分なかった。原作とちょっと違う、野本さんが少し年上っぽくリードする感じも良かったし、なにしろ春日さん。よくぞ実写化してくれた!俳優さんではなくP達がスカウトしてきたピアニストさんで、演技は素人。そのぎこちなさをうまくキャラ設定に取り入れていたなぁと。まじ春日さんです。そうそう、全体通してスタイリストさんもいい仕事してた〜。2人の部屋着と、よそいきと、ちょっと出る着、みたいなのとか。

話の進み方のテンポがゆっくりしていて心地良くて、それもあの原作の感じだった。だからこのままのテンポで20話くらい進んで欲しかったよ…。
この「いつまでも続けて欲しい」気持ち、『昨日何食べた?』と一緒だな。

ジェンダー・セクシャリティ考証担当が2人入ってる。世の中の、当たり前のように思われていた「らしさ」の押しつけ・呪縛について「どこが問題なのか」のピントを外さない、きめ細やかなセリフの言い回し。

男性陣・世の中陣の悪気のないあの違和感とか、特にドラマ上で示唆されていないけど、休日の過ごし方みたいな社内の会話がいちいち、ちょっと考えさせるひっかかりを作ってて…そのニュアンスの巧さとかさりげなさが見事。

あと野本さんの同僚に『おかえりモネ』の森田望智さんがすっごいチャーミングな役で出てたのも嬉しかった。好き〜!

自主朝ドラ『あまちゃん』終盤へ

いよいよ終盤。

アキ主演映画の主題歌収録現場。
以前鈴鹿の歌を春子が吹替で歌っていたことについて、
ついに、初めて、ハッキリと鈴鹿に伝えられる。その後。

春子「感謝しなくちゃ」
鈴鹿「え?」
春子「アキのおかげで、鈴鹿さんに逢えました」
鈴鹿「……いい娘さんね 笑」

アイドルの歌唱力が絶望的なので、他の人が歌って吹き替えるという、普通に考えたらリアリティゼロの設定。
それをここまで泣かす場面にできるとは。どう考えても凄い。

百何十話と日々重ねる朝ドラならではだし、その上にいくつもの奇跡が重なった結果だと思う。クドカン脚本、俳優の力、演出、そして大友良英さんの劇伴がなくては、とてもなしえない!

時折挟まる、黙ったままの水口の演技が、すごく効いていた。

あと20話ちょっとか…やっぱ寂しいわ。寂しい。
最後は絶対に紅白歌合戦で締めたかったのに、オンデマンドからは外れているんだね…そりゃそうか。YouTubeにありますように。

※エキストラが趣味の我が弟も出てきた。

自主朝ドラ『あまちゃん』東京編はじまる。

岩手編が終わった時の寂しさは当時以上だ、とは書いたか書かなかったか。

しかし東京編もやっぱり俄然面白くて、いちいちコメントしていたら毎日あまちゃんのことばかり書いていそうだ。実際当時はTwitterでそんなだった訳なんだけど。

あの頃は1日に同じ話を3回観て、今は1日に数話〜10話以上観ているという贅沢ぶり。来週の予告で「これはヤバい!」と思ってもそのまま観れちゃうんだから、やめられないんよ。

とにかく、面白い。

今日はユイちゃんのお母さんが帰ってきた回。こんなにシリアスだったっけ…。


ある意味今までで1番突き刺さる内容だった。皆が皆、できることをしていて、安易に逃げない脚本、本当にすごいし信頼できる。

そりゃこんな新作を毎日観ていたら盛り上がるっぺよ。

あまちゃん終わったらひよっこを観る。若き春子=有村架純繋がりでもあるし。

自主朝ドラ『あまちゃん』北三陸編・最終週

自主朝ドラ『あまちゃん』は
ついに北三陸編の最終週になってしまった。

EP71
夏ばっぱが、25年前のあの日のことを、春子に初めて謝る。
東京に行くという彼女をひきとめなかった自分。廻りの大人達を説得しなかった自分。

「すまなかったな春子
25年間
この通りだ。
許してけろ。」

深く頭を下げる夏ばっぱ。

多くの人が抱えている、親との問題。確執。無意識下の束縛。どうしても拭いきれない身体の中に染みこんでしまっている影響。

40代になっても50代になっても、時には親が亡くなっても解消ができず、知らずのうちに自分と他人との関係に問題が出てしまう、大変なこの親子問題を、あまちゃんでは親が生きている間に、これ以上ないという方法で昇華してくれる。

希望のある、夢だ。

謝った後、ばっぱは深く長い溜息をつき
「ふー……すっとしたー」
と呟く。

しばし沈黙の後
「あたしも、すっとした」
と春子。

二人の名演技、静かな演出に痺れる

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あまちゃんで毎話こんな感想をいちいち書いているとキリがなくて。

でも毎回書きたいと思いながら、次のクライマックス、次の名シーンがどんどん出て来て記録が追いつかない。

あと、
現役で観ている時は、どんなに面白くても「1日15分のドラマ」だったのだけど。

それが今や配信のおかげで
時には「1話1時間半のドラマ」になっちゃう。

自主「朝ドラ」なんて嘘。移動中に、多い時は1日で1週分は観ている。
(この頃は土曜もやっていて、1週6話ある)

クドカンの凄い脚本で詰め込むだけ詰め込まれた1時間半のドラマ。

今回の#自主朝ドラ は、「舞い上がれ!」の半分位で終わっちゃいそうだ。

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そして次のEP72は、『あまちゃん』の中でも間違いなくベスト3に入る回。

15分の中にクライマックスが4回訪れる。

1)北鉄に乗ったアキを見送る春子のセリフ。
「あんたは変わっていない。だけどみんなに好かれたね。みんなに好かれた。あんたじゃなくて、皆が変わったんだよ。自信を持ちなさい。それはね、案外すごいことなんだからね!」
この時の春子の表情!
あれから10年経ち、我が家も娘達のとの関係が変わる中で、また一層春子の気持ちを思い、泣けてしまう。

2)25年前の、春子の出発シーンの回想。
浜で大漁旗を振って春子を送る夏ばっぱ。25年間恨み続けたあの時のことを、今、勉さんの告白によって春子が知る。
前71話で和解したその次の回で、畳みかけるようにこれだから…

3)現在。アキの旅立ち。
また車掌に話しかけられ、あやうく同じことの繰り返しになりそうなところを、他の乗客に救われる。
夏ばっぱの見送りと、その思いを存分に受け取るアキ。
春子の思いも、春子ができなかったことも、1つ1つ実現していくアキ。メインテーマ曲が鳴り響く。

4)間髪入れず、ユイの父が倒れ一緒に行けないという衝撃の展開。
観ているこっちの気持ちはもう大波のように揺れ揺れ。

2人を隔てる北鉄のドア。たたみかける哀愁のBGM。絶叫しながら電車にすがりつき見送るユイ。呆然として見るアキ。電車はアキ一人だけを乗せて、出発する。

そして次回。東京編へ「つづく」。
ここまでが15分の1話。


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当時以上に大号泣の、北三陸編最終週でした。
毎日毎日、名優たちの虜になっています。

カンテレドラマ『エルピス』はじまる

ドラマ『エルピス』最高です。

渡辺あや初の民放ドラマってだけで大ニュースなのだけど、これ実現に至るまでの話がまたすごい。

今回のドラマは実在の話もモデルにしているし勝手な誤解も受けそうだからと積極的にインタビューを受けている脚本家渡辺あや(ワンダーウォール、カーネーション、今ここにある危機とぼくの好感度について等)と佐野亜裕美プロデューサー(この世界の片隅に、カルテット、大豆田とわ子と三人の元夫等)。FRAUとCREAの記事がどちらも読み応えあるのでお勧め。

どこで実現するか分からないうちに2人で書き上げた6年前の脚本。すぐにオファーを受けた長澤まさみ。佐野PのTBS退社。エルピス頓挫により生まれた『今ここにある危機とぼくの好感度について』、佐野Pの過去、自分に対する過小評価とTBS時代に受けたセクハラ事件の思い。2人の出会い。エルピスを受けたカンテレと佐野Pの入社。

配信では流せない映像があった2話。少しずつ変わっていくエンディング。大友良英の超かっこいい劇伴。

さてさてこれからどうなるんだ。
リアルタイムで観られる幸福を噛み締めて。
楽しみなドラマがあるっていいよね…

映画『恋は光』感想

『恋は光』をAmazonレンタルで。

観てすぐ感想書かないと、こやってすっかり忘れてしまうんだけど、観終わった後に「好ききゅん!!!好き!!!」となったことは間違いない。メモだけでも置いておく。

西野七瀬、これはもうマジでやられた。平祐奈もオタク的でたまらないのだけど、それは想定内。序盤の釣りに行ったりとかから、もう先の予感できゅんきゅんなってた。

しかし二人で鮎のトモ釣りって相当なアレだぞ。焼肉行くカップルがどうとかの比じゃないぞ。

神尾楓珠、セリフの「…」とか「ど、どうして?」の「、」がいかにもマンガチック日本チックな演技で少々アレなんだけど、雰囲気のおかげでそれも許せる感じ。色んな細部の演出も効いてて、彼がモテるという説得力がハンパない。
でもやっぱ女性陣が輝いてたなぁ〜

これ好きな人の話をいろいろ聞きながら酒飲みたいなー

韓ドラZoom会議『秘密の森』『マイ・ディア・ミスター』

昨晩は、大好きなからし味噌ちゃーしゅう(辛味半分)を食べた後に、東京2組の方とZoom韓ドラ会議。

秘密の森を見終えた!との連絡で、自分も前日から少し復習しようとしてたのだけど、いやはや、改めて難しいな…笑。

自分は細部が理解できなくてもどんどん楽しんで観れちゃうタイプなんだけど、ちゃんと理解するには、これは2回以上観た方が良いんでしょうね…。

といった前情報で未見の人を敬遠させるなどもっての他。『秘密の森』は一気に観たら間違いなく引き込まれることを保障します。期間空けて飛び飛びに観たらちょっと分からなくなるかもよ…
でも理解能力通常の4割程度の自分が楽しめたのだから、大丈夫!笑

今回は『秘密の森』と『マイ・ディア・ミスター』を中心に3時間ほど話しました。こやってテーマが決まっていると、徹底的に細部まで話せてとても良い。

昔医学町ビルで開催した「カルテット・ナイト」「アンナチュラル・ナイト」の楽しさを思い出しました。→ #開催イベント_dsm

自分は韓国人名が全然出てこないので、直前に人名図などを用意して画面共有しつつ。これないと全然思い出せないんだよ〜

『秘密の森3』まだいつになるのか分からないけど、楽しみ。あの2人にまた逢えるってだけでもぞくぞくする。

そして復習で『マイ・ディア・ミスター』最終2話も再見し、また嗚咽。本当に文句無しの傑作!

韓国のドラマと、日本の制作の現在、みたいな話もできて、本当に充実した時間でした。またやりましょ〜!
そしてYさん、ドラマアカウントの開設を切望しておりますよ…

NHKドラマ『あなたのブツが、ここに』終了

NHK『あなたのブツが、ここに』
終わった!本当にありがとう!

仁村紗和と毎田暖乃という名優に圧倒されました。そして彼女達を信頼しきったあの演出たるや!

恥ずかしながら知らなかったけど人気の声優さんらしい津田健次郎…惚れたよ…最高に格好いい。

数話毎にぐぐっと魅せる家族名シーンがあったり救いはあるのだけど、基本は毎回毎回コロナ禍のキツい話題ばかりで…これはとても毎朝観たくなる話じゃない。

「夜ドラ」いいね!期待してます。

そして仁村紗和と毎田暖乃の今後にも祝福あれ!最高でした!

自主朝ドラのススメ:『おかえりモネ』

ちむがこりゃあかん、となった3週目以降、NHKオンデマンドで毎日朝に1話再見するという「#自主朝ドラ」を始めていた。第一弾は『おかえりモネ』。

1日1話という縛りはあっという間に破られ、ガマンできず1日2話3話と観ていたら、ちむに先立つこと2週間以上前に終わってしまった…。

ハマった朝ドラをリアルタイムで1日何回も観たことはあったけど、完結後に時間をおいてすべてを見返す、というのは初めての体験だった。

その結果…
自主朝ドラは楽しい!良いドラマは毎日の活力になるばかりか、2回観るとさらに感動できることが分かった。
そして1回目以上に、おれの中には安達奈緒子さん(脚本)への絶大なる信頼、高木正勝さん(劇伴)への限りないリスペクトが生まれたのだった…。

最高です。『おかえりモネ』は、「あなたのベスト朝ドラ3」みたいなよく有るトピックには入りにくい。他と比べにくい朝ドラだったと思う。でも2回目見返して、自分にとってはある意味1位なんじゃないかと思っている。中でも脚本かな…。

今は第二弾の『あまちゃん』が始まっている。言わずと知れたそれこそ文句無しに「朝ドラ歴代1位」に燦然と輝くアレ。この半年生き延びることは保障されたと言っていいだろう。

(すごく良いシーンで弟がエキストラでちょこまか出てきて気になるのがマジ難点…)

そして新しいやつ始まってたの忘れてた…。

NHKドラマ『あなたのブツが、ここに』最終週

NHK夜ドラ『あなたのブツが、ここに』いよいよ最終週。いきなり月曜分は、ずっと嗚咽状態だった…。まさか「バカサバイバー」とEDダンスをずっと泣きながら見る羽目になるとは、見始めた頃には想像もしていなかった。

母娘おばあちゃん3人がどれもすばらしい名優で、加えて今回は副社長のしずちゃんがいい。
一言でもう(ノД`)・゜・。

そう、1日の始まりである朝ドラではできない夜ならではのテーマ。だから夜ドラなのか。

毎日がしんどい…しんど過ぎる…でも幸せと思える瞬間を繋いで生きてくしかないんや…というここ数年の現状をこれ以上ないほどリアルに描く。

演者を信用したこれも「夜」ならではの渋い演出。抑えたでもメチャ効いてる劇伴。

しんどいけどすげえ良いドラマでした。今後もこの枠に期待。

そして仁村紗和と毎田暖乃の今後にも!大期待!

映画『ラストナイト・イン・ソーホー 』感想

『ラストナイト・イン・ソーホー 』をAmazonプライムで。
エドガー・ライト監督。2021年。

あの!『クイーンズ・ギャンビット』アニヤ・テイラー=ジョイが主演で、60年代が舞台で…となったら期待するしかない。前情報ゼロ。60年代の可愛いファッションで女子2人がキャッキャする映画かと思ってた。

ホラー映画でした。
かなり恐いし、キツいシーンも多く、自分の好みとは全然違っていて。

なんだけど…最後には切なく愛おしい気持ちになって…嫌いになれない。

今に至るまで連綿と続くmetoo問題を主に60年代を舞台に描いてる。
何事もすぐ忘れてしまう自分が、結構前に観たのに細部を節々で覚えている。強烈な作品でした。

韓ドラZoomお喋り会を開催

一昨日の夜は、急遽決まった韓ドラZoomお喋り会。

突然の「今晩どうですか」オファーに答えてくれた総勢6組で開催しました。21:30〜0:15。楽しかった〜

「韓ドラ」なんちゅうおおざっぱな括りではほぼ意味をなさないので、これまで自分の観たものに反応してくれた、という点だけを頼りにお誘いしました。それでも「韓ドラ」の世界は広く、1時間×16話の壁も高く、全員が観ている作品というのはなかなかないですね。(一人を除いて、はいくつもあった)

そんな状況なのに
チャミスルで酔っ払い、ネタバレ出しまくりで喋ってしまったこともありました。申し訳ないです…

近年韓ドラの入り口としてはやはり
『愛の不時着』『梨泰院クラス』は鉄板のよう。自分もこの2つはやっぱりお勧めするな。

あと最近リアル知り合いで『マイ・ディア・ミスター』が最初の入り口だったって人がいて(是枝監督の言及から)それもすごい引き当てだなぁと。

「もはや『北の国から』レベル」と評されてた「応答せよシリーズ」が気になる。
いつかはいつかは、でそのままになってた『ミセン』も言及度高かったな〜。

そして今回開催の大きなモチベーションが
「『私の解放日誌』を完走したのだけど、この良さを言い表せない。なので人の話を聞いてみたい」
だったのだけど、そもそも自分にこれをお勧めしてくれた方が「これは言語化できないですよ」と即答されてて、なんかちょっとそれはそれで嬉しかったのです。
こういう共有できた〜感が、自分は好きで、やめられない。

あと!まじ衝撃だったのが
秘密の森や梨泰院クラス、野球少女など、もう自分の観ている映画やドラマでしょっちゅう出てくる大好きおじさん俳優ユ・ジェミョンが1973年生まれで、自分よりも3つも年下だという事実…。梨泰院クラス特殊メイクで完全にお爺ちゃんだし。驚いたわ〜。(前にも聞いてて忘れてただけかも知れないが)

そういえばユ・ジェミョンなみに良く見る女性俳優がヨム・ヘラン。この人も大好きだなー。彼女が素敵おっさん俳優ユ・ジュンサンと主役チームで大活躍する『悪霊狩猟団:カウンターズ』もおすすめ。悪霊を戦うための特別な力をもつ「カウンター」たちの、昼の仮の姿が麵物(ククス)屋ってのもツボ。ああククス食べてみたい…
若手のチョ・ビョンギュもツンデレなキム・セジュンもマジで大好き。いつまでも観ていたかった。

話をZoomに戻して
「何話頃からハマった」という話と、逆にそこまで行かずに離脱したという話がやっぱり人毎に違っていて、果たしてその後ずっと観ていたらどうなったかも考える。16話標準の韓ドラは長い分途中で思いもよらぬ方向転換をする時があって、それは最初の2-3話ではなんとも測りかねる。

とは言え如何ともしがたいのが時間。時間さえあれば自分だってその後を見極めるまでもう少し観たかもしれないのに…と思うが、だからと言って最初の掴みばかりに固執するようなことをしない、韓国エンタメの懐の深さ(というか視聴者の目の豊かさ・厳しさ)を思いました。

また機会があれば是非。作品の好みにどこか通じるところがあって、次回は参加してみたい〜という人はよければ声掛けてください!

参加の皆さんありがとうございました。次回もし参加するならこんな風に進行するのもイイね、などあればぜひ。

劇場版『きのう何たべた?』感想

劇場版『きのう何たべた?』をAmazonレンタルで。

監督・脚本はTV版と同じ
中江和仁(『大豆田とわ子と三人の元夫』)
&安達奈緒子(『おかえりモネ』)のタッグ。

多幸感溢れる、最高の映画化。大満足。ほんと好き。

TVドラマの映画版、いわゆる「○○ザ・ムービー」にありがちな「無理なスケールアップ」「必然性のない全編ロケ」がないのは勿論、「映画版用の」大きな事件を入れることもせず、原作のプロットをあちこちに入れたTV版の延長のよう。でいて、2時間ならでは見事なまとまりがある素晴らしい脚本。中江&安達タッグと原作の幸せな出会い。(を作ったプロデューサーの力)

全部良かったけど思い出せるだけ書いてみる。

●敢えて「映画版っぽい」ところを挙げると、シロさんが少しゲイオープンな感じになってる(時間軸の関係もあるのかもだけど)。そのおかげで全体の多幸感がいや増し。

●京都アヴァンと対になったセリフがいいなぁ〜と思っていたのだけど、あの二人で町を歩いている時の「ここを歩いている人達全員に…」ていうくだりはヤバかった。
そこまでのケンジが考えていること1つ1つがちゃんと積み重なりこっちにも伝わってきて「ケンジおまえって奴は…」となっている矢先にあのクライマックスだからもう…まさかこんなに泣かされるとは思わなかった。安達奈緒子脚本!

●シロさんのサングラスの似合わなさ笑。

●ここ最近はずっと毎日『おかえりモネ』にハマっている最中だったから、正直今この映画観るのってどうなん?と思わなくもなかった。でもいざ見て観るとモネのことは1ミリも思いださない別人ぷり。西島秀俊の、他で見たことのない笑顔とか貴重だけど、やっぱ内野聖陽。

●『おかえりモネ』を見直していて改めて実感したのは内野聖陽の底力というか、安定感だったんだよね…あの底の深い演技力。
今作もマジで凄い。泣き出すシーンは圧倒的だけど、その他細かいシーン挙げているとキリがない。よしながふみさんも絶対嬉しいと思うんだよ…。

●そういえば7/26にはよしながふみのインタビュー『仕事でも、仕事じゃなくても 〜漫画とよしながふみ』がでますね。楽しみ。

●もうルックとか全然好みじゃないのに、内野聖陽さん巡りしたくなるくらい良かった。『JIN』見直したい。

●チーム毎に文字色が変わるEDクレジットもなんか『きのう何たべた?』ぽい繊細さと気配りで良かったな〜

●西島秀俊は自分と同い歳らしい。あの実家に帰る帰らないとか、「傷付く」「しようがない」「しようがなくない」のくだりなど、同性カップル近辺の事情を描いているようで、実は誰にでもどこにでも当てはまること。何度も経験して、人を傷つけて、思い知らされていること。胸が痛い。西島演じるシロさんの誠実なやりとリに救われる。

●ほとんどセリフを交わさないスーパーの店員さん良かった。

TVドラマ版『きのう何たべた?』が好きな人にはすべからく観るべき!(とっくに観てるだろうけど)

映画『映画大好きポンポさん』感想

『映画大好きポンポさん』をAmazonプライムで。

原作漫画が大好き。
新潟で上映あったっけかな。いずれにしても逃してました。

原作が素晴らしいので映画化となるとどうしてもハードルが上がる。なのにとにかく評判が良くて、観たら納得でした。
アニメにする意味、動く意味、音が出る意味を持った演出。映画でないとできない演出。
その演出が原作の説得力をマシマシにしてて、これ以上ない映画化だと思う。

いやもう何か知らんけどあちこちで泣けてしまうのよ。ツボ突かれまくり。

ご覧の通りの絵柄やキャラクターだし、(表面上の)リアリティラインの面で受け付けない人はいるでしょう。問題ないよ〜て人は是非観てほしい。原作も!

映画好きって公言できるような人間ではとてもないけれど、映画を知ってて良かった。幸せだった。と思える作品です。
最後の締めのセリフが決まってるんだこれまた。

「自主朝ドラ」はじめました。『おかえりモネ』

先週から始めた「自主朝ドラ」おかえりモネ。

毎日のようにサントラ聴いてるのでいっそ、と思って始めたら、これが想像以上にメンタル的に良い。もっと早く始めれば良かった。

脚本の安達奈緒子さん本当にすごい。あーちゃんとした朝ドラってこうだったよね…毎日こんな気持ちだったよね…って相当久しぶりに思い出した。菅波先生だけは未だ「ツン」のサブキャラ的存在だけど。

でも1〜2週目のうちから、最後のクライマックスに繋がるプロットがバリバリに入っていて、見直す身としては全然序盤感がないのすごい。ひたすら細かく長くだらだら続くドラマではなく、巨大なひとつながりの物語というイメージ。

そして高木正勝氏の劇伴ね…。ほんと最高です。できるだけゆっくり見ていこう(難しいのだけど)。

映画『燃ゆる女の肖像』感想

『燃ゆる女の肖像』(2019仏)
Amazonレンタル
監督:セリーヌ・シアマ

劇場鑑賞を逃したことがあまりに悔しくて、そのせいでこんなに遅れてしまった。もっと早く観ればよかった。静かに燃える恋愛映画の大傑作。素晴らしかったです。

【あらすじ】
18世紀、仏ブルターニュの孤島が舞台。望まぬ見合いを控えた貴族の娘と、そのお見合いの肖像画を依頼され島に訪れた女性画家。お互いは次第に惹かれあっていくが、肖像画の完成は同時に二人の別れも意味していた。

【感想】
情熱的な恋模様はあまりなく、静かで淡々とした描写が続く。画家マリアンヌが貴族の娘エロイーズを見つめる目線。それを見返すエロイーズの目線。目線がクライマックスという恋愛映画は大抵傑作じゃないかと思う。
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(以下ネタバレあります)
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ABOUT

1999年のWEB日記時代から始めた個人サイト。ブログ移行にあたって過去記事も抜粋してアーカイブしています。
(HTMLサイト→SereneBachブログ→WORDPRESSブログと転移)

好きな漫画(2014年版)はこの記事の最後に。

最近は(インスタ)でアップしているTV・映画感想の投稿を、半年に1回くらい一気に転載しています。