『王の帰還』2回目鑑賞・ネタバレ感想★★★★★

LotR『王の帰還』2回目に行ってきまスた。ってコトでネタバレ感想。

その前に概観。最後の方は別として、クライマックス部分とかを観てる時の気分は、ほとんど1回目の時と変わらなかったです。色んな美術とかチェックしたかったのに、ぐんぐんのめり込んじゃってソレどころじゃなかったカンジ。アクションシーンはやっぱり、抜きん出てスゴい。で、全体としては前回書いたように、「ツッコみどころは数あれど、とにかく映画としてオモロかったー!!」なのです。

観たのは地元のシネコンで、木曜日の最終上映、21時30分からの回。全席予約制。なのに。全観覧者、20名弱。公開1週目なのに、20人弱。全席予約制で、20人弱。いつも座る、ド真ん中ブロックの最前列(足が伸ばせるし前席のアタマが気にならない)の中央を、ヨユーで確保。ちなみに先行上映の晩も同じ席。
こんなに空いてるのに、オレの行動圏内には3軒もの巨大シネコンがある。

単館上映とか考えなきゃ、「田舎サイコー!!」って叫んじゃいたいくらいだ。観賞にはコレ以上ない好環境でした。

↓ココからネタバレ。あとオレ、原作は2年ほど前に1度読んだだけなので、かなり忘れてる部分あります。間違いとかあったらスミマセン。


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●まず冒頭。いきなりスメアゴルから始まる構成、お見事です!!ヤられました。『二つの塔』の冒頭も良かったしなー。余計な粗筋説明があるとソレだけでDVDとかの再見がちょっとカッタるくなるしね。イイ!!早く全三部通しで観てみたいよ。

2402_21_review13.jpg●セオデンが兵のヤリにカンカン剣を当てて鼓舞するシーンはやっぱりサイコー!!この演出だけでも賞を上げたい気分。3部で一番カッコイイのはセオデンかもね。王族の衣裳がイマイチ似合わない(笑)アラゴルンと違って、衣裳もホントピッタリきてる。シビレるカッコ良さ。まーセオデンに限らずローハンのヒト達がさー。泣かせるんだ。 

●フロドがシェロブの糸でぐるぐる巻きにされるヤツ、顔だけ出したあのカワイらしいミイラ姿は、初見の時も思わず笑いそうだったけど、今回2chでマトリョーシカ(コレ)に似てるってのを読んじゃったらさー。もうダメ。可笑しかったー。2chではその後
「(DVDでは)目をCGで閉じさせてくれまいか…」
って書いてあって。

●でもデネソールの「変さ」加減はやっぱし唐突だね。パランディアでオカしくなっちゃったって説明がきっとSEEで入るんじゃないかな。入れてくれよ。あまりにかわいそうだ。良く憶えてないけど、ファラミアを道連れに焼身自殺するシーン、原作では結構感動したのになぁ。ガンダルフもファラミアにばっかり優しくてデネソールには厳しい厳しい。アレじゃ「火くらい消してやれよー」って思っちゃうよなぁ。

2402_21_review03.jpg●ミナス・モルグルの門の前、あの細い階段を上がってくトコのアングル!!ず〜っと下の方にミナス・モルグルの幻想的な青白い建物が見えてるの。あの「絶壁具合」、悪夢をそのまま現実にしたような。目がくらむよ。ゾクゾクした。良かったなー。

●烽火リレー、初見の時と変わらずトリハダもの。アレは絶対映画館で見るべきだね。「夢に見るような、ありそうで、やっぱりありえない」シーン。こゆのが何箇所もあった。

2402_21_review01.jpg●戴冠式のアルウェンとのブッチュウ。初見時はあそこでちょっと盛り下がったけど、2回目はもう分かってたからさほど気にならなかった。うーんと、例えばね、ラストシーンの主人公のキス(アップで)って、いわゆる「記号」なワケじゃない。コレはハリウッドクソ大作映画ですよーってゆう、記号。少なくともオレにとってはね。で、今作に関してはラストシーンじゃないんだけど、でもクライマックスで、もしかしたらラストシーン近いかも、と思ってる初見時にアレ出ちゃうとね。オイココまで来てソレかよ、みたいな。アルウェンの恋の背景とか(歳とか)原作読んで分ってた部分って、ほとんど忘れちゃってるし(笑)、思い入れないし。アルウェン、映画じゃソンな役回りだよなー。でも『王の帰還』ポスターではアルウェンのが一番イイと思った。

 

● 海賊船の旗印を見て「ウォー」となる、あのエピソードが欠けてたのは、かなりガックリ。何を隠そう原作3部でオレ一番グっとクるシーンだったし。つか「涙がぶわっ」っての、そんなカンジだった。『王の帰還』ってゆうとまず浮かんでくるのが、何十万とゆうオーク軍の向こうから近づいてくる沢山の海賊船、その霧に霞んだ姿なの。
でも幽霊達が舟からしゅばーって陸に上がってくシーンが良かったからね。あとオリファントにわらわら群がって倒してるヤツとかも可笑しかった。普通に「原作では生身の助っ人だったのが映画では幽霊になってんだよー、んで一瞬で倒しちゃうの」って聞いただけだったら多分「マジかよー」って思うけど、まぁソレを補うだけのオモロシーンがあったから、オレ的には良かった。そのおかげでサラっとモルドールチームに移れてるし。

● 同じくメリー・ピピンそれぞれの忠誠を誓うシーンも原作じゃスゲェ感動ドコロだっただけになぁ…まぁメリーのはSEEで追加されそうだよね。

2402_21_review12.jpg●ピピンの歌、ウマー!原作って歌(つか詩)がすんごく重要な小道具になってるんだけど、やっぱし映画では表現しずらくて、カットするしかないと思う。だけど、原作とは全然違うカタチだけど、こんな風に最後で「歌」が主張してるのも、何だかイイなぁと思ったよ。アラゴルンは比較されてかわいそうだけどさ(笑)。 アラゴルンと言えば当然「王の葉」エピソードがSEEで追加されるんだよね?!

●黒門前でアラゴルンが「For Frodo!」って言って、走り出した後に、メリーとピピンがワーって最初に走り出す、あすこもシビれるねー。でもいつの間にか馬がいなくなってたので、コレだけはと思って今回注意して観てみたんだけど。結局シーンが変わったらイキナイいなくなってた。アレは多分、SEEでシーン追加がありそうなカンジだったです。2chで読んだら原作では馬のいなくなる理由付けがあったみたい(後述の引用内)。思い出せないんだけど。SEEで追加されてたら…うわぁ想像しただけでぐっとクるよー。

●ミナス・ティリスの全景。ガンダルフとピピンが最初に馬で駆け上がっていくトコ。サイコー。あのシーンはずっと、変な脳汁が出っぱなしだった。城のデザインもカメラアングルもゆうことなしの素敵カット。

●最後のフロドのセリフ、「ホビット庄は救われた。でもぼくは旅立たねば」ってのは、初見時からちょっと唐突に思った。but, not for me.ってセリフ、取り方によって色々な意味に取れるらしいのだけど、このBBSなんか見てると

フロド:そのおかげでホビット庄は守られた。だけど、僕は故郷を失ったんだ。

なんて風だったら、少しでも分かりやすくなった…かな? でもこのラストのあたりは、原作ファンに嬉しい心遣いが幾つかも感じられて良かった。

●ビルボとフロドの馬車の中のシーン、フロド名演技だなぁ。あとエルフの舟の前でビルボが急に元気になるのも、原作テイストを思い出させてじぃんと来た。

●ミナス・ティリスの城門破りで使ってた狼型の破城鎚。カッコ良すぎ。カッコ良いとゆえばナズクルは二部の時からカッコ良い。ウチの相方は大のナズクル好きでしょっちゅうマネしてる。飛んでるトコとか。

●フロドがシェロブにやられた後の、サムの迷い〜決断のシーン。SEEでは追加されるのかなぁ。まぁどう表現できるのかがちょっと想像できないし、アレはやっぱしカットして正解か。サムのシェロブとの戦いは良かった。シェロブが話さないのは最初アレ?って思ったけど多分映画的にはあの方が集中して見れてイイと思う。なんでサムは「婆さん」って分かるんだか不思議だけどさ。

●「最初から鷲に指輪運んでもらえよ」とゆう、原作未読者は誰もが思う疑問(俺も最初思った)に対しては、
 指輪を滅びの山に運ぼうとしてる目論見がバレちゃったら、手段を封じられる恐れがあるのでダメ。
 目ビームとナズクルにやられて辿り着けない。
などオーソドックスな解があるのだけど、ソレ以外に「へぇ〜」と思ったヤツを2chから引用。2chのスレはまだ途中までしか読んでない(とてもおっつかないのでもう読まないと思うけど)のだけど、読めばまた書きたいシーンとか思い出すんだろうな。原作もまた読みたい〜。イタリア旅行は指輪物語持ってこうかしらね。

579 名前:名無シネマ@上映中 メェル:sage 投稿日:04/02/10 00:39 ID:+zhKk6St

「ワシに指輪の輸送を頼めよ」って人が多いから、一応、ここに 書いておくけどさ、そう考えちゃう人が多いのって、映画版で ガンダルフが蛾にお使いを頼んで、すぐにワシが来ちゃうから なんだよね。

『ホビットの冒険』でも『指輪物語』の原作でも、ワシたちって いうのは簡単に呼べるような種族じゃないわけ。たしかに彼らは ガンダルフの友達ではあるんだけど、すっごく高い場所に住んでる 孤高の種族で、助けてもらうには連中が偶然、その場所の上空に 飛んでこなきゃダメなんですよ。本当はこっちから呼べる種族じゃ ないのね。

だから本当はエルロンドの会議で誰かが「ワシたちに運んでもらえば いいではないか」って言ったら、ガンダルフあたりが「確かにそれは いい手段じゃ。で、どうやって彼らに連絡するんじゃ?」ってなこと になると思う。原作の世界には、ワシに連絡してくれる便利な蛾なんて いないから。

607 名前:名無シネマ@上映中 投稿日:04/02/10 00:59 ID:p3s0P3hL

黒門の前のシーンで突然と馬がいなくなるのは、あそこにカットされた シーンがあるからだと思う。 アラゴrンが「こらぁ〜〜、おめえら出てこ〜〜い!」(ちょっと違う 言い方?W)って挑発したあとサウロンの口が出てきて、フロドから とりあげたミスリルの鎖帷子を見せて「ほぉ〜〜ら、もうフロドは 殺しちゃったよ〜〜ん!指輪だってゲットしちゃったもんねぇ〜〜!」って ウソつくんだよね。

それを聞いたアラゴrンたちは絶望して「こうなりゃ、弔い合戦だっ!」 ってことになる。それがあっての「フロドの為に」ってセリフ。あの時の アラゴrン、涙目になってたでしょ? それはそういう理由だと思う。 で、そうなるとなんの罪もない馬達が殺されちゃうのはかわいそうだから 合戦が始まる前に馬を逃がしてあげる。・・・・ってのが原作だった気がする。 で、そのシーンも撮影されたんだけど時間の関係でカットされたみたい。

他にもカットされたシーンは山のようにあるから、SEEが楽しみだーー! あ、そうそう、さんざん話題になってた寮病院での「王の葉」エピソード もSEEには入ると思う。ってか、入れてほしいーーーーー! ところでサウロンの口をやってた声優さんって、「ニモを探して」のサメの 声もやってるんだよね。知ってた? 

615 名前:名無シネマ@上映中 メェル:sage 投稿日:04/02/10 01:02 ID:+zhKk6St

>>587 多分、エルロンドの御前会議では、馬を失ったナズグルにサウロンが 新しい乗り物を用意していることまではわかっても、まさか、あんな 空飛ぶ翼ある生き物だ、なんてことまでは予想してないっぽい。

だから「ワシたちに頼んでモルドールに侵入」っていうプランが御前 会議で出ても、これ自体はおかしくない。けど、ワシを呼ぶには巣まで 行くか、ラダガストっていう動物と仲がいい魔法使いに頼むしか手が なさそうなんです。事態が緊迫してきている今となっては、前者の手段 は無理だし、後者は、ラダガストがどっか行っちゃって、見つからない ので、やっぱり無理。

と、言うわけで、ワシに頼むというプランは、やっぱり却下されるね。

623 名前:名無シネマ@上映中 メェル:sage 投稿日:04/02/10 01:12 ID:+zhKk6St

黒門前の問答って、どういう流れだったんだっけ。

まず、サウロンの口が「お前さんたちが、何かコソコソ計画してて、 間者(ホビット)を潜入させたことはわかってんだぞ。だって、 そいつらは捕まえちゃったんだから」って言って、ミスリルの鎖帷子 をガンダルフたちに見せるでしょう? で、一瞬「何もかも終わった」って、人間側はガッカリするんだけど、 いまいち、サウロンの口が言ってることが変なんで「ははあ、これは まだ望みはあるな。こいつら(モルドール側)、ホビットたちが指輪 を持ってたことを知らないな。っていうことは、ホビットたちは生きて るな」って無言で判断して、陽動作戦の続行を決意するという。 この流れでいいんだっけ?

そうそう、そんなプロットもあったっけなぁ。あー読み返したくなってキター!

● 滅びの山に登ってるあたりの二人のボロボロさ加減。まさにこの長大な三部作を乗り越えてきたクライマックスにふさわしい!! あーやっとココまで来たんだねーちう感慨がぐぐっと深まってく。
滅びの山のビジュアル、文句無しにイケてます。つかシェロブのトンネルを抜けてモルドールの中を初めて見渡したあのシーン、原作の印象そのままだった。悪夢。

●ラストシーンも、その後のイラスト入りテロップも良かったです。

●今思い返したら、 玻璃瓶のコトとか、ボロミアがいかにデネソール(と勿論ファラミア)に愛されてたかとか、民に愛される素敵キャラだったとか、SEE観てないと分かんないじゃん!っへっへー!(SEEを持ってる自慢)

うーんうーん。こんなトコかなぁ、まだまぁ書きたいコトあった気がするんだけど、何せ盛りだくさんで思い出せないコトも多い。ソレだけ色んなコト言いたくなる映画だったのだよねー。また後で追記するカモです。

1作目の字幕問題の時に書いた予想通り、この3作のDVDは宝物になります。間違いなく。

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1999年のWEB日記時代から始めた個人サイト。ブログ移行にあたって過去記事も抜粋してアーカイブしています。
(HTMLサイト→SereneBachブログ→WORDPRESSブログと転移)

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