最近のも少し前のもありますがつれづれに一言感想。
『トランスフォーマー / ダークサイド・ムーン』★★☆☆☆
3D・映画館で鑑賞。
今回で完全に「3Dいらないよ!」と心底思った。これまで3本か4本3Dで観たけど毎回「これは…必要なのか?」と疑問に思いつつ「今度こそは」「今度こそは」とだまされ続けて観てきました。でも。
いらないよ。3D。
●15分も観てれば3Dだってことも忘れちゃうし。感動も最初だけ。
●3Dだって思い出すのは眼鏡が気になるから。
●つまりストーリーじゃないところが眼鏡ズレるたびに気になるワケで。
●「3D用の絵作り」も意識されてるワケでしょ?フレーム外れたら3D感なくなっちゃうから。それって3Dの良さを実感できなきゃただのデメリット。
●要するに、劇に集中できないんです。実感として。
●その上高いし、田舎だと上映時間限られちゃうし。安いレイトにかからなくなるし。
●輝度低くて画面がよく見えない。(方式にもよるらしい)。
●他の方式試してないけど、でも「眼鏡無し」は無いでしょ?
3D反対運動起こしたいくらいだ。
映画の出来?3作中では最低だと思います。私は「1」の大ファンです。感想はこちら。回を重ねるにつれあまりにも脚本がひどくなり、この「3」では何だか最初から半笑い状態というか。そして大人の事情で今回からいきなり変わったヒロイン。この娘の設定が本当に可哀想。何故このお馬鹿おっぱい女のためにこんなに時間をかけるの??????と観客はずっと苛々しっぱなしでしょう。主人公のモチベーションが一つも理解できない。「1」では際立っていたオートボット達のキャラクターもまったくシナリオに生かされず、むりやり「1」の記憶を辿って持ってきて(バンブルビーって、どんなヤツだったっけ?)、なんとか感情移入する始末。
残念!
『ミツバチの羽音と地球の回転』★★☆☆☆
観て驚いたのが、この映画中では、今まさに我々が振り回されている「放射能」の問題が殆ど言及されていないこと。何故祝島の人達が反対しているのかといえば「環境破壊」なんです。その想定される「環境破壊」の中には「放射能漏れ」のリスクはあまり入っていなかったように少なくとも映画では読める。
だから観た感想は、「原発って、たとえ順調に動いていて、放射能をまったく漏らさなかったとしても(漏らすんだけど)、こんなにひどいシロモノなんだな」ってこと。特に温水の量、すさまじいんだね。今も自分のすぐそばでそれは行われているし、お金を得た代わりに失っているものも計り知れないんだろうな。
映画自体の構成は前半がダラダラで、正直寝そうになっていました。全体的にテンポの良い映画ではないです。でもそのスローなところが、島の空気を肌カンカクで感じさせるのも事実。内容は完全ドキュメントで登場人物の主なセリフはカメラ(監督)との会話だったりしますが、この会話のニュアンス一つ一つから、監督と住民の間の関係が見て取れる。主観(監督)の声を音声に入れる形の編集です。監督も素材の一つ。
そして島のじいちゃんばあちゃん達の続ける反原発活動。28年もの間生活の中の多くの時間を割いて反原発活動に捧げている。反服従の歴史。それだけ根気よく抗議を続けていても、なお、今年の事故がなければどうなったか分からないほどの、お金と政治の力。電力会社と地方行政の圧倒的な圧力。聞いたり読んだりしてはいましたが、その現場のカンカクが良く伝わってきます。映画にも出ていない中国電力のステキな嫌がらせ一覧はこちら。
『コクリコ坂から』★★★★☆
前回の「アリエッティ・ショック」も冷めやらぬまま、気持ちを無理やり盛り上げ映画館へ。したらコレがもう見事にワタシ好みの映画でした。時は東京オリンピックの直前。家庭の中をいやぁな「プラスチック」という物体が埋め尽くす前の話。この映画にはワタシの理想が詰まっています。今の時代でなお暮らしをこの時期に近づけようとしている気がします。この時代本当にこのような環境だったのかは知りませんが、日常の暮らしと、町並みと、人と人の関係と、すべてが愛おしい。何度も見直したい。いい意味でこれだけ素晴らしい「きれいごと映画」を作ってくれたことに感謝します。