『3月のライオン』映画をぶっ通しで観る「ライオン・ナイト」を開催


映画『3月のライオン』前後編をぶっ通しで観ながら、ダラダラと吞み食べお喋り(絶賛)する会、というのを先日東京で開きました。有り体に言って最高でした。

愛すべき映画やテレビを流しながら気持ちを共有する会、というのは本当に楽しい。最近だと医学町ビルの「カルテット・ナイト」なんてのは本当にいつまでも忘れられない位幸せな夜だった。

さて、この『3月のライオン』映画版で吞み会をする場合は、一緒に過ごすメンバーがとても重要だと最初から思っていました。原作モノで、その原作は現世で最高かと思える位の傑作で、だけど映画版はあきらかに大幅な改変が行われていてそこが気になる人も多い、どころか全然評価できない人もいらっしゃる様子。

自分も最初映画館で観ている最中は確かにその改変がショックだったけど、物語が進むにつれて納得できた。実写ではむしろこの方が納得できる流れだし、最終的には羽海野チカさんが血反吐を吐いて紡いでいるあの漫画の「魂」を明らかに受け継いでいる、愛情に溢れた傑作だ!と観終わった瞬間に思ったのです。だからまず言いたいのは「羽海野さんは最高の幸せものだ」ってことだし「羽海野さん、おめでとー!」って気持ちだったりします。

羽海野さんも「原作者がこんなこと書くのは宣伝じみててあまり良くないことだと思うんだけど」「でもあまりに良い作品だから皆に観てほしくて」Twitterでさまざまに感想を書かれていました。

こんな時に、観ながら一緒に吞んで話したいのは、「イチを聞いて十を察する」仲間。まっさきに思い出したのは羽海野チカ原画展を見た時の感想を一瞬でも確かに分かち合った人達でした。血反吐を吐くようなネームの試行錯誤を見た時の、あの気持ち。素晴らしい作品を生むまでの努力、その凄まじさを間近に見せられた時の、畏敬とも言えるような気持ちを共有した人達。そういう「前提」がある人達と話したかった。

ということで漫画『PALM(獸木野生)』初の池袋公式イベントをきっかけに知り合い、これまで何度もオフ会を主催した方達と、今回は東京で「ライオン・ナイト」を開催しました。しかも前後編だけで4時間以上と長いので、メンバーのお一人のお宅にお邪魔して、こたつに入りながら。お酒と好きなおつまみを買って、計何時間話したことだろう。これ最高かと。

家主の好きなものに囲まれた(どこか川本家に通じるところもある)居心地の良い空間で、こたつを囲みあの映画を好きにくっちゃべるこのシヤワセ。もちろんイマイチなところもあって、本編以外の宣伝系はすべて呆れるほどダメだっていう話とか(本編とまったく違う予告編や、ディスク宣伝のメインビジュアルの補正しまくりつるっつるな神木君のキモい写真とか)。

神木君はやっぱり顎のラインが最高とか。主には島田、後藤、宗谷の匂い立つ色気の話なんだけど、でもでも香子もすごいし子役も見事だし神木君は神だし、まだまだアレもコレもと話は尽きない。家主は本編にエキストラ出演もしているので、その時の裏話も楽しい。これ以上満たされた環境はあるだろうか。イヤないよ。

本当に幸せな時間を、ありがとうございました。最高でした。

『安藤忠雄展〜挑戦〜』

『安藤忠雄展〜挑戦〜』in国立新美術館。圧倒されました。面白かった!
自分も含め、「建築家の展示?ちょっと…」という位の人でもきっと楽しめます。特にSF好きは行った方がいい。模型を見た限り「マジでこれ現存するの…?」と実在を信じられない「夢の世界のような建物」の数々。それらがちゃんと実在して、使われている証拠を動画で確認した時の驚き。実際使う人にとっては色々と優しくなさそうだ…と思ってしまう安藤建築ですが、その美しさは、桁外れでした。

模型の質が、それだけで芸術作品レベル。殆どが木で作られている。何故か丘の段差を表現するのにも等高線状に切られた板を多層に積み重ねるという…(業界では当然なのかどうか知りませんが)スケールも桁違い(個人宅から集合住宅、島まるごとまで)。この模型たちだけでも充分に見る価値ありました。

図録を買って帰って、見直してみると分かる。この展示は、模型の現物を見ているから故に、凄みが増すんだなということ。

屋外に再現された「光の教会」も、何か簡易的な材料で作られているのかと思いきや、叩いた限り普通のコンクリートなんですけど…これどうやって撤去するんだろう。

最初の建築例ラッシュ(30棟くらい)は行列になっていて、よほど時間を確保していかないと見れないです。人の後ろからでは見えない。自分は諦めました。でも奥の大部屋の展示はどこからでも自由に廻れる。お薦めです。

『SWITCH 是枝裕和の20年』2015


買いそびれていた2年前の特集号を取り寄せ。最近ラジオで是枝監督が話していることを聞く機会が幾度かあって、それは映画監督じゃなくBPO(放送倫理・番組向上機構)の委員長としての立場からだったりもあるのだけど、仰ることがイチイチ符に落ちて共感できるので、もっとこの人の言ってることを読んでみたいと思った。分厚い単行本に手を出す前に、『海街diary』ファンとしてこの1冊。

すげーー良かった!!!冒頭の樹木希林との対談(これは海街は殆ど関係ない)からがっつり引き込まれ、海街の4姉妹全員それぞれの個別インタビュー、4姉妹全員+監督のディスカッションと続き、どれも素晴らしい内容。斎藤工君の監督へのインタビューも実に鋭くて気持ちいい。節々に少しづつ出てくる吉田秋生先生とのやり取りの軌跡を感じるのも原作大ファンとして嬉しいポイント。

映画・海街diaryファンは絶対読んだ方が良いと思う。
だめだー盛り上がっちゃって、もうこれは豪華版BD-BOX買うしかないな。菅野よう子のサントラもすごく良いのだよね(音楽に菅野さんを推薦したのは長澤まさみさんらしいよ)。

『ゲーム・オブ・スローンズ』season7感想


『ゲーム・オブ・スローンズ』最新章・season7を観終える。
自分が観てきたありとあらゆる映画・テレビの中でも最高峰に出来の良いフィクション作品だと思う。脚本、演出、撮影、美術、演技、設定あらゆる面でずば抜けている。よく「ダーク・ファンタジー」と表現されている作品だけど、そのあまりの容赦ない「ダーク」な展開に、辛いプロットに、メンタルも体力も吸い取られるので、自分は「いつでも観れる」番組じゃない。だからこんなに時間かかっちゃった。

最終章の直前であるseason7。噂には聞いていたが、本当に盛り上がった。これまでのシーズンだって毎回とんでもなかった訳だけど、そのとんでもないが積み重なった上での、更に集大成のようなシーズン。詰め込み濃度がハンパないし、展開もこれまでになく早い。最後にまたあそこに戻るという展開が泣かせすぎ。「ああ、めげずにここまで観続けていて良かった」としみじみ思った。

『ザ・コミットメンツ』感想

DVD購入。1991年・アラン・パーカー監督
そんなに観ている訳じゃないけど、バンドものといえばまず思い出すのがこれ。ブックオフで見つけ25年ぶりに観た。そしてやっぱり最・高。

アイルランド・ダブリンの労働階級に生まれた若者たちが60-70年代ソウルカバーバンドを組む話。ボーカルのデコ(アンドリュー・ストロング)がとにかくすごくて、彼の歌を聴くだけでも映画を観る価値はある位だけど、他のメンバーもみんなすげーいい味出してる。

大学生の頃は観た直後にサントラを2枚とも買って一時期ずっと聞いていた(彼ら「ザ・コミットメンツ」の人気がすごくてツアーもやったしサントラは番外編のvol.02までリリースされている)。『ブルース・ブラザーズ』のように、ソウルミュージックが本当に好きになる入り口のような作品だった。
この頃はちゃんと全部訳詞字幕が出てるのもいい。最近みたいに半分訳詞が出なかったりしたら全然伝わらないよね、こういう映画。

当時はとにかく音楽にハマって、バンドもののカタルシスが見事に詰まってるその快感に溺れ、だからこそ最後の終わり方には寂しさを感じてたけど、25年経った今観るとまた違う感慨があるなぁ。劇中の「俺たちは黒人だ」の叫びもすっと入ってくる。あの頃は良く分かっていなかった、ダブリンの労働者階級に生まれるということとか、だからこその刹那というか。(監督曰くのしあがるには3つしかない。プロボクサーか、サッカー選手か、音楽か)

今回DVDを買うことで25年越しに初めてメイキングドキュメンタリーを見た。メインボーカルの、かすれだみ声で飲んだくれたおっさんデコは、唄うととんでもない才能を持っているんだけど、他はくそ野郎という設定(実際そこまでは思わないんだけどね)。彼はなんと撮影当時16歳。観ていた大学生の俺よりもずっと年下か。

他のメンバーもオーディションで選んだまったくの素人揃い。主役であるマネージャー・ジミーは当初ボーカルかトランペット役での採用だったとか。この、G.ラヴみたいなイケメンの彼がメインボーカルを張ってる「Treat her right」のミュージッククリップもDVD特典にあって、死ぬほどカッコいい。

嗚呼いいわー嗚呼さいこう。こういう音楽モノはやっぱり円盤を買うに限りますな!

『アトミック・ブロンド』感想

シネコンで2D字幕。
女主人公のガチンコスパイアクション。ガチンコなのでアクション自体に派手さはなく地味。そのかわりひたすらにリアルで痛そう。

実際に女が男に勝つ戦い方とはなんぞや、を実践していて、これは本当だとイヤでも信じられるリアル感。その殆どは主役シャーリーズ・セロンが自ら演じているという驚異的な事実。彼女は練習中に歯を食いしばり過ぎて2本折っている。

ストーリーは(カタカナの名前を覚えられない自分には)かなり分かりにくく初見では全部理解できないんだけど、シャーリーズだけでも観に行く価値があった。最高だ。アクションは勿論だけど、彼女の演技!目の演技力!そして美しい。

87Elevenというスタジオで『ジョン・ウィック チャプター2』準備中のキアヌ・リーヴスと仲良く特訓していたというエピソード。シャーリーズのあの他者寄せ付けずな性格とキアヌという組み合わせがたまらなくキュンキュンくる。ずっと仲良しでいて欲しいよ…。

YouTubeに公式メイキングが上がっていて、予告編よりアクションのガチンコぶりを堪能できるので、これは鑑賞前でも後でもお薦めです。

当時の80’Sポップが全面に流れて音楽モノとしてもすごく楽しい(曲セレクトの妙はパンフレットの宇野維正氏の全曲解説に詳しい)。こないだ『ベイビードライバー』という音モノ超傑作を観たばかりなのに。今年はすごいなー。豊作だ!

『ブレードランナー2049』感想

初日夜にシネコンで、2D字幕。

これまたとんでもない作品が生まれたんじゃないか?
美術も撮影も音もすべてに圧倒されっぱなしの2時間44分。現代のSFでは当たり前になってしまったあれやこれや、の大元ネタである『ブレードランナー』が、35年越しの新作で、相変わらず他を圧倒する世界観を作り上げたことに素直に驚いたし、安心した。とんでもなく難しい仕事を見事にやり遂げたと思う。

劇伴が相当な大音量なので、劇場で観ないと大損だし、暗い画面が多くて、これはIMAXで観るべきなんだろうな(4DX選ばないで良かった)。暗い画面が多いと言ってもイライラする類いのそれではなくて、みんな美しいのです。

いわゆる「楽しい」シーンはほぼないし主人公は最後まで笑わないけど、この世界に浸りきる心地良さと言ったら。3時間近くずっとこんな気分で過ごす映画はSFでもSF以外でも近年なかった。ある意味ではLOTRが出てきた時に近いかな。長くは感じるけど「その間ずっとこの世界に居られるんだ」とプラスに思えてしまう。ストーリー的にめちゃめちゃすごい傑作とは思わないけど全体がとにかく「圧倒」的。「圧倒」って単語しか使ってないじゃん。

以下ネタバレ
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若菜晃子『街と山のあいだ』感想

雑誌『mürren』を発行されている方がエッセイ集を出すと聞いて、すごく気になっていたのだけど忘れちゃってて。こないだ佐久間裕美子さんのトークで北書店に行った時に座った時、ちょうど目の前にあったのです。これは!と即買い。

これは「生理的に相性の良い文章」とでも言うのかな。山登りのエッセイ、でも自分は山登りはしませんが、すべてがすんなりと入ってきて、まるで自分が立山に登っているかのような臨場感。山に登る人の気持ちがとても良く分かった気がします。印象深いのは、たとえばこんな一文。

(山にでも行かないか、と誘うことについて)お互い山には行っていても、ふだんから山行をともにしていない相手に、たまには行こうかというときは、それは特別な意味をもつ。
下界ではもうどうしようもないこと、行き詰まっていること、そこから抜け出せないことも、山に行って歩くだけで変わることもあるし、山に行けば話す気になることもあるだろう。もし何も話さなかったとしても、それはそれで、一緒に山に行って歩いたということだけでいい。ただ一緒に「山に行く」という行為が、すでにもう話をしているのと同じ意味をもっている。そのことは、山に行く者同士言わずとも分かっていることである。山仲間というのはそういうものである。

(こないだ『クライマーズ・ハイ』観直して再ブーム中なこともあるしね…)
山登りは…いつか家族と行動をあまり共にしなくなった時にでも始めるのかもな。相方はまずやりそうにないし。

内容がとっても良いのは勿論、装幀も組みも章末に入るイラストも、すべてが心地良い。今年ベストの1冊かも知れない。ちなみにタイトルは『mürren』誌のキャッチコピー。

若菜晃子『街と山のあいだ(アノニマ・スタジオ)』

重版出来!(10)



10巻にもなってこのカンペキさ。今年ナンバーワンかって位の隙の無さ。フォントデザイナー、ファッション誌のマンガ特集、映画化、採り上げるエピソードすべて、上っ面をさらって「取材しました〜」的な落とし込みは1つもない。出てくる皆に血肉を感じて毎回泣いてしまう。

素晴らしい作品が出来上がる時、その裏側にあるさまざまな人達の並ならぬ努力と魂の様を見せてくれるのがこの『重版出来!』な訳だけど、まったく同じことがこの作品自体にも言える。巻末クレジットに出てくる関係者の名前すべてに、きっと同じような物語がある。数々の名作を送り出す小学館の担当編集山内さん、責任編集、デザイン、販売、宣伝、制作、スペシャルサンクス、すべての個人名の裏に、ドラマが見えてくる。このメタ効果。そもそもこの作品自体が最高に幸福な映像化を成し遂げたことを思うと、また二重の意味で感動する。

冒頭、自分の小説のためにオリジナルフォントを作って欲しいと要求する小説家のエピソードがあるんだけど、そもそもフォントって読者に「これいいね」なんて意識されるべきではないし(フォントデザイナーは誰一人としてそんなことは望んでいない筈)、ましてや小説の本文、そうそうオリジナルの意味なんて出せる訳ないでしょ…と内心思いつつ、読み進めたんだけど。

最後に完成したフォントでの本文組みを見て、「あ、これはひょっとしてアリかも」と思わされました。驚いた。勿論、実際に掲載されているフォントの「本物の力」があってこそだ。

映像の感想で良く書く「美術の説得力」と一緒。なんでも取材先の字游工房からフォントごとの掲載許可をもらったそうです。きっとこの掲載許可に至るまでも、マンガの中と同じドラマがあったんだろう。作者松田さんの見ていないところでの編集者の熱弁があったのかも知れないし、預かり知らぬ人が字游工房に対して松田さんのことを後押ししたのかも知れない。

仕事はおおよそ、そういうドラマで動いているんですよ。業界関わらず、誠実な人がちゃんといる場所であれば。この1冊に入っている話は、今もどこかでこのまま起こってても何の不思議もない。

取材がちゃんと自分ごとになっている作者の手腕の凄さ(そしてもちろん編集さんをはじめとする周りの皆さんの凄さ)。

「仕事をする」って「世の中をつくる」って、どうゆうことかをちゃんと形にして描き続けてくれている。大好きな作品です。

VOLVO V50 classic2014レビュー

先日納車されたVOLVO V50のレビューを書きます。V50は既に製造中止になっていて、最後が2014年。その2014年モデル・走行4万キロほどで、トータル120万円と少しでした。相場は80万円〜150万円位。読めば分かるけど車の性能には詳しくないのであしからず。あくまでその前に乗っていたSAAB 9-3(2台)と比較しての話になりますのでご了承を。

VOLVO V50 classic

2014年式/2000cc/フロアMTモード付6AT/2WD/右ハンドル/5ドアステーションワゴン/本革シート/サンルーフ

以前まで乗っていたSAAB 9-3はこちら。


SAAB 9-3
1999〜2000年式/2000c 低圧ターボ/フロア4AT2WD/5ドアハッチバック/本革シート
一台目は赤で、塗装が剥がれて14万キロほどで泣く泣く手放した。中身は問題なかった。二台目は4万キロ程度のものを本体19万円で購入。左ハンドル。15万キロくらいまで走ったかな?

【ここからVOLVO V50レビュー】

AVとエアコン関係操作パネル。良く使う操作が4つのダイアルで収まっていて使い易い。例えば右上のAUDIO調節は押す度に「TREBLE→BASS→BALANCE→FADER→」と変わり、ダイアルを廻ることで調整できる。家族で乗る時とか、FADERをめちゃ使う(音声を後ろの子どもだけに出力する等)ので、これはラクチンで良かった。

ちなみにこのフロントパネルを横から見ると、こうなってる。

イヤ確かに考えてみればそうなんだろうけど、初めて見た時はびっくりしたよ。

ドリンクホルダーの直径が広い!最近は当たり前なのかも知れないけど、9-3は最近出た600mlペットボトルでさえ入らなかったので(笑)。これだったらSTANLEYの500mlマグまですんなりと入ってしまう。使わない時はスライド式のフタがある。

突き板の北欧パネルデザイン、この質感は稀有だし、すばらしい。センターパネルの他、フロント両ドアにもあしらわれている。
ただしV50にはこのウッドバージョンとグレー樹脂系のバージョンの2つがあり、印象は全然違うので要注意。

あくまでSAAB9-3と比べて、なんだけど。あまりのトルクのなさにまず驚いた。ちなみにどちらも2000ccで、SAABの方だけが低圧?ターボ。特に100km/h以降の高速追い抜きとか絶望的に遅い。高速運転が多い自分としては、これがやっぱり厳しい。こないだ『ベイビードライバー』を観たことも相まって最近のペダルの踏みっぷりがハンパなく、他の車に乗った時が大変そうだ。

燃費は最悪の部類だろう。走行4万キロで買った時点でリッター8km前後。「このトルクで」この燃費、というのが何ともな…

シートもSAABの方が良かった。長距離のフィット感と、シートの長さ?太ももを受ける長さがゆとりがあって良かったのかな。ちなみに写真では分かりにくいけど若干赤茶というか不思議な色の革シート。

サンルーフはいい!開放感が違う。春秋は大活躍しそう。特に昼寝時に良し。

スピーカーはV50が全部そうなのかこの車種だけなのか分からないけど、やたら豪華。特別仕様だとどこかで読んだ。フロントもリアも2WAY!しかしリアのスピーカー位置はリアドアの前の方なので、後部座席で後ろから聞こえてくる音はない。トランクルームにはスピーカーが一切ないのだ。2WAYのせいかBASSが効き過ぎる(個人的好み)嫌いはあるけど調整すれば問題なし。いい音です。

全体がごじんまりしていて駐車しやすい!(笑)これは良いのと悪いのとあべこべだろうけど、VOLVOでも一番小さい部類だろうし(後継車はV40)、あまりデカいのは…という人にはお薦めかと。

ナビは2012年モデルのHDD楽ナビで、当時としては結構ランクだろうし、実際ナビは地図が古いことを除けば素晴らしく性能がいい。だがいかんせんBluetoothがバージョン古いせいか繋がらない。

車載オーディオのオプション?としてUSBと外部入力ステレオピンプラグが肘下のBOXに隠されている。このうちAUXにはナビのDVDプレーヤーの音声が入っているので、映画DVDなどはばっちり。USBの方にiPhoneを繋ぎ有線使用している。いちいち繋ぐのは面倒だけど、ハンドル付きのコントロールスイッチも使えるのでこれは便利。あと英語なら曲情報が液晶パネルに表示される。

しかしこのモニタが分離している(本体はグローブボックスの中)「オンダッシュモニタ」タイプのカーナビは、現在ほぼ製造されていなくて(たぶん安全上の問題)、新しいものに替えようと思っても事実上不可能に近い。この点は覚悟した方が良いです。

9-3と同じくシートヒーターが標準装備なのは嬉しい。しかも9-3は底面だけだったのに、今度は背面まで付いている(底面のみONもできる)。冬の寒い日は暖房よりこっちが先に温まるから、とっても助かるんだよね〜。しかしこのエアコンのイラスト、どうみてもデザインラフのダミーがそのまま間違って採用されちゃったようないい加減さ。

まずはこんなところ。

『クライマーズ・ハイ』DXコレクターズエディションDVD


移動中に『クライマーズ・ハイ』映画版を。観るのは何度目か分からないけど、冒頭からあっという間に全神経をあの時代に持ってかれて、身じろぎ1つできない。くそみそな状況もけったくそ悪い人間も山ほど出てくるけど、圧倒的な人間の凄さを全身で感じる。鳥肌と感涙の連続。疲れた…。

初見時の感想へ(2009.06.09)

個人的には堺雅人のベストアクトだと思うし、この尾野真千子は尾野真千子史上最高に魅力的な尾野真千子。

『クライマーズ・ハイ』はNHK版も大傑作だし、同じくNHKの『64』も凄まじかったし、横山秀夫の映像化って相性いいんだろうなぁ。どっちの原作も大好き。そうだ、NHK『64』の山本美月も山本美月史上最高に…以下同

特典のメイキングがまた凄まじかった。あの新聞社の広大な編集部のスタッフに、エキストラはいないそうだ。皆プロの役者。で、それぞれにちゃんと役名もあだ名も、特技まで設定されている。先輩記者の話を聴いて当時の新聞記者がどういった職業なのかを学び、それぞれ「実在する個人」としての存在感を、小物や仕草を通じて皆が高めていこうとしている。大変だけどやり甲斐のある現場だな、と思う。

例えば主役が編集部内を移動しながらある事件に遭遇して、決断し、外出するまでのシーンを、長回しでずっと追っかける。さらに、カメラアングルを変えて何度も何度も撮り直す。何度も何度も。その都度変わるから、記者はいつどこでどのように自分が映っているかも良く分からない。求められるのは、只、その時代に実在した新聞記者が、そこで何をしていたのかを演ずること。何度も演じ続けること。上っ面だけで考えていてはすぐ映画の画面に現れる。質を下げることに直結する。

エキストラの体験をすると、その後映画やテレビの見方が変わる。背景の人の動きが画面に及ぼす影響ってハンパないことに気付く。そのレベルが高ければ高いほど意識されないという独特な世界だから、普段は当然気付かない。だけど少し裏側から考えるだけで、映画という総合芸術の質を高める難しさに呆然とする。これはすごい、と思える作品の裏側にはこういった地道な積み重ねが必ずある。

『クライマーズ・ハイ』のメイキング、良かったです。
あと、新人尾野真千子のへこたれない強さにも感動(めっちゃ監督に怒られても食い下がる食い下がる)。だからこその彼女の今があるんだな。

ひよっこ最終回・感想

ついに終わってしまいました。これ書いてるのは終わってからもう1週間近く経っている時なんだけど…。ひよっこの無い毎日が寂しくて慣れない。おかげで風邪もひいてしまった。

やっと最終回のまとめができます。
これ以上ないだろっていう素晴らしい最終回でした。
いつもの朝ドラだと、ちょうど最終回の1つ前くらいがドラマのクライマックスですんごく盛り上げて、最終回は結構さらっと流すことが多かった気がするのだけど…
珍しく、最後にとんでもないクライマックスを入れ込んできました。しかもこれアドリブ?(前日のあさイチで有村さんが予告してた)ってのが何カ所もあって…。すごいなぁ。楽しかった。

ただ目の前の仕事を淡々とこなし、何者にもならない主人公。朝ドラでは異色だけどスタンダード。大好きなドラマでした。ありがとう。

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『ドリーム』

シネコンで2D字幕。
公開初日の夜に観ました。1/4は入ってたかな。

最高のエンターテインメント作。小難しいところは全然なくノリノリで最後までぶっ通し。イジメのシーンが苦手かな、と最初思いきやファレルの音楽とギャグでそこまで陰湿にならず、最後はちゃんと逆転してくれるので爽快そのもの。見事なカタルシス。これは子供と観るのもいいかも。勉強・仕事を頑張る人は報われますよって映画だし(主人公は天才過ぎてアレだけど)。

怪盗グルーで「happy」をメガヒットさせたファレル・ウィリアムスが今作でまたとんでもないことを…。この映画のバックに流れるノリノリのソウル・ミュージックは、当時(60年代)の自分が知らない曲かな…と一瞬思いかけていると…これ全部ファレルが60年代「風」に作ったオリジナル曲なの。また今風のアレンジ入で最高。観終わってからずっと聴いてる。

だけどね…洋画最近の傾向としての「歌詞字幕が出せない」問題、これマジなんとかして欲しい。『ガーディアンズ2』とか結構頑張ってたのに。お金かかるらしいんですよ。
↓エンディングなんか特にね。

邦題の是非で炎上して最終的に変更になったことでも有名なんだけど、観終わってみて、元の邦題『私たちのアポロ計画』ってそんなに悪いか?と思いました。町山さんを始めこの邦題に関する批判はさんざん読んできたけど、観てみると印象はちょっと違う。

もちろん映画のメインのドラマはマーキュリー計画であったけど、当時のNASAはやはり有人で月を目指していたのは確かだし、実在の主人公はアポロ計画にも多大な貢献をしたと映画の最後でも語られる。中盤ではセクションのリーダーが主人公に月へ行くことについて話す印象的なシーンも挟まれている。何より「私たちの」と付く所が重要で、最初の成功・貢献が次につながっていくことも示す、確かにダサすぎるけど、良くはないけど、そこまで悪いか?と思ったのは事実。

簡単に言えば、映画を観た後だと『私たちのアポロ計画』ってタイトルから何通りもの捉え方ができるようになる、てこと。あとこの映画全体のセンスの良さを『ドリーム』なんちう口に出すのも恥ずかしいタイトルにしたのは、ちょっとなーとは思った。

この俺の感想からは「炎上」の根本的なしょーもなさが読める。多分きっと、最初に異議を申し立てた人達は、そこまで悪く言ってなかったのかも知れない。ちなみに町山さんは「彼女たちに失礼」という論法が主で、それは確かにそうだと思う。

だけど周りの(俺を含め)映画も観ていないTwitter民たちが「マーキュリー計画なのにアポロ?またか!そんなことはあってはならぬぞ」とばかりRT祭りではやし立て、いつの間にか「映画の趣旨を1つも理解しておらず商業主義ばかりに走り日本人をなめまくった最低最悪の邦題」として拡散されていったのかも、なー。その結果「そこまで悪いか」なんていう本末転倒な感想を(笑)。「そこまで」にしたのは、そう勝手に思ってたのはいったい誰だ。俺だ。

ちなみに『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー・リミックス』という邦題に関しては観る前も後も全く関係ない。これはどうしようもない。勘違いして観に行くことを期待している、ダメ邦題。裏の意味も全然読めないし感じられない。

以下ネタバレ
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ひよっこ#155(9/29)最終回1つ前。感想



「しあわせもんだな〜わたし!」
プロポーズとは、かくさりげなくありたい、というシーンでした。
全編通してしみじみと良い。ついに明日、最終回。

↓こんな破顔した笑顔みたことなくて、最初見たときに高瀬アナって分からなかったよ!!

秋になるよ

9/27(水)昼は最高で30℃近く。
9/28(木)の日中は16℃、夜には13℃になった。
9/29(金)朝、16℃。
初めてジャケットを着て出社しました。

そういえばいつも「シルバーウィーク」とかあったけど、今年は全く無いんだね…

よかった〜

ホントこれな。

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