映画『恋は光』感想

『恋は光』をAmazonレンタルで。

観てすぐ感想書かないと、こやってすっかり忘れてしまうんだけど、観終わった後に「好ききゅん!!!好き!!!」となったことは間違いない。メモだけでも置いておく。

西野七瀬、これはもうマジでやられた。平祐奈もオタク的でたまらないのだけど、それは想定内。序盤の釣りに行ったりとかから、もう先の予感できゅんきゅんなってた。

しかし二人で鮎のトモ釣りって相当なアレだぞ。焼肉行くカップルがどうとかの比じゃないぞ。

神尾楓珠、セリフの「…」とか「ど、どうして?」の「、」がいかにもマンガチック日本チックな演技で少々アレなんだけど、雰囲気のおかげでそれも許せる感じ。色んな細部の演出も効いてて、彼がモテるという説得力がハンパない。
でもやっぱ女性陣が輝いてたなぁ〜

これ好きな人の話をいろいろ聞きながら酒飲みたいなー

韓ドラZoom会議『秘密の森』『マイ・ディア・ミスター』

昨晩は、大好きなからし味噌ちゃーしゅう(辛味半分)を食べた後に、東京2組の方とZoom韓ドラ会議。

秘密の森を見終えた!との連絡で、自分も前日から少し復習しようとしてたのだけど、いやはや、改めて難しいな…笑。

自分は細部が理解できなくてもどんどん楽しんで観れちゃうタイプなんだけど、ちゃんと理解するには、これは2回以上観た方が良いんでしょうね…。

といった前情報で未見の人を敬遠させるなどもっての他。『秘密の森』は一気に観たら間違いなく引き込まれることを保障します。期間空けて飛び飛びに観たらちょっと分からなくなるかもよ…
でも理解能力通常の4割程度の自分が楽しめたのだから、大丈夫!笑

今回は『秘密の森』と『マイ・ディア・ミスター』を中心に3時間ほど話しました。こやってテーマが決まっていると、徹底的に細部まで話せてとても良い。

昔医学町ビルで開催した「カルテット・ナイト」「アンナチュラル・ナイト」の楽しさを思い出しました。→ #開催イベント_dsm

自分は韓国人名が全然出てこないので、直前に人名図などを用意して画面共有しつつ。これないと全然思い出せないんだよ〜

『秘密の森3』まだいつになるのか分からないけど、楽しみ。あの2人にまた逢えるってだけでもぞくぞくする。

そして復習で『マイ・ディア・ミスター』最終2話も再見し、また嗚咽。本当に文句無しの傑作!

韓国のドラマと、日本の制作の現在、みたいな話もできて、本当に充実した時間でした。またやりましょ〜!
そしてYさん、ドラマアカウントの開設を切望しておりますよ…

NHKドラマ『あなたのブツが、ここに』終了

NHK『あなたのブツが、ここに』
終わった!本当にありがとう!

仁村紗和と毎田暖乃という名優に圧倒されました。そして彼女達を信頼しきったあの演出たるや!

恥ずかしながら知らなかったけど人気の声優さんらしい津田健次郎…惚れたよ…最高に格好いい。

数話毎にぐぐっと魅せる家族名シーンがあったり救いはあるのだけど、基本は毎回毎回コロナ禍のキツい話題ばかりで…これはとても毎朝観たくなる話じゃない。

「夜ドラ」いいね!期待してます。

そして仁村紗和と毎田暖乃の今後にも祝福あれ!最高でした!

自主朝ドラのススメ:『おかえりモネ』

ちむがこりゃあかん、となった3週目以降、NHKオンデマンドで毎日朝に1話再見するという「#自主朝ドラ」を始めていた。第一弾は『おかえりモネ』。

1日1話という縛りはあっという間に破られ、ガマンできず1日2話3話と観ていたら、ちむに先立つこと2週間以上前に終わってしまった…。

ハマった朝ドラをリアルタイムで1日何回も観たことはあったけど、完結後に時間をおいてすべてを見返す、というのは初めての体験だった。

その結果…
自主朝ドラは楽しい!良いドラマは毎日の活力になるばかりか、2回観るとさらに感動できることが分かった。
そして1回目以上に、おれの中には安達奈緒子さん(脚本)への絶大なる信頼、高木正勝さん(劇伴)への限りないリスペクトが生まれたのだった…。

最高です。『おかえりモネ』は、「あなたのベスト朝ドラ3」みたいなよく有るトピックには入りにくい。他と比べにくい朝ドラだったと思う。でも2回目見返して、自分にとってはある意味1位なんじゃないかと思っている。中でも脚本かな…。

今は第二弾の『あまちゃん』が始まっている。言わずと知れたそれこそ文句無しに「朝ドラ歴代1位」に燦然と輝くアレ。この半年生き延びることは保障されたと言っていいだろう。

(すごく良いシーンで弟がエキストラでちょこまか出てきて気になるのがマジ難点…)

そして新しいやつ始まってたの忘れてた…。

NHKドラマ『あなたのブツが、ここに』最終週

NHK夜ドラ『あなたのブツが、ここに』いよいよ最終週。いきなり月曜分は、ずっと嗚咽状態だった…。まさか「バカサバイバー」とEDダンスをずっと泣きながら見る羽目になるとは、見始めた頃には想像もしていなかった。

母娘おばあちゃん3人がどれもすばらしい名優で、加えて今回は副社長のしずちゃんがいい。
一言でもう(ノД`)・゜・。

そう、1日の始まりである朝ドラではできない夜ならではのテーマ。だから夜ドラなのか。

毎日がしんどい…しんど過ぎる…でも幸せと思える瞬間を繋いで生きてくしかないんや…というここ数年の現状をこれ以上ないほどリアルに描く。

演者を信用したこれも「夜」ならではの渋い演出。抑えたでもメチャ効いてる劇伴。

しんどいけどすげえ良いドラマでした。今後もこの枠に期待。

そして仁村紗和と毎田暖乃の今後にも!大期待!

映画『ラストナイト・イン・ソーホー 』感想

『ラストナイト・イン・ソーホー 』をAmazonプライムで。
エドガー・ライト監督。2021年。

あの!『クイーンズ・ギャンビット』アニヤ・テイラー=ジョイが主演で、60年代が舞台で…となったら期待するしかない。前情報ゼロ。60年代の可愛いファッションで女子2人がキャッキャする映画かと思ってた。

ホラー映画でした。
かなり恐いし、キツいシーンも多く、自分の好みとは全然違っていて。

なんだけど…最後には切なく愛おしい気持ちになって…嫌いになれない。

今に至るまで連綿と続くmetoo問題を主に60年代を舞台に描いてる。
何事もすぐ忘れてしまう自分が、結構前に観たのに細部を節々で覚えている。強烈な作品でした。

韓ドラZoomお喋り会を開催

一昨日の夜は、急遽決まった韓ドラZoomお喋り会。

突然の「今晩どうですか」オファーに答えてくれた総勢6組で開催しました。21:30〜0:15。楽しかった〜

「韓ドラ」なんちゅうおおざっぱな括りではほぼ意味をなさないので、これまで自分の観たものに反応してくれた、という点だけを頼りにお誘いしました。それでも「韓ドラ」の世界は広く、1時間×16話の壁も高く、全員が観ている作品というのはなかなかないですね。(一人を除いて、はいくつもあった)

そんな状況なのに
チャミスルで酔っ払い、ネタバレ出しまくりで喋ってしまったこともありました。申し訳ないです…

近年韓ドラの入り口としてはやはり
『愛の不時着』『梨泰院クラス』は鉄板のよう。自分もこの2つはやっぱりお勧めするな。

あと最近リアル知り合いで『マイ・ディア・ミスター』が最初の入り口だったって人がいて(是枝監督の言及から)それもすごい引き当てだなぁと。

「もはや『北の国から』レベル」と評されてた「応答せよシリーズ」が気になる。
いつかはいつかは、でそのままになってた『ミセン』も言及度高かったな〜。

そして今回開催の大きなモチベーションが
「『私の解放日誌』を完走したのだけど、この良さを言い表せない。なので人の話を聞いてみたい」
だったのだけど、そもそも自分にこれをお勧めしてくれた方が「これは言語化できないですよ」と即答されてて、なんかちょっとそれはそれで嬉しかったのです。
こういう共有できた〜感が、自分は好きで、やめられない。

あと!まじ衝撃だったのが
秘密の森や梨泰院クラス、野球少女など、もう自分の観ている映画やドラマでしょっちゅう出てくる大好きおじさん俳優ユ・ジェミョンが1973年生まれで、自分よりも3つも年下だという事実…。梨泰院クラス特殊メイクで完全にお爺ちゃんだし。驚いたわ〜。(前にも聞いてて忘れてただけかも知れないが)

そういえばユ・ジェミョンなみに良く見る女性俳優がヨム・ヘラン。この人も大好きだなー。彼女が素敵おっさん俳優ユ・ジュンサンと主役チームで大活躍する『悪霊狩猟団:カウンターズ』もおすすめ。悪霊を戦うための特別な力をもつ「カウンター」たちの、昼の仮の姿が麵物(ククス)屋ってのもツボ。ああククス食べてみたい…
若手のチョ・ビョンギュもツンデレなキム・セジュンもマジで大好き。いつまでも観ていたかった。

話をZoomに戻して
「何話頃からハマった」という話と、逆にそこまで行かずに離脱したという話がやっぱり人毎に違っていて、果たしてその後ずっと観ていたらどうなったかも考える。16話標準の韓ドラは長い分途中で思いもよらぬ方向転換をする時があって、それは最初の2-3話ではなんとも測りかねる。

とは言え如何ともしがたいのが時間。時間さえあれば自分だってその後を見極めるまでもう少し観たかもしれないのに…と思うが、だからと言って最初の掴みばかりに固執するようなことをしない、韓国エンタメの懐の深さ(というか視聴者の目の豊かさ・厳しさ)を思いました。

また機会があれば是非。作品の好みにどこか通じるところがあって、次回は参加してみたい〜という人はよければ声掛けてください!

参加の皆さんありがとうございました。次回もし参加するならこんな風に進行するのもイイね、などあればぜひ。

劇場版『きのう何たべた?』感想

劇場版『きのう何たべた?』をAmazonレンタルで。

監督・脚本はTV版と同じ
中江和仁(『大豆田とわ子と三人の元夫』)
&安達奈緒子(『おかえりモネ』)のタッグ。

多幸感溢れる、最高の映画化。大満足。ほんと好き。

TVドラマの映画版、いわゆる「○○ザ・ムービー」にありがちな「無理なスケールアップ」「必然性のない全編ロケ」がないのは勿論、「映画版用の」大きな事件を入れることもせず、原作のプロットをあちこちに入れたTV版の延長のよう。でいて、2時間ならでは見事なまとまりがある素晴らしい脚本。中江&安達タッグと原作の幸せな出会い。(を作ったプロデューサーの力)

全部良かったけど思い出せるだけ書いてみる。

●敢えて「映画版っぽい」ところを挙げると、シロさんが少しゲイオープンな感じになってる(時間軸の関係もあるのかもだけど)。そのおかげで全体の多幸感がいや増し。

●京都アヴァンと対になったセリフがいいなぁ〜と思っていたのだけど、あの二人で町を歩いている時の「ここを歩いている人達全員に…」ていうくだりはヤバかった。
そこまでのケンジが考えていること1つ1つがちゃんと積み重なりこっちにも伝わってきて「ケンジおまえって奴は…」となっている矢先にあのクライマックスだからもう…まさかこんなに泣かされるとは思わなかった。安達奈緒子脚本!

●シロさんのサングラスの似合わなさ笑。

●ここ最近はずっと毎日『おかえりモネ』にハマっている最中だったから、正直今この映画観るのってどうなん?と思わなくもなかった。でもいざ見て観るとモネのことは1ミリも思いださない別人ぷり。西島秀俊の、他で見たことのない笑顔とか貴重だけど、やっぱ内野聖陽。

●『おかえりモネ』を見直していて改めて実感したのは内野聖陽の底力というか、安定感だったんだよね…あの底の深い演技力。
今作もマジで凄い。泣き出すシーンは圧倒的だけど、その他細かいシーン挙げているとキリがない。よしながふみさんも絶対嬉しいと思うんだよ…。

●そういえば7/26にはよしながふみのインタビュー『仕事でも、仕事じゃなくても 〜漫画とよしながふみ』がでますね。楽しみ。

●もうルックとか全然好みじゃないのに、内野聖陽さん巡りしたくなるくらい良かった。『JIN』見直したい。

●チーム毎に文字色が変わるEDクレジットもなんか『きのう何たべた?』ぽい繊細さと気配りで良かったな〜

●西島秀俊は自分と同い歳らしい。あの実家に帰る帰らないとか、「傷付く」「しようがない」「しようがなくない」のくだりなど、同性カップル近辺の事情を描いているようで、実は誰にでもどこにでも当てはまること。何度も経験して、人を傷つけて、思い知らされていること。胸が痛い。西島演じるシロさんの誠実なやりとリに救われる。

●ほとんどセリフを交わさないスーパーの店員さん良かった。

TVドラマ版『きのう何たべた?』が好きな人にはすべからく観るべき!(とっくに観てるだろうけど)

2022年の花粉症

5月GWの最後に「おお!来たぞ!」て日があったけど、その後は1週間に数日鼻が出るくらい。薬を飲んだのは通算で2回程度。

そしてそのまま、気付かないうちにシーズンは終わった。

2021年もほとんどなかったみたい。

別にCOVID-19のマスクがそれほど影響しているとは思わない。リモートワークで一人だから会社でも、元々外でも付けていない。

ブタクサ、イネ科花粉症は収まってきているのか?それとも自分の体質変化?

映画『映画大好きポンポさん』感想

『映画大好きポンポさん』をAmazonプライムで。

原作漫画が大好き。
新潟で上映あったっけかな。いずれにしても逃してました。

原作が素晴らしいので映画化となるとどうしてもハードルが上がる。なのにとにかく評判が良くて、観たら納得でした。
アニメにする意味、動く意味、音が出る意味を持った演出。映画でないとできない演出。
その演出が原作の説得力をマシマシにしてて、これ以上ない映画化だと思う。

いやもう何か知らんけどあちこちで泣けてしまうのよ。ツボ突かれまくり。

ご覧の通りの絵柄やキャラクターだし、(表面上の)リアリティラインの面で受け付けない人はいるでしょう。問題ないよ〜て人は是非観てほしい。原作も!

映画好きって公言できるような人間ではとてもないけれど、映画を知ってて良かった。幸せだった。と思える作品です。
最後の締めのセリフが決まってるんだこれまた。

「自主朝ドラ」はじめました。『おかえりモネ』

先週から始めた「自主朝ドラ」おかえりモネ。

毎日のようにサントラ聴いてるのでいっそ、と思って始めたら、これが想像以上にメンタル的に良い。もっと早く始めれば良かった。

脚本の安達奈緒子さん本当にすごい。あーちゃんとした朝ドラってこうだったよね…毎日こんな気持ちだったよね…って相当久しぶりに思い出した。菅波先生だけは未だ「ツン」のサブキャラ的存在だけど。

でも1〜2週目のうちから、最後のクライマックスに繋がるプロットがバリバリに入っていて、見直す身としては全然序盤感がないのすごい。ひたすら細かく長くだらだら続くドラマではなく、巨大なひとつながりの物語というイメージ。

そして高木正勝氏の劇伴ね…。ほんと最高です。できるだけゆっくり見ていこう(難しいのだけど)。

『おちょやん』フィナーレ

この数週間のおちょやん、最高だったな。
毎日毎日、一瞬たりとも目が離せなかった。

超ハードな朝ドラのヒロイン。演じた女優さんは、途中で病気寸前て位にやられちゃうか、最後までノリノリで「終わらないで〜」って感じでこなしていく人か、半々くらいのように思うけど、杉咲花は後者だったよう。

ちよの啖呵が大好きだった。

このドラマの脚本、言うべき時に、言うべきことを、ちゃんと言っているから信頼できた。途中までどんなにイライラしても、最後そこだけしっかり押さえられていればいい。ちよのおかげで朝からスッキリできた。

杉咲は東京出身で、道頓堀弁をすべてドラマのために覚えたと聞き、驚愕。ほんとに役者ってすごいなぁ。

「子ちよ」の毎田暖乃(のの)ちゃん。最初の子供期が終わる時も本当に名残惜しかったけど、春子として再登場してからの変わりっぷりも、可愛くて可愛くて…。最終回の「もしも二人が別れていなかったら、大切な子達に逢えなかった」で抜かれる彼女。嗚咽…(ノД`)・゜・。

モデルになった人物達とは全然違うのだろうけど、不倫の子と親、新しく迎えた養子、いずれにも温かい目線と人生の見方を提示したこの1週間、見事なフィナーレでした。

今作は劇中劇がちゃんとドラマを盛り上げているのがすごかった。日本のTVドラマ、「劇中劇」とか「劇中作品」とか、ほぼそこでガッカリするから薄目で見ていなきゃいけないことが多いのだけど、おちょやんではちゃんとドラマと連動して盛り上げていて、笑わせ、泣かされた。

喜劇だよ?役者や演出陣にとってなんとハードルが高かったことだろうと思う。ドラマを成立させた上に、劇中劇で笑わせないといけないなんて。よくまぁこのクオリティでできたもんだ。

編集も好きだった。二人の会話を写す時に、カットバックせずに一人の表情を映し続けるのとか、カット尻がちゃんと意味を持って長いところとか。一瞬抜かれるセリフ無しの表情とか、その1インサートが、すごく印象深いの。

FOR座RESTやHello!BOOKSでお馴染みのチャンキーさん犬んこさんがOPをやったのも嬉しかったね!

山村千鳥一座とか高城百合子さんのあたりが全然合わなくて観れなかったけど、最後は本当に面白かった。ありがと〜!!

映画『燃ゆる女の肖像』感想

『燃ゆる女の肖像』(2019仏)
Amazonレンタル
監督:セリーヌ・シアマ

劇場鑑賞を逃したことがあまりに悔しくて、そのせいでこんなに遅れてしまった。もっと早く観ればよかった。静かに燃える恋愛映画の大傑作。素晴らしかったです。

【あらすじ】
18世紀、仏ブルターニュの孤島が舞台。望まぬ見合いを控えた貴族の娘と、そのお見合いの肖像画を依頼され島に訪れた女性画家。お互いは次第に惹かれあっていくが、肖像画の完成は同時に二人の別れも意味していた。

【感想】
情熱的な恋模様はあまりなく、静かで淡々とした描写が続く。画家マリアンヌが貴族の娘エロイーズを見つめる目線。それを見返すエロイーズの目線。目線がクライマックスという恋愛映画は大抵傑作じゃないかと思う。
.
(以下ネタバレあります)
続きを読む

映画『SMOKE』『サマーフィルムにのって』『mid90’s』『LUCK-KEY』感想

絶不調な中、映画もあまり観る気にならず、面白くても感想書く意欲が湧かない。でもメモは残しておきたい。最近観た中で残しておきたいもの4つ。

『SMOKE』
(1995アメリカ・米独日合作)監督:ウェイン・ワン
会話劇を少しづつズームアップしていく画面に釘付け。観る度に視点が変わりそうだけど、初見はどこか正体不明の怖さを感じる脚本。

『サマーフィルムにのって』
(2021日本)監督:松本壮史
ななななんだこれは。ツッコミ処満載のプロットで、リアリティもなく、演技も達者という訳でもなく、普通なら白けそうなのに、白けない。その圧倒的なチカラにぐいぐい引っ張られて、何だか知らないけど時に泣かされる。訳わからん。脚本のメタ構造・対照構造が見事。観る人選びそうだけど一見の価値ありと思う。

『mid90’s』
(2018アメリカ)監督:ジョナ・ヒル
きゅんきゅん。ずっときゅん。出てくる子たちみんな好き。スケボーなんか乗ってなかったけど、自分の子供時代を思い出す。フィルム撮影というのも大きく影響しているんだろう。あの日の甘ずっぱさをリアルに思い出してきゅんきゅんしたいアラフィフ・アラフォーへ。

『LUCK-KEY』
(2016韓国)監督:イ・ゲビョク
大傑作『鍵泥棒のメソッド』の韓国リメイク。殺し屋ユ・ヘジンがイケメン設定ということが終始納得いかない他は、良くできててさくっと楽しめた。日本版の「老眼の広末涼子」が好きだったけど、韓国版のチョ・ユニも良い〜

映画『スタートアップ!』感想

『スタートアップ!』をAmazonプライムで。監督はチェ・ジョンヨル。

アマプラのトップ画面に現れたマブリー(マ・ドンソク)のピンクスウェット+おかっぱ姿に、これは無視する訳にはいかない…と見始めたものの、そのビジュアルとは随分違う印象の青春映画で、良い意味で裏切られた。

もちろんギャグベースだけど、なんというか、最近だと日本のドラマ『コントがはじまる』に近い良さだった。

マ・ドンソクはコメディ・リリーフでもちろん良いのだけど、主役は完全にパク・ジョンミン!!彼に惹き込まれっぱなしの2時間。韓国の菅田将暉だ!

彼の役どころは『コントがはじまる』で言えば菅田将暉と仲野太賀を足したようなアレで。惚れ惚れする演技。今まであまり観る機会がなかったのでこれから覚えておこう。

どうってことないシーンで何度もこみ上げてくるものがあって…。なんというか、ユートピア感……なのか。なんだろうな。その感じが『コント…』に似てる。

あらすじも見ずにサムネールの先入観のみで気楽に見始めるが良いと思う。のであらすじ省略。

韓ドラ・マイベスト3作品はこれだ!

Twitterでとある方と韓ドラベスト3が被ったので嬉しくて…のエントリ。

韓国ドラマはご存じの通り基本レベルが高いので、どれもこれもそれなりに楽しめる訳だけど、「これをずっと観たい」と思わせるまでの相性の良い作品ともなると、さすがに少ないなぁって最近感じてて。

単に自分のメンタルの問題?と思いながら、でも今に始まったことでもなく。そんな中でベストが被ると(あ、自分と好みが近い人、いるんだ)と思えて、嬉しくなりました。

韓国ドラマ、1〜3話程度観たっきりになっているのは10本以上あるし、10話近くまで観て止まっているのも数本あるかな。後者は今後もゆっくり見続けると思う。

ドラマの場合、リアリティラインの位置が自分にとってとても重要だってことも分かってきた。別にギャグものが嫌いとかじゃなくて、連ドラでずっと引き込まれるのは…という話。大好きなギャグ韓国映画も、たくさんあります。

さてそんな私が大好きな
韓国ドラマベスト3。

『シグナル』

『マイ・ディア・ミスター』

『秘密の森』

全部シリアス系。
観たその年の半分以上の期間、ずっと心を持って行かれていた。それ位強烈。同時に、思い出すだけでふっと温かい気持ちになるありがたい存在です。

3作ともNetflix・Amazonプライム両方で観ることができます(『秘密の森2』除く)。同じドラマが好きな人と呑みたいよう…。

 それぞれの感想は、当ブログ内検索からどうぞ

映画『子供はわかってあげない』感想

『子供はわかってあげない』をAmazonレンタルで。監督:沖田修一。原作は田島列島の大好きなコミック。

期待を裏切らなかった!すごく好き!

主人公美波に上白石萌歌
書道部のもじ君に細田佳央太
そのお兄ちゃんは千葉雄大
お母さんは斉藤由貴、二人目のお父さんが古舘寛治
前のお父さんに豊岡悦司

沖田演出が田島列島のあの作風にピタリと嵌まっていました。美波ともじくんの空気感があそこまで素敵な映像になるなんて。

上白石萌歌さん、これまでちゃんと観る機会があまりなかったけど(というか実写映画初主演らしい)見直しました。すごく良い演技だった。
あれだね、『いだてん』からのスイマー役です。部活女子高生らしいバリバリの日焼けで役作りしている。

もじ君も素晴らしい!
劇中アニメをちゃんと作ってるのもいい。
大好きな古舘寛治がまさに古舘寛治らしい良さを存分に出してるのも好きだー!
斉藤由貴は言わずもがなの名優。

そして豊岡悦司。
個人的には岩井俊二監督のせいでトヨエツのイメージは相当落ちてしまったのだけど笑、沖田監督の撮るトヨエツはイイよ。これは許せる。いい。

「青春映画の金字塔」みたいな言葉は全然似合わない、のほほーんとしたひと夏の高校生物語なんだけど、めちゃくちゃ愛おしい。これからもずっと記憶に残る素敵な映画だったと思う。『横道世之介』と同じように愛すだろう。

映画『アダム&アダム』感想


Twitterで @huucohuuco さんにレコメンドしてもらったNetflix映画『アダム&アダム』が最高だった。監督は『フリー・ガイ』のショーン・レヴィ。同じようにゆる〜く楽しめるSFです。

2022年、いじめられっ子で喘息持ちだけど負けん気の強いアダム12歳。ある夜、彼の家に未来の自分がやってくる。その目的は、自分の妻を巻き込んで起こった未来の問題を、事前に防ぐことだった。

冒頭でいきなり「タイムトラベルは可能である」という一文がどどーんと入る。分かりやすい。

冒頭から全編通してずっと名作SFのオマージュシーンばっかりで、ニヤニヤしっぱなし。その名作SFのオマージュである00年代の映画のオマージュもあったりして、ややこしい笑。その美味しいトコ、気持ち良いトコばかりをつまんだ感じが実に楽しい。

もちろんそんなこと全て知らなくても絶対楽しめると思う。こういう名作のスタンダードを、パロディを通してでも子の代孫の代まで引き継いで欲しいと思う。

そして泣ける。初見は娘達と一緒に観なくて良かった。「お父さん、この映画で号泣?マジ?」と思われるだろう。そのくらい「タイプリープの感動とはコレだ!」というツボを突いてるのよ。分かる人には分かる、アレやコレや。『アバウト・タイム』とかにも近いものがある。

まずもって最初にスペンサー・デイビス・グループ『GIMME SOME LOVIN’』で始まる映画が面白くない訳がない。そう、『SING!』!

全編に音楽の使い方が(もちろんそれだけじゃなく)『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』的なアレなんだけど、少しずっこけてるところが又この映画らしくて、いい。

あと最初の数十分は主人公アダム少年のことを「エリオット!」と呼んじゃう位の、俺ら世代にはツボなビジュアルがたくさん。でもそんなことは、この映画の本質では全然なくて。とにかくゆるくて、笑えて、泣けて、ずっと楽しめる痛快SFが観たい人は、今コレですよ。

主役(大人アダム)はライアン・レイノルズ、その父にマーク・ラファロ、妻にゾーイ・サルダナ、同僚にキャサリン・キーナー。MCU的なアレも感じてまたニヤリ。

自分はまさに今こんな脳天気SFを求めていたので、ドンピシャでした。 本当にありがたい!

映画『ハナ 奇跡の46日間』感想

『ハナ 奇跡の46日間』をNetflixで。
監督:ムン・ヒョンソン、2012年作品

1991年、千葉で開催された卓球の世界選手権で、南北朝鮮が史上初の統一チームで参加した実話を映画化。出演は、ハ・ジウォン、 ペ・ドゥナ他。

今読んでる伊東順子『韓国カルチャー 隣人の素顔と現在(集英社新書)』で、北朝鮮のトップ選手を大好きなペ・ドゥナが演じているというのを読んだのが観るきっかけだったけど、思わぬ傑作だった。後半は涙涙。

南北チームが結成されて日本で合宿する様子と、大会が終わるまでの短い期間を2時間で描いている。最初はちょっとそれどうなん、ていう展開も節々に見えながら、後半の試合展開は本当に胸アツ。

長い試合シーンを飽きず見せる撮影と編集が見事。今まで観たいくつかの卓球映画でも、こんなにリアリティを感じさせる作品はなかった。卓球やっている人が見たらどうか分からないけど、しらけないの、ホントに。で、やっぱり演技が…皆凄すぎる。脇役に至るまで選手達みな好きになる。
『恋愛体質』のチョン・ウヒがハ・ジウォンの妹役で少し出てるのも嬉しい。

最初から北男子リーダーにぞっこんなチェ・ユニョン演じる韓国女子選手。コメディリリーフなのかと思いきやクライマックスで初の試合シーンになると…これが急にめちゃくちゃカッコ良くて痺れたり、とか。試合シーン、素晴らしい。これは映画館で観たいな〜。

関係者皆が「きっとここだけ、今だけの『統一』なんだろう」と思いながら、でもどこか希望を捨てきれずその刹那に想いを向ける様がもう泣けて泣けて。昨今の情勢がイヤでも思い出されると一層、堪らなかった。

最後の方で「お姉さん」「お兄さん」て言うあの意味も、『韓国カルチャー』を読んでいたおかげで南北の違いが良く分かったりして、より胸に迫る。

この統一チームKOREAが実現できたのは、当時の国際卓球連盟会長だった荻村伊智朗が数10回北朝鮮と韓国に訪れ説得したおかげらしい。あと合宿は3箇所でやってて、その2箇所目は新潟県長岡だったそう。最後が会場の千葉。

映画の舞台はすべて日本だけど、全編通じて「日本」の描写はほぼ皆無。その方がスッキリして映画として正解だと思う。あと日本公開当時の宣伝ビジュアルも、まったく琴線に触れず笑ってしまった。(2枚目)

結論:ペ・ドゥナはやっぱり凄い。

『ドクターフー S3-10話(3-11)BLINK〜まばたきするな〜』感想


after6junctionのドクターフー特集でイラストレーターのQUESTION No.6さん(Whoが好き過ぎて渡英、ついに公式の仕事をゲットした人)がオススメしていた
season3-11(話数だと多分10)の「BLINK (邦題:まばたきするな)」が、
もう素晴らしく良かった。

Amazonプライムで観れます。ドクターフー観るのは、これで10話目くらい。

番外編的な構成で、シリーズをひっぱるドクターとコンパニオンの登場は非常に少ない。最初に観るドクターフーとしても良さそう。単発でこれだけ観るんでもオススメ。Wikiなどを読むとこの話がシリーズ最高と評する向きも多いらしい。

タイムスリップドラマのあのぞくぞく感を短い時間の中にぎゅっとさらっと詰め込んで、バディ感もオタ万歳感もドキドキスリラー感も味わえて。そして主役の若きキャリー・マリガンがとんでもなく可愛い。良かった!!脚本は後に『SHERLOCK』も手掛けるスティーヴン・モファット。



こないだZoomで「名作と言われる回から(つまみ食い的に)観るのもいいよ〜」と教えてもらったんで、そうか、シーズン気にしないでまず導入って手もあるか、と気付き次の名作回を探す所存。

メンタル最底辺で、年アタマから色々映画を(自宅で)観ているけどいつもどこか素で楽しめないような気持ちの中、ラブコメだったりドクターフーだったり『恋愛体質』で皆が肉食ってるところだったり、で
急に、その時だけいつもの気持ちで底から楽しめていることに気付く。
何に助けられるかって、ホント分からない。

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